JP2651585B2 - 人体軟組織等価材 - Google Patents

人体軟組織等価材

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JP2651585B2 JP63026971A JP2697188A JP2651585B2 JP 2651585 B2 JP2651585 B2 JP 2651585B2 JP 63026971 A JP63026971 A JP 63026971A JP 2697188 A JP2697188 A JP 2697188A JP 2651585 B2 JP2651585 B2 JP 2651585B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (A)産業上の利用分野 放射線治療における線量評価は実測により行なわれる
ため、治療対象患部の吸収線量の決定には患部を含む人
体組織の放射線に対する等価モデル、いわゆるファント
ムを必要とする。
本発明はこのようなファントムであって人体軟組織に
等価なもの(軟組織等価材)に関する。
(B)従来技術 人体軟組織に最も近似した物理的特性を有するファン
トム材料として自然界で簡単に得られる物質は水である
が、液体であるため取り扱いに不便であるので、従来よ
り種々の固体ファントム材料が開発されている。
この種の固体ファントム材料としては例えばMixDP
(商標名)およびSolid water(商標名)が公知であ
る。
MixDPはパラフィンを主材料とし、これにポリエチレ
ン、ロジン、二酸化チタン、酸化マグネシウムを加えた
ものであり、また、Solid waterはエポキシ樹脂を主材
料としこれにポリエチレンパウダー、フェノールマイク
ロバルーンおよびCaCO3を加えたものである。
(C)発明が解決しようとする問題点 MixDPはパラフィンを主成分とするために、高温下で
の使用に適さず、破損しやすく、また松脂を含むため元
素組織にばらつきがあり、製品の品質に均一性を欠くと
いった問題点がある。
また、Solid waterは水素と酸素の含有量が水より少
ないため、エネルギー特性に多少の難点がる。
(D)問題点を解決するための手段 本発明は以上のような問題点を解決するために、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂を主剤とし、ポリオキシプ
ロピレンアミンを硬化剤として用い、変性ポリオレフィ
ン樹脂と、炭酸カルシウムと、塩化ビニリデン/アクリ
ロニトリル共重合体のマイクロバルーンを添加して構成
したものである。
本発明の等価材を構成する上記の素材中、主剤のビス
フェノールA型エポキシ樹脂としてはエポキシ当量180
〜200の基本樹脂を用い、硬化剤のポリオキシプロピレ
ンアミンはポリプロピレングリコールまたはトリオール
より誘導される脂肪族の1級ジアミンまたはトリアミン
である。変性ポリオレフィン樹脂は上記5素材の混合液
が硬化するまで、混合液中におけるマイクロバルーンの
均一な分散を保持するための分散保持剤として添加され
る。マイクロバルーンは中空の極微粒子からなる真比重
0.04の粉体で、混合液の比重調整のために添加されるも
のである。
本発明によれば上記5つの素材の配合比(重量%)は
次のとおりである。
主剤(エポキシ樹脂)90〜120 硬化剤(ポリオキシプロピレンアミン)25〜40 分散保持剤(変性ポリオレフィン樹脂)20〜40 比重調整剤(マイクロバルーン)0.1〜5 特性改善剤(炭酸カルシウム)5〜15 本発明の等価材によってファントムを製作するには、
主剤、比重調整剤、分散保持剤、および特性改善剤の所
定量を真空撹拌器に入れて撹拌混合し、これに硬化剤の
所定量を投入撹拌混合した後、真空脱泡して得た混合液
を所定の型に注入して硬化させた後、型から取り出す。
(E)作用 人体組織とファントム材料との光子、電子に対する等
価性を論ずる場合、単純には次の物理パラメータが重要
となる。すなわち、(物理)密度ρ、電子密度e-/g、電
子濃度e-/cm3、および平均原子番号である。ファント
ム材料と基準組織(水)のこれらの値を表1に示す。表
において、H2O/MATは電子濃度の水に対する比を示し、
また、材料欄の記号中WE−110、WE−210は後述の本発明
の実施例に示された組成のファントム材料を、PLSはポ
リスチレンを、PMMAはアクリル樹脂を、WN−100、WN−1
05はナイロン単体(エムス・ジャパン社のグリルアミド
(12−ナイロン))をそれぞれ示す。PLS、PMMA、WN−1
00、WN−105は比較のために掲げたものである。
表1において、低エネルギー光子に対する等価性の判
断に特に重要なのは平均原子番号()であり、本発明
によるWE−110およびWE−210はが他の材料に比べて水
の値に近く水との等価性が高いことがわかる。
広いエネルギー範囲にわたってファントム材料と組織
との等価性をより厳密に論ずる場合には、光子に対する
質量エネルギー吸収係数μen/ρ、質量減弱係数μ/
ρ、電子に対する質量衝突阻止能S/ρ、質量角散乱能
2/ρlと言った物理パラメータを考慮することが必要で
ある。
本発明者らはこれらのパラメータの偏差係数によって
ファントム材料の基準組織に対する等価性を決定するこ
とを提案した(平岡武ほか:骨ファントム材料の開発、
放治システム研究Suppl.,No.4,93−96,1987)。これら
の物理パラメータの偏差係数を表2に示す。なお、表2
中材料欄の記号は表1と同じである。
偏差係数は、たとえば質量エネルギー吸収係数につい
ては として計算され、他のパラメータについても同様にして
算出した値である。パラメータに付した記号REFおよびM
ATはそれぞれ基準組織(水)およびファントム材料を意
味する。
表2において、第2欄〜第5欄の各欄に示された偏差
係数の値は、0.01,0.05,0.1,0.5,1,5,10,20MeVの8点の
エネルギーによる平均値で、計算には質量エネルギー吸
収係数(第2欄)と質量減弱係数(第3欄)について
は、Hubbell(Photon mass attenuation and energy ab
sorption coeficients from 1 keV to 20 MeV,Int.J.Ap
pl.Radiat.Isotop.,33:1269−1290,1982)の値を、質量
衝突阻止能(第4欄)については,Hiraokaほか(Sotppi
ng power for electrons in various dosimetric mater
ials,Jpn.Radiol.Phys.,2:125−138,1982)の値を、ま
た質量角散乱能(第5欄)については、ICRU Report 21
(Radiation dosimetry:Electrons with initialenergi
es between 1 and 50 MeV,International Commission R
adiation Units and Measurements,Washington,D.C.,19
72)の値をそれぞれ用いたものである。
これらの各偏差係数の値が小さいほど材料が基準組織
(水)に良く一致していることを示すが、本発明による
材料(WE−110,WE−210)は他の材料に比べて水との等
価性が高いことがわかる。
なお、ナイロンも高エネルギー領域においては等価性
が高いが、低エネルギーでの不一致と、製作と加工が難
しいのでファントム材料として問題が残る。
等価性を実験的にもとめるため、6MV−X線と60Coガ
ンマ線を照射したときの値を表2の第6欄と第7欄に示
す。すなわち、これらの値は、壁厚5mmのアクリルファ
ントム(30cm×30cm大)に水を満し、ファーマー形電離
箱を防水のためのアクリルチューブに入れてこの中心に
設置し、横方向から光子を照射したときの指示値と、入
射面と電離箱の間に10cm厚のファントム材を水の中に入
れたときの指示値との比である。
これから分かるように、本発明の材料は、理論的予測
と同様実験値も水との等価性が高い。
(F)実施例 以下の配合比(重量%)によって2種のファントム材
料WE−110およびWE−210を製作した。
素材 WE−110 WE−210 GY−260 103 107 D−230 30.9 32.1 DR−150SS 35 35 CaCO3 10 10.2 エクスパンセル 1.1 1.1 上の表において、GY260はチバガイギー社からアラル
ダイトの商標名で市販されているエポキシ樹脂、D−23
0は三井テキサコケミカル社からジェファーミンの商標
名で市販されているポリオキシプロピレンアミンのジア
ミンタイプの硬化剤であり、DR−150SSは住友化学工業
株式会社からスミリンクの商標名で市販されている変性
ポリオレフィン樹脂で既述のようにマイクロバルーンの
分散保持剤であり、CaCO3は試薬1級のものを用い、エ
クスパンセル(商標名)はスウェーデン、ケマノーベル
社製の塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体のマ
イクロバルーンである。
これらの素材を上記各配合比で、前述のように真空撹
拌混合、真空脱泡、注型、硬化させて得られたファント
ム材料WE−110、WE−210の各物理パラメータの値は表
1、表2に示す通りである。
(G)効果 以上のように本発明によれば基準組織(水)に対して
等価性がきわめて高く、エネルギー依存性が小さく、加
工製作が比較的容易で、耐久性も高く、比較的低コスト
のファントム材料を得ることができる。従って、放射線
治療、放射線診断、核医学といった領域における軟組織
等価材料として役立つ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C08K 13/04 3:26 7:22) (C08L 63/02 23:26 71:02)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ当量180〜200のビスフェノールA
    型エポキシ樹脂90〜120重量%と、 ポリオキシプロピレンアミン25〜40重量%と、 変性ポリオレフィン樹脂20〜40重量%と、 炭酸カルシウム5〜15重量%と、 塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体のマイクロ
    バルーン0.1〜5重量%と、 からなることを特徴とする人体軟組織等価材。
  2. 【請求項2】エポキシ当量180〜200のビスフェノールA
    型エポキシ樹脂103重量%と、 ポリオキシプロピレンアミン30.9重量%と、 変性ポリオレフィン樹脂35重量%と、 炭酸カルシウム10重量%と、 塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体のマイクロ
    バルーン1.1重量%と、 からなることを特徴とする人体軟組織等価材。
  3. 【請求項3】エポキシ当量180〜200のビスフェノールA
    型エポキシ樹脂107重量%と、 ポリオキシプロピレンアミン32.1重量%と、 変性ポリオレフィン樹脂35重量%と、 炭酸カルシウム10.2重量%と、 塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合体のマイクロ
    バルーン1.1重量%と、 からなることを特徴とする人体軟組織等価材。
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