JPS6241632Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、側板中央部が外方に広がるのを防
止するとともに、背板を補強した構造を有する箱
体に関するもので、すなわち、側板と背板を嵌め
込む溝を設け、この溝に背板を嵌め込み、両側の
側板の後木口に掛止具を取り付け、上下の水平片
と垂直片とからなる断面コ字状の棒状金具であつ
て、その両側端の水平片がなく、垂直片に掛止具
に嵌入させるための切り欠きが形成された背板金
具を、その開口側を背板に向けるようにして切り
欠きを前記掛止具に嵌入させ、背板金具を背板に
近接あるいは当接させて固定してなる箱体に係
る。

この考案は実施例図面に沿つて詳述する。

第１図はこの考案の箱体を背後から見た斜視
図、第２図および第３図はそれぞれ第１図のＡ−
A′断面図、Ｂ−B′断面図で、１はパーテイクル
ボード、厚合板、フラツシユパネル、あるいは合
板やハードボードに裏桟を取りつけたパネルから
なる側板で、この側板１の内側には背板２をはめ
込む溝３が形成されている。４は背板金具で、第
４図に示すように垂直片５と垂直片５の上下から
同方向に突出する水平片６，７とからなる断面コ
字状の棒状金具であつて、その両側端の水平片が
切除されており、垂直片５に下方から切り欠き８
が形成されており、この切り欠き８で、側板１の
後木口に取り付けられた釘、ネジ等の掛止具９に
掛止されている。この時、背板金具４の開口側を
背板２側に向け、背板金具４の水平片６，７を背
板に近接あるいは当接させることによつて背板２
が箱体の内側から外方に押された時に、その力を
背板金具４で受け止めさせる。背板２は一枚板で
もよいが、第２図に示すように複数枚の板を接合
して背板を形成してもよい。その場合は、背板に
本さね加工を施して接合するか、第５図に示すよ
うな接合具１０を使用して接合する。接合具１０
は予じめ一方の背板に突起１１のある側に差し込
んでおき、接合する時にもう一方の背板を接合具
１０の凹所１２に嵌入させる。背板２が４枚の板
から構成されていれば、まず２枚の背板を側板１
の溝３に差し込み、その後、背板金具４を取り付
け、最後に残つた２枚の背板を側板１の溝３に差
し込むようにすれば、その工程はすべて箱体の内
側からできることになる。

次に実施例図に示した箱体の組立順序を説明す
る。ただし組立はすべて箱体の内側からすること
を条件としている。まず側板１の下部前後に前枠
１３と後枠１４とを接合具１８で取り付ける。前
枠１３には底板１５を載置する段部１６が設けら
れており、後枠１４の上面には背板２を嵌入させ
る溝１７が設けられている。接合具１８はアジヤ
スター装置のついた底つきＬ型金具を使用すれば
接合と同時に高さ調節の役目を兼ね備えさせるこ
とができる。次に、背板２を側板１の溝３と後枠
１４の溝１７とに上方から落とし込んで取り付け
るとともに、予じめ側板１の後木口に取り付けら
れている掛止具９に背板金具４を掛止する。その
後天板１９を側板１にＬ型金具２０で固定する。
２１は天板１９に設けられた背板嵌め込み用の溝
である。２２は棚板、２３は扉、２４は丁番であ
る。

この考案は上述のように構成されているので、
側板中央部が外方に広がろうとしても背板金具に
よつて防止することができるとともに、背板に箱
体の内側から外方に押す力が働いても断面コ字状
の背板金具の開口側が背板側に向いており背板に
近接あるいは当接されているため背板金具で受け
止めることができる。しかも背板金具は断面コ字
状であるため強度が非常に大きいという効果もあ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
はこの考案の箱体を背後から見た斜視図、第２図
および第３図はそれぞれ第１図のＡ−A′断面
図、Ｂ−B′断面図、第４図は背板金具の斜視図、
第５図は接合具の斜視図である。 図面中、１は側板、２は背板、３は溝、４は背
板金具、５は垂直片、６および７は水平片、８は
切り欠き、９は掛止具、１０は接合具、１３は前
枠、１４は後枠、１９は天板、２２は棚板、２３
は扉を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 側板に背板を嵌め込む溝を設け、この溝に背板
   を嵌め込み、両側の側板の後木口に掛止具を取り
   付け、上下の水平片と垂直片とからなる断面コ字
   状の棒状金具であつて、その両側端の水平片がな
   く、垂直片に掛止具に嵌入させるための切り欠き
   が形成された背板金具を、その開口側を背板に向
   けるようにして切り欠きを前記掛止具に嵌入さ
   せ、背板金具を背板に近接あるいは当接させて固
   定してなる箱体。