JPS624284Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はなべ、どびん等のつるの構造に関する
ものである。

従来、なべ、どびん等のつるは藤の茎を芯と
し、藤のつるを鉤状にまげて懸垂具とし、これら
を藤の皮を帯状にしたもので芯部の全面にわたつ
て巻き締めて製作していた。

しかしながら、これらの藤製のつるを作る場
合、藤の皮の剥離、加工等に手数、日数がかゝる
ばかりでなく、これらの藤の皮を巻き締める作業
に専従する熟練者が年々減少し、藤製つるの供給
が充分に行われなくなつて来ている。

また、特に包被材と芯部とは把部の両端におい
て剥離又は巻き代がほつれ易く、この部分での損
傷が著しいものであつた。

本考案は把部両端部の被包素材の剥離並びにほ
つれを防ぎ、かつ、芯部と被包素材との密着を強
固にし、製造が簡単にできるつるの構造である。

本考案を図面によつて説明する。藤の茎等で作
つた棒状のつるの芯部材１、両先端を環状に成型
し、この懸垂環状部分２，２を芯部材より突出さ
せるようにした黒褐色乃至淡褐色に着色したビニ
ール被覆針金若しくは針金で成形した懸垂部材８
を芯部材と共に、芯部材を包被し、懸垂環状部を
突出させるように、黒褐色乃至黄色に、また適宜
の色彩、模様を現出させた合成樹脂、革、布等の
素材で包被し、両端を接着して把部４を構成す
る。そして、把部４の両端部５，５及び中央部６
を筒状熱収縮合成樹脂７、例えば塩化ビニル等を
嵌め込み、該部を熱収縮させることによつて、包
被素材と芯部材とを密着させると共に、把部の両
端部を完全に密着させる。

本考案は以上の如く構成されているから、外観
も包被素材の適宜の選定、その組み合せ、並びに
色彩、模様の配置により、種々の趣の図柄をつる
に持たせることができる。また、つるの両端部が
密着された合成樹脂により完全にシールされてい
るため、長く使用していても該部が剥離したり、
ほつれたりすることがない。また、筒状合成樹脂
成型物をたゞ嵌め加熱するだけの簡単な操作で、
つるの芯部材と包被素材を密着できるので作業上
も極めて能率よく、何ら熟練を要することのない
等の多くの利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のつるの正面図、第２図は第１
図の−線における縦断面図である。 １：芯部材、２：懸垂環、３：包被素材、４：
把部、５，６：密着部、７：密着筒状合成樹脂、
８：懸垂部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端に懸垂環を有する懸垂部材をつるの芯部材
   と共に包被材で包被し、該包被材をつるの芯部材
   と両端部ならびに中央部で密着した筒状合成樹脂
   により緊縮したつるの構造。