JPH0319811Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案は、金色に着色した繊維状アルミ箔と、化
学繊維とにより細幅に織成した防水金色テープを
素体源の幹に捲回被覆し、又金色に着色した繊維
状アルミ箔と、化学繊維と、極細の銅線とにより
撚成した防水金色細紐を素体源のかぶと、足と、
枝とに捲回被覆し、全素体源を美装強化するよう
にした結納飾り品における素体に関するものであ
る。

結納飾り品における素体源は、わら又は合成樹
脂などでつくられている。これらの素体その儘で
は飾り品にならないので、金色に着色せる水引を
細紐に編成した水引紐を使用して素体源の表面を
捲回被覆しておつた。然し水引は細長く切つた紙
をよつて糸のように細くしたものであるから、雨
天が続いたり、梅雨期などは湿気を吸収し易く、
捲回が弛緩して全体的外観が見苦しく、かつ脆弱
化するものである。

本案は乾期、雨期に拘らずこのような状態を起
すことなく、外気の抵抗に耐えて強靭で、結納飾
り品としての美観を保ち、不変の姿を保持させよ
うとするものである。

（従来の技術） 従来より行われている、素体源の被覆資材は、
金色に着色した複数の水引で編成した水引紐を使
用しておつた。この水引紐は細長く切つた紙をよ
つてつくつたこよりの水引で編成したものである
から、吸湿性があつて湿気を含むと軟弱化して弱
くなる欠点があつた。更に捲回状態が弛緩してく
ると外観が見苦しくなり、この状態が続けば商品
としての価値がなくなる欠点があつた。

本案は素体源を被覆するのに、防水金色テープ
と防水細紐とを用いるものであるから、防湿性に
富み、外観金色の美しさを有し、湿気のため被覆
が弛緩することがない。

結納飾り品は需要期以前に製作しておかなけれ
ば間に合わない。これがためその素体は更にそれ
以前において製作しておかなければならないので
素体源被覆作業に万全の処置を施しておかないと
商品としての完成後、在庫、運搬、展示などの期
間を経る内、被覆作業の不完全により完成品の外
観が崩れ商品価値をなくするものである。本案は
このような従来の技術に改良を加え、更に進歩し
たものとしたものである。

（考案が解決しようとする問題点） 本案は素体源の幹に、金色に着色した繊維状ア
ルミ箔と、化学繊維とにより細幅に織成した防水
金色テープを緊密に捲回被覆し、又素体源のかぶ
と、足と、枝とには金色に着色した繊維状アルミ
箔と、化学繊維と、極細の銅線とにより撚成した
防水金色細紐を並列して捲回被覆するものであつ
て、これがため幹は耐湿性に富み頑丈となり、又
かぶ、足、枝は同様にして耐湿強靭ならしめると
共に、金色に着色した繊維状アルミ箔を資材とし
た防水金色テープ、および更に極細の銅線を加え
て化学繊維と共に撚成した防水金色細紐は、全体
的外観を金色にして美しく、一層の美観を加える
ものである。

（問題を解決するための手段） 本案は、素体源の幹に捲回被覆する防水金色テ
ープを形成するのに、金色に着色した繊維状アル
ミ箔を資材とし、これに化学繊維の少量を加えて
１cm程度の細幅の防水金色テープを織成する。こ
の防水金色テープはアルミ箔を資材としているか
ら織目は粗面となつて表われるが、金色の美しさ
がある。又素体源のかぶ、足、枝に捲回被覆する
防水金色細紐は、金色に着色した繊維状アルミ箔
を資材とし、これに少量の化学繊維と、単数の極
細の銅線とを加えて２mm程度の細幅に撚成したも
のであるが、資材が金属であり付加材も化学繊維
と、銅線であるから細紐であつても金属の強さが
加わり強靭である。これらの防水金色テープと防
水金色細紐とは被覆用として素体を美化するだけ
でなく、湿気に犯されず素体を強固にし、かつ被
覆操作を簡易迅速ならしめるものである。

（作用） 本案は、素体源の幹に防水金色テープを捲回被
覆するものであるから、防湿性に富しみ外観美し
く水引紐に比し捲回操作がし易くて迅速にできて
仕上げが美麗で幹らしく見え実物感を与える。又
かぶ、足、枝には防水金色細紐を捲回被覆する
が、金色の細紐は資材が繊維状アルミ箔であり、
付加材も化学繊維と銅線であるため防湿性に富
み、強靭にして並列して巻く毎に力強く引締めて
捲回するため各捲回部であるかぶ、足、枝は何れ
も強化し、運搬、移動などの際、他物と衝突して
も損傷したり、折損することがない。

（実施例） 本案の実施例を説明すれば、金色に着色した繊
維状アルミ箔１の多量と、化学繊維２の少量とを
合せて経糸とし、化学繊維３のみを緯糸として細
幅に織成した防水金色テープ４を、素体源５の幹
６に、側端部を重ね合せて素体源５の表面が露出
せないよう幹６の屈曲に従つて上端部７よりかぶ
８の上端部に至るまで緊密に捲回被覆し、又金色
に着色した繊維状アルミ箔９と、少量の化学繊維
１０と、単数の極細の銅線１１とにより撚成した
防水金色細紐１２を、かぶ８と、足１３と、枝１
４とに素体源５の表面が露出せないよう緊密に、
かつ強力に捲回被覆してなるものであつて、図中
１５，１６は造花、１７は金色の飾り紙、１８は
テープ巻輪、１９は紐巻である。

本案は叙上のごとき構成によりなるものであつ
て、防水金色テープ４は金色に着色した繊維状ア
ルミ箔１を多量用いているため織目の表面は粗面
となつており、又素体源５の表面も粗面であるか
ら捲回被覆後は弛緩することなく、又耐湿性に富
むから金色のテープ４自体自壊する懸念がない。
防水金色細紐１２も同様にして各捲回部を強化
し、かつ美化して素体源被覆の役目を完了するも
のである。

（考案の効果） 本案はこのように、金色に着色した繊維状アル
ミ箔１の多量と、化学繊維２の少量とを用いて経
糸とし、化学繊維３のみを緯糸とした防水金色テ
ープ４を素体源５の幹６に捲回被覆することによ
り、優雅な幹６の実感を与え、又金色に着色した
繊維状アルミ箔９と少量の化学繊維１０と、単数
の極細の銅線１１とによる防水金色細紐１２をか
ぶ８と、足１３と、各枝１４とに捲回被覆するこ
とにより、それぞれ捲回部を美化し、実物感を与
えると共に各部を強靭ならしめ素体源被覆時より
飾り品としての完成後、需要期までの間に相当期
間が経過しても湿気のため弛緩したり、被覆部に
故障が生じて飾り品に欠損を与えることなく、む
しろ飾り品は勝れ素体源被覆によつて一層の美し
さを増し商品価値を高めるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の正面図、第２図は被覆状態を示
す側面図、第３図は防水金色テープを巻輪に巻取
つた側面図、第４図は防水金色テープの一部切断
拡大平面図、第５図は防水金色細紐を紐巻に巻取
つた正面図、第６図は防水金色細紐の一部切断拡
大平面図、第７図は造花を各枝に取付け飾り品と
して完成した正面図である。 図中、１……金色に着色した繊維状アルミ箔、
２，３……化学繊維、４……防水金色テープ、５
……素体源、６……幹、７……上端部、８……か
ぶ、９……金色に着色した繊維状アルミ箔、１０
……化学繊維、１１……極細の銅線、１２……防
水金色細紐、１３……足、１４……枝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金色に着色した繊維状アルミ箔１の多量と、化
   学繊維２の少量とを合せて経糸とし、化学繊維３
   のみを緯糸として細幅に織成した防水金色テープ
   ４を素体源５の幹６に、側端部を重ね合せて素体
   源５の表面が露出せないよう幹６の屈曲に従つて
   上端部７よりかぶ８の上端部に至るまで緊密に捲
   回被覆し、又金色に着色した繊維状アルミ箔９
   と、少量の化学繊維１０と、単数の極細の銅線１
   １とにより撚成した防水金色細紐１２を、かぶ８
   と、足１３と、枝１４とに素体源５の表面が露出
   させないよう緊密に、かつ強力に捲回被覆してな
   る、結納飾り品における素体。