JPS6248455A - シエ−ビングカツタの製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、シェービングカッタの切刃部の寿命延長を図
るために切刃部に蒸着されるコーティングの密着性を高
めるように改善されたシェービングカッタの製造装置に
関するものである。

〔従来技術〕

シェービングカッタの切刃部の寿命を延長するために、
その切刃部の表面を炭化チタン、窒化チタン、その他の
表面硬化剤でコーティングする技゛術は既に知られてい
る。このようなコーティングと母材との密着性は母材の
表面粗さが０．５μｍ程度で最良となり、２μｍを越え
ると低下することが経験上から知られている。

ところで、従来、このようなコーティングが施されるシ
ェービングカッタの切刃部における切刃溝の表面は、バ
イトで形成された後、液体ホーニングによって研削され
ている。この液体ホーニングでは切刃溝の表面粗さを１
μｍ程度まで高精度にすることは可能であるが、研磨材
が行きわたり難い切刃溝の側面では、その表面粗さが２
μｍを越えて、コーティング剤の密着性が低下すること
がある。このような母材とコーティングとの密着性の低
下がコーティングの剥離や早期摩耗の原因となること、
切刃溝の側面はシェービングカッタの切削効率に大きな
影響を有するすくい面を構成する部分であることなどを
考慮すれば、母材とコーティングとの密着性の低下を可
能な限り防止する必要がある。

〔発明の目的〕

本発明は、上記の実情を考慮してなされたものであって
、シェービングカッタの切刃部の表面仕上げ精度を十分
に高め、以て、母材とコーティングの密着性の低下によ
るコーティングの剥離や早期摩耗が生じないようにした
シェービングカッタの製造装置の提供を目的とするもの
である。

〔発明の構成〕

本発明に係るシェービングカッタの製造装置は、切刃部
を一次加工したシェービングカッタをその軸心と直角方
向に平行移動させながらその軸心まわりに回転させるよ
うに支持する支持装置と、支持装置の固定部に支持され
、上記シェービングカッタの切刃溝に嵌合する突条を有
するラップ駒部材と、このラップ駒部材のラップ部にラ
ップ剤を供給するラップ剤供給装置とを備えることを特
徴とするものである。

ここで切刃部の一次加工とは、例えばホブ盤による歯切
り加工と、バイトによる切刃溝加工と、好ましくは更に
液体ホーニングによる一次仕上げ加工とを含み、シェー
ビングカッタの切刃部の２番面を研削する歯形研削加工
、外径研削加工などは含まない。上記切刃溝はその側面
も含めて、ラップ駒とラップ剤によってラップ仕上げ加
工されるので、従来よりも確実に表面粗さを高精度に、
しかも母材とコーティングとの密着性が最良となるよう
に仕上げられることになる。

〔実施例１〕 本発明の一実施例を第１図ないし第３図に基づいて説明
すれば、以下の通りである。

まず、シェービングカッタの一次加工の手順を概略的に
説明する。

この実施例では母材として高速度鋼（例えばＪＩｓ規格
の５ＫＨ９相当品）が用いられる。この母材は直径１０
０關程度のバー材を鍛造により直径２００■層程度の円
盤形に形成し、数値制御旋盤または普通旋盤等によって
所定の厚さと外形を有する円盤形に整形される。この円
盤形の母材に歯切加工時の逃がし孔をボール盤等によっ
て加工した後、ホブ盤等によって歯切加工をする。それ
から、この母材をスライダクランク機構によって母材の
軸心と直角方向に移動させつつ、母材をその軸心まわり
に回転させる一方、所定の位置に固定されたバイトを用
いて母材の周縁部に形成された歯形にその軸心方向に適
当な間隔をおいて切刃溝を切削する。このようにして切
刃溝を加工された母材は、キー溝加工をした後、塩浴炉
にて焼き入れされ、２〜３度焼戻しされてから、液体ホ
ーニングによって切刃溝を研磨される。更に、端面と内
径が順に研削される。このようにして−次加工したシェ
ービングカッタが得られる。

−次加工されたシェービングカッタは、例えば切刃溝の
加工に用いた装置のバイトをラップ駒部材に取り替えた
装置を用いて、切刃溝をラッピングされる。

すなわち、この工程で用いられるラッピング装置は、例
えば第１図に示すように、基枠１と、これに回転可能に
支持されたクランク軸２と、このクランク軸２にコンロ
ンド３を介して連節され、クランク軸２の軸心方向と直
角の方向に摺動可能に、かつ回転可能に基枠１に支持さ
れた回転軸４と、この回転軸４の一端に同心状に固定さ
れ、上記基枠１に固定されたラック歯列５に噛み合うピ
ニオン歯車６からなる支持装置７を備える。上記回転軸
４の他端部には上記シェービングカッタ８を外嵌する支
持部９が形成される。また、このラッピング装置の基枠
１には上記シェービングカッタ８の切刃溝１０を研磨す
るためのラップ駒部材１１が固定される。このラップ駒
部材１１は第２図に示すように上記回転軸４の支持部９
に固定されたシェービングカッタ８の切刃溝１ｏに嵌合
される突条Ｉ２を存している。更に、このラッピング装
置にはこのラップ駒部材１１とシェービングカッタ８と
が接触するラップ部にラップ剤を供給するラップ剤供給
装置１３が設けられる。

以上の構成に於いて、クランク軸２を回転させると、回
転軸４はクランク軸２と直角方向に往復移動すると同時
に、この移動に伴ってランク歯列５に噛み合うピニオン
歯車６が回転させられるので・その軸心まわりに回転す
る。これ番こより、ラップ駒部材１１の突条１２がシェ
ービング力・ツタ８の切刃溝１０に対してこれに沿う方
向に往復移動し、切刃溝１０を研削することになる。

なお、切刃溝１００幅とラップ駒部材１１の突条１２の
幅とがほぼ同じ場合には、第３図（Ａ）に示すようにシ
ェービングカッタ８またはラップ駒部材１１を突条１２
の幅方向、即ち切刃溝１０の幅方向に移動させる必要は
ない。しかし、切刃溝１０の幅に対して突条１２の幅が
小さい場合には、第３図（Ｂ）に示すようにラップ駒部
材１１を突条１２の幅方向に移動させ、切刃溝１０の一
方の側面及び゛底面の一部をラップ仕上げした後、シェ
ービングカッタ８に対してラップ駒部材１１を突条１２
の幅方向に移動させ、移動の間に切刃／＃１０の底面を
ラップ仕上げし、更に、切刃溝１０の他方の側面をラッ
プ仕上げするように構成すればよい。

このようにしてラッピング装置で切刃溝１０のラッピン
グをした後、シェービングカッタ８は歯形研削装置によ
って切刃部の２番面を皿形砥石で研磨し、更にシェービ
ングカッタ８の仮想外周面を研磨してから、耐摩性を有
する表面硬化剤を真空蒸着、化学蒸着などの公知のコー
ティング加工方法によってシェービングカッタ８の表面
にコーティングする。この実施例では別紙の表の（Ａ）
欄の要領で炭化チタンを５〜１０μｍの厚さでコーティ
ングした結果、表面硬度はビッカース硬度Ｈｖ＝３８０
０で、コーティングの剥離や早期摩耗が生じないシェー
ビングカッタ８を得ることができた。

また、上記ラッピング装置によるラッピングの後、別紙
の表（Ｂ）に示す要領で窒化チタンを１〜３μｍの厚さ
でコーティングした場合、表面硬度がビッカース硬度Ｈ
ｖ＝３８００で、コーティングの剥離や早期摩耗が生じ
ないシェービングカッタ８を得ることができた。

〔実施例２〕 第４図に示された本発明の他の実施例では、支持装置１
４が基枠ｌに軸心方向と直角方向に摺動可能、かつ軸心
回りに回転可能に支持された回転軸４と、これの一端に
固定され、扇形部を有するインボリュート歯形創成運動
に用いるピッチブロック１５と、このピッチブロック１
５の扇形周面各端部に一端が固定され、この扇形周面に
巻回され、他端部がそれぞれ基枠１に固定された一対の
スチールベルト１６とで構成されている。シェービング
カッタ８を固定する支持部９は上記回転軸４の他端部に
設けられている。その他の構成は上述の実施例と同様で
ある。

このような構成に於いて、上記回転軸４をその軸心方向
と直角方向に移動すると、ピッチブロック１５の扇形周
面が一対のスチールベルト１６によって拘束され、回転
軸４がその軸心まわりに回転することになり、シェービ
ングカッタ８の切刃溝１０はラップ駒部材１１の突条１
２によってインボリュート歯形状に研磨されることにな
る。

尚、上記コーティング処理に用いる耐摩性部材は炭化チ
タン、窒化チタンに限定されるものではなく、例えば炭
化タングステン等地のいかなる公知の耐摩性部材を用い
てもよく、またコーティングの方法もその耐摩性部材に
適した任意の方法を採用することができる。

〔発明の効果〕

本発明に係るシェービングカッタの製造装置は以上のよ
うに、−次加工したシェービングカッタを支持装置によ
り回転させながらその軸心方向と直角方向に移動させる
一方、ラップ駒部材の突条をシェービングカッタの切刃
溝に嵌合させ、その切刃溝と突条とが接触するラップ部
にラップ剤供給装置にてラップ剤が供給される。これに
より、シェービングカッタの切刃溝がラップ仕上げされ
、シェービングカッタの切刃溝の表面粗さを例えば０．
５μｍといった耐摩材でコーティングするのに最適な高
精度に仕上げることができる。その結果、コーティング
の剥離やすくい面の早期摩耗の発生などをなくすことが
でき、シェービングカッタの寿命を十分に延長させるこ
とができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の要部を概略的に示す斜視図
、第２図はそのラップ駒部材を示す斜視図、第３図（Ａ
）は切刃溝の両側面を同時に研磨する場合の切刃溝とラ
ップ駒部材との嵌合状態を示す断面図、第３図（Ｂ）は
切刃溝の両側面を別々に研磨する場合の切刃溝とラップ
駒部材との嵌合状態を示す断面図、第４図は本発明の他
の実施例の要部を示す模式図である。 ７は支持装置、８はシェービングカッタ、ＩＯは切刃溝
、１１はラップ駒部材、１２は突条、１３はラップ剤供
給装置、１４は支持装置である。 く表〉 第３図（Ａ） 第３図（Ｂ） 第４１ｊｉＪ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、切刃部を一次加工したシェービングカッタをその軸
   心と直角方向に平行移動させながらその軸心まわりに回
   転させるように支持する支持装置と、この支持装置に対
   して一定の位置に固定され、上記シェービングカッタの
   切刃溝に嵌合する突条を有するラップ駒部材と、このラ
   ップ駒部材のラップ部にラップ剤を供給するラップ剤供
   給装置とを備えたことを特徴とするシェービングカッタ
   の製造装置。