JPS624343Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレス用ダイセツトのボールリテーナ
をポストに連結するためのリテーナストツパの改
良に関する。

とくに、本考案が関連するボールリテーナはポ
スト上部に形成された中心孔の口元にブツシユが
取付けられ、そのブツシユに可摺動に止めピンが
設けられると共にその止めピンの上端には周辺で
ボールリテーナを受けるキヤツプが取付けられ、
止めピンの下端には止めリングが固定されてい
る。

この種のリテーナストツパはボールリテーナが
ポストのストロークに追従して移動すると共に、
相対位置のずれを起すことがなく、ボールリテー
ナは一定の位置からポストとボールブツシユの間
に挾持されて円滑に摺動する特長があるが、取外
し自在のものであつてもポストを交換もしくは取
外しに特別の工具を要するため互換性に乏しく、
且つ製作の過程で難かしい加工を要し、従つて、
コストが高く、その上破損しやすい欠点があつ
た。それ故、本考案の目的は取付、取外しが極め
て容易になし得ると共に、容易に製作し得る構造
のダイセツトのリテーナストツパを提供すること
である。

本考案の特徴は複数のボールを介してポストに
対しリテーナストツパを着脱自在に設置したこと
である。

次に図面に関し実施例を説明する。第１図およ
び第２図に示すように、このリテーナストツパは
ポスト１の上部に形成された中心孔２の口元に取
付けられるブツシユ１０と、そのブツシユ１０に
可摺動に設けられる止めピン１１と、止めピン１
１の上端に取付けられるキヤツプ１２と、止めピ
ンの下端に固定された止めリング１３を含み、キ
ヤツプ１２の周辺の下にボールリテーナ３が設置
される。止めピン１１の上端は小径になつてお
り、そこにキヤツプ１２をはめ込んだ上、ばね座
金１４を介して止めリング１５でキヤツプ１２を
固定している。

このリテーナストツパでは複数のボール１６に
よつてブツシユ１０がポストの孔２に取付けられ
る。そのためブツシユ１０の同一円周上にはボー
ル１６を受入れる複数の孔１７が形成されてお
り、それらの孔１７およびボール１６はそれぞれ
第４図に示すように３つであるのが好ましいが、
他の個数でもよい。ボール１６はブツシユ１０の
内周または外周から若干出張り、その出張り量ｔ
は一例ではボールの直径が４mmの場合0.5mmであ
る。ポスト１の孔２の上部には第３図のように各
ボール１６を部分的に受ける環状の溝１８が形成
されている。さらに止めピン１１の上端近傍には
ボール１６を部分的に受け得る環状の溝１９が形
成されている。

このボールガイドにおけるポスト１の孔２は同
径の孔でよく、また孔２の上部内周に設けられる
環状の溝１８もエツジが円弧状の突出部を有する
バイトによつて加工し得るため容易に形成するこ
とができる。さらにブツシユ１０の孔１７および
止めピン１１の上端近傍の環状の溝１９の形成も
容易になし得ることは明らかである。

ブツシユ１０と止めリング１３の間における止
めピン１１の周囲にはコイルばね２０が設けら
れ、このばね２０は取外す際にリテーナストツパ
をポスト１から押出す役割を果す。

このポスト１の作動は従来と同様に、パンチホ
ルダーと共に下降し、ボールリテーナ３に装着さ
れたボールはポスト１とボールブツシユ（図示せ
ず）の間に挾まれて摺動し、ボールリテーナ３は
ポスト１に沿つて上下動する。ホルダーが下端位
置に達した後に、止めピン１１はポストの孔２内
に挿入される。第５図は上昇または下降の途中の
状態を示している。

このリテーナストツパを取外す際は第６図に示
すように、ポスト１に対し止めピン１１の上端を
押圧し、ばね座金１４を変形して止めピンの溝１
９を各ボール１６に一致させて各ボールを部分的
に受け入れればよく、そのようにすれば、コイル
ばね２０の弾力によりブツシユ１０が押出され、
ポスト１の孔２から取外すことができる。また、
孔２内に組入れる際も、前とは逆にボール１６を
ブツシユ１０の孔１７と止めピン１１の溝１９で
受け入れた状態で孔２に挿入し、ボール１６がポ
ストの溝１８に達した際にばね座金１４の変形を
解けば止めピン１１は若干上昇し、従つてボール
１６は止めピンの溝１９から外れ、ブツシユ１０
の孔１７に在つて溝１８に部分的に受けられ、組
立が完成する。

それ故、本考案によれば、止めピン１１の上端
を押圧するというワンタツチの動作でリテーナス
トツパの取外しができ、交換および取外しが極め
て容易である。また、このリテーナストツパは難
かしい加工を要しないため、製作が容易であり、
コストを節減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のリテーナストツパが組込まれ
た状態の縦断面図、第２図はリテーナストツパの
側面図、第３図はこのリテーナストツパが組込ま
れるポストの部分断面図、第４図はボールが装着
されたブツシユの横断面図、第５図は作動時の状
態を示す縦断面図、第６図はこのリテーナストツ
パを取外す直前の状態を示す縦断面図である。 図中、１……ポスト、２……ポストの孔、３…
…ボールリテーナ、１０……ブツシユ、１１……
止めピン、１２……キヤツプ、１３……止めリン
グ、１４……ばね座金、１６……ボール、１７…
…ブツシユの孔、１８……ポストの溝、１９……
止めピンの溝、２０……コイルばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ポスト上部に形成された中心孔の口元に取付け
   られたブツシユに可摺動に設けられた止めピン
   と、前記止めピンの上端に取付けられてその周辺
   でボールリテーナを受けるキヤツプと、前記止め
   ピンの下端に固定された止めリングから成るダイ
   セツトのリテーナストツパにおいて、前記キヤツ
   プはばね座金を介して前記止めピンに取付けら
   れ、前記ブツシユには同一円周上に複数の孔が形
   成されており、さらに前記ブツシユの各前記孔に
   置かれるボールを含み、前記ポストの上部には各
   前記ボールを部分的に受ける環状の溝が形成さ
   れ、前記止めピンの上端近傍には前記ばね座金を
   変形して前記キヤツプに対し前記止めピンを若干
   下降した際に各前記ボールを部分的に受け得る環
   状の溝が形成されており、さらに前記ブツシユと
   前記止めリングとの間における前記止めピンの周
   囲にはコイルばねが設けられているダイセツトの
   リテーナストツパ。