JPS6243492Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、外刃を装着した状態で内刃を駆動
させながら、内刃および毛受け面から毛くずを水
で洗い流すようにした水洗い式電気かみそりの改
良に関する。

従来、この種水洗い式電気かみそりとしては、
網目状の外刃を装着させた状態のまま水道水を外
刃の毛導入孔から注ぎ入れて内刃を駆動させ、内
刃に付着した毛くずや毛受け面上に溜まつている
毛くずを水と共に外刃ホルダの一側部に開口せる
通水口から洗い流すようにしたものがある。ま
た、外刃ホルダの対向両側部にそれぞれ通水口を
形成し、水洗いに際し同じく外刃を装着した状態
で、水道水を外刃ホルダの一側部の通水口から注
入して内刃を駆動させ、毛くずを水と共に他側部
の通水口から流し出すようにしたもの等がある。

しかし、これら何れの水洗い式電気かみそりに
おいても、通水口部分で水が飛び散り、その飛散
した水滴や通水口からこぼれる水がかみそり本体
の把持部に付着したり、把持部に伝い流れて濡ら
す。把持部が濡れると、把持部から手を滑らす原
因となる。また、通水口から水と共に流し出され
る毛くずが把持部に付着して使用者に不快感を与
え、またその付着の毛くずの拭き取りが容易でな
い等の問題があつた。

この考案は、かかる事実に着目して、外刃ホル
ダの内刃往復動方向に対応する両側壁に通水口を
設けて、その一側の通水口から水を外刃の内部に
流入し、内刃を往復駆動させて他側の通水口から
毛くずと共に流し出し得るようにした水洗い式電
気かみそりを前提としたうえで、水洗時に把持部
が水で濡れて手を滑らしたり、毛くずで手が汚れ
たりするようなことなく、安全かつ快適に水洗で
きるようにすることを目的とする。

また、この考案の目的は、前記通水口を開閉す
る蓋なるものを、通水口と把持部との間を遮る遮
断板に兼用することにより、通水口の開閉構造並
びに通水口と把持部間の遮断構造の簡素化を図る
ことにある。

以下、その詳細を図面に基づき説明する。

第１図はこの考案に係る水洗い式電気かみそり
の第１実施例を示しており、そのかみそり本体１
は防水構造としてその外表面を把持部１ａとし、
その内部にモータＭおよび電池Ｂなどを内蔵する
とともに、その上面に形成された毛受け面２の中
央から前記モータＭで駆動される振動軸３を突出
する。その振動軸３の突出端には内刃４を装着し
て把持部１ａの軸方向に略直交する方向に往復動
自在にするとともに、網目状の外刃５を保持した
外刃ホルダ６を内刃４を覆うべくかみそり本体１
の上部に着脱可能に装備する。これら内刃４、外
刃５および外刃ホルダ６でかみそり頭部を構成す
る。

かかる構造において、この考案は、外刃ホルダ
６の内刃往復動方向両側に対応する左右側壁６
ａ，６ａに通水口７，７を開口するとともに、各
通水口７の近傍位置に通水口７と把持部１ａとを
遮る遮断板８を枢軸９まわりに回動可能に装着す
る。その遮断板８は、通水口７を開閉する蓋に兼
用した構造とし、左右側壁６ａ，６ａの各外面側
にそれぞれ重合して通水口７，７を閉塞する姿勢
と、閉塞状態から90度外方へ枢軸９まわりに回動
することにより左右側壁６ａ，６ａに起立状態に
して通水口７，７を開くとともに通水口７と把持
部１ａを遮る姿勢とに切換え操作可能にする。そ
の操作は遮断板８を直接摘んで枢軸９まわりに開
閉回動させるようにすること、あるいはかみそり
本体１に操作ボタン（図示せず）を設け、そのボ
タン操作で遮断板８を枢軸９まわりに開閉回動さ
せるようにすること任意である。

このようにかみそり本体１に遮断板８を装着し
た場合は、かみそり使用時には通水口７，７を遮
断板８，８で閉塞するため、毛くずが通水口７か
ら飛び出すことがなくなる。また水洗い時には遮
断板８，８を開き、内刃４を駆動させて水道水を
外刃ホルダ６の一側の通水口７に注入し、毛くず
を水と共に他側の通水口７から流し出し得る。ま
た、この水洗い時に通水口７で跳ねたり、こぼれ
出る水ないし水滴は、開き起立状態にある遮断板
８，８により、把持部１ａの方へ飛散したり、把
持部１ａへ伝うのを遮りとめられることになる。

第２図および第３図は上記遮断板の他の変形実
施例を示すもので、遮断板８は、断面溝形に形成
されてウエブ部８ａとフランジ部８ｂ，８ｂを有
して、枢軸９まわりに回動可能で通水口７を開閉
できるように装着し、第２図に示す如く通水口７
を開いた状態では通水口７と把持部１ａとを遮る
ようにし、また遮断板８の枢軸側端にゴム等の弾
性シール材１０を付設したものである。

これによれば、第２図に示す如く遮断板８を開
くと、その枢軸側端がかみそり本体１に弾性シー
ル材１０を介して接当するため、遮断板８による
把持部１ａへの流水止め効果を一層上げることが
でき、また遮断板８の枢軸側端がかみそり本体１
の外表面に損傷を加えるようなことがなくなる。
またフランジ部８ｂ，８ｂを有する分だけ通水口
７の周囲を可及的に広く包囲できるため、水の飛
散防止効果をより一層高める。

第４図はかみそり本体１の形状の変形実施例を
示すもので、かみそり本体１の把持部１ａを、外
刃ホルダ６に対しある角度αで傾斜するように屈
曲連成したものである。これによれば、かみそり
本体１の左右側面が外刃ホルダ６の通水口７を有
する左右側壁６ａ，６ａに対し上り傾斜面となる
ため、通水口７から把持部１ａへの水垂れ遮断効
果を一層上げることができる。

以上説明したように、この考案の水洗い式電気
かみそりによれば、その外表面を把持部１ａとす
るかみそり本体１の先端側に、往復動式の内刃４
およびこの内刃４を覆う外刃５を保持した外刃ホ
ルダ６を有するかみそり頭部を備え、外刃ホルダ
６の内刃往復動方向に対応する両側壁６ａ，６ａ
に通水口７，７を設けたものであるから、水洗い
に際しては一側の通水口７から水を外刃５の内部
に流入し、内刃４を往復動させて水を撹拌させな
がら他側の通水口７から毛くずと共に効果的に洗
い流すことができる。

しかも、通水口７を開閉する遮断板８は、かみ
そり本体１の外表面上の把持部１ａと通水口７と
の間において通水口７を閉じる姿勢と、通水口７
を開くとともに該通水口７と把持部１ａとの間を
遮る起立姿勢とにわたつて回動自在に設けられて
いる。したがつて、遮断板８の閉じ状態では、か
みそり使用時における通水口７からの毛くず飛び
出しを確実に防止できる。また遮断板８が起立し
た開き姿勢では、水洗い時に一側の通水口７から
内刃４の往復動によりあふれ出る水が把持部１ａ
に流れ伝わるのを確実に遮断できるため、把持部
１ａの水濡れによる手の滑りを防止できて安全な
握り状態で水洗いができるとともに、把持部１ａ
の水の影響大なるスイツチ装着部分の遮水効果を
も期することができる。さらに、通水口７から流
れ出る毛くずが把持部１ａに付着し汚損すること
がなくなり、水洗い後はかみそり本体１の把持部
１ａを軽く拭く程度で済むなどの利点を有する。
その他、この遮断板８は通水口７の開閉蓋を兼ね
るものであるため、通水口７の開閉構造と、通水
口７と把持部１ａ間の遮断構造とを簡略化するこ
とができることにもなる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る電気かみそりの一実施
例を、水洗い状態で示す一部破断正面図、第２図
は電気かみそりの他の実施例を、遮断板を起立さ
せた状態で示す斜視図、第３図は遮断板を折り畳
んだ状態で示す斜視図である。第４図は電気かみ
そりの更に他の実施例を、水洗い状態で示す正面
図である。 １……かみそり本体、１ａ……把持部、４……
内刃、５……外刃、６……外刃ホルダ、７……通
水口、９……遮断板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 その外表面を把持部１ａとするかみそり本体１
   の先端側に、往復動式の内刃４およびこの内刃４
   を覆う外刃５を保持した外刃ホルダ６を有するか
   みそり頭部を備えてなり、 外刃ホルダ６の内刃往復動方向に対応する側壁
   ６ａ，６ａに通水口７，７を設けて、一側の通水
   口７から水を流入して他側の通水口７に流出する
   ようにした水洗い式電気かみそりにおいて、 通水口７を開閉する遮断板８が、かみそり本体
   １の外表面上の把持部１ａと通水口７との間に回
   動支点を有して、通水口７を閉じる姿勢と、通水
   口７を開けるとともに該通水口７と把持部１ａと
   の間を遮る起立姿勢とにわたつて前記回動支点ま
   わりに回動自在に設けられてなることを特徴とす
   る水洗い式電気かみそり。