JPS625177B2 - - Google Patents

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JPS625177B2
JPS625177B2 JP53143546A JP14354678A JPS625177B2 JP S625177 B2 JPS625177 B2 JP S625177B2 JP 53143546 A JP53143546 A JP 53143546A JP 14354678 A JP14354678 A JP 14354678A JP S625177 B2 JPS625177 B2 JP S625177B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fibers
chelate
pva
fiber
ultrafine
Prior art date
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Expired
Application number
JP53143546A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5571814A (en
Inventor
Masahiko Takashio
Akihisa Shirasaka
Tomoichi Kawanaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NICHIBI KK
Original Assignee
NICHIBI KK
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Publication date
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Publication of JPS5571814A publication Critical patent/JPS5571814A/ja
Publication of JPS625177B2 publication Critical patent/JPS625177B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は優れた金属キレート形成能を有する極
細繊維の製造方法に関するものであり、さらに詳
しくは通常の繊維より多大の表面積を有する極細
繊維を素材とする金属キレート形成能を有する繊
維の製造方法に関する。
キレート形成能を有する樹脂は、多数知られて
おり重金属イオンあるいは特殊金属イオンの捕集
材として実用化されているが、キレート樹脂にお
けるキレート結合形成反応は金属イオンが粒状物
中を拡散することによつて行われるので反応速度
は充分に大きくはない。この欠点を解消するため
多孔性の粒状樹脂を基材に用いる方法も提案され
ているが、反応速度を大巾に向上させることはで
きない。キレート形成速度を大幅に向上させるた
めには、キレート樹脂の代りに、その形態を繊維
状にすれば表面積が大きくなり飛躍的にキレート
形成反応速度が向上することが考えられ、キレー
ト繊維の検討がいくつかなされている。
例えば特開昭49−35284、同49−36592、同52−
12322、同52−12323号公報ではキレート繊維が提
案されている。これらの繊維はポリスチレンある
いはポリエステル、ポリアミド、ポリオレフイン
等と芳香族モノビニル化合物の重合体もしくは共
重合体等よりなるものであり繊維の太さは数デニ
ールから数万デニールである。しかしながら通常
の紡糸条件で製造される繊維の直径は10〜30μで
あり、繊維表面積を増大させるためには、繊維直
係を小さくすればよいが、通常の紡糸条件では10
μ程度が下限となりそれ以下のものを紡糸するこ
とは糸切れや取扱いの点から非常に困難であつ
た。
本発明者等は、さらにキレート形成速度の速い
キレート繊維を製造すべく鋭意研究を重ねた結
果、単繊維の直径が1μ以下の極細ポリビニルア
ルコール(以下PVAと略称する)系合成繊維に
キレート形成官能基を導入することにより、優れ
たキレート形成能を有する極細繊維が得られるこ
とを見出し本発明を完成するに至つた。
本発明の要旨とするところは、PVAと水溶性
で且つ非晶性のポリマーが重量比で20:80〜60:
40である混合水溶液を乾式紡糸後水洗し、該非晶
性ポリマーの繊維形成成分を溶出除去した単繊維
の直径が1μ以下の極細PVA系合成繊維にメル
カプト基、イミノニ酢酸基、アミノ基等の如きキ
レート形成官能基を導入することを特徴とするキ
レート形成能を有する繊維の製造方法である。
本発明に使用される極細PVA系合成繊維は、
本出願人が先に出願した、特願昭52−93371号お
よび同52−143270号に記載された方法で製造され
る。すなわち完全ケン化のPVA水溶液と水溶性
で且つ非晶性ポリマーの水溶液を両者の固形分の
重量比が20:80〜60:40となるごとく混合し紡糸
原液となし、常法により乾式紡糸し延伸、熱処理
を施して糸条とした後、水洗することにより、非
晶性ポリマーを溶出除去して得られる。
ここでいう完全ケン化PVAとは平均重合度800
〜3000、ケン化度95モル%以上のものを指すが、
重合度が低いと糸質が悪く、重合度が高すぎると
原液粘度が高くなり取扱いが困難となり、一方ケ
ン化度が低いと結晶阻害効果が大きくなり、延
伸、熱処理工程での耐熱水性の付与が不充分とな
り、かつ原液保温中に残存酢酸基のケン化が除去
に進行し、原液性状が経時変化するので、好まし
くは平均重合度1000〜2000、ケン化度99モル%以
上のPVAを使用する方が良い。
なお、PVAを主体とした変性PVAの使用も可
能である。変性PVAとしては、共重合法、アセ
タール化法、エーテル化、エステル化法等の手段
を用いて、−COOH、−SO3H、−NH2、−N
(CH32等を導入したもの、たとえば酢酸ビニル
と無水マレイン酸、酢酸ビニルとアクリル酸、酢
酸ビニルとアリルスルフオン酸、酢酸ビニルとア
クリルアミドの共重合物をケン化したもの、通常
のPVAを部分ホルマール化、部分アセタール
化、部分アミノアセタール化したもの等である。
変性度はランダムに導入するかブロツク的に導入
するかで異つてくるので、一概に規定することは
できないが、溶解除去成分であるポリエチレンオ
キサイドの溶解除去時にPVA系の残存成分が溶
失しないかまたは溶失が僅少のものであれば良
く、その耐熱水性に応じて、かかる変性PVA単
独または通常のPVAと適宜混合使用すればよ
い。
ここで云う水溶性で且つ非晶性ポリマーとは分
子量3000〜400万のポリエチレンオキサイドや平
均重合度500〜2000、ケン化度83〜90モル%の低
ケン化度PVA等であり、これらのポリマーは糸
条形成時の延伸、熱処理の条件でほとんど結晶化
することがないため、後で行う水洗により容易に
除去することができる。非晶性ポリマーの混合率
が80重量%上になると水洗による繊維の極細化は
良好になるが、溶出分が多くなり、経済的に好ま
しくない。また40重量%以下になると条件は水洗
処理によつても極細化しにくくなり、機械的な叩
解処理等が必要となつて好ましくない。
こうして得られた繊維は、金属キレート官能基
を導入する場合通常太さの繊維に比べ、より温和
な条件で反応することが見出された。この理由は
明らかではないが次のように考えられる。すなわ
ち、極細PVA系合成繊維は表面積が大きいだけ
でなく、水溶性で且つ非晶性のポリマーと完全ケ
ン化PVAの混合水溶液を使用することから紡糸
後、完全ケン化PVA部と非晶性ポリマー部との
境界領域で相互成分が相容するため非晶性ポリマ
ーの溶解除去時残留する完全ケン化PVA部の表
面に配向度、結晶化度の比較的低い、従つて反応
性の高い領域が形成される。
極細PVA系合成繊維に金属キレート官能基を
導入するには任意の方法を採用できる。例えばハ
ロゲンを有するアルデヒドおよびアセタール化物
またはエピクロルヒドリン等で極細PVA系合成
繊維を処理し金属キレート形成官能基を導入し易
い官能基を導入する。ハロゲンを含むアルデヒド
およびアセタール化物としては例えばジブロムプ
ロピオンアルデヒド、クロルアセタール、ブロム
アセタール等が挙げられる。エピクロルヒドリン
でのエーテル化の場合、触媒である硫酸の繊維へ
の付着量は5〜25%、特に10〜20%が好ましい。
硫酸付着量が25%以上では、風乾時に繊維の損傷
が認められ、5%以下では反応量が少なく金属吸
着容量が低くて好ましくない。かかる官能基を
KSH(硫化水素カリウム)と反応させることに
より、キレート形成能を有するメルカプト基を導
入することができるし、またイミノニ酢酸ナトリ
ウムと反応させることによりイミノニ酢酸型キレ
ート繊維を製造することができる。
アミン化合物と反応させることによつても優れ
た金属キレート形成能を有する繊維を得ることが
できる。かかるアミンとしては、例えばモノメチ
ルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、
モノエタノールアミン、エチレンジアミン等があ
げられる。
PVA系合成繊維は親水性であるため紡糸時に
延伸、熱処理を行うことにより耐水性を賦与して
いるが、実用に耐える耐熱水性を賦与するにはキ
レート形成官能基を導入する反応の前後もしくは
反応中に並行して不溶化が行われる。不溶化反応
はホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、グリオ
キザール、グルタルアルデヒド等のアルデヒド類
でアセタール化することにより達成される。
以下実施例に従つて本発明を詳細に説明する。
なお、実施例中において金属イオンの吸着量測
定は下記のとおりである。
金属イオンの吸着: HgCl2、CuSO4、CdCl2のそれぞれの0.05N溶液
50ml中に0.2gの試料を投入し、1時間振とう
後、EDTA法により残留金属イオン濃度を定量
し、初濃度との差により吸着量を算出した。
〔極細繊維の製造例〕
平均分子量30万〜50万のポリエチレンオキサイ
ドを濃度30%の水溶液としたもの100部と平均重
合度1200の完全ケン化PVAから調製した濃度36
%のPVA水溶液83部を加熱撹拌下に混合して、
固形分濃度32.8%、ポリエチレンオキサイドの混
合割合50%の紡糸原液を得た。この原液を通常の
乾式紡糸条件により紡糸し8倍延伸、235℃熱処
理して繊度120d/30f、強度5.8g/d、伸度15.5
%、水中軟化点94℃の糸条とした。この糸条を常
温水で10分間水洗処理したところポリエチレンオ
キサイドは水中へ溶出し、繊維直径0.6〜0.8μの
連続した極細PVA系合成繊維が得られた。
上記同様にポリエチレンオキサイドの混合比を
変化させて繊維直径1μ以下の極細繊維を得た。
実施例 1 極細PVA系合成繊維(直径0.1μ)を10%硫酸
に浸漬後遠心脱水し、風乾した。この時の繊維に
付着する硫酸量は16.5%であつた。この硫酸を含
有した繊維をエピクロルヒドリン中で40℃で30分
間反応させることによりエーテル化度19.5mol%
のエーテル化糸を得た。該繊維を10%エチレンジ
アミン水溶液中で40%、30分間反応を行い、アミ
ノ基を有する極細キレート繊維を得た。このアミ
ノ化繊維の水銀イオン吸着容量は2.9ミリモル/
gであつた。この金属イオンを吸着した繊維を
1N塩酸で処理することにより金属イオンを脱着
させて再生させた。このような操作を10回繰返し
たが、水銀イオンの吸着容量の低下はなかつた。
比較試料として繊度3d、直径18μのPVA系合
成繊維を用いて同程度のエーテル化度の繊維を得
るためには20%硫酸に浸漬しなければならず、従
つて風乾時に異常収縮を起しさらにエーテル化時
にも著しく膨潤収縮し、実用に耐えるものではな
い。
実施例 2 繊維直径が0.6〜0.8μの極細PVA系合成繊維を
硫酸20%、芒硝15%、ブロムアセタール3%から
なるアセタール化浴で50℃、30分間反応させ、ブ
ロムアセタール化度32mol%のアセタール化糸を
得た。
このアセタール化糸をKSHのエタノール溶液
に入れ、窒素気流中80℃3時間加熱することによ
りメルカプト基を官能基とする極細キレート繊維
を得た。このキレート繊維の水銀イオン吸着容量
は0.92ミリモル/g、銀イオンの吸着容量は0.53
ミリモル/gであつた。
実施例 3 実施例1と同じ方法で得たエーテル化糸を、耐
熱水性を賦与するため常法によりホルマール化を
行つた後、イミノニ酢酸ナトリウム20%、芒硝10
%からなる浴中で、80℃、20時間反応させイミノ
ニ酢酸基を有する極細キレート繊維を得た。この
繊維の水銀イオン吸着容量は1.21ミリモル/g、
銅イオン吸着容量は1.20ミリモル/g、カドミウ
ムイオン吸着容量1.13ミリモル/gであつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 完全ケン化のポリビニルアルコールと水溶性
    で且つ非晶性のポリマーが重量比で20:80〜60:
    40である混合水溶液を乾式紡糸して糸条となし、
    ついで水洗して該非晶性ポリマーの繊維形成成分
    を溶出除去した単繊維の直径が1μ以下の極細ポ
    リビニルアルコール系合成繊維にキレート形成官
    能基を導入することを特徴とする金属キレート形
    成能を有する極細繊維の製造方法。
JP14354678A 1978-11-22 1978-11-22 Production of ultra-fine fiber having metal chelating ability Granted JPS5571814A (en)

Priority Applications (1)

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JP14354678A JPS5571814A (en) 1978-11-22 1978-11-22 Production of ultra-fine fiber having metal chelating ability

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JP14354678A JPS5571814A (en) 1978-11-22 1978-11-22 Production of ultra-fine fiber having metal chelating ability

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JPS5571814A JPS5571814A (en) 1980-05-30
JPS625177B2 true JPS625177B2 (ja) 1987-02-03

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Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60162805A (ja) * 1984-01-31 1985-08-24 Kuraray Co Ltd 高強力ポリビニルアルコ−ル系極細繊維及びその製造方法
JP2002336818A (ja) * 2001-05-17 2002-11-26 Tamura Kagaku Kenkyusho:Kk 軟体動物食品加工残滓の処理方法、処理プロセス及びそれに用いる処理装置
WO2017127258A1 (en) * 2016-01-21 2017-07-27 The Procter & Gamble Company Fibrous elements comprising polyethylene oxide

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