JPS6245905Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はタイプライタの索字ガイドに関し、特
に活字庫と一体的に水平面内で移動自在のハンド
ルに設けられ、前記活字庫内に収納された活字を
対応して表示すべくタイプライタ本体に傾斜して
設けられた索字盤上の印字すべき文字を検索する
ためのタイプライタの索字ガイドに関する。

従来から、タイプライタ本体に設けられた索字
盤上の文字を検索して印字操作することにより、
活字庫から対応する活字が拾い出されて印字動作
するタイプライタにおいては、タイピストが文字
を見易すくするために索字盤がタイピスト側に向
けて下方に傾斜されている。そのため、水平面内
で移動するハンドルに索字ガイドを固定していた
のでは、索字しにくい。そのため、先行技術では
第１図に示すようにハンドル１に索字ガイド２を
ピン枢支し、ハンドル１と索字盤３との間隔ｈ
が、ハンドル１の位置に応じて異なるのにつれて
索字ガイド２が回動動作するようにしている。し
かし、この先行技術においても、索字盤３の位置
によつて、索字盤３と索字ガイド２との成す角度
θが異なる。すなわち、索字盤３の上部で索字ガ
イド２と索字盤３とが密着するように設定してお
くと、索字盤３の下部では前記角度θが大とな
り、索字盤３の下部においては索字作業が困難に
なる。

本考案は上述の技術的課題を解決し、傾斜した
索字盤の全面にわたつて索字ガイドが密着するよ
うにして索字作業を容易とした索字ガイドを提供
することを目的とする。

以下、図面によつて本考案の実施例を説明す
る。第２図は本考案の一実施例の索字ガイドが用
いられたタイプライタの全体側面図であり、第３
図は第２図のタイプライタの前半部を示す平面図
である。このタイプライタは電動タイプライタ
（手動タイプライタであつてもよい）であり、印
字動作が図示しない電動機の駆動力によつて行な
われる。タイプライタ本体１０の下部に複数の活
字を収納した活字庫１１が水平面内で第２図の左
右方向および紙面に垂直な方向に移動自在に設け
られる。この活字庫１１にはハンドル１２が固着
される。タイプライタ本体１０の前部には、前方
（第２図の右方）に向けて斜め下方に傾斜した索
字盤１３が設けられており、この索字盤１３に
は、活字庫１１に収納されている活字に対応した
文字が表示されている。前記ハンドル１２は、活
字庫１１から前方に向けて延び、その遊端部は上
方に屈曲して索字盤１３の上方に位置される。前
記ハンドル１２の遊端部には、把持部１４と、本
考案に従う索字ガイド１５とが設けられる。索字
ガイド１５を印字すべき文字の位置にもたらし、
把持部１４の押ボタン１６を押圧することによ
り、活字庫１１から対応する活字が拾い出されて
印字動作が行なわれる。

第４図は索字ガイド１５付近の斜視図であり、
第５図はその平面図である。索字ガイド１５は、
ハンドル１２に固着された支持部材１７と、その
支持部材１７にピン枢支された連結部材１８と、
連結部材１８にピン枢支された索字部材１９と、
連結部材１８を下方に向けて回動付勢するねじり
ばね２０とを含む。

支持部材１７はハンドル１２の下部に図示しな
いねじ部材などによつて水平に固着される。この
支持部材１７の端部には、相互に平行な支持部分
２１ａ，２１ｂが設けられており、両支持部分２
１ａ，２１ｂ間にわたつて水平な第１ピン２２が
設けられる。連結部材１８の一端部は第１ピン２
２を介して支持部材１７に連結される。第１ピン
２２を外囲してねじりばね２０が設けられてお
り、このねじりばね２０の一端部は支持部材１７
の下面に係止され、他端部は連結部材１８の上面
に係止される。したがつて連結部材１８は、ねじ
りばね２０のばね力によつて矢符２３で示すよう
に下方に向けて付勢されている。

連結部材１８の他端部には相互に平行な支持部
分２４ａ，２４ｂが設けられており、それらの支
持部分２４ａ，２４ｂ間にわたつて、前記第１ピ
ン２２と平行な第２ピン２５が設けられる。索字
部材１９は、第２ピン２５を介して連結部材１８
の他端部に連結される。索字部材１９は、略正方
形状の索字孔２６を備えており、この索字孔２６
を索字盤１３上の印字すべき文字の位置にもたら
すことによつて索字が行なわれる。

第６図を参照して、索字部材１９の第２ピン２
５に対応する部分の下面１９ａには、第２ピン２
５の軸線に沿う全幅にわたつて上方に凹んだ凹部
２７が形成される。ねじりばね２０による下向き
の押圧力は、連結部材１８および第２ピン２５を
介して索字部材１９に作用するが、第２ピン２５
に対応する下面１９ａに凹部２７を形成すること
によつて、索字部材１９にはその下面１９ａが索
字盤１３に密着するように前記押圧力が作用す
る。

このように構成された索字ガイド１５において
は、第７図に示すように、傾斜した索字盤１３の
位置に拘らず、索字部材１７が索字盤１３に常に
密接する。

なお、上述の実施例では電動タイプライタに関
連して説明したが、本考案は手動タイプライタに
関連して実施することもできる。

上述のごとく本考案によれば、ハンドルに関連
してピン枢支された連結部材の他端部に索字部材
をピン枢支し、連結部材は索字盤に向けてばね付
勢するようにしたので、索字部材は索字盤に常に
密接しており、したがつて索字部材の索字孔を通
して見る文字が見易く、索字作業が容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は先行技術を説明するための簡略化した
側面図、第２図は本考案の一実施例の索字ガイド
が用いられたタイプライタの全体側面図、第３図
は第２図のタイプライタの前半部を示す平面図、
第４図は索字ガイド１５付近の斜視図、第５図は
第４図の平面図、第６図は索字部材１９の側面
図、第７図は索字盤１３と索字ガイド１５の対応
を示す簡略化した側面図である。 １０……タイプライタ本体、１１……活字庫、
１２……ハンドル、１３……索字盤、１５……索
字ガイド、１８……連結部材、１９……索字部
材、２０……ねじりばね、２２……第１ピン、２
５……第２ピン、２６……索字孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 活字庫と一体的に水平面内で移動自在のハン
   ドルに設けられ、前記活字庫内に収納された活
   字を対応して表示すべくタイプライタ本体に傾
   斜して設けられた索字盤上の印字すべき文字を
   検索するためのタイプライタの索字ガイドであ
   つて、 前記ハンドルに関連して一端部が水平軸線を
   有する第１ピンによつて枢支された連結部材
   と、 前記連結部材の他端部に前記第１ピンと平行
   な軸線を有する第２ピンによつて回動自在に枢
   支され、前記索字盤の各文字に対応した索字孔
   を備える平板状の索字部材と、 前記連結部材を前記第１ピンまわりに文字盤
   に向けて回動付勢するばねとを含むことを特徴
   とするタイプライタの索字ガイド。 (2) 前記索字部材の第２ピンに対応する部分の下
   面には、第２ピンの軸線に沿う全幅にわたつて
   上方に凹んだ凹部が形成されることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のタイプ
   ライタの索字ガイド。