JP2837435B2 - 輸液バッグ - Google Patents
輸液バッグInfo
- Publication number
- JP2837435B2 JP2837435B2 JP1149424A JP14942489A JP2837435B2 JP 2837435 B2 JP2837435 B2 JP 2837435B2 JP 1149424 A JP1149424 A JP 1149424A JP 14942489 A JP14942489 A JP 14942489A JP 2837435 B2 JP2837435 B2 JP 2837435B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gas barrier
- infusion bag
- layer
- styrene
- barrier properties
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内容物への溶出などがなく無毒、安全性に
優れ、また透湿度、ガス遮断性に優れ、かつ加熱滅菌処
理に耐えうる耐熱性を持ち、さらに加熱滅菌処理後も透
湿度、ガスバリア性の低下が起こらない高ガスバリア性
輸液バッグに関するものである。
優れ、また透湿度、ガス遮断性に優れ、かつ加熱滅菌処
理に耐えうる耐熱性を持ち、さらに加熱滅菌処理後も透
湿度、ガスバリア性の低下が起こらない高ガスバリア性
輸液バッグに関するものである。
食品や医薬品の変質、腐敗の原因となる微生物を完全
に死滅、除去するために、従来からレトルト加熱滅菌処
理やオートクレーブ加熱滅菌処理が行われている。この
用途に使用される包装材料は、ガラスまたはアルミ箔を
主構成とする多層フィルムである。しかしながら、アル
ミ箔を使用した物は不透明であり、加熱滅菌処理後の内
容物を変化を検査することができなかった。
に死滅、除去するために、従来からレトルト加熱滅菌処
理やオートクレーブ加熱滅菌処理が行われている。この
用途に使用される包装材料は、ガラスまたはアルミ箔を
主構成とする多層フィルムである。しかしながら、アル
ミ箔を使用した物は不透明であり、加熱滅菌処理後の内
容物を変化を検査することができなかった。
また、従来より柔軟性があり、耐熱性や透明性に優れ
た材料として軟質塩化ビニルが輸液バッグに使用されて
いるが、この場合あくまで常温使用であり、オートクレ
ーブ加熱滅菌処理を施した場合、可塑剤やその他の添加
物の溶出の問題があり、使用に耐えうる材料は得られて
いない。さらにポリプロピレン系材料も種々検討されて
いるが柔軟性、耐熱性、耐白化性の点で十分満足のでき
るものはなかった。
た材料として軟質塩化ビニルが輸液バッグに使用されて
いるが、この場合あくまで常温使用であり、オートクレ
ーブ加熱滅菌処理を施した場合、可塑剤やその他の添加
物の溶出の問題があり、使用に耐えうる材料は得られて
いない。さらにポリプロピレン系材料も種々検討されて
いるが柔軟性、耐熱性、耐白化性の点で十分満足のでき
るものはなかった。
医療機関においては患者への点滴の際、直前にアミノ
酸やビタミン剤などを添加調合するが、勤務体制の合理
化等により調合済みの点液剤をメーカー側に要望する声
も強くなっている。その場合は輸液バッグにはガスバリ
ア性が必要となる。
酸やビタミン剤などを添加調合するが、勤務体制の合理
化等により調合済みの点液剤をメーカー側に要望する声
も強くなっている。その場合は輸液バッグにはガスバリ
ア性が必要となる。
しかしながら、先述の材料はガスバリア性に劣るた
め、単体では満足に使用できるものではない。また、積
層フィルムとしては、ポリエステルフィルムやポリプロ
ピレンフィルムとガスバリア性フィルムを組み合わせた
物が市販されているが、柔軟性が全く無く使用不可能で
あった。
め、単体では満足に使用できるものではない。また、積
層フィルムとしては、ポリエステルフィルムやポリプロ
ピレンフィルムとガスバリア性フィルムを組み合わせた
物が市販されているが、柔軟性が全く無く使用不可能で
あった。
本発明は、塩化ビニル及び可塑剤を含んでいない熱可
塑性エラストマーを最内層及び最外層に使用し、中間層
を設計することにより無毒で安全性に優れ、かつ加熱滅
菌処理後に安定したガス遮断性を保持した高ガスバリア
性輸液バッグを提供することにある。
塑性エラストマーを最内層及び最外層に使用し、中間層
を設計することにより無毒で安全性に優れ、かつ加熱滅
菌処理後に安定したガス遮断性を保持した高ガスバリア
性輸液バッグを提供することにある。
本発明は、内層及び外層がスチレン−エチレンブチレ
ン−スチレンブロック共重合体及びポリオレフィンを主
成分とするブレンド物、中間層がガスバリア性樹脂から
なる積層体より形成されることを特徴とする輸液用バッ
グである。
ン−スチレンブロック共重合体及びポリオレフィンを主
成分とするブレンド物、中間層がガスバリア性樹脂から
なる積層体より形成されることを特徴とする輸液用バッ
グである。
第一図は、本発明による積層体の１具体例の断面図で
ある。１は外層、４は内層である。１、４の内層はスチ
レン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体及
びポリオレフィンを主成分とするブレンド物の熱可塑性
エラストマー層であり、ポリオレフィンとしてはポリエ
チレン、ポリプロピレン等が挙げられ、ヒートシール、
インパルスシール、超音波シール、高周波シール等が可
能である。１の外層は耐熱性を保持し、加熱滅菌処理時
には包装体同士の熱融着を防ぐ。３は、ガスバリア層で
ある。望ましくはポリ塩化ビニリデン系樹脂層であり、
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、オートクレ
ーブ加熱滅菌処理時に侵入する水蒸気によりガスバリア
性が低下する。
ある。１は外層、４は内層である。１、４の内層はスチ
レン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重合体及
びポリオレフィンを主成分とするブレンド物の熱可塑性
エラストマー層であり、ポリオレフィンとしてはポリエ
チレン、ポリプロピレン等が挙げられ、ヒートシール、
インパルスシール、超音波シール、高周波シール等が可
能である。１の外層は耐熱性を保持し、加熱滅菌処理時
には包装体同士の熱融着を防ぐ。３は、ガスバリア層で
ある。望ましくはポリ塩化ビニリデン系樹脂層であり、
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は、オートクレ
ーブ加熱滅菌処理時に侵入する水蒸気によりガスバリア
性が低下する。
また、内層及び外層には塩化ビニルや可塑剤を含まな
い熱可塑性エラストマーを用いており、中間層のガスバ
リア層、接着層の設計を行うことにより、加熱滅菌時に
内容物への溶出などのない無毒で安全性に優れた構造と
なっている。
い熱可塑性エラストマーを用いており、中間層のガスバ
リア層、接着層の設計を行うことにより、加熱滅菌時に
内容物への溶出などのない無毒で安全性に優れた構造と
なっている。
本発明の実施例を示す。表１の様な構成で積層体を作
り、高ガスバリア性輸液バッグとしての特性を測定し、
その結果を示した。
り、高ガスバリア性輸液バッグとしての特性を測定し、
その結果を示した。
使用した樹脂 A:スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重
合体とエチレン−プロピレンランダム共重合体を主成分
とするブレンド物 MK−2S（大日本プラスチックス） B:スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重
合体とエチレン−プロピレンランダム共重合体を主成分
とするブレンド物 MK−3S（大日本プラスチックス） C:スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重
合体とエチレン−プロピレンランダム共重合体を主成分
とするブレンド物 MK−5S（大日本プラスチックス） D:エチレンプロピレン共重合体ベース酸変性ポリオレフ
ィン アドマーAT469C E:ポリビニリデンクロライド サラン468（ダウ・ケミカル社） F:ポリビニリデンクロライド X05253（ダウ・ケミカル社） G:エチレン酢酸ビニルアルコール共重合体 エバール（クラレ） 評価方法 １）オートクレーブ滅菌処理を121℃、30分で行い、熱
融着、酸素ガスバリア性の劣化、白化の状態を評価し
た。
合体とエチレン−プロピレンランダム共重合体を主成分
とするブレンド物 MK−2S（大日本プラスチックス） B:スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重
合体とエチレン−プロピレンランダム共重合体を主成分
とするブレンド物 MK−3S（大日本プラスチックス） C:スチレン−エチレンブチレン−スチレンブロック共重
合体とエチレン−プロピレンランダム共重合体を主成分
とするブレンド物 MK−5S（大日本プラスチックス） D:エチレンプロピレン共重合体ベース酸変性ポリオレフ
ィン アドマーAT469C E:ポリビニリデンクロライド サラン468（ダウ・ケミカル社） F:ポリビニリデンクロライド X05253（ダウ・ケミカル社） G:エチレン酢酸ビニルアルコール共重合体 エバール（クラレ） 評価方法 １）オートクレーブ滅菌処理を121℃、30分で行い、熱
融着、酸素ガスバリア性の劣化、白化の状態を評価し
た。
２）柔軟性は、フィルムをバッグとしたとき、適したも
のであるかを評価した。
のであるかを評価した。
３）酸素ガスバリア性は、0xtran法により行った。単位
は［cc/m2・24hr］である。
は［cc/m2・24hr］である。
４）透明性については、内容物の確認ができるものであ
るかによって評価を行った。
るかによって評価を行った。
［発明の効果］ 本発明の積層体を使用することにより、無毒で安全で
あり、耐熱性、ガスバリア性にも優れた、加熱滅菌処理
可能な高ガスバリア性輸液バッグが可能となり、医療分
野に大きく貢献し得るものである。
あり、耐熱性、ガスバリア性にも優れた、加熱滅菌処理
可能な高ガスバリア性輸液バッグが可能となり、医療分
野に大きく貢献し得るものである。
第１図は本発明の輸液バッグに使用する積層体の断面図
である。
である。
Claims (1)
- 【請求項１】内層と外層が、スチレン−エチレンブチレ
ン−スチレンブロック共重合体及びポリオレフィンを主
成分とするブレンド物、中間層がガスバリアー性樹脂か
らなる積層体より形成されることを特徴とする輸液用バ
ッグ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1149424A JP2837435B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 輸液バッグ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1149424A JP2837435B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 輸液バッグ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0315471A JPH0315471A (ja) | 1991-01-23 |
| JP2837435B2 true JP2837435B2 (ja) | 1998-12-16 |
Family
ID=15474808
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1149424A Expired - Lifetime JP2837435B2 (ja) | 1989-06-14 | 1989-06-14 | 輸液バッグ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2837435B2 (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8263713B2 (en) | 2009-10-13 | 2012-09-11 | Kraton Polymers U.S. Llc | Amine neutralized sulfonated block copolymers and method for making same |
| US8377515B2 (en) | 2008-05-09 | 2013-02-19 | Kraton Polymers U.S. Llc | Process for preparing membranes and membrane structures from a sulfonated block copolymer fluid composition |
| US8445631B2 (en) | 2009-10-13 | 2013-05-21 | Kraton Polymers U.S. Llc | Metal-neutralized sulfonated block copolymers, process for making them and their use |
| US9365662B2 (en) | 2010-10-18 | 2016-06-14 | Kraton Polymers U.S. Llc | Method for producing a sulfonated block copolymer composition |
| US9394414B2 (en) | 2010-09-29 | 2016-07-19 | Kraton Polymers U.S. Llc | Elastic, moisture-vapor permeable films, their preparation and their use |
| US9429366B2 (en) | 2010-09-29 | 2016-08-30 | Kraton Polymers U.S. Llc | Energy recovery ventilation sulfonated block copolymer laminate membrane |
| US9861941B2 (en) | 2011-07-12 | 2018-01-09 | Kraton Polymers U.S. Llc | Modified sulfonated block copolymers and the preparation thereof |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19718543A1 (de) | 1997-05-02 | 1998-11-05 | Braun Melsungen Ag | Flexibler, dichter Mehrkammerbeutel |
-
1989
- 1989-06-14 JP JP1149424A patent/JP2837435B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8377515B2 (en) | 2008-05-09 | 2013-02-19 | Kraton Polymers U.S. Llc | Process for preparing membranes and membrane structures from a sulfonated block copolymer fluid composition |
| US8377514B2 (en) | 2008-05-09 | 2013-02-19 | Kraton Polymers Us Llc | Sulfonated block copolymer fluid composition for preparing membranes and membrane structures |
| US8263713B2 (en) | 2009-10-13 | 2012-09-11 | Kraton Polymers U.S. Llc | Amine neutralized sulfonated block copolymers and method for making same |
| US8445631B2 (en) | 2009-10-13 | 2013-05-21 | Kraton Polymers U.S. Llc | Metal-neutralized sulfonated block copolymers, process for making them and their use |
| US9394414B2 (en) | 2010-09-29 | 2016-07-19 | Kraton Polymers U.S. Llc | Elastic, moisture-vapor permeable films, their preparation and their use |
| US9429366B2 (en) | 2010-09-29 | 2016-08-30 | Kraton Polymers U.S. Llc | Energy recovery ventilation sulfonated block copolymer laminate membrane |
| US9365662B2 (en) | 2010-10-18 | 2016-06-14 | Kraton Polymers U.S. Llc | Method for producing a sulfonated block copolymer composition |
| US9861941B2 (en) | 2011-07-12 | 2018-01-09 | Kraton Polymers U.S. Llc | Modified sulfonated block copolymers and the preparation thereof |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0315471A (ja) | 1991-01-23 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
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| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071009 Year of fee payment: 9 |
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