JPS625069Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、排水機場除塵設備等において水路中
の塵芥をレーキで掻上げて除去する自動除塵装
置、特に無端リンクチエーンに取付けた回転式レ
ーキがバースクリーンの前面を掻上げ、背面を降
下するように回動して除塵する型式のもので、除
塵機本体とバースクリーンが一体構造となつて水
面上部へ引上げられるようにした通称前掻式レー
キ回動型除塵機に関する。

バースクリーンと回転式レーキ及びガイドフレ
ームを一体構造にして全体を引上げ装置によつて
水上部へ引上げることができるようにした自動除
塵機は従来から一般に知られている。公知の装置
は例えば実公昭53−27400号公報に開示されてい
るように駆動軸の近くに別途にガイドフレームの
支軸を設けてこの支軸を軸芯にフレーム全体を引
上げるものであるかな駆動装置の設置位置によつ
てはローラーチエーンによる結合に不具合を生
じ、再調整に手間を要すると共に、ガイドフレー
ム頭部が揺動して頭部ガイドフレーム下に設けた
塵芥運搬コンベヤとの位置関係に狂いを生じ干渉
するおそれがある。

又頭部駆動軸で支持してチエーンをテークアツ
プする時は、従来は駆動軸を支持した軸受を支台
に対しスライド自由に設けて軸受と共に駆動軸を
移動させるものであり、したがつて支台に対する
駆動軸の取付位置が変わる為に駆動装置との連動
関係に狂いを生じ再調整に手間が掛り高度の熟練
技術を要し且つ故障を起し易い欠点がある。

本考案はこのような従来の欠点に対処したもの
で、その目的は頭部の駆動軸を機械台の定位置に
固定して移動しないようにすると共に、テークア
ツプ時にはガイドフレーム側をスライド移動させ
るようにして駆動装置との連動関係に狂いを生じ
ないようにし且つ水上部へ引上げる際にも駆動軸
を共通の支軸にして簡単に無理なく操作できるよ
うにしたこの種装置を提供する点にある。

したがつて、この考案においては、水路に設置
されるバースクリーンと、そのバースクリーンの
前面を掻上げ背面を降下するように無端リンクチ
エーンに取付けた回転式レーキ及びそのガイドフ
レームを一つに構成した除塵機本体を上端部の支
軸を中心に引上装置によつて水面上へ引上げ得る
ように構成した自動除塵機において、除塵機設置
床面の機械台上に左右両端部を固定軸受で支軸さ
れた駆動軸を設けると共に、この駆動軸の左右両
側にガイドフレーム軸受を機械台に対し宙架状に
取付けて、このガイドフレーム軸受に前記ガイド
フレーム頭部のガイド溝をスライド自由に且つ駆
動軸を支点に揺動自在に嵌支させてなるものであ
る。

以下実施例を図面について説明する。

回転式レーキ２はバースクリーン１の前面に流
着した塵芥物を下から掻上げて除去するもので、
左右一対の無端チエーン１２に所要の間隔を保つ
て多数取付けられ、それがチエーン１２の移動に
伴いバースクリーン１と咬合して上昇しエプロン
１３からシユート１４，１４′を経て直下の塵芥
排出用コンベヤ１５上へ自重落下させ、下流側で
再び水中へ突入して順次回送するようになつてい
る。前記左右一対の無端チエーン１２は駆動軸８
に取付けたスプロケツト１６とガイドフレーム３
の下部に設けた従動輪又は固定ガイド輪１７との
間に張掛されて電動機１８により一定の速度で矢
印イの方向へ回送させられる。

除塵機本体４は頭部を水平方向又は水平に近い
傾斜状に彎曲した頭部水平型であり、ガイドフレ
ーム３の頭部のガイド溝３ａをガイドフレーム軸
受９に嵌め、フレーム上端のテークアツプスクリ
ユー１９を操作すると機械台６上に設けた固定軸
受７に対しガイドフレーム３がガイド溝３ａに沿
つて前後方向へスライド移動するものである。従
つてチエーンテークアツプ時に前記スクリユー１
９にてガイドフレーム３を前方（第１図の左方
向）へ押進するときは第８図に示すようにそのス
ライド距離Ｓに応じ全体が下方へ変位してフレー
ム下部のガイド輪１７が下降するからチエーンの
軸間距離が今までより長くなるので、その間に張
掛されたチエーン１２はテークアツプされ緊張す
る。この場合、駆動軸８は固定軸受７に支持され
機械台６に対し移動しないから電動機１８との連
動関係は一定に保たれる。

除塵機本体４を水中より引上げるときは、水上
部に設置された引上装置５を作動させ、その巻上
機５ａによりロープ２０を巻上げる。ロープ２０
を巻上げると除塵機本体４は頭部の駆動軸８を支
点に第１図の状態から鎖線の如く揺動し全体が水
上部へ引上げられる。定位置へ引上げると巻上機
置台２１に取着した休止フツク２２に本体４側の
休止ピン２３が自動的に係合して除塵機本体４を
水中より引上げた状態に休止させる。巻上げたロ
ープ２０を巻戻すと除塵機本体４は駆動軸８を支
点に再び下降しその下限位置でストツパー１１に
支持される。ストツパー１１は第７図に示すよう
に、水路壁２４に取付金具２６を介して固定され
る。又このストツパー１１に当接する除塵機本体
側の後下部には着座部２５が設けられている。着
座部２５は本体４が上下方向にスライド変位した
場合にもそれに対応できるよう充分なゆとりをも
つて適宜の大きさにつくられている。

尚、除塵機本体４の下部にはガイドフレーム３
下端と水路底部２７との間を遮閉する補助スクリ
ーン２８と、シールパツキン２９が設けられてお
り、これらは除塵機本体４と一体に共動する。

本考案は上述の構成からなるものであつて、頭
部の駆動軸を機械台上に固定軸受で軸支させて従
来のように移動させず、テークアツプ時には除塵
機本体を移動させて無端リンクチエーンの緊張を
行わせるものであり、従つてテークアツプ調整時
にも駆動装置の連動関係に狂いを生じない為再調
整の手間が不要であり、而もレーキ引上時の回転
中心支持軸とレーキ駆動用スプロケツト軸が共通
で且つチエーン緊張用テークアツプ軸をも兼ねて
いるので構造が簡単で機構に無理を生ぜず、又除
塵機引上げに際しても他に狂いを生じたり支障を
来すことなく正確に実施でき、操作も簡単で高度
の熟練技術を必要とせず安価に実施できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案除塵機の全体を示す縦断側面
図、第２図は頭部駆動軸受部の拡大正面図、第３
図はレーキ部分の拡大正面図、第４図は同縦断側
面図、第５図は同平面図、第６図は除塵機本体の
下部の側面図、第７図はストツパー部分における
横断面図、第８図はチエーンテークアツプの作用
説明図である。 １……バースクリーン、２……レーキ、３……
ガイドフレーム、４……除塵機本体、５……引上
装置、６……機械台、７……固定軸受、８……駆
動軸、９……ガイドフレーム軸受、３ａ……ガイ
ド溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水路に設置されるバースクリーンと、そのバー
   スクリーンの前面を掻上げ背面を降下するように
   無端リンクチエーンに取付けた回転式レーキ及び
   そのガイドフレームを一つに構成した除塵機本体
   を、上端部の支軸を中心に引上装置によつて水面
   上へ引上げ得るように構成した自動除塵機におい
   て、除塵機設置床面の機械台上に左右両端部を固
   定軸受で支軸された駆動軸を設けると共に、この
   駆動軸の左右両側にガイドフレーム軸受を機械台
   に対し宙架状に取付けて、このガイドフレーム軸
   受に前記ガイドフレーム頭部のガイド溝をスライ
   ド自由に且つ駆動軸を支点に揺動自由に嵌支させ
   てなることを特徴とする引上装置付除じん機。