JPS6246793Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、複数個のパネルをレールに沿つて摺
動させることによつて開閉されるスライデイング
ドアに関するもので、特に、閉扉時に最端部のパ
ネルと壁面との間に生ずる空隙を塞さぐためのス
ライデイングドアの端部シール装置に関するもの
である。

一般に、スライデイングドアは室内の壁面と壁
面との間に間仕切を構成するのに使用され、開扉
時には、各パネルを一方の壁面に対して平行に順
次に積重ねた状態に収納し、閉扉時には、積重ね
られたパネルの端から、パネルを壁面に対して直
角の位置に引き出し、これをレールに沿つて摺動
させ、このようにしてパネルを順次に一列に並ら
べて間仕切を構成する。このようなスライデイン
グドアにおいては、全部のパネルを並らべた時
に、その全幅がスライデイングドアを設置すべき
壁間の間隔にぴつたりと合うように構成しない
と、スライデイングドアの端部パネルの端と壁面
との間に空隙が生じてしまう。そのため、従来、
端部パネルの後縁に、上記の空隙の幅に相当する
幅の補助パネルを蝶番によりとりつけておき、閉
扉時に全部のパネルを閉じた後に、端部パネルに
とりつけられている補助パネルを回動させて、端
部パネルの端縁と壁面との間の空隙を塞さぐよう
にした端部シール装置が使用されている。しか
し、従来の端部シール装置では、端部パネルと壁
面との間の空隙を正確に塞さぐことが難かしく、
特に、スライデイングドアを設置すべき壁面は実
際上正しく垂直に形成されないで傾斜しているこ
とが多いため、このように傾斜した壁面にスライ
デイングドアを設置した場合に端部パネルと壁面
との間に生ずる三角形状の空隙を塞さぐことは不
可能である。また、従来の端部シール装置は収納
および設置作業が難かしい。

本考案は、上記のような従来のスライデイング
ドアにおける欠点を排除し、たとえ壁面が傾斜し
ていても壁面の傾斜に従つて空隙を正しく塞さぐ
ことができ、且つスライデイングドアの設置およ
び収納作業を容易になし得るようにしたスライデ
イングドアの端部シール装置を提供しようとする
ものである。

本考案によるスライデイングドアの端部シール
装置は、複数のパネルより成るスライデイングド
アの閉扉時にスライデイングドアの端部パネルと
壁面との間に生ずる空隙を塞さぐ端部シール装置
において、端部パネルの端縁に嵌合し得る溝形枠
体と、この枠体の側面上に折畳まれる位置と該枠
体に対し伸張された位置との間に回動できるよう
に該枠体の角部にとりつけられた一対の補助パネ
ルとを備えていて、該溝形枠体を端部パネルに嵌
合させ、且つ該補助パネルを伸張させた時に端部
パネルと壁面との間の空隙が該補助パネルによつ
て塞さがれるような位置で、上記の溝形枠体を該
端部パネルに固定的にとりつけたことを特徴とす
るものである。

以下、図面を参照して本考案を説明する。

第１図はスライデイングドアを示す正面図で、
図中、１はスライデイングドアの各パネル、２は
レール、３は各パネルの上部にとりつけられたラ
ンナーを示す。図示のスライデイングドアは室内
の一方の壁面４と他方の壁面（図示せず）の間に
間仕切を構成するのに使用されていて、閉扉時に
は、第２図の平面図に示すように、レール２の端
に設けられた収納レール部２ａに沿つて各パネル
１のランナー３を導くことによつて、各パネル１
は一方の壁面に対して平行に順次に積重ねられた
状態に収納されていて、閉扉時には、第２図に破
線で示すように、上記のように積重ねられたパネ
ルの端からパネル１を順次に壁面に対して直角の
位置に移動させ、レール２と平行な位置にもつて
きた後、パネル１をレール２に沿つて直線状に移
動させる。このようにして、パネルを次々に収納
位置からレール２に平行な位置にもつてきて、こ
れをレール２に沿い移動させることによつて、パ
ネル１により間仕切を構成する。

本考案による端部シール装置は、上記のように
してパネル１を設置した後に、端部のパネルと壁
面との間に生ずる空隙を塞さぐもので、その一実
例を第３図および第４図に示す。

図示の実施例は、端部パネル１ａの端縁に嵌合
し得る溝形枠体５と、この枠体５の側面上に折畳
まれる位置（第３図に鎖線で示す位置）と該枠体
に対して伸張された位置（第３図に実線で示され
た位置）との間に回動できるように該枠体の角部
に蝶番６，６によりとりつけられた一対の補助パ
ネル７，７とを備えていて、該溝形枠体５を端部
パネル１ａの端縁に嵌合させ、且つ該補助パネル
７を第３図に実線で示すように伸張させた時に嵌
部パネル１ａと壁面との間の空隙が該補助パネル
７によつて塞さがれるような位置で、上記の溝形
枠体５をビス８等により該端部パネル１ａに固定
的にとりつけたものである。

第３図に示す実施例においては、壁面４に衝き
当て部９が形成されていて、補助パネル７を伸張
位置とした時に、補助パネル７がこの衝き当て部
９にあたつて、補助パネル７を正しい位置に保持
すると共に、補助パネル７の端縁と壁面との間に
空隙ができるのを完全に防止するようになつてい
る。

本考案の端部シール装置においては、パネルを
収納する時には、補助パネル７，７を第３図に示
す折畳位置として、これを従来と同様に第２図に
示すように収納位置に積重ねて収納しておく。ス
ライデイングドアを閉扉する時には、前記の従来
のものと同様に、これを順次に引出して、レール
２に沿つて移動させる。パネル１を全部並らべた
後に、補助パネル７，７を回動させることによつ
て、端部パネルと壁面との間の空隙は完全に塞さ
がれる。

本考案による端部シール装置においては、溝形
枠体５を端部パネル１ａの端に嵌合させ、且つ補
助パネル７，７を伸張位置とした時に端部パネル
と壁面との間の空隙が該補助パネル７，７によつ
て塞さがれるように溝形枠体５を端部パネル上の
正しい位置に位置決めした後に、該溝形枠体５を
ビス８等によつて端部パネル１ａ上に固定するの
で、例えば第４図に示すように、壁面４が垂直に
対して傾斜していても、この傾斜に応じて、溝形
枠体５を端部パネル１ａ上に固定することによつ
て、傾斜した壁面と端部パネルとの間の空隙を完
全に塞さぐことができる。

上記のように、本考案によるスライデイングド
アの端部シール装置は、壁面の傾斜に対しても対
応でき、しかも、これはパネルの収納および設置
に際して、補助パネルを回動させることのみによ
つて、端のシールを行なうことができるので、パ
ネルの収納および設置作業を容易に行なうことが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、スライデイングドアを示す正面図、
第２図はスライデイングドアのパネル収納状態を
示す平面図、第３図は本考案に係るスライデイン
グドアの端部シール装置の一実施例を示す平面
図、第４図は本考案装置によつてスライデイング
ドアの端部パネルと壁面との間の空隙を塞さいだ
状態を示す正面図である。 １……パネル、１ａ……端部パネル、２……レ
ール、２ａ……収納レール部、３……ランナー、
４……壁面、５……溝形枠体、６……蝶番、７…
…補助パネル、８……ビス、９……衝き当て部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のパネルより成るスライデイングドアの閉
   扉時にスライデイングドアの端部パネルと壁面と
   の間に生ずる空隙を塞さぐ端部シール装置におい
   て、端部パネルの端縁に嵌合し得る溝形枠体と、
   この枠体の側面上に折畳まれる位置と該枠体に対
   し伸張された位置との間に回動できるように該枠
   体の角部にとりつけられた一対の補助パネルとを
   備えていて、該溝形枠体を端部パネルに嵌合さ
   せ、且つ該補助パネルを伸張させた時に端部パネ
   ルと壁面との間の空隙が該補助パネルによつて塞
   さがれるような位置で、上記の溝形枠体を該端部
   パネルに固定的にとりつけたことを特徴とするス
   ライデイングドアの端部シール装置。