JPS6241430A - クラツチレリ−ズ軸受装置のキヤリア− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、主Ｃ：％自動車等のクラッチレリーズ機構
に使用されるクラッチレリーズ軸受装置のキャリアーに
関する。

〈従来の技術〉 クラッチレリーズ軸受装置とは、自動車等のクラッチレ
リーズ機構において、ペダルからの踏み力をクラッチ板
のダイヤフラムばねに伝達してクラッチを切る、すなわ
ちレリーズする作用を行なうものであり、その構造とし
ては、たとえば特公昭５５−１７８５３号公報に記載さ
れたものが知られている。

第１１図は上記公報に記載されたものの概略構造を示す
ものであり、■は操縦要素すなわちキャリアー、２は駆
動要素すなわち軸受である。キャリアー１は、クラッチ
操作のための操作力をフォーク部材（図示せず）より受
ける機能を要求されるつば状のハブ部３と、ガイドリテ
ーナ４に保持されながら軸方向への円滑な摺動を要求さ
れるスリーブ部材５からなる。また軸受２は、ハブ部３
に固定されたカバーケース６とハブ部３の間に波形ばね
７を介して固定輪２ａを保持されており、キャリア〜１
の動きに応じて可動輪２ｂの先端をダイヤフラムばね８
に当接してクラッチを切る働きをしている。

上記のように、ハブ部３はフォーク部材からの操作力を
受けるため強度が高く変形の少ないことが要求され、フ
ォーク部材に直接接する部分には、一般に熱処理を施し
た金属からなる当接部材３ａ。

３ｂが一体に設けられ、機械的強度とともに高い耐摩耗
性を持たせである。またハブ部３自体も強度の高い材料
が望ましく、更に軸受２の固定輪２ａとの当接部はクリ
ープ防止策として摩擦係数が大きい材料であることが望
ましい。

またスリーブ部５は、摺動性に富み、またガイドリテー
ナ４（一般にはアルミニウムが用いられている）をＩＴ
耗させることが少なく、摩擦係数が小さく、耐摩耗性に
、すぐれ、寸法精度がよい等が要求され、更に熱膨張係
数らガイドリテーナ４と同等であることか望ましい。

このように、キャリアー■にはその部分によって異なっ
た性能が要求されるのであるが、図に示すようにハブ部
３とスリーブ部５は同一材料で一体に形成されており、
一方の要求しか満足させることはてきない。一般的には
、強度上の問題を重視せざるを得ないため、全体をカラ
ス繊維入りの合成樹脂の成形によって形成するのが普通
であり、この場合にはスリーブ部５の内面にはガラス繊
維が露出し、ガイドリテーナ４の摩耗やかじりが生じて
クラッチ操作性を悪くするという問題が起こる。

また、合成樹脂成形という製造技術上からは、次のよう
な問題が起こり得る。

すなわち、上述のようにスリーブ部５は内径寸法を非常
に高精度に仕上げることが要求されるが、図に示すよう
にハブ部３が一体に成形され、しかも一部に当接部材３
ａ、３ｂが設けられろ毘方形状であるため、高い内ｉ４
精度を得るという要求は非常に困難であり、部材の形状
や成形条件等につし）で数多くの試作検討が必要となる
。また、スリーブ部５の内面両端縁は、摺動時の摩耗対
策として丸みをつけることが望ましいが、射出成形型の
購造上内径成形用の型は一方向に抜かなければならず、
一方の端縁に丸み付けを施すことはできても、両方に丸
み付けを施すことは困難である。

〈発明の目的〉 この発明は、以上のような諸問題を解決し、主に強度を
要求されろフランジ部と、主に良好な摺動性を要求され
るスリーブ部とを、それぞれに適した材料で形成するこ
とを可能としたキャリアーを提供することを目的として
なされたものである。

〈発明の構成〉 上記目的を達成するため、この発明のクラッヂレリーズ
軸受装置のキャリアーは、ガイドリテーナが挿入される
スリーブ部材を高い耐摩耗性と良好な摺動性を有する樹
脂成形品で構成して、このスリーブ部材の一端縁に近い
外周に回り止め用凹凸部を備えた高さの低いフランジを
突設し、クラッチ操作用のフォーク部材が当接されるつ
ぼ状のハブ部材を高い機械的強度を有する金属で構成し
て、このハブ部材の内縁に近い部分に適数の連絡穴を形
成し、上記ハブ部材を、上記スリーブ部材にフランジを
設けた側から嵌挿してフランツに当接させ、高い機械的
強度を有する樹脂の一体成形により、上記連絡穴を通じ
て連続しており、且つ上記ハブ部材と上記フランジを挾
む形状の結合部を形成して、上記スリーブ部材と上記ハ
ブ部材とを一体に結合したことを特徴としている。

〈発明の作用〉 この発明では、第８図のスリーブ部５に相当するスリー
ブ部材と、ハブ部３及び当接部材３ａ。

３ｂに相当するハブ部材を、それぞれに適した材料を用
いて別々に製作しているので、各部材に要求される性能
をいずれも満たずことができる。そして、スリーブ部（
（のフランツとそれに形成された回り止め用凹凸部、お
よびハブ部材に形成された連絡穴を利用し、高い機械的
強度を有する結合部で、相対的な回転や分離が生じない
ようにスリ−ブ部材、ハブ部材および結合部の三部材が
強固に結合されて一体化される。

〈実施例〉 次に、図面に示したこの発明の実施例について詳細に説
明する。

第１図は断面図、第２図は側面図であり、第１図は第２
図のＩ−Ｉ線に沿う断面図となっている。

図において、１１はこの発明によるキャリアー、１２は
軸受である。キャリアー１１はほぼ円筒状のスリーブ部
材１３とほぼつば状のハブ部材１４とが、結合部１５に
よって一体に結合された構造となっている。軸受１２は
、キャリアー１１に固定されたカバーケース１７の端縁
１７ａと結合部１５の当接面１５ａとの間に、それぞれ
波形ばね１８およびシールを兼ねた調心輪１９を介して
外軸１２ａを保持されており、内輪１２ｂにはダイヤフ
ラムばねに当接するプレート２０が固定されている。な
お、２１は転動体、２２は保持器、２３はシールである
。

上記のスリーブ部材１３は、潤滑性があって摺動抵抗が
小さく、しかも高い耐摩耗性を備えた合成樹脂の成形品
で構成され、ガイドリテーナに対して良好な摺動性があ
り、しかも摩耗を起こし易くならないように配慮されて
いる。またハブ部材１４は金属に熱処理を施した乙のが
使用されており、フォーク部材からの繰り返しの押圧力
を受けても、耐久性や耐摩耗性に問題が生じないように
配慮されている。更に結合部１５は耐久強度を重視し、
たとえばガラス繊維が含まれた機械的強度の高い合成樹
脂を用いて射出成形されている。

次に、スリーブ部材１３とハブ部材１４を結合部１５に
よって一体に結合する構造について述べる。

スリーブ部材１３には、第３図（ａ）　、　（ｂ）に示
すように、一端縁に近い外周に高さの低いフランジ３１
が設けられており、その外周縁３１ａの片面にはスプラ
イン状の凹凸部３１ｂを形成しである。

また、この７ランジ３１の端縁側には円筒状部３２が形
成され、端縁の内径部分には断面舌状の薄肉の突部３３
が形成されており、他方の端縁の内径部分には丸み付け
をした丸み部３４が形成されている。なお、３５はグリ
ース溜り溝である。これらの各部の形状は、スリーブ部
材１３の成形時に同時に形成される。

一方、ハブ部材１４の内縁に近い部分には、第４図に示
すように、複数個の連絡穴４１が形成されており、これ
に対応してカバーケース１７にも連絡穴４２が形成され
、これらの連絡穴４１，４２が一致するようにハブ部材
１４にカバーケース１７を重ね、内径部でかしめること
によりハブ部材１４にカバーケース１７を固定しである
。そして、このカバーケース１７が固定されたハブ部材
１４をスリーブ部材１３の円筒状部３２に嵌挿し、フラ
ンジ３１に当接させて位置決めした後、結合部１５の一
体成形が行なわれる。

結合部１５の形状は、連絡穴４１．４２を通じて連続し
ており、フランジ３１と）％ブ部材１４をその両面から
サンドイッチ状に挾んで軸方向の固定をするとともに、
フランジ３１の凹凸部３１ｂとの組合せで回り止めがな
される形状となっており、スリーブ部材１３、カバーケ
ース１７が固定されたハブ部材１４と結合部１５の三部
材は相互に結合されて強固に一体化される。またこの結
合部１５の成形の際に、スリーブ部材１３の突部３３に
熱曲げ加工を施し、外周方向、すなわち結合部１５の方
向へ湾曲させており、これによって端縁の内径部分には
丸み部３３ａが形成されている。

なお、突部３３とフランジ３１は、結合部１５の成形の
際に、その樹脂材料が不要部分に流出することを防止す
るストッパーの作用を果たしており、また突部３３を湾
曲させることによって、結合部１．５とスリーブ部材１
３の軸方向および径方向の固定を補強する作用も果たし
ている。

以上のような結合部１５の一体成形によって、第５図に
示すようなキャリアー１１を形成した後、結合部１５の
当接面１５ａに調心輪１９、軸受１２および波形ばね１
８をこの順に配置し、力、（−ケース１７の端縁１７ａ
を折り曲げて軸受１２の取付けを行ない、第１図に示す
クラッチレリーズ軸受装置が完成される。

第６図（ａ）　、　（ｂ）　、　（ｃ）はフランジ３Ｉ
に形成される回り止め用の凹凸部３１ｂの変形例であり
、第６図（ａ）は三β１波状の凹凸としたもの、第６図
（ｂ）はゆるやかな波状とした乙の、第６図（Ｃ）は多
数の小さい突起３１ｃを軸方向に突設したしのをそれぞ
れ示している。

また、フランジ３１の凹凸部３１ｂたけでは回り止め強
度が不足する場合には、第７図（ａ）に示すようにスリ
ーブ部材１３の円筒状部３２の外周面にスプライン状の
凹凸部３２ａを形成し、これに対応してカバーケース１
７の内縁に切欠部１７ａを形成し、この凹凸部３２ａと
切欠部１７ａを組合せた後、結合部１５の一体成形を行
なえば、より強固な回り＋ｈめが可能となる。第７図（
ｂ）は凹凸部３２ａとして四角形状の突部を設けたもの
、第７図（Ｃ）は半円状の突部を設けたものをそれぞれ
示している。

第８図は、凋心輪１９を廃止し、内縁を軸方向外方に折
り曲げた断面り形のハブ部材１７１の複数側の連結穴１
１１に図示の如くかしめ固定されたカバーケースエフ内
に、波形ばね１８を介して外輪１２３を保持し、結合部
１５と内輪１２ｂの端面間に小間隙Ｓの密封部を形成し
たらのである。

第９図は、第８図の実施例のカバーケース１７に代え、
結合部１５の外周に、該外周から半径方向及び軸方向に
延長して外輪１２ａの外周を覆う円筒部４３を形成し、
該円筒部４３の先端外周に設けた環状溝４４に嵌着され
た断面略し形の板ばね４５により外輪１２ａを結合部１
５の当接面１５ａに付勢して保持したものである。

第１Ｏ図は、第９図の実施例の断面略し形の板ばね４５
を省略し、円筒部４３の先端を適度に延長させ、該延長
部４６を熱曲げ加工で内方に曲げて外輪＋２ａの端面に
当接させ、該延長部４６により外輪１２ａを結合部１５
の当接面１５ａに付勢して保持したものである。

〈発明の効果〉 以上の説明から明らかなように、本発明によれば次のよ
うな効果があり、クラッチレリーズ軸受装置用のキャリ
アーにおける性能上、製作上お上びコスト上の諸問題を
解決することができる。

（ａ）キャリアーの各部をそれぞれに適した材料で作る
ことが可能となる。

すなわち、摺動部を有するスリーブ部材は、強度よりも
、ガイドリテーナの摩耗を少なくし、しかも自己耐摩耗
性を有しガイドリテーナに対する摩擦係数が小さい等の
摺動性、成形寸法の安定性、ガイドリテーナの材料（一
般にアルミニウム）に近い熱膨張係数等の条件を重視し
て、最も適した材料を選択することが可能となる。まｆ
こ、ハブ部材は、耐久性、耐摩耗性、剛性等の機械的強
度を重視して、これに最も適した材料を選択することが
可能となる。更に結合部は、射出成形等の成形性、上記
スリーブ部材とハブ部材との強固な結合等の機械的強度
を重視して、これに最も適した材料を選択することが可
能となる。したがって、各部材に対する異なる要求をす
べて満足させることができる。

（ｂ）内径寸法精度が向上できる。

スリーブ部材を単、独で成形でき、しかも外周部分の突
出部は高さの低いフランジのみで大きな突出部かなく、
異方形状でなく円筒に近い０１純な形状にできるため、
成形品の歪、変形等が少なくなり、寸法精度のよい成形
が可能となる。

（Ｃ）スリーブ部材の両端内面に丸み部が容易に形成で
きろ。

スリーブ部材の一端縁には結合部の成形時に丸み部を形
成できるので、スリーブ部材の成形時には他方に丸み部
を形成すればよく、複雑な型を用いて成形時に両端に丸
み部を形成する必要がなく、型の製作が容易となり、丸
み部にパーティングラインが生ずることもない。また切
削加工等で丸み付けを施した場合のように、樹脂材料中
の強化材が表面に露出することがない。したかって、摺
動性を低下させたり、ガイドリテーナのかじりを発生さ
せたりするおそれのない良好な丸み部を形成することが
容易となる。

（ｄ）キャリアーの強度は十分である。

機械的強度のある樹脂を用いた結合部でスリーブ部材の
フランツとハブ部材とをザンドイッチ状に挾み、しかも
フランジの凹凸部に結合部が組合わされているので、タ
ラソチレリーズ軸受装置に作用する軸方向、径方向、回
転方向、曲げ等の各種の荷重に対して、実用上十分な強
度を備えることができ、樹脂材料特有な弾性力をも活用
できる。

（ｅ）一体成形が容易である。

結合部の一体成形時に、スリーブ部材の一部を金型の役
割を果たすストッパーとして利用できるため、樹脂材料
の弾性限度の高い性状を利用して、他の部材の精度、組
合せ精度等に比較的影響されずに製作が可能となる。た
とえばハブ部材は、一般に板金加工品に熱処理を施した
ものが用いられるが、板厚のバラツキ、プレス加工精度
、熱処理歪等の影響を受けずに、寸法精度のよい一体成
形を行なうことが可能となる。

ｆＪ）コストダウンができる。

上述したような特殊仕様の樹脂材料は一般的に高価であ
るが、必要な個所のみに使用できるので全体に使用する
よりも安くなる。また、グリース溜り溝や一端面の丸み
付は等の後加工を施すことなく、インジェクション成形
の工程で行なうことができる。更に、内径寸法が高い精
度で仕上がるため、不良廃却コストが低減でき、仮に不
良品が出てもスリーブ部材のみの廃却ですむ。これらの
総合的結果により、製造コストの低減が可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の断面図、第２図は同上の側
面図、第３図（ａ）はスリーブ部材の側面図、第３図（
ｂ）は同断面図、第４図は要部の拡大断面図、第５図は
軸受を取付ける前のキャリアーの断面図、第６図（ａ）
　、　（ｂ）　、　（ｃ）はそれぞれ凹凸部の変形例を
示すスリーブ部材の側面図、第７図（ａ）は別の変形例
の要部の拡大断面図、第７図（ｂ）　、　（ｃ）はそれ
ぞれ第７図（ａ）の矢視図方向から見た側面図、第８図
、第９図および第１Ｏ図はそれぞれ変形実施例の断面図
、第１１図は従来例の断面図である。 １１・・・キャリアー、１２・・・軸受、１３・・・ス
リーブ部材、１４・・ハブ部材、Ｉ５・・・結合部、３
Ｌ、・・・フランジ、３１ｂ　　・・凹凸部、３３・・
・突部、３３ａ・丸み部、４１・・連絡穴。 特　許　出　願　人　　光洋精工株式会社代　理　人　
弁理士　　前出　葆　外２名第１図 第２図 第４図 第３図（０） 第３図（ｂ） 第５図 第８図　　　　　　　　　　第９図 第１０！

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ガイドリテーナが挿入されるスリーブ部材を高い
   耐摩耗性と良好な摺動性を有する樹脂成形品で構成して
   、このスリーブ部材の一端縁に近い外周に回り止め用凹
   凸部を備えた高さの低いフランジを突設し、 クラッチ操作用のフォーク部材が当接されるつば状のハ
   ブ部材を高い機械的強度を有する金属で構成して、この
   ハブ部材の内縁に近い部分に適数の連絡穴を形成し、 上記ハブ部材を、上記スリーブ部材にフランジを設けた
   側から嵌挿してフランジに当接させ、高い機械的強度を
   有する樹脂の一体成形により、上記連絡穴を通じて連続
   しており、且つ上記ハブ部材と上記フランジを挾む形状
   の結合部を形成して、上記スリーブ部材と上記ハブ部材
   とを一体に結合したことを特徴とするクラッチレリーズ
   軸受装置のキャリアー。