JPS6251827B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はリンゲル液等の薬液の包装方法に関す
る。

従来、リンゲル液等の薬液は、取出口付の塩化
ビニル製の内袋に封入し、この取出口の保護のた
め更に他の袋に入れてヒート・シールして密封し
た後、レトルト殺菌されている。

しかしながら、塩化ビニルはモノマーを生じ易
い等、様々な事情から、この塩化ビニルに代わつ
て、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂等のポリオレフインより成
る内袋の利用が試みられている。しかしながら、
内袋に使用したポリオレフインはレトルト殺菌時
の熱により、外装のフイルムと融着し易い。

このため、更に内袋と外装との間に、液体やシ
ール性のない粉末を設けて双方の融着を妨げる方
法を試みたが、この方法では使用した液体や粉末
が、注射器等で内容物を取り出す時に内容物に混
入し易い。

本発明はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、リンゲル液等の薬液を何等の欠点なく包装す
る方法を提供することを目的とする。

すなわち本発明は、リンゲル液等の薬液を封入
し、かつ取出口を備えたポリオレフインより成る
内袋を、ポリオレフインに対してヒート・シール
性を持たないフイルムを介して、ヒート・シール
性のフイルムで包装し、このヒート・シール性フ
イルム同士を周縁でヒート・シールして密封する
ことを特徴とする薬液包装方法である。

以下、図面を参照して本発明を説明する。

第１図はリンゲル液等を封入した内袋１を示し
ており、この内袋１には取出口２が備えられてい
る。この内袋１は、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂等のポリオ
レフインより成る外は従来のものと同一である。

第２図はこの内袋１を、ポリオレフインに対し
てヒート・シール性を持たないフイルム３で包ん
だ状態を示している。フイルム３は袋状になつて
いても良いし、またそうでなくとも良い。また、
フイルム３は接着剤により内袋１に接着すること
もできる。フイルム３としては、例えばセロハ
ン、ビニロン、ポリイミド、フツ素樹脂等が利用
でき、好ましくは吸湿性、耐熱性に優れているフ
イルムである。

こうしてフイルム３で保護された内袋１を、第
３図に示すように、ヒート・シール性を有するフ
イルム４で包装する。包装は任意の方法によつて
良いが、例えばピロー包装機によりピロー包装す
るのが便利である。フイルム４としては、例えば
無延伸ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオ
レフインより成るフイルム、あるいは延伸ポリプ
ロピレン、ポリエステル、ポリアミド等と無延伸
ポリプロピレンとの積層フイルム（いずれも無延
伸ポリプロピレンを内側にして用いる）等が利用
できる。

こうして、内袋１で薬液を密封し、これとシー
ル性のないフイルム３を介して、フイルム４でヒ
ート・シール、密封しているので、レトルト殺菌
時においても内袋１がフイルム４と融着する怖れ
がなく、また内袋１のモノマーや他の液体、粉末
等で薬液を汚染することなく、使用時まで衛生的
に、かつ安全に保存することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示し、第１図〜第３図
は本発明の工程を示すための斜視図。 １…内袋、２…取出口、３…ポリオレフインに
ヒート・シール性のないフイルム、４…ヒート・
シール性のフイルム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ リンゲル液等の薬液を封入し、かつ取出口を
   備えたポリオレフインより成る内袋を、ポリオレ
   フインに対してヒート・シール性を持たないフイ
   ルムを介して、ヒート・シール性のフイルムで包
   装し、このヒート・シール性フイルム同士を周縁
   でヒート・シールして密封することを特徴とする
   薬液包装方法。