JPS624043B2 - - Google Patents

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JPS624043B2
JPS624043B2 JP54070465A JP7046579A JPS624043B2 JP S624043 B2 JPS624043 B2 JP S624043B2 JP 54070465 A JP54070465 A JP 54070465A JP 7046579 A JP7046579 A JP 7046579A JP S624043 B2 JPS624043 B2 JP S624043B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chitosan
chitin
present
formula
carboxymethyl chitin
Prior art date
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Expired
Application number
JP54070465A
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English (en)
Other versions
JPS55161804A (en
Inventor
Junichi Kosugi
Koji Seguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
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Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
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Priority to US06/153,906 priority patent/US4301067A/en
Priority to CA000353166A priority patent/CA1158235A/en
Priority to EP80301883A priority patent/EP0020183B1/en
Priority to DE8080301883T priority patent/DE3064389D1/de
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Publication of JPS624043B2 publication Critical patent/JPS624043B2/ja
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水系溶媒に可溶なキチン誘導体とキ
トサン誘導体とのポリイオンコンプレツクス(以
下PCと略称する)に係る。更に詳しくは、水系
溶媒に可溶性のポリアニオンであるカルボキシメ
チルキチンとポリカチオンであるキトサン,グラ
イコールキトサン,グリセリドキトサン,又はN
−メチルグライコールキトサンとを反応せしめて
得られるキチン−キトサン誘導体より成るポリイ
オンコンプレツクス及び該ポリイオンコンプレツ
クスの製造法に係る。 PCは、正の電荷をもつ高分子電解質と負の電
荷をもつ高分子電解質とを溶媒中で反応せしめる
ことによつて得られる複合体である。 このPC反応は、生体における多糖類と蛋白質
との相互作用に代表される如く、生体系の反応モ
デルとして大変興味深いものである。 近年、このPC反応を利用して得られる材料
は、医療或いは生体への機能性材料として、例え
ば透析膜,限外過材として注目されつつある。 PC材を生体材料として使用する場合、PCの構
成成分或いはそれ自身が、生体に対して親和性で
あること、毒性のないこと及び安定であることが
不可欠である。 この点、キチンは化学的,生体的に安定且つ安
全であり、キチン質を主体としたPCが開発され
れば画期的なものとなる。 しかし乍ら、キチンは極めて高結晶性で且つそ
のアミノアセチル基の結合が強固であるため、セ
ルロースにおける如く、良好に溶解,分散或いは
膨潤させる溶剤がない。 即ち、キチンの溶剤として例えばジクロル酢
酸,硫酸,蟻酸等があるが、これらの溶剤はキチ
ンの分子量低下や分解を伴う溶剤であり、また廃
液処理等の取扱い上の問題を多々有するものであ
る。このため、キチンの溶剤可溶化のために、例
えばアルキル化或いはアセチル化処理して可溶性
キチン誘導体の合成が試みられている。 しかし乍ら、従来、溶剤に可溶なものとしてキ
チンの脱アセチル化物であるキトサン及びその誘
導体が提案されているにすぎない。従つて、キチ
ン系を用いたPCとして、特開昭50−8879に開示
されているキトサンと硫酸化ポリビニルアルコー
ルとのPC、及び特開昭50−123179に開示されて
いるキトサンと硫酸セルロースとのPC等が提案
されているが、しかし乍ら、いずれもPCの一方
のみがキチン誘導体で構成されているもので、純
粋にキチン質から成るPCは得られていないのが
現状である。 本発明者らは、キチンの利用開発につき鋭意研
究を進める過程において、キチン誘導体の中でカ
ルボキシメチルキチンはポリアニオンでアルカリ
或いは薄い酸に可溶であること、及びキトサン,
グライコールキトサン,グリセリドキトサン及び
N−メチルグライコールキトサンのポリカチオン
は希酸に可溶であり、これらのうちいずれかとカ
ルボキシメチルキチンとの反応せしめて得られる
PCは生体適合性或いは生体安定性に秀いでいる
ことを知見し、本発明に到達したものである。 本発明のPCは、カチオン性及びアニオン性成
分ともに天然高分子であるキチン或いはキトサン
誘導体で構成されているので、生体適合性に優れ
且つ生体に対して安全なものである。また、本発
明のPCは、後述の如く水系溶媒に極めて溶け易
い性質を有し、その加工性に秀でるものである。
本発明で用いるカルボキシメチルキチンの脱アセ
チル化物は例えば以下の手順によつて入手出来
る。 即ち、カニ,エビ等の節足動物の甲殻等から常
法によつて分離精製して得られる一般式()で
示されるキチンをモノクロル酢酸等と反応させる
ことによりカルボキシメチル化し、一般式()
で示される構造単位を含むカルボキシメチルキチ
ン又はその塩を得る。
【式】
【式】或いは
【式】 (式中、Mは水素,アルカリ金属,アルカリ土
類金属又はアンモニウム基を示す。) 本発明におけるカルボキシメチルキチン又はそ
の塩は、単位構造であるN−アセチル−D−グル
コサミン当りのカルボキシメチル基が0.1〜1.0好
もしくは0.3〜1.0である。カルボキシメチルキチ
ンの製造例が特願昭53−161391に開示されてい
る。本発明は、特願昭53−161391の開示内容をも
包含する。 本発明のカルボキシメチルキチンのアニオン性
を示す典型的構造単位を例示すると次のとおりで
ある(式を概略的に示す)。
【式】
【式】 他方、可溶性のキトサン誘導体はポリカチオン
性であるキトサン,グライコールキトサン,グリ
セリドキトサン及びN−メチルグライコールキト
サン等々アミノ基を有するものが用いられる。 以下、本発明のカチオン性キトサン誘導体のカ
チオン性を示す典型的構造単位を例示する(式を
概略的に示す)。
【式】
【式】
【式】
【式】 (上記式中、ψは−(CH22OH又は
【式】を示す) 本発明のイオン性高分子電解質は、いずれも水
系溶媒に可溶であるため、特に有機溶媒を用いる
ことなく、容易にPCを製造することができる。
即ち、本発明のPCは、前記カルボキシメチルキ
チンを水系溶媒に溶解せしめ、これに反応せしめ
るポリカチオンであるキトサン誘導体を水系溶媒
に溶解した溶液とを混合撹拌し、生成するPCを
過分離,水洗を行うことにより得ることができ
る。 用いる水系溶媒は、酸或いはアルカリの水溶液
であり、該水溶液濃度は、溶液粘度との関係から
任意なもので良く、通常0.5〜5%である。該水
溶液粘度が高い場合は、不均一なPC或いはゲル
状となり易いので注意が必要である。 また該製造における反応温度は、水系溶媒使用
のため100℃以下が好ましく通常室温付近で良
い。 PC形成の確認は元素分析,赤外分光分析及び
溶解性試験によつて行うことが出来る。このよう
にして得られる本発明のPCは、ウベローデ型粘
度計で20℃での極限粘度〔ηsp/c〕0.1〜20の
範囲にある。 本発明のキチン質PCは、その構造式を化学式
で明確に示すことは困難であるが、カルボキシメ
チルキチンの−COOとキトサン誘導体の−
NH3又は−N(CH3)H2との間で主として静
電的に結合して成るイオン橋かけ網状構造である
と考えられる。 本発明によつて得られるPCは、カルボキシメ
チルキチン又はその塩の相手側が溶解する水素イ
オン濃度(PH)の水溶液に可溶であると共に中
性塩の水溶液であり、極めて加工性にすぐれるも
のである。 例えば、カチオンとしてナトリウム,カリウ
ム,アンモニウムを有する酢酸,アジピン酸,ア
クリル酸,プロピオン酸,マンデル酸,サルチル
酸,酒石酸等々の有機酸の塩の水溶液に可溶であ
る。従つて、本発明のPCを該水溶液に溶解し、
フイルム或いは繊維状とした後脱塩処理すること
により、容易に不溶性とすることができる。 また、不溶化は、熱処理,紫外線処理,架橋剤
処理によつても行うことができる。 このようにして得られる本発明のPC成形体
は、耐薬品性にすぐれると共に天然キチン由来の
ものであるので生体内で安定であり、マイクロカ
プセル材,透析膜,或いは限外過膜,蓄電池セ
パレーター,燃料電池のセルの膜材,導電性ない
し帯電防止コーテング材として利用出来る。 以下、実施例をもつて本発明を詳述する。 実施例 1 市販のキトサン(共和油脂製)16gを1wt%酢
酸水溶液2に溶解してA液とした。次いでカル
ボキシメチルキチンのナトリウム塩(カルボキシ
メチル化度1.0、極限粘度11.0)29gを水2に
溶解してB液とした。このB液に撹拌下A液を加
えると白濁し、沈澱を生じた。該液を過し、水
及びエタノールで洗浄後乾燥すると42gの白色粉
末を得た。(収率的100%) 該白色粉末の元素分析の結果窒素含合率が6.7
%であり、その赤外吸収スペクトルで1710cm-1
カルボニル基及び1500cm-1にNH3基の吸収が観
測されたことより、PCを形成していることが確
認された。 実施例 2 グライコールキトサン(和光純薬製)20gを1
%酢酸水溶液1に溶解する。次いでカルボキシ
メチルキチンのナトリウム塩27g(カルボキシメ
チル化度0.8,極限粘度11.5)を水2に溶解
し、撹拌しながらグライコールキトサンの酢酸水
溶液を加えると白濁し、沈澱物が生じ、実施例1
と同様の操作をすると44gの白色粉末が得られ
た。ほぼ100%の収率であつた。 該白色粉末の元素分析の結果、窒素含有率は
6.2wt%であつた。また、赤外吸収スペクトルで
1710cm-1にカルボニル基及び1500cm-1にNH3
の吸収が観測された。以上の結果から中性でグラ
イコールキトサン:カルボキシメチルキチンが
1:1のPCであることが確認された。 実施例 3 N−メチルグライコールキトサンのヨウ素塩37
g(和光純薬製)を1%酢酸水溶液1に溶解す
る。 次いでカルボキシメチルキチンのナトリウム塩
29g(カルボキシメチル化度1.0、極限粘度
11.0)を水2に溶解し、撹拌しながらN−メチ
ルグライコールキトサンの酢酸水溶液を加えると
白濁し、沈澱物が生ずる。 次いで実施例1と同様の操作をするとほぼ100
%の収率で45gの白色粉末が得られる。 元素分析の結果窒素含有率5.5wt%であり、赤
外分光分析の結果からほぼ1:1のPCであるこ
とが確認された。 実施例 4 実施例1で得られたPC10gを8%酢酸アンモ
ニウム水溶液200c.c.に溶解し、それをガラス板に
流し込み、40℃で乾燥し、更に水洗し、乾燥する
と透明なフイルムが得られる。このフイルムの性
質は、下記表に示す様に湿度により柔軟度が変
り、湿度が高いと柔く、延びがある。
【表】 この物質の極限粘度は0.1酢酸アンモニア水溶
液中20℃で14.5であつた。 実施例 5 実施例2で得られたPC10gを10%アンモニア
水250c.c.に溶解し、ガラス板に流し込み、40℃で
乾燥すると透明なフイルムが得られる。 このフイルムの特性は次の様であつた。
【表】 この物質の極限粘度は、0.1Nカセイソーダ水
溶中20℃で12.7であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キトサンとグライコールキトサンとグリセリ
    ドキトサンとN−メチルグライコールキトサンと
    からなる群から選ばれた少なくとも1つのポリカ
    チオンと、N−アセチル−D−グルコサミン1構
    造単位当り0.1〜1.0カルボキシメチル化度を有す
    るカルボキシメチルキチン又はその塩のポリアニ
    オンとからなる、20℃で0.1〜20の極限粘度を有
    するポリイオンコンプレツクス。 2 前記カルボキシメチルキチン又はその塩のポ
    リアニオンが0.3〜1.0のカルボキシメチル化度を
    有することを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載のポリイオンコンプレツクス。
JP7046579A 1979-06-05 1979-06-05 Polyion complex composed of chitin derivative Granted JPS55161804A (en)

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JP7046579A JPS55161804A (en) 1979-06-05 1979-06-05 Polyion complex composed of chitin derivative
US06/153,906 US4301067A (en) 1979-06-05 1980-05-28 Chitin containing poly-ion complex
CA000353166A CA1158235A (en) 1979-06-05 1980-06-02 Chitin containing poly-ion complex
EP80301883A EP0020183B1 (en) 1979-06-05 1980-06-05 Poly-ion complex, process for its preparation and shaped articles prepared therefrom
DE8080301883T DE3064389D1 (en) 1979-06-05 1980-06-05 Poly-ion complex, process for its preparation and shaped articles prepared therefrom

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JPS57192563A (en) * 1981-05-22 1982-11-26 Takashi Komai Adsorbing type blood purifying device
ES2247749T3 (es) * 1999-07-02 2006-03-01 Cognis Ip Management Gmbh Microcapsulas iii.
ATE258417T1 (de) * 1999-07-02 2004-02-15 Cognis Iberia Sl Mikrokapseln - i

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JPS55161804A (en) 1980-12-16

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