JPS6244892Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プリンターにおいて印字されたラベ
ル連続体を巻取つた後、ラベル貼付機に取付けて
その印字されたラベルを物品に貼り付けるために
使用されるラベル連続体巻取カセツトに関する。

従来、スーパーマーケツト等において、販売す
る商品の価格等の情報をラベルに印字して該商品
に貼り付ける装置としては、通称ハンドラベラー
と呼ばれる手動による携帯式ラベル印字貼付機が
汎用されている。しかるに、近年普及してきた
POSシステムに使用されるバーコードラベル用の
ハンドラベラーは高精度のバーコード印字が得ら
れにくいこと、機体が大型化し重くなること、チ
エツクデジツトの設定が面倒なこと等の問題があ
る。

そこで、卓上型のプリンターによつてラベルに
バーコードを印字し、該ラベルを手貼りによつて
商品に貼り付ける方法も行なわれているが、この
手貼りによる方法ではラベルの貼り付けスピード
が著しく低下して作業能率が悪くなり、また貼り
付ける際にラベル面の印字が指先でこすられて印
字が不鮮明になつてしまうという問題があつた。

以上のような問題点を解消する携帯式ラベル貼
付装置を、本出願人は昭和56年４月30日付で特許
出願したが（特願昭56−66223）、本考案はこの特
許出願に係る装置に使用するラベル連続体の巻取
カセツトの改良に関するもので、その目的はラベ
ルを貼付すべき商品に関する情報が表示された表
示札の保持部を該カセツトに設けることにより、
ラベルの印字及び貼付が円滑に行なわれるように
したラベル連続体巻取カセツトを提供するにあ
る。

以下、図面により本考案を説明すると、本考案
の巻取カセツト１は例えばサーマルプリンター等
のプリンター３に着脱自在に取付けられて、該プ
リンター３によつて印字されたラベル連続体４を
所定量巻取つた後、第７図の如く携帯式のラベル
貼付機２に取付けられ、後貼付機２の手動操作に
よりラベル６を物品に貼り付けるようになつてい
る。なお、上記ラベル連続体４は剥離性を有する
帯状の台紙５の片面に多数のラベル６が順次仮着
されてなるものである。

上記巻取カセツト１の機枠７の中央部には第６
図の如く円筒状の巻取コア８が回転自在に取付け
てある。該巻取コア８の外周面の等分された四ケ
所にはそれぞれ凹部９と挟持バネ１０とが設けて
あり、ラベル連続体４の巻取り時に、ラベル連続
体４の先端をその挟持バネ１０で挟持させる。ま
た、該コア８の片側端部は第２図に示したように
閉成されて、小径の円形当接部１１が形成され、
その当接部１１は機枠７を貫通して外側へ突出し
ている。

１２は、機枠７の対向内面の、巻取コア８の外
側に形成された一対の環状突起３４に枢着された
回動体であつて、その両側板の後部には前記コア
８に巻回されたラベル連続体４の側方へのほぐれ
を防止する円形のほぐれ防止板１２ａが形成さ
れ、かつ前端は両側板間が連設されて半円状のラ
ベル押え部１３が形成されている。

巻取カセツト１の底面から後面にかけてはなだ
らかな曲線状に形成され、その湾曲状のガイド板
１４の下面には台紙案内溝１５が前端から後端ま
で連続して凹設されている。

またガイド板１４の前端には、ラベル連続体４
の台紙５が反転させられる転向ピン１６が設けて
ある。さらにガイド板１４の中程には、後記する
貼付機２の移送ローラ５５と協働して台紙５を送
るサブローラ１７がその外周をわずかに突出させ
て回転可能に取付けてある。

１８は、機枠７から台紙案内溝１５内へ突設さ
れた一対の台紙押え板であり、１９は、機枠７の
後端内部に摺動可能に収容されたフツク体であつ
て、そのフツク体１９の後部には左右一対のフツ
ク２０が、左右両側端にはツマミ２１がそれぞれ
突設されている。なお、このフツク体１９はバネ
２２によつて常に後方へ付勢されており、通常は
フツク２０が機枠７の後面から突出している。

次に、機枠７の一方の側面には表示札２３の保
持部２４が設けてある。この実施例では第３図の
ように札２３の収納部２５が形成された札保持板
２６がピン２７により機枠７に回動可能に取付け
られている。上記収納部２５の前面は透明のカバ
ー２８となつており、また札保持板２６の内側面
とカセツト本体にはそれぞれ磁石２９，３０が設
けてあつて、該板２６がみだりに開かないように
してある。なお、札保持板２６を開いて90゜回動
させたときには、該板２６の基端部３１と、カセ
ツトの機枠７に凹設された該板２６の収納凹部３
２内の角部３３とが係合してロツクされる。

また前記巻取コア８の下方には巻取つたラベル
連続体４の弛みを防止する弾性片３５が設けてあ
る。なおまた、巻取カセツト１の機枠下部の外面
は、若干凹設されて、プリンター３及びラベル貼
付機２への取付部３６が形成されている。

次に、この巻取カセツト１が使用されるプリン
ター３及び貼付機２について簡単に説明すると、
プリンター３はいわゆるサーマルプリンターであ
つて、第４図の如くその上部に巻取カセツト１が
取付けられる受部４０が形成され、その受部４０
の側部上方には、巻取カセツト１のコア８の片側
端部に形成されている円形当接部１１に押圧当接
して該コア８を回転させる巻取軸４１が設けてあ
る。該巻取軸４１はサーマルヘツド４２に対向し
て設けてあるプラテンローラ４３に連結されてお
り、該プラテンローラ４３と同期して回転するよ
うに構成されている。

なお、巻取軸４１の回転を巻取コア８に伝達す
る手段としては、該巻取軸４１及びコア８にそれ
ぞれギアを設けて該ギアの噛合により回転を伝達
してもよい。

また貼付機２は、第６図の如く上部に巻取カセ
ツト１の受部５０が形成され、下部には先端が機
枠に枢着されたハンドレバー５１が回動可能に取
付けてある。該ハンドレバー５１の内部には駆動
レバー５２が取付けてあり、この駆動レバー５２
の上端に形成したラツク５３と移送ローラ５５の
ピニオン５４とが係合している。なお、５６はハ
ンドレバー５１を常に時計方向に付勢している戻
りバネである。

次に本考案の作用を説明する。まず巻取カセツ
ト１の取付部３６をプリンター３の受部４０に係
合させてセツトし（第４図）、プリンター３から
未印字のラベル連続体４を引き出して、その先端
を巻取カセツト１のコアの挟持バネ１０に挟持さ
せる。次いで、カセツト１に保持させてある表示
札２３を見ながら印字する内容をプリンター３の
キーボード４４に入力する。この表示札２３には
ラベルを貼り付けるべき商品に関する情報、例え
ば商品名や価格、バーコードの場合には商品コー
ドやメーカーコード等の情報を予め記載してあ
る。なお、カセツト１のセツト方向が第５図のよ
うに表示札２３がキーボード４４の側から見えな
いような方向にされている場合には、カセツト１
の札保持板２６を90゜回動させてロツクすれば表
示札２３の内容を容易に見ることができる。印字
データの入力が終了したら、所定枚数分の印字を
行なう。すなわち、巻取カセツト１のコア８は、
プリンターの巻取軸４１によつてプラテンローラ
４３と同期して回転するから、サーマルヘツド４
２によつて印字されたラベル連続体４はプラテン
ローラ４３によつて送られて巻取コア８に巻取ら
れる。

印字が終了したらラベル連続体４を切断してカ
セツト１をプリンター３から取外す。

次いで、このカセツト１を貼付機２にセツトす
るが、その場合まず切断されたラベル連続体４の
先端部を引き出して、カセツト先端の転向ピン１
６の前部で後方へ反転させ、底部のガイド板１４
の案内溝１５に沿わせて先端を台紙押え板１８内
に挿通させ上方へ導く。そして、起立している回
動体１２を第６図実線の如く反時計方向へ回動さ
せて、ラベル押え部１３をラベル連続体４に当接
させる。

次にカセツト１の取付部３６を貼付機２の受部
５０に係合させて装着する（第７図）。このセツ
トにより、カセツト１のガイド板１４と貼付機２
のガイド板５９との間に、案内溝１５による台紙
通路が形成されるとともに、移送ローラ５５とサ
ブローラ１７とが当接して台紙５を挟圧する。

そこでハンドレバー５１を把握すれば駆動レバ
ー５２が上動してそのラツク５３によりピニオン
５４が回転するが、一方向クラツチ機構により移
送ローラ５５は回転しない。次いでハンドレバー
５１を解放すると、戻りバネ５６によりハンドレ
バー５１とともに駆動レバー５２が下降するため
ピニオン５４とともに移送ローラ５５が時計方向
へ一定角度回転する。したがつて、移送ローラ５
５とサブローラ１７との間で挟圧されている台紙
５は、移送ローラ５５の回転とともに上方へ送ら
れ、その結果、転向ピン１６においてはラベル連
続体４がラベル押え部１３により水平状に規制さ
れているため、台紙５のみが急角度で反転し、ラ
ベル６は台紙５から剥離しながら前進し、ラベル
出口５７から貼付ローラ５８の下方へ送り出され
る。

物品へのラベル６の貼り付けは、通常のハンド
ラベラーと同じく、貼付ローラ５８の下方にある
ラベルの下面（粘着面）を物品に当ててこすり付
けるようにすれば貼付ローラ５８の作用で貼り付
けられる。

なお、台紙５の移送手段としては上記移送ロー
ラ５５とサブローラ１７とに限定されるものでは
なく、たとえば台紙に孔を穿設し、これに係合す
る移送爪により送る等の手段でもよい。

以上説明したように本考案のラベル連続体巻取
カセツトによれば、プリンター及びラベル貼付機
との組合せにより、高精度の印字が得られるとと
もに、ラベルの貼り付けもきれいに、かつ速く能
率良く行なうことができ、特にバーコードラベル
の印字、貼付け用に好適である。また、カセツト
に設けた表示札の保持部はこれをカセツトの機枠
に対して回動可能としたので、ラベルを貼付すべ
き物品に関する情報を表示した表示札を、カセツ
トの取付け向きに応じて変更することができ、プ
リンターへの印字データの入力を正確かつ迅速に
行なうことができるとともに、貼付機によるラベ
ル貼付に際しても間違つて別の商品に貼り付ける
ようなこともなくラベル貼付作業を円滑に行なう
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は巻取カセ
ツトと表示札の外観図、第２図はカセツトの横断
面図、第３図は同、平面図、第４図はカセツトを
プリンターに取付けた状態を示す説明図、第５図
は同、平面図、第６図はカセツトとラベル貼付機
の縦断面図、第７図はカセツトをラベル貼付機に
取付けた状態の縦断面図である。 図中、１……巻取カセツト、２……ラベル貼付
機、３……プリンター、４……ラベル連続体、６
……ラベル、２３……表示札、２４……保持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 プリンター及びラベル貼付機にそれぞれ着脱自
   在に取付けられ、上記プリンターにおいて印字さ
   れたラベル連続体を巻取つた後、上記ラベル貼付
   機に取付けてその印字されたラベルを物品に貼り
   付けるように構成されているラベル連続体巻取カ
   セツトであつて、 該巻取カセツトの機枠と、 ラベルを貼付すべき物品に関する情報が表示さ
   れた表示札の保持部とを有し、 該保持部が前記機枠に対し回動可能となつてい
   ることを特徴とするラベル連続体巻取カセツト。