JPS6244023Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、外壁パネルと矢切パネルとの隙間を
覆い、雨水の浸入防止や家屋外面の化粧効果を高
めるための外壁見切縁、特に該見切縁のトラス下
弦材への取付構造に関するものである。

（従来の技術） 外壁見切縁の取付構造に関して、出願人は過去
に見切縁の取付作業が簡単に行い得る建材取付用
金具を考案してこれを出願（実願昭48−77204
号）し、実公昭52−46664号として出願公告され
ている。

この取付用金具は、板片の両端部にそれぞれリ
ツプ付溝形鋼のリツプ部と係止する係止用突片を
設け、該板片の一端部に起立壁を設けるとともに
該起立壁の基部から先端が下向き内方に屈曲され
てなる延設板を設けたものである。そして、この
ようになる金具により外壁見切縁を取り付けるに
は、まず係止用突片を溝形鋼のリツプ部に係止さ
せて所要数の金具を溝形鋼に取り付け、次いで、
外壁見切縁の下端部に設けられた折曲部に金具の
延設板の先端を当設させ、この状態で外壁見切縁
を上方に持ち上げるようにし、外壁見切縁の上端
縁に形成した折返縁を金具の起立壁の上端に掛止
させ、取付を完了する。

（考案が解決しようとする問題点） 上記した取付用金具によれば、確かに外壁見切
縁を簡単に取り付けることはできるが、該金具は
板片を折曲等してなるものであるから、自ずとそ
の強度に限界があり、満足のいく取付強度を得る
ことができなかつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案に係る外壁見切縁の取付構造は、短冊状
金属板の先端から２本の切込を平行に入れて３つ
の切片を形成し、このうち中央の切片を上方に立
上げて立上げ部を形成する一方、残り２つの切片
をそれぞれ下方に略Ｌ字状に屈曲して受部を形成
してなる取付金具が、トラス下弦材に複数個載置
固定され、前面を外壁見切縁の上部内面形状と合
致する形状に成形した木製の見切縁下地材が前記
取付金具の受部に載置されるとともに立上げ部に
ボルト、ナツトで止着され、このように複数個の
取付金具を介してトラス下弦材に固定された見切
縁下地材の前面に外壁見切縁が添着固定されたも
のである。

（作用） 外壁見切縁は、複数個の取付金具を介してトラ
ス下弦材に固定された見切縁下地材の前面に添着
固定され、しかも見切縁下地材はその前面が外壁
見切縁の上部内面形状と合致する形状に成形され
ていることにより、強固に取り付けられるのであ
る。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。

第１図は一般の家屋外観を示し、図中符号Ａと
Ｂで示す箇所に外壁パネル１と矢切パネル２との
隙間を覆うため外壁見切縁が施工される。

外壁見切縁は、第２図に符号３で示すように、
薄い金属板を折曲して形成したもので、該外壁見
切縁３はトラスの下弦材４に止着された取付金具
５に対して木製の見切縁下地材６を介して取り付
けられる。

前記取付金具５は、第３図ａに示すように一枚
の短冊状金属板の先端から２本の切込を平行に入
れて３つの切片を形成し、このうち中央の切片を
上方に立上げて立上げ部１２を形成する一方、残
り２つの切片をそれぞれ下方に略Ｌ字状に屈曲し
て受部７を形成してなるものである。なお、図中
の符号１３は立上げ部１２に形成されたボルト挿
通孔である。このようになる取付金具５は、第３
図ｂに示すように、受部７が前側に位置した状態
でトラス下弦材４に載置され、ボルト、ナツト
８，９にて固定されている。

前記見切縁下地材６は、その前面が前記外壁見
切縁３の上部内面形状と合致する形状に成形され
ている。図示例では段状に成形されている。この
ようになる見切縁下地材６は、トラス下弦材４に
複数個固定された取付金具５…の受部７…に載置
されるとともに立上げ部１２…にボルト１０…、
ナツト（図示せず）で止着される。

そして、外壁見切縁３は、上記したように取付
金具５…を介してトラス下弦材４に固定された見
切縁下地材６の前面に添着され、釘打ち等して固
定される。

このように取付固定された外壁見切縁３は、そ
の前側端縁３ａが、第４図に示すように、外壁パ
ネル１の上端外面と当接して、外壁パネル１と矢
切パネル２との隙間Ｃを覆い、雨水の浸入防止等
の所要の作用を果たしている。また、外面の段部
には矢切パネル２が載置されるとともに、該段部
適所に舌片３ｂが突設されていて、矢切パネル２
のズリ落ちを防止している。なお、第２図に示す
ように、トラス下弦材４の一端にガゼツトプレー
ト１１が固着されている場合は、見切縁下地材６
の一方端の固定に該プレート１１を利用すること
ができる。この場合は取付金具５の使用個数が節
約できて好都合である。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案によれば次のよう
な諸効果を奏する。

(a) 外壁見切縁は、複数個の取付金具を介してト
ラス下弦材に固定された見切縁下地材の前面に
添着固定されるので、外壁見切縁の取付構造が
頑丈であり、強固な取付けが可能となる。

(b) それでいて外壁見切縁が直接取り付けられる
のは木製の見切縁下地材であるから取付けが容
易である。

(c) 見切縁下地材の前面が外壁見切縁の上部内面
形状と合致する形状に成形されているので、外
壁見切縁が下地材に安定した状態で取付けられ
るとともに、外壁見切縁を固定する際に外力に
よる外壁見切縁の変形を防止することができ
る。なお、実施例で示したように外壁見切縁に
段部を形成し、該段部に矢切パネルを載置する
ようにすれば、矢切パネルの装着が行ない易
く、且つ安定するし、また矢切パネルによつて
外壁見切縁が下地材に押え付けられるので、外
壁見切縁自身の下地材への固定が強固になると
いう利点をもつ。

(d) 見切縁下地材は木製であるから、軽量である
とともに、加工が容易であり、現場においても
非常に簡単に前面の形状を補正することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る外壁見切縁の取付構造が
適用される箇所を示す家屋外観図、第２図は本考
案の一実施例の全体分解斜視図、第３図ａは取付
金具の斜視図、同図ｂは該金具の固定状態を示す
側面図、第４図は本考案の一実施例としての取付
構造を示す側断面図である。 ３……外壁見切縁、４……トラス下弦材、５…
…取付金具、６……見切縁下地材、７……受部、
１０……ボルト、１２……立上げ部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 短冊状金属板の先端から２本の切込を平行に入
   れて３つの切片を形成し、このうち中央の切片を
   上方に立上げて立上げ部を形成する一方、残り２
   つの切片をそれぞれ下方に略Ｌ字状に屈曲して受
   部を形成してなる取付金具が、トラス下弦材に複
   数個載置固定され、前面を外壁見切縁の上部内面
   形状と合致する形状に成形した木製の見切縁下地
   材が、前記取付金具の受部に載置されるとともに
   立上げ部にボルト、ナツトで止着され、このよう
   に複数個の取付金具を介してトラス下弦材に固定
   された見切縁下地材の前面に外壁見切縁が添着固
   定されたことを特徴とする外壁見切縁の取付構
   造。