JPS6240652Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は汚物集積過装置に関するものであ
り、その目的は、未処理液を過するフイルタ材
の表面に付着した汚物を、該フイルタ材を傷付け
るおそれなく、また特別の逆洗装置を併設するこ
となく該フイルタ材から剥離させ、そしてこの剥
離した汚物を排出側に導く工程を長時間に亘つて
連続して行なうことにある。

以下本考案の実施例を第１図〜第３図に基づき
説明する。

１は円筒状のドラムフイルタであり、その軸方
向一端に円板２が同心状に固定される一方、その
軸方向他端は開放される。第３図に示されるよう
に、ドラムフイルタ１の多数の孔１Ａは、外口１
ａが内口１ｂよりも絞られた形態で構成される。
ドラムフイルタ１は横倒状態で箱形の過槽３に
内蔵され、そしてその状態で前記円板２が該過
槽３の一側板３Ａに対向する。過槽一側板３Ａ
に軸受４が取付けられており、この軸受４に支持
された回転駆動軸５の先端が前記円板２の中心部
に固着される。回転駆動軸５に対しては、図外の
電動機等の駆動源からチエン、スプロケツト等の
伝達機構６を経て一方向〔第１図矢印イ〕の回転
力が伝達される。一方、ドラムフイルタ１の開放
された他端においては、その内周に補強リング
７、その外周に摺動リング８がそれぞれ固着され
る。９は仕切板であり、この仕切板９は過槽３
の底板３Ｂ上に立設されて、該過槽３の内部を
ドラムフイルタ１の軸方向で２分する。この仕切
板９は、ドラムフイルタ１の他端外周の天部を残
してそのほぼ全周を覆うように配置されると共
に、ドラムフイルタ１の摺動リング８を支持する
弧状の軸受材１０を有する。仕切板９によつて２
分割された過槽３の内部の一側区画底部に未処
理液入口１１及び汚物集積液出口１２が有せしめ
られ、他側区画の底部に吸引ポンプ入口（図示せ
ず。）との接続口１３が有せしめられる。すなわ
ち前記一側区画は仕切板９と過槽一側板３Ａと
の間に形成されたものであつて、その底部におけ
る前記ドラムフイルタ１の回転方向対向部に前記
未処理液入口１１、また同回転方向追跡部に前記
汚物集積液出口１２が有せしめられる。これら未
処理液入口１１及び汚物集積液出口１２の各両側
の底板１４Ａ，１４Ｂは、未処理液入口１１又は
汚物集積液出口１２に近付く程低位となるように
傾斜しているものとして構成されている。そして
これらの傾斜した底板１４Ａ，１４Ｂの各囲続部
上縁間に、ドラムフイルタ１の回転方向追跡側が
上位となる傾斜底板１４Ｃが設けられる。したが
つて、この傾斜底板１４Ｃによつて前記一側区画
が未処理液流入室１５と汚物集積液溜室１６とに
区画される。なお前記過槽底板３Ｂはこれら傾
斜した底板１４Ａ，１４Ｂ，１４Ｃにより構成さ
れる。また前記他側区画は前記仕切板９と過槽
他側板３Ｃとの間に形成される液室１７であ
る。

以上において、たとえば未処理液Ｍとして、図
外の洗壜機内で生じたラベル粗：剥離ラベルＬを
含む排液を選定した場合、この未処理液Ｍが未処
理液入口１１からその流入室１５に導入される。
この未処理液Ｍの導入は、液室１７の底部の接
続口１３に接続された吸引ポンプの吸入圧によつ
て行なわれる。したがつて、ドラムフイルタ１の
内部ないし液室１７と未処理液流入室１５及び
汚物集積液溜室１６とが円板２、ドラムフイルタ
１及び仕切板９で区画されており、かつドラムフ
イルタ１が液通過時に流体抵抗を発生させる関係
から、この両区画間で液面l₁，l₂に差が生じる。
この場合、液面l₂は仕切板９の上端９Ａより下位
に設定される。一方、ドラムフイルタ１が矢印イ
方向に回転するから、未処理液流入室１５内でド
ラムフイルタ１を液が通過するのに伴なつてそれ
に含まれるラベル粕Ｌが該ドラムフイルタ１の表
面に付着して汚物集積液溜室１６に運ばれる。こ
のラベル粕Ｌは、ドラムフイルタ１の回転に伴な
つて汚物集積液溜室１６の液面l₂を離れる直前
に、その液の剪断力とドラムフイルタ１との一体
回転による遠心力とによつて該ドラムフイルタ１
から剥れ落ち、汚物集積液溜室１６内へ落下す
る。これと併行して、ドラムフイルタ１を通過し
た分離液ｗは、液室１７より接続口１３を経、
吸引ポンプにより前記洗壜機側へ戻される。この
ように、未処理液Ｍから分離液ｗが分離され、残
つた汚物集積液ｍがその出口１２から次工程の汚
物分離機へ送られる。したがつてこの汚物集積液
ｍはラベル粕Ｌを高濃度で含む濃縮液であり、次
工程の汚物分離によつて効率良く処理される。

以上の説明から明らかなように本考案によれ
ば、ドラムフイルタに付着した汚物が該ドラムフ
イルタの回転に伴なつて液中から引き上げられる
際、水面の剪断力と遠心力とにより逆洗されるた
め該ドラムフイルタから剥されて液中に落下し、
もつてこの液が汚物濃縮液として次工程へ送られ
る。したがつて特別の逆洗装置を併設することな
く、未処理液を過方式によつて連続濃縮処理す
ることができる上、次工程における汚物分離機の
機能を十分に発揮させ得る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の実施例を示してお
り、第１図は縦断正面図、第２図は第１図におけ
るＸ−Ｘ断面矢視図、第３図はドラムフイルタ１
の要部を拡大した断面図である。 １……ドラムフイルタ、２……円板、３……
過槽、３Ａ……過槽一側板、３Ｂ……過槽底
板、５……回転駆動軸、９……仕切板、１０……
軸受材、１１……未処理液入口、１２……汚物集
積液出口、１３……接続口、１５……未処理液流
入室、１６……汚物集積液溜室、１７……液
室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ドラムフイルタを内蔵した過槽底部における
   前記ドラムフイルタの回転方向対抗部に未処理液
   入口、同回転方向追跡部に汚物集積液出口を有せ
   しめ、前記ドラムフイルタの軸方向一端に円板を
   同心状に固定し、この円板の中心部に、前記過
   槽の一側板に軸支された回転駆動軸を固着し、前
   記ドラムフイルタの軸方向他端を端面開放とする
   と共に、この他端を当該ドラムフイルタ外部の液
   面の上部まで延びる仕切板に軸支し、この仕切板
   と前記過槽の他側板との間に形成される液室
   の底部に吸引ポンプ入口との接続口を有せしめた
   ことを特徴とする汚物集積過装置。