JPS624533Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は洋服箱に係り、特に底箱と蓋箱との境
部に仕切板を倒立自在に取り付け、底箱と蓋箱と
を連絡板を介して上下方向に吊り下げた際には前
記仕切板を倒して底箱と蓋箱との中に洋服を吊り
下げて収納することが出来る洋服箱に関するもの
である。

〈従来の技術〉 従来のこの種の洋服箱は底箱と蓋箱とが夫々独
立して構成され、これ等を連結板で蝶着すること
によつて相互に開閉自在に構成されていた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 然るに従来の箱の如く、底箱と蓋箱とが夫々独
立している場合には洋服を完全に折り畳んでこれ
を底箱内に収納し、その上に蓋箱を被蓋して使用
することは出来るが、洋服をハンガー等を介して
部屋の壁に吊り下げるような場合にはこの洋服箱
を洋服の保護箱或いは被覆カバー等としては全く
利用することが出来ない問題があつた。

従つて、洋服ダンス等を持たない独身者等には
不便であつた。

本考案は従来のこれ等の問題に鑑み開発された
全く新規な技術に関するものである。

〈問題点を解決するための手段〉 上述の問題点を解決した本考案は底箱と蓋箱と
を一体的に連設すると共にその側部に把手を取り
付けてなる折畳式箱に於いて、前記底箱と蓋箱と
の側壁を二重に構成すると共にこれに連設された
貼着片をこれ等の底板或いは蓋板に貼着し、かつ
底箱と蓋箱との境部に仕切板を倒立自在に貼着し
て構成したことを特徴とした洋服箱に関するもの
である。

〈作用〉 本考案に係る洋服箱は上述の如く、底箱と蓋箱
とを連絡板を介して連結すると共にこれ等の底箱
と蓋箱との境部に仕切板を倒立自在に貼着したの
で、この仕切板を倒し、底箱と蓋箱とを連続して
上下方向に並列することによつて、これ等の箱の
中に洋服を吊り下げることが出来る。

図により本考案に係る箱の一実施例を具体的に
説明すると、第１図に於いて、１は底板、２は蓋
板であつて、両者は連結板３を介して左右一体的
に連結され、底板１の上下端には側板４、内側板
５及び貼着片６が夫々連設されると共にその右端
には両側に斜折線を有する妻板７、内妻板８及び
折返片９が連設されて底箱を形成し、又蓋板２の
上下端には側板１０、内側板１１及び貼着片１２
が連設されると共にその左端には両側に斜折線を
有する妻板１３、内妻板１４及び折返片１５が連
設されて蓋箱形成し、かつ連結板３の上下には対
角折曲線を有する舌片１６が連設され、更に妻板
７，１３の夫々の上下端には対角折曲線を有する
折曲片１７が夫々連設されている。前記妻板７，
８には把手の末端を挿通し得る一対の切溝ａとそ
の中央にハンガー吊下部挿通用の小孔ｂとが夫々
穿設され、又妻板１３，１４の中央部には把手を
出し入れし得る長孔ｃが夫々穿孔され、更に折返
片９，１５の側部にはＶ状折曲線ｄが設けられて
いる。

図中１８は折曲線ｅによつて二つ折り可能な仕
切板であつて、左端に貼着片１９が又上下端に差
込片２０が設けられ、かつ該折曲線ｅは仕切板１
８の中央ではなく、片側にややよつて構成され、
従つて片方（外側）の幅がやや大きくなるように
構成されている。

本考案に係る箱の組立構成に当たつては第２図
乃至第５図に示す如く、先ず仕切板１８を折曲線
ｅに於いて二つ折りして相互に貼着すると共にこ
れに連設された貼着片１９を底板１の左側部に貼
着し、この際二つ折りされた仕切板１８の幅広い
方が外側（蓋側）に来るように取り付け、内側板
５，１１を夫々側板４に折り重ねると共にこれ等
を相互に貼着し、貼着片６，１２を夫々底板１及
び蓋板２に貼着し、側板４，１０を夫々底板１及
び蓋板２上に折り曲げると共に折曲片１７の一部
を妻板７，１３の側部に貼着し、次に内妻板８，
１４を妻板７，１３上に折り曲げてその中央部を
相互に貼着し、全体が偏平状に折り畳まれた箱を
構成する。一方把手２１はその両端を夫々妻板
７，８の切溝ａに係止することによつて取り付け
固定する。

本考案に係る箱の使用に当たつては第４図乃至
第７図に示す如く、各側板４，１０及び妻板８，
１３を夫々起立すると共に仕切板１８も起立し、
差込片２０を側板４，５間に挿入して底箱及び蓋
箱を形成し、底箱内に洋服Ｇを収納した後、連結
板３を仕切板１８に沿つて起立しながら蓋箱を底
箱に被覆し、把手２１を長孔ｃより突出させて手
提箱を構成し、次にこの箱を使用してハンガーに
取り付ける際にはハンガー２２の吊下部２３を前
記小孔ｂから外方に突出し、底箱と蓋箱とを開い
て垂直に吊り下げると共に仕切板１８を倒し、こ
の状態でハンガー２２に洋服Ｇを掛け、箱と共に
洋服Ｇを壁面或いは洋服ダンスに掛けて洋服を太
陽光線等より保護することが出来る。

〈考案の効果〉 本考案に係る箱は上述の如く、底箱と蓋箱とを
連結板を介して相互に連結すると共にこの連結板
に沿つて仕切板を倒立可能な如く取り付けたの
で、手提箱にした際に下部を二重壁として箱を丈
夫にすることが出来、又底箱に被蓋する蓋箱の折
り曲げを簡単にしてこの部分の箱の形状を保持す
ることが出来、又各側面及び妻面を二重とすると
共にこれ等に連設された貼着片を底板或いは蓋板
の端部に貼着するので箱を極めて強固にし、従つ
て比較的薄いボール紙によつても構成することが
出来、かつ仕切板は倒すことが出来ると共に上部
にハンガーを取り付け得るようにしたので、洋服
を箱内のハンガーに吊り下げ、箱によつて洋服を
保護し、この状態で壁面に吊り下げることが出
来、体裁良い上に太陽光線等から洋服を護ること
が出来、かつ２個の箱を向かい合わせた場合には
更に有効である等の特徴を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は展開平面図、第２図及至第７図は組立
及び使用説明図である。 １は底板、２は蓋板、３は連結板、４，５，１
０，１１は側板、６，１２，１９は貼着片、７，
８，１３，１４は妻板、１８は仕切板、２１は把
手、２２はハンガーである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 底板１の周りに側板４、妻板７、内妻板８及び
   折返片９を連設した底箱と蓋板２の周りに側板１
   ０、妻板１３、内妻板１４及び折返片１５を連設
   した蓋箱とを連結板３で一体的に連結してなる箱
   に於いて、前記側板４，１０に夫々内側板５，１
   １及び貼着片６，１２を連設し、かつ該貼着片
   ６，１２を夫々底板１及び蓋板２に貼着し、貼着
   片１９を有する仕切板１８を前記連結板３に沿つ
   て倒立自在に貼着し、妻板７，８の所定位置にハ
   ンガー２２の吊り下げ部２３を挿通し得る小孔ｂ
   を穿孔して構成したことを特徴とした洋服箱。