JPS6253079B2 - - Google Patents

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JPS6253079B2
JPS6253079B2 JP57127072A JP12707282A JPS6253079B2 JP S6253079 B2 JPS6253079 B2 JP S6253079B2 JP 57127072 A JP57127072 A JP 57127072A JP 12707282 A JP12707282 A JP 12707282A JP S6253079 B2 JPS6253079 B2 JP S6253079B2
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JP
Japan
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calcium
shielding
radiation
aggregate
shielding material
Prior art date
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Application number
JP57127072A
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English (en)
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JPS5917195A (ja
Inventor
Tsuyoshi Nakao
Teruo Aoshima
Hideto Araki
Yasuo Ueno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dowa Holdings Co Ltd
Original Assignee
Dowa Mining Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高エネルギー放射線用の遮蔽体を構成
するのに好適な材料に関する。 例えば、第1図に模式的に示したような加速器
のように高エネルギー放射線を扱う機器において
は、放射線の遮蔽を完全に行なわねばならない。
従来、例えば第1図のカウンター実験室へのチヤ
ンネル部1等を構築するには、普通コンクリート
あるいは重量コンクリートの使用が提案されてい
た。なお、第1図において、2は線型加速器、3
はブースター、4は主リングを示している。チヤ
ンネル部1の断面形状の1例を第2〜3図に示す
が、砂と砂利を骨材とする普通コンクリート5を
用いる場合には第2図のようにその厚みが大きな
マツシブコンクリートに打込まねばならない。こ
のため、遮蔽能の大きなFe分を含有させた重量
コンクリート6(より具体的には、磁鉄鉱や黄鉄
鉱を骨材としたコンクリート)を使用することに
よつて、その厚みの低減を図ることが提案されて
いる(第3図)。いづれにおいても、放射線の遮
蔽はその設計基準により十分に達成されるもので
あるが、ここに一つの問題がある。それは、チヤ
ンネル部1のようにカウンター室に近い部分で
は、作業員がその中に入つて作業する必要があ
り、この場合、その遮蔽体に残留放射能があると
被曝することである。 すなわち、放射線の遮蔽は完全であつても、そ
の物体が放射線の照射を受けた場合にその物体自
身から放射能が出てくる(生成残留放射能)場合
には、これに近ずくと被曝する。この生成残留放
射能は照射する放射線が強いほど強く数mR/h
ないし数100mR/hに達する場合もある。 したがつて、高エネルギー放射線の遮蔽体材料
としては、遮蔽能力があることはもとより、生成
残留放射能が少ないか、これが生じてもその減衰
が大きい特性を有するものが望まれ、かつその材
質特性として強度その他の面においても遮蔽体に
構築できるものであらねばならない。 本発明はこの要求を満たす材料の開発を目的と
したもので、従来その使用例を見ないカルシウム
主体の新規な高エネルギー用放射線遮蔽材料を提
供するものである。すなわち本発明は、カルシウ
ムまたはカルシウム化合物を、カルシウム換算量
で少なくとも10重量%、好ましくは15重量%以
上、さらに好ましくは20重量%以上含有させた高
エネルギー用放射線遮蔽材料を提供する。この遮
蔽材料は、後記実施例に示すように、遮蔽能が大
きく、残留放射能が小さく、しかも減衰効果が大
きいので、従来の普通コンクリートや重量コンク
リートでは得られない利点を有している。本発明
の材料に含有させるカルシウム源としては、カル
シウム単体であつてもよいが、実際にはカルシウ
ム化合物の使用が便宜であり、これを適切な有機
系および/または無機系の結合剤を使用して用途
規模に応じた大きさや強度を得るように成形する
のがよい。そのさい、得られた遮蔽材中のカルシ
ウム含量が少なくとも10重量%以上となるように
カルシウム化合物を配合する。使用することがで
きるカルシウム化合物としては次のものを挙げる
ことができる。水素化合物例えば水素化カルシウ
ム(CaH2);ハロゲン化物例えば、フツ化カルシ
ウム(CaF2)、塩化カルシウム(CaCl2
CaCl2・H2O、CaCl2・2H2O、CaCl2・6H2O)、
臭化カルシウム(CaBr2、CaBr2・6H2O)、ヨウ
化カルシウム(CaI2);酸素または硫黄化合物例
えば水酸化カルシウム(Ca(OH)2)、酸化カル
シウム(CaO)、過酸化カルシウム(CaO2
CaO2・8H2O)、水硫化カルシウム(Ca
(SH)2)、硫化カルシウム(CaS)、過硫化カルシ
ウム(CaSx、x2);窒素または燐化合物例
えば窒化カルシウム(Ca3N2)、アジ化カルシウ
ム(Ca(N32)、カルシウムイミド(CaNH)、カ
ルシウムアミド(Ca(NH22)、ヘキサアンミン
カルシウム(Ca(NH36)、リン化カルシウム
(Ca3P2);その他の化合物類例えばホウ化カルシ
ウム(CaB6)、炭化カルシウム(CaC2)、カルシ
ウムシアナミド(CaCN2)、ケイ化カルシウム
(Ca2Si、CaSi、CaSi2);無機酸または有機酸類
例えば、硝酸カルシウム(Ca(NO32)、硫酸カ
ルシウム(CaSO4、CaSO4・1/2H2O、CaSO4
2H2O)、酢酸カルシウム(Ca(CH3CO22)、シ
ユウ酸カルシウム(CaC2O4)、アセチルアセト
ン・オキシン・エチレンジアミン四酢酸などとの
錯化合物、炭酸カルシウム(CaCO3)、リン酸カ
ルシウム(Ca(PO42)、メタリン酸カルシウム
(Ca(PO32)、リン酸水素カルシウム
(CaHPO4・2H2O、Ca(H2PO42・H2O)、ピロ
リン酸カルシウム(Ca2P2O7)、メタケイ酸カル
シウム(CaSiO3)、ヘキサフルオロケイ酸カルシ
ウム(Ca〔SiF6〕・2H2O)、炭酸マグネシウムカ
ルシウム(CaMg(SiO32)、ケイ酸アルミニウ
ムカルシウム(CaAl〔Al(SiO42〕)、タングス
テン酸カルシウム(CaWO4)、モリブデン酸カル
シウム(CaMoO4)、ヨウ素酸カルシウム(Ca
(IO32)、およびこれらに類するもの。 これらのカルシウム化合物を遮蔽材料とする場
合に、その物質自身が成形能と強度を有し、要求
される形状と強度を保持した遮蔽部材にその物質
自身で構成できるものもあるが、粉体もしくは粒
状の形態を有する物質の場合は、これをしかるべ
き結合剤を用いて所望の形状に成形するのがよ
い。この結合剤としては無機系のものではセメン
トの使用が好適であり、この場合、カルシウム源
はセメント骨材(粗骨材および/または細骨材)
として機能するようになる。有機系の結合剤は、
その性質上、金属成分は通常含有されておらず含
有されていてもその量は極めて微量であるのが通
常であるから、生成残留放射能を高める作用が小
さいのが普通である。この意味からすれば、有機
系の結合材としてはあらゆるものが使用できる。
例えば、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂、ゴム類、
あるいは接着剤や粘結剤のように反応によつて接
着性を示す接着剤類などが、その代表的な結合剤
となる。また、このような無機系もしくは有機系
の結合剤によらずとも、袋体やシートによつてこ
のカルシウム化合物を所定の厚みや形状に保持す
るような使用のしかたをすることもできる。 第4図は、通常のセメントを結合材として使用
し、カルシウム化合物例えば炭酸カルシウム系の
岩石類(寒水石、粒状大理石、結晶質石灰石な
ど)をこのセメントの粗骨材および/または細骨
材として、10重量%以上のカルシウムとなるよう
に含有させた本発明の遮蔽材7によつて、第2〜
3図同様のカウンター室チヤンネル部を構成した
例を示している。この本発明の遮蔽材7による場
合は、第2図の普通コンクリートと同じ厚さに構
成すれば、その遮蔽能は同等もしくはそれ以上と
なるほか、第2図の普通コンクリートでは得られ
ない低い残留放射能となりかつ残留放射能の減衰
も著しく早く、作業員がこのチヤンネル部に入り
込むさいの被曝の危険性が著しく軽減される。 第5図は、第4図と同様の本発明の遮蔽材7を
内側に、第3図と同様の比重が3.6以上の重量コ
ンクリートを外側にした2重構造のものを示して
おり、この場合は第2図のものより厚みを薄くし
ても同等の遮蔽能が達成できると共に、第2〜3
図の例では達成できない低い生成残留放射能をも
つチヤンネルに構築でき、この中に作業員が入り
込むさいの被曝の危険性が第4図と同様に軽減さ
れる。このようにして本発明は、その応用例とし
て、カルシウムまたはカルシウム化合物を、カル
シウム換算量で10重量%以上含有させた材料層
と、比重3.6以上の材料層との二重構造を有する
高エネルギー放射線用遮蔽材料をも提供するもの
である。 実施例 第1表に示す調合により、普通ポルトランドセ
メントを結合剤として使用して各種の遮蔽材料を
製造した。各材料の成分分析値を第2表に示し
た。
【表】
【表】 No.1の遮蔽材料は、カルシウム源として寒水石
を使用したものである。この寒水石は、粒状大理
石、結晶質石灰石、重質炭酸カルシウムとも呼ば
れ、実質上、炭酸カルシウムからなつている。結
合剤としてセメントを使用したから、見方を変え
れば、本例の遮蔽材料は寒水石を骨材としたコン
クリートであるとも言える。第1表における細骨
材および粗骨材の量は、この寒水石の量を表わし
ている。 No.2〜3は比較例であり、No.2は骨材として磁
鉄鉱(Fe3O4)を、No.3は骨材として黄鉄鉱
(FeS2)を、またNo.4は骨材として通常の砂およ
び砂利を使用したコンクリート遮蔽材を示してい
る。第3表に各材料の強度試験結果および比重を
示すが、本発明の遮蔽材料No.1は比較例に比し同
等もしくはそれ以上の材料特性をもつていること
がわかる。
【表】 養生方法;標準養生
次に各材料について直径50mm、厚さ10mmの円板
状テストピースを作成し、これを放射線遮蔽試験
に供し、次に述べる結果が得られた。 (1) 放射線遮蔽能 137Csの0.66MeVのγ線に対する線減衰係数
μは0.198cm-1であつた。これは、普通コンク
リート(μ=0.180cm-1)よりもγ線に対する遮
蔽効果が大きいことを示している。ただし、μ
は次式の係数である。 I=Ipx I:遮蔽後の線量 Ip:遮蔽体のない場合の放射線強度 x:遮蔽体の厚さ(cm) (2) 生成残留放射能および減衰効果 20MeV以上のハドロン(中性子、陽子、π
中間子、κ中間子)フラツクスが106n/cm2
secのところに試料を約10日間曝し、その照射
終了後、その試験の表面線量率mR/hr相対値
を測定時間を変えながら測定した。その結果を
第6図に総括して示した。 生成残留放射能は、照射終了直後の表面線量
率の大きさで示されるが、第6図の結果から明
らかなように、本発明に従うNo.1の遮蔽材は、
No.2〜4の比較材に比べて、約1/10の残留放射
線しか示さなかつた。 減衰効果は第6図において右下りの傾斜で表
わされるが、本発明に従うNo.1の遮蔽材は約4
日で表面線量率は1/100に低下し、減衰効果も
著しいことがわかる。 なお、本実施例において結合材としてセメン
トを使用したが、このセメントに由来する生成
残留放射能並びに減衰効果も測定値に表われて
いると考えられる(例えば、 24Na……半減期
15時間)。したがつて、例えば有機系のバイン
ダーを使用した場合には、このような金属成分
はあつても微量であるから、本発明材の生成残
留放射能をさらに小さくでき、また減衰効果も
著しくなるものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は陽子加速器の概略平面図、第2〜5図
は第1図のX−X′線矢視断面図であり、各々そ
の材料の種類を変えた図、第6図は20MeV以上
のハドロンフラツクスが106n/cm2・secのところ
に試料を約10日間曝したあとの表面線量率と照射
終了後のその経時変化を示す図である。 1……カウンター室に通ずるチヤンネル部、4
……主リング、7……カルシウム主体の遮蔽材、
6……Fe含有遮蔽材。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カルシウムまたはカルシウム化合物を、カル
    シウム換算量で10重量%以上含有させた高エネル
    ギー放射線用遮蔽材料。 2 カルシウムまたはカルシウム化合物を、カル
    シウム換算量で10重量%以上含有させた材料層
    と、比重3.6以上の材料層との二重構造を有する
    高エネルギー放射線用遮蔽材料。
JP12707282A 1982-07-21 1982-07-21 高エネルギ−放射線用遮蔽材料 Granted JPS5917195A (ja)

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JP12707282A JPS5917195A (ja) 1982-07-21 1982-07-21 高エネルギ−放射線用遮蔽材料

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JP12707282A JPS5917195A (ja) 1982-07-21 1982-07-21 高エネルギ−放射線用遮蔽材料

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Publication Number Publication Date
JPS5917195A JPS5917195A (ja) 1984-01-28
JPS6253079B2 true JPS6253079B2 (ja) 1987-11-09

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ID=14950876

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JP12707282A Granted JPS5917195A (ja) 1982-07-21 1982-07-21 高エネルギ−放射線用遮蔽材料

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JPS60154197A (ja) * 1984-01-24 1985-08-13 株式会社フジタ 中性子遮蔽用コンクリ−ト
JPS6235294A (ja) * 1985-08-09 1987-02-16 株式会社フジタ 放射線遮蔽用コンクリ−ト
JPS6235295A (ja) * 1985-08-09 1987-02-16 株式会社フジタ 放射線遮蔽用コンクリ−ト
JPS62133394A (ja) * 1985-12-06 1987-06-16 株式会社フジタ 低放射化構造体
US20070102672A1 (en) * 2004-12-06 2007-05-10 Hamilton Judd D Ceramic radiation shielding material and method of preparation

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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ENGINEERING COMPENDIUM ON RADIATION SHIELDING=1970 *
ENGINEERING COMPENDIUM ON RADIATION SHIELDING=1975 *

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