JPS6242052B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、糸の製造を司る紡績装置に関するも
のであり、デリベリーローラ対によつて引渡され
る未紡績糸を受取るために、デリベリーローラ対
の下流に配置された空気加撚ジエツトを有すると
共に、加撚ジエツトによつて引渡される紡績糸を
受取るために、加撚ジエツトの下流に取出ローラ
対を備えたジエツト紡績装置であり、ジエツト紡
績方法の使用、即ちジエツト紡績装置の使用で繊
維走行速度が200ｍ／min以上の高速紡績が達成
される。

これは一方で、デリベリーローラ対が前述の速
度で加撚ジエツト中に未紡績糸を供給すると共
に、他方では実質上該速度と同様速度で紡績糸が
加撚ジエツト中を通過することを意味する。

従来技術 ドイツ特許明細書第2722319号で、ジエツト紡
績装置（該明細書中では「空気仮撚紡績装置」と
呼ばれている）は前述の速度で糸の紡績が可能で
あることが知られている。

他の紡績方法に於けると同様に、ジエツト紡績
方法に於ても又糸が時たま切れるが、これは本発
明の部分を構成しない自動モニター方式で記録さ
れ、その結果としてスライバー供給は同様の自動
方式で阻止される。

これら事実を考慮することで、前記明細書中に
開示された装置及び同様の装置はこのような糸切
れを処理するための自動方式が大変不十分な形態
か、相当複雑でそれによる費用のかさむ不利を有
している。

このことは、加撚ジエツトから高速で引渡され
る糸が、出口開口で加撚ジエツトから可動吸引要
素によつて受取られなければならず、取出ローラ
間で案内されねばならず、そして取出ローラ対は
自動的に引離され再度接触され、そして紡績行為
に該当する空間に配置され、そして糸がその後巻
取装置へ通過されるから問題なのである。

この不利は又同様紡績行為に対して手作業でな
し遂げればより少ない損失になる。

発明の目的 本発明は、公知の装置における不利を軽減する
ことを目的とするものである。

本発明によれば、空気案内管を加撚ノズルと連
絡し、糸が取出しローラ対の収束空間中に進めら
れ取出ローラ対で自動的に取上げられるように空
気案内管を取出ローラ対に近接させるために突出
させることでその目的が達成される。

本発明の利点は、一方で取出ローラ対中に糸そ
れ自体の挿通が最も簡単な方法で達成されると共
に、他方で結局、取出ローラから自動操作される
べき巻取装置までの糸の単純移送で切れた糸に対
して処理するための自動方式が備えられているこ
とに見られる。

更に有利な実施例が従属クレーム中に述べてあ
る。

発明の構成および効果 本発明を図示された典型的な装置に基づいて詳
細に説明する。

ジエツト紡績装置１は取出ローラ対５の方に開
いた空気案内管４と直接連通しデリベリーローラ
対２の後に配置された空気加撚ノズル３を包含し
ている。

「空気案内管」なる用語は、平常の力学条件下
での気流を案内する管を指し、そのことは断面に
於て急な変化がなく、繊維の為の空気案内管とし
て通常の粗さである。

ジエツト紡績装置はデリベリーローラ対２を含
むそして本発明の部分を構成しないドラフト機構
６から下流に配置されている。

ドラフト機構６は又、ガイドエプロン７・１と
７・２を有する中間ローラ対７、供給ローラ対８
並びに供給ローラ対８の前方に配置された第１ス
ライバーコンデンサー１０とローラ７とローラ８
の間に配置された第２スライバーコンデンサー９
とを包含している。

ドラフト機構６は、矢印方向にドラフト機構中
を通過する繊維スライバー１１を巻取り、そして
繊維スライバーはデリベリーローラ対２によつて
引渡された未紡績糸として引抜かれ、自動的に空
気加撚ジエツト３によつて取上げられる。

繊維スライバー１１端は練篠機からのスライバ
ーに、又は練紡機からのロービングに又は併合さ
れたロービングの複数に当てはめることが出来
る。加撚ジエツト３に於て、この未紡績糸は取出
ローラ対５で取り出される完成糸１２に紡績され
る。糸１２は矢印方向に取出ローラ対５を去りそ
の後図示されてない巻取装置に巻取られる。

図示されたドラフト機構６に代えて、同一速度
で未紡績糸を引渡す他のドラフト機構の使用が出
来る。

加撚ジエツト３それ自体は前記ドイツ特許第
2722319号明細書で知られている。この加撚ジエ
ツト３はその上、空気案内管４上に備えられたス
リーブ１３を支承するための円筒表面１４と取付
部１５とを備えている。

加撚ジエツト３上の空気案内管４の据付けは、
だから環状に形成した両部材を図示してない把持
リングによつて達成することが出来る。

円筒表面１４の代りに変形として、図示してな
い螺旋細線が加撚ジエツト３上に該案内管４を据
付けるために備えられても良い。

この据付けはそれ自体、本発明にとつて重要で
ない。

空気案内管４は内壁１６を有し、加撚ジエツト
３の出口チヤンネルＣがある接合部１７の内壁１
６は出口チヤンネルＣと同径になつている。

２つの部材から構成されたものに代えて、加撚
ジエツト３と案内管４は１つの部材（図示なし）
で構成することが出来、又該案内管４は複数の部
材（図示なし）で構成することが出来る。該案内
管４の出口開口は、糸１２が取出ローラ対５の収
束空間１９中に進められるように、そしてそれに
よつて取出ローラ対に捕捉されるように、取出ロ
ーラ対５に対して接近するように突出している。

出口開口１８のリム２０と取出ローラ対５の円
筒表面間の一定間隔を保つている間隙の全ての総
和は、このリム２０と該表面間の空気出口断面を
限定するから、流れ方向に垂直に測つた開口断面
と限定された空気出口断面より実質上小さくなつ
てはならない。

この条件はこれから先もなお記述される全変形
例に適用する。均斉な空気出口断面を得るため
に、出口開口１８は第４，６，７，８図に示され
るように、収束空間１９中に部分的に突出してい
る変形例１８・１，１８・３，１８・４，１８・
５のように、取出ローラ対５の円筒表面に適合さ
れる方法で形成される。

第５図から第９図で、変形例１８・２，１８・
３，１８・４，１８・５は又、それぞれ流れの方
向に対して傾斜して排列された取出ローラ対５に
関連して開口１８を配置する方法を示している。

これら変形例に於て、リム２０が第４図でリム
２０・１に、第５図でリム２０・２に、第６図で
リム２０・３に、第７図でリム２０・４に、第８
図でリム２０・５に、そして第９図でリム２０・
６に変えられている。

案内管４の配置は、その対称軸（図示なし）が
出口開口域では糸通路と一致されねばならぬ。

リム２０から２０・６までは、取出ローラ対５
の２つの円筒表面に面する表面であり、出口開口
の周囲によつて形成されている。

各変形例に関して、用語「空気出口断面」は、
リムと取出ローラ対５の対面する円筒表面との間
の最短距離全ての和で構成される表面をそれぞれ
呼んでいる。

出口開口１８又は１８・２は、リム２０又は２
０・２がそれぞれ取出ローラ対の軸を含む仮想平
面に実質上平行な平面に位置するように配置され
ている。

第７図から第９図までは又、取出ローラ対５の
方へ流れを転換して注ぐ出口開口をそれぞれ示し
ている。

第７図に於て、出口開口１８・４は彎曲部分２
１を有し、第８図に於て出口開口１８・５は転換
部材２２を有し、そして第９図に於て出口開口１
８・６は転換部材２３を有している。

彎曲部分２１と転換部材２２，２３は流れの転
換と収束空間１９中に糸を通すための糸の転換と
を助ける。

彎曲部分２１は第７図で示される開口領域で案
内管４の彎曲によつて形成されている。転換部材
２２と２３とは、第８図と第９図に示されるよう
に、開口領域でそれぞれ加工され出口開口１８・
５と１８・６の開口領域で加工された表面に対し
て傾斜角αとβで取付けられた平板部材である。

彎曲部分２１の曲げ度合と、傾斜角α，βの角
度はそれぞれ案内管４に対する取出ローラ対５の
傾斜次第であり、空気流の速度次第であり、そし
てそれらは実際上経験に基づいて決定される。

第９図は流れの方向に変化を及ぼす他の配列を
示し、その配列ではリム２０・６の下端部分と取
出ローラ対５の間隔、それは下方ローラ５・１に
向かい合つている、は最少間隔でありそしてリム
２０・６の上方領域の方にだんだん広げられてい
る。

この配列によつて、リム２０・６の最下端領域
の空気出口は、糸１２がリム２０・６を越えて下
方の取出ローラ５・１を通過して自由空間に進め
られることなく収束空間１９中に確実に進められ
るように配置されることが可能である。

案内管４を経て流れる空気の量は、加撚ジエツ
ト３によつて射出される空気の量と一致してい
る。

紡績工程の開始において、加撚ジエツト３によ
つて未紡績糸を吸引し、その後の紡績と加撚ジエ
ツト３の必要とする空気量による先への移送の
間、糸１２の自由端は案内管４によつて案内され
そして取出ローラ対５によつて捕捉されるように
収束空間１９へ案内される。

流体技術に起因して、案内管４は取出ローラ対
５の方に広がる円錐（図示なし）を備えることが
可能である。この円錐は案内管全長にわたる同一
の頂点角を持つことが出来る。例え案内管がその
全長にわたる円錐を持たなくても、頂点角は出口
チヤンネルＣの頂点角を実質上超えてはならな
い。

前述の用語「開口断面」は案内管の開口領域に
於ける全断面として存在する案内管の内部断面を
指す。

第３図でこれは例えば開口１８の断面それ自体
であるが、ところが他の図に於て、それは或角度
で切断された開口１８・２（第５図）か又は描か
れた開口１８・１，１８・３，１８・４，１８・
５，１８・６それぞれ（第４，６から９図）に直
接従がう完全断面である。

この案内管の配置の改良（流体技術に有利な）
は、空気出口から発生するノイズを減衰させるこ
とが実現出来る。

第２図はジエツト紡績装置が又上方向へ紡績さ
れるのに用いることの可能性を示している。この
変形装置に於ける要素は、それ故に第１図に於け
るものと同一引用番号で指示している。

本ジエツト紡績装置を水平排列に配置すること
も図示してないがまた可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は前置の２区間ドラフト機構と結合した
ジエツト紡績装置の略図的表現を示し、下方向紡
績システムを構成する組合せを示す。第２図は、
第１図の組合せの上方向紡績システムを示す。第
３図は、第１図又は第２図のジエツト紡績装置を
拡大し、部分を略図的に示す。第４図から第９図
までは、第３図のジエツト紡績装置の各々異なる
実施例を同一寸法で表わした詳細図である。 １…ジエツト紡績装置、２…デリベリーロー
ラ、３…加撚ジエツト、４…空気案内管、５…取
出ローラ対、６…ドラフト機構、１１…スライバ
ー、１２…紡績糸、１８，１８・１，１８・２，
１８・３，１８・４，１８・５，１８・６…出口
開口、１９…収束空間、２０，２０・１，２０・
２，２０・３，２０・４，２０・５，２０・６…
リム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ デリベリーローラ対２によつて引渡される未
   紡績糸を捕えるためにデリベリーローラの後に配
   置された空気加撚ジエツト３を有すると共に、該
   加撚ジエツト３によつて引渡される紡績糸１２を
   巻取るために加撚ジエツト３の後に配置された取
   出ローラ対５を有し； 糸１２が取出ローラ対５の収束空間１９中に進
   められ、それによつて取出ローラ対５で自動的に
   捕捉されるように、取出ローラ対５に近接して突
   出する空気案内管４が加撚ジエツトと通じている
   ことを特徴とするジエツト紡績装置１。 ２ 出口開口１８，１８・１，１８・２，１８・
   ３を有する空気案内管４が前記出口開口のリム２
   ０，２０・１，２０・２，２０・３，２０・４，
   ２０・５，２０・６と取出ローラ対５の円筒表面
   との間に生ずる空気出口断面が流体に対して常態
   で適応された開口断面より実質的に小とならない
   ように、取出ローラ対５に近接して突出している
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項のジエツ
   ト紡績装置。 ３ 仮想平面中にリム２０，２０・２が位置する
   ように、出口開口１８，１８・２が配置されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第２項のジエ
   ツト紡績装置。 ４ 収束空間１９中に部分的に突出している出口
   開口１８・１，１８・３，１８・４，１８・５，
   １８・６が実質的に取出ローラ対５の円筒表面に
   適合されていることを特徴とする特許請求の範囲
   第２項のジエツト紡績装置。 ５ 出口開口１８，１８・１，１８・２，１８・
   ３が取出ローラ対５の配置に適合されていること
   を特徴とする特許請求の範囲２，３，４項のうち
   のいずれかのジエツト紡績装置。 ６ 空気出口断面を限定するために役立つ、リム
   ２０・１，２０・３，２０・４，２０・５と取出
   ローラ対５の円筒表面との間の空間が実質的に一
   定であることを特徴とする特許請求の範囲第４項
   又は第５項のジエツト紡績装置。 ７ 空気出口断面を限定するために役立つ、リム
   ２０，２０・２，２０・６と取出ローラ対５の円
   筒表面との間の空間が可変性であることを特徴と
   する特許請求の範囲第４項又は第５項のジエツト
   紡績装置。 ８ 出口開口１８，１８・２のリム２０，２０・
   ２が取出ローラ対５の軸を包含する仮想平面に対
   して実質上平行な平面中に位置していることを特
   徴とする特許請求の範囲第３項、第５項又は第７
   項のいずれか１項のジエツト紡績装置。 ９ 空間は、出口開口１８・６の外端からもつと
   先に位置している取出ローラ対５の１つのローラ
   ５・２の領域に於てよりも、出口開口１８・６の
   外端により近接して位置している取出ローラ対５
   の１つのローラ５・１の領域中でより小さくなつ
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第７項の
   ジエツト紡績装置。 １０ ジエツト紡績装置１が、下方向へ紡績する
   方式か水平方向へ紡績する方式か上方向へ紡績す
   る方式かに用いられることを特徴とする特許請求
   の範囲第１項から第９項までのいずれか１項に記
   載のジエツト紡績装置。