JPS6240397A - 耐硫化黒変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板 - Google Patents
耐硫化黒変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板Info
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- JPS6240397A JPS6240397A JP17996185A JP17996185A JPS6240397A JP S6240397 A JPS6240397 A JP S6240397A JP 17996185 A JP17996185 A JP 17996185A JP 17996185 A JP17996185 A JP 17996185A JP S6240397 A JPS6240397 A JP S6240397A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
本発明は缶用表面処理鋼板に関し、特に耐硫化黒変性、
耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板に関するものであ
る。
耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板に関するものであ
る。
〈従来技術とその問題点〉
缶用表面処理鋼板としては、従来一般にブリキと称され
る錫めっき鋼板が広く用いられて来た。
る錫めっき鋼板が広く用いられて来た。
ブリキは半田接合法、絞りしごき法、溶接接合法等さま
ざまな製缶法で製缶されるが、近年急速に普及して来た
溶接製缶法は半田製缶法や絞りしごき製缶法より少ない
錫めっき量で製缶できるので、めっき量の少ない薄目付
ブリキの使用が増加している。薄目付ブリキを使う場合
外面塗装はもちろん缶内面も必ず塗装して使用されるが
、この様な塗装缶では外面の糸状錆と魚肉や野菜を内容
物とした時の缶内面での硫化黒変が問題となる。
ざまな製缶法で製缶されるが、近年急速に普及して来た
溶接製缶法は半田製缶法や絞りしごき製缶法より少ない
錫めっき量で製缶できるので、めっき量の少ない薄目付
ブリキの使用が増加している。薄目付ブリキを使う場合
外面塗装はもちろん缶内面も必ず塗装して使用されるが
、この様な塗装缶では外面の糸状錆と魚肉や野菜を内容
物とした時の缶内面での硫化黒変が問題となる。
糸状錆は大気腐食の一種で、塗装のキズ等から錆が塗膜
下を糸状に這っていく特異な形態を示すもので、美観が
著しく阻害され、缶の商品価値が低下する。
下を糸状に這っていく特異な形態を示すもので、美観が
著しく阻害され、缶の商品価値が低下する。
硫化黒変とは、蛋白質食品中の硫黄と缶内面の錫、鉄が
反応して青紫色または黒色の硫化物を生じて食品を汚染
するものである。
反応して青紫色または黒色の硫化物を生じて食品を汚染
するものである。
ブリキ以外の缶用表面処理鋼板としてはクロムタイプの
ティンフリースチールがある。これは鋼板表面にｌ Ｏ
Ｏｍｇ／ｍ２前後の金属クロム層と１５〜２０ Ｂ／ａ
２のクロム水和酸化物を有するもので、塗料の密着性が
良く、糸状錆ゆ硫化黒変もほとんど起こらない。ところ
がこのティンフリースチールは特殊な接着剤を用いる。
ティンフリースチールがある。これは鋼板表面にｌ Ｏ
Ｏｍｇ／ｍ２前後の金属クロム層と１５〜２０ Ｂ／ａ
２のクロム水和酸化物を有するもので、塗料の密着性が
良く、糸状錆ゆ硫化黒変もほとんど起こらない。ところ
がこのティンフリースチールは特殊な接着剤を用いる。
接着法でしか接合することができず使用が限定される欠
点がある。
点がある。
また先行技術として特公昭５６−４７２６９「接着力良
好な錫メッキ鋼板」に開示されているものは、光沢を付
与された錫メッキ鋼板において該鋼板面上の錫の一部を
鉄錫合金として該鋼板面上に分散露出せしめかつ一部を
表面錫として残存せしめた表面構造を有するもので、該
表面における前記露出合金層の占める割合が全表面桔に
対し３０％以上を占める塗料に対する付着力良好な錫メ
ッキ鋼板であって、接着接合法における接着力向上を目
的としたものであり、鉄錫合金を利用している点および
耐硫化性、耐糸状錆性について何ら考慮されていない点
において、本願発明とは目的、構成、効果が全く異なる
ものである。 缶用表面処理鋼板、特に近年急速に普及
して来た溶接接合法による製缶が可能な缶用表面処理鋼
板としては溶接性と塗装後の耐食性、特に耐糸状錆性と
耐硫化黒変性が要求される。
好な錫メッキ鋼板」に開示されているものは、光沢を付
与された錫メッキ鋼板において該鋼板面上の錫の一部を
鉄錫合金として該鋼板面上に分散露出せしめかつ一部を
表面錫として残存せしめた表面構造を有するもので、該
表面における前記露出合金層の占める割合が全表面桔に
対し３０％以上を占める塗料に対する付着力良好な錫メ
ッキ鋼板であって、接着接合法における接着力向上を目
的としたものであり、鉄錫合金を利用している点および
耐硫化性、耐糸状錆性について何ら考慮されていない点
において、本願発明とは目的、構成、効果が全く異なる
ものである。 缶用表面処理鋼板、特に近年急速に普及
して来た溶接接合法による製缶が可能な缶用表面処理鋼
板としては溶接性と塗装後の耐食性、特に耐糸状錆性と
耐硫化黒変性が要求される。
〈発明の目的〉
したがって、本発明の目的は、缶用表面処理鋼板の上記
従来の欠点を解消し、缶用表面処理鋼板、特に溶接接合
法による製缶が可能な缶用表面処理鋼板として具備すべ
き要件である溶接性、塗装後の耐食性、特に耐糸状錆性
、耐硫化黒変性を兼愉し、かつ安価な缶用表面処理鋼板
を提供することにある。
従来の欠点を解消し、缶用表面処理鋼板、特に溶接接合
法による製缶が可能な缶用表面処理鋼板として具備すべ
き要件である溶接性、塗装後の耐食性、特に耐糸状錆性
、耐硫化黒変性を兼愉し、かつ安価な缶用表面処理鋼板
を提供することにある。
〈発明の構成〉
本発明の第１態様によれば、鋼板表面に厚さが０．０１
〜０．１５μでかつＮｉ含有率が０．５〜１０重量％で
あるＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層を有し、該合金層上に金属
Ｓｎが分散して存在し、金属Ｓｎの表面被覆面積率が２
０〜８０％でかつ分散してなる個々の金属Ｓｎの面積が
１ルｍ２〜１０１００００ＩＬでかつ全金属Ｓｎ量が０
．１〜１．０ ｇｅｔｓ２テあって、さらに表面全体
をクロム水和酸化物あるいは金属クロムとクロム水和酸
化物から構成されるクロメート被膜層で覆われているこ
とを特徴とする耐硫化黒変性、１ｌＩＩＪ糸状錆性に優
れた缶用表面処理鋼板が提供される。
〜０．１５μでかつＮｉ含有率が０．５〜１０重量％で
あるＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層を有し、該合金層上に金属
Ｓｎが分散して存在し、金属Ｓｎの表面被覆面積率が２
０〜８０％でかつ分散してなる個々の金属Ｓｎの面積が
１ルｍ２〜１０１００００ＩＬでかつ全金属Ｓｎ量が０
．１〜１．０ ｇｅｔｓ２テあって、さらに表面全体
をクロム水和酸化物あるいは金属クロムとクロム水和酸
化物から構成されるクロメート被膜層で覆われているこ
とを特徴とする耐硫化黒変性、１ｌＩＩＪ糸状錆性に優
れた缶用表面処理鋼板が提供される。
本発明の第２態様によれば、鋼板表面にＦｅ−Ｎｉ合金
層を有し、この上に厚さが０．０１〜０．１５ ｇでか
つＮｉ含有率が０．５〜ｌＯ重量％であるＦｅ−Ｎ ｉ
−３ｎ合金層を有し、該合金層上に金属Ｓｎが分散し
て存在し、金属Ｓｎの表面被覆面積率が２０〜８０％で
かつ分散してなる個々の金属Ｓｎの面積が１ル１１２〜
１０１００００ＩＬでかつ全会ｒ＆Ｓ ｎ ｆｉが０．
１−１．０ ｇ／ｍ２テあッテ、さらに表面全体をク
ロム水和酸化物あるいは金属クロムとクロム水和酸化物
から構成されるクロメート被膜層で覆われていることを
特徴とする耐硫化黒変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面
処理鋼板が提供される。
層を有し、この上に厚さが０．０１〜０．１５ ｇでか
つＮｉ含有率が０．５〜ｌＯ重量％であるＦｅ−Ｎ ｉ
−３ｎ合金層を有し、該合金層上に金属Ｓｎが分散し
て存在し、金属Ｓｎの表面被覆面積率が２０〜８０％で
かつ分散してなる個々の金属Ｓｎの面積が１ル１１２〜
１０１００００ＩＬでかつ全会ｒ＆Ｓ ｎ ｆｉが０．
１−１．０ ｇ／ｍ２テあッテ、さらに表面全体をク
ロム水和酸化物あるいは金属クロムとクロム水和酸化物
から構成されるクロメート被膜層で覆われていることを
特徴とする耐硫化黒変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面
処理鋼板が提供される。
以下に本発明の詳細な説明する。
缶用表面処理鋼板の溶接性、特に最近製缶用溶接法とし
て急速に普及しているところのスードロニック溶接法に
代表されるワイヤーシーム溶接における溶接特性におい
て、金属Ｓｎが存在することにより良好なシーム溶接性
能が得られることば低に知られている。
て急速に普及しているところのスードロニック溶接法に
代表されるワイヤーシーム溶接における溶接特性におい
て、金属Ｓｎが存在することにより良好なシーム溶接性
能が得られることば低に知られている。
すなわち、金属Ｓｎは融点が低いので溶接時に容易に溶
融し、溶接圧力によって広がり、鋼板どうしの接触面積
を広げるとともに、金属どうしの相互融合が容易となる
。従って、局所的な溶接電流集中による「散り」発生が
起こり難く、また強固な溶接接合が形成されるので広い
適正溶接電流範囲が得られるのである０通常の＃２５ブ
リキは広い適正溶接電流範囲を有しているが、これは約
２．２ ｍｇ／ｍ２の金属Ｓｎを有しているからである
。
融し、溶接圧力によって広がり、鋼板どうしの接触面積
を広げるとともに、金属どうしの相互融合が容易となる
。従って、局所的な溶接電流集中による「散り」発生が
起こり難く、また強固な溶接接合が形成されるので広い
適正溶接電流範囲が得られるのである０通常の＃２５ブ
リキは広い適正溶接電流範囲を有しているが、これは約
２．２ ｍｇ／ｍ２の金属Ｓｎを有しているからである
。
本発明者らは既に金属Ｓｎ層を多数の凸部を有するよう
に存在させることにより、溶接性を損なうことなく必要
金属Ｓｎ量を大幅に節約できることを見い出している（
特願昭５９−６３８８３号参照）。
に存在させることにより、溶接性を損なうことなく必要
金属Ｓｎ量を大幅に節約できることを見い出している（
特願昭５９−６３８８３号参照）。
また、Ｆ ｅ−Ｎ ｉ−３ｎ合金層は緻密な合金層で塗
膜密着性に優れていることおよびＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金
層上に被覆面積率２０〜７０％で金属Ｓｎが存在する溶
接缶用鋼板も知見している（特願昭５９−３９２８５号
参照）。
膜密着性に優れていることおよびＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金
層上に被覆面積率２０〜７０％で金属Ｓｎが存在する溶
接缶用鋼板も知見している（特願昭５９−３９２８５号
参照）。
本発明者らは、缶用表面処理鋼板の塗装後耐食性、特に
＃硫化黒変性、酎、糸状錆性についてさらに研究を重ね
た結果、特定の組成のＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層が表面に
存在し、かつ金属Ｓｎが分散して存在すれば良いことが
分った。すなわち鋼板表面に厚さが０．０１〜Ｏ，Ｌ５
．でかつＮｉ含有率が０．５〜１０重量％であるＦｅ−
Ｎｉ−Ｓｎ合金層を有し、該合金層上に金属Ｓｎが分散
して存在し、金属Ｓｎの表面被覆率が２０〜８０％で−
かつ分散してなる個々の金属Ｓｎの面積がｌ終ｌ１１２
〜１００００ｇｍ２でかつ全金属Ｓｎ量が０．１〜１．
０ ｇ／ｍ２であってさらに表面全体をクロメート被
膜層で覆うことによって優れた耐硫化性、耐糸状錆性が
得られることを新規に見い出し、本発明に至ったのであ
る。
＃硫化黒変性、酎、糸状錆性についてさらに研究を重ね
た結果、特定の組成のＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層が表面に
存在し、かつ金属Ｓｎが分散して存在すれば良いことが
分った。すなわち鋼板表面に厚さが０．０１〜Ｏ，Ｌ５
．でかつＮｉ含有率が０．５〜１０重量％であるＦｅ−
Ｎｉ−Ｓｎ合金層を有し、該合金層上に金属Ｓｎが分散
して存在し、金属Ｓｎの表面被覆率が２０〜８０％で−
かつ分散してなる個々の金属Ｓｎの面積がｌ終ｌ１１２
〜１００００ｇｍ２でかつ全金属Ｓｎ量が０．１〜１．
０ ｇ／ｍ２であってさらに表面全体をクロメート被
膜層で覆うことによって優れた耐硫化性、耐糸状錆性が
得られることを新規に見い出し、本発明に至ったのであ
る。
本発明において、Ｆｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層の効果は耐硫
化性、耐糸状錆性の向上にある。Ｆｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金
層は厚さが０．０１〜０．１５ ｈ テかつＮｉ含有率
が０．５〜ｌＯ重量％である。
化性、耐糸状錆性の向上にある。Ｆｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金
層は厚さが０．０１〜０．１５ ｈ テかつＮｉ含有率
が０．５〜ｌＯ重量％である。
Ｆｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層の厚さを０．０１〜０−１５μ
に限定した理由はＯ，０１１４１１未満ではＦｅ−Ｎｔ
−Ｓｎ合金層が十分に素地鋼を被覆することができず、
素地鋼が露出して耐硫化黒変性、耐糸状錆性が不十分と
なるからであり、０．１５ ｕをこえると合金層が厚く
なりすぎて加工を受けた場合にクラックが入り易くなり
、クラックからの素地鋼の露出により耐硫化黒変性、耐
糸状錆性が劣化するからである。
に限定した理由はＯ，０１１４１１未満ではＦｅ−Ｎｔ
−Ｓｎ合金層が十分に素地鋼を被覆することができず、
素地鋼が露出して耐硫化黒変性、耐糸状錆性が不十分と
なるからであり、０．１５ ｕをこえると合金層が厚く
なりすぎて加工を受けた場合にクラックが入り易くなり
、クラックからの素地鋼の露出により耐硫化黒変性、耐
糸状錆性が劣化するからである。
Ｆｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層のＮｉ含有率を０．５〜１０重
量％に限定する理由は、０．５重量％未満では合金層の
耐硫化黒変性、耐糸状錆性が不十分であり、１０重量％
をこえると合金層が硬く脆くなりクラックが入り易くな
って＃硫化黒変性、耐糸状錆性が劣化するからである。
量％に限定する理由は、０．５重量％未満では合金層の
耐硫化黒変性、耐糸状錆性が不十分であり、１０重量％
をこえると合金層が硬く脆くなりクラックが入り易くな
って＃硫化黒変性、耐糸状錆性が劣化するからである。
Ｆ ｅ−Ｎ ｉ −Ｓ ｎ合金層を形成させる方法とし
ては、次のようなものがある。
ては、次のようなものがある。
（Ｌ）ｔｅｌ板状にＮｔ−Ｓｎ合金めっきを施した後、
素地鋼とＮｉ−Ｓｎ合金めっき層が完全に合金化するま
で熱処理する方法。
素地鋼とＮｉ−Ｓｎ合金めっき層が完全に合金化するま
で熱処理する方法。
（２）鋼板上にＮｉめつきを施し、さらにＳｎめっきを
積層させ、Ｓｎの融点以上で熱処理する方法。
積層させ、Ｓｎの融点以上で熱処理する方法。
（３）鋼板上にＦｅ−Ｎｉ合金めっきを施し、さらにＳ
ｎめっきを積層させＳｎの融点以上で熱処理する方法。
ｎめっきを積層させＳｎの融点以上で熱処理する方法。
（４）鋼板上にＮｉめっきを施し、非酸化性雰囲気中で
熱処理してＮｉを全て鋼中に拡散させた後、Ｓｎめっき
を施しＳｎの融点以上で熱処理する方法。
熱処理してＮｉを全て鋼中に拡散させた後、Ｓｎめっき
を施しＳｎの融点以上で熱処理する方法。
これらのうちいずれでも良いが、（２）、（３）、（４
）の方法ではＳｎめっき後の加熱処理においてフラック
スを適当に選ぶことによって合金化しない金属ＳｎをＦ
ｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層上に分散させて残存させることが
できるので好都合である。特に（４）の方法ではＦｅ−
Ｎｉ−Ｓｎ合金層の下にＦｅとＮｉからなる層（Ｎｉ拡
散層）が残り、耐食性がより向上する利点がある。
）の方法ではＳｎめっき後の加熱処理においてフラック
スを適当に選ぶことによって合金化しない金属ＳｎをＦ
ｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層上に分散させて残存させることが
できるので好都合である。特に（４）の方法ではＦｅ−
Ｎｉ−Ｓｎ合金層の下にＦｅとＮｉからなる層（Ｎｉ拡
散層）が残り、耐食性がより向上する利点がある。
分散して存在する金属Ｓｎの効果は溶接性の向上と耐糸
状錆性の向上である６分散して存在する金属Ｓｎ量は０
．１−１．０ ｇ／ｍ２であり、金属Ｓｎの表面被覆
面積率２０〜８０％でかつ分散してなる個々の金ｉｓｎ
の面積がＩＪＬＩＩ＋２〜１Ｏ０００牌ｍ２である。
状錆性の向上である６分散して存在する金属Ｓｎ量は０
．１−１．０ ｇ／ｍ２であり、金属Ｓｎの表面被覆
面積率２０〜８０％でかつ分散してなる個々の金ｉｓｎ
の面積がＩＪＬＩＩ＋２〜１Ｏ０００牌ｍ２である。
金属Ｓｎ量全ｍ２１〜１．０ ｇ／ｍ２に限定する理
由は、０．１ ｇ／ｍ２未満では十分な高速溶接性が
得られないからであり、１．０ ｇｅｔｓ２をこえる
と溶接性は十分であるが不必要にＳｎを使う事は不経済
であるばかりか、分散させて存在させる事が困難となる
からである。
由は、０．１ ｇ／ｍ２未満では十分な高速溶接性が
得られないからであり、１．０ ｇｅｔｓ２をこえる
と溶接性は十分であるが不必要にＳｎを使う事は不経済
であるばかりか、分散させて存在させる事が困難となる
からである。
金属Ｓｎの表面被覆率を２０〜８０％に限定する理由は
、２０％未満では溶接性、１耐糸状錆性の向上効果が不
十分であり、８０％をこえると＃硫化黒変性が劣化する
からである。
、２０％未満では溶接性、１耐糸状錆性の向上効果が不
十分であり、８０％をこえると＃硫化黒変性が劣化する
からである。
分散してなる個々の金属Ｓｎの面積を１ｐ−１１２〜１
００００ ｐ−ｍ ２に限定する理由は１ルｌ１１２未
満では溶接性、耐糸状錆性の向上効果が不十分であり、
１０１００００ｐをこえると耐硫化黒変性が劣化するか
らである。
００００ ｐ−ｍ ２に限定する理由は１ルｌ１１２未
満では溶接性、耐糸状錆性の向上効果が不十分であり、
１０１００００ｐをこえると耐硫化黒変性が劣化するか
らである。
金属ＳｎをＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層上に分散して存在さ
せる方法としては、マスキングシートを用いて通常のＳ
ｎめっき浴から分散させてＳｎめっきを行えば良いが、
Ｆｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層の形成法で述べた（２）、（３
）、（４）の方法を用いる方がより工業的に容易かつ効
率的である。
せる方法としては、マスキングシートを用いて通常のＳ
ｎめっき浴から分散させてＳｎめっきを行えば良いが、
Ｆｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層の形成法で述べた（２）、（３
）、（４）の方法を用いる方がより工業的に容易かつ効
率的である。
本発明ではさらに最表面にクロム水和酸化物あるいは金
属クロムとクロム水和酸化物からなるクロメート被膜を
施すが、クロメート被膜の効果は塗料密着性の向上であ
る。クロメート被膜層中のクロム量は３０ ｍｇ／ｍ２
以下で、かつクロム水和酸化物の量がクロム換算で３
ｍｇ／ｍ２以上２５ ｍｇ／ｍ２以下であることが望ま
しい。
属クロムとクロム水和酸化物からなるクロメート被膜を
施すが、クロメート被膜の効果は塗料密着性の向上であ
る。クロメート被膜層中のクロム量は３０ ｍｇ／ｍ２
以下で、かつクロム水和酸化物の量がクロム換算で３
ｍｇ／ｍ２以上２５ ｍｇ／ｍ２以下であることが望ま
しい。
クロメート被膜層中のクロム量が３０ ｍｇ／ｍ２超に
なると溶接性が著しく劣化して適正溶接電流範囲がなく
なるからである。また、クロメート被膜層中のクロム水
和酸化物の量がクロム換算で３ ｍｇ／ｍ２未満では塗
料密着性を向上させる効果が不十分であり、塗装後耐食
性が著しく劣化するからであり、またクロム水和酸化物
が高電気抵抗物質であるため、金属クロム量によらず、
２５ ｍｇ／ｍ２超では著しく溶接性が劣化するからで
ある。
なると溶接性が著しく劣化して適正溶接電流範囲がなく
なるからである。また、クロメート被膜層中のクロム水
和酸化物の量がクロム換算で３ ｍｇ／ｍ２未満では塗
料密着性を向上させる効果が不十分であり、塗装後耐食
性が著しく劣化するからであり、またクロム水和酸化物
が高電気抵抗物質であるため、金属クロム量によらず、
２５ ｍｇ／ｍ２超では著しく溶接性が劣化するからで
ある。
クロメート被膜は、クロム水和酸化物のみで構成する場
合、無水クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩の水溶液
あるいはこれらの混合水溶液を用い、浸漬法、スプレー
法、陰極電解法のいずれかの方法で形成させれば良い。
合、無水クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩の水溶液
あるいはこれらの混合水溶液を用い、浸漬法、スプレー
法、陰極電解法のいずれかの方法で形成させれば良い。
また、金属クロムとクロム水和酸化物から構成されるク
ロメート被膜を形成させるには、上記の水溶液に陰イオ
ン（ＳＯ４２−、Ｆ−等）を適量添加した浴を用い、陰
極電解処理を行えば良く、陰極電解条件（？１ｉ流密度
、浴温度、液濃度等）を適切に選択することにより、金
属クロムを任意に付着させることができる。
ロメート被膜を形成させるには、上記の水溶液に陰イオ
ン（ＳＯ４２−、Ｆ−等）を適量添加した浴を用い、陰
極電解処理を行えば良く、陰極電解条件（？１ｉ流密度
、浴温度、液濃度等）を適切に選択することにより、金
属クロムを任意に付着させることができる。
〈実施例〉
次に本発明を実施例および比較例について具体的に説明
する。
する。
（実施例１）
冷間圧延後の鋼板表面に通常の前処理を行った後、ニッ
ケルめっきを施し、非酸化性雰囲気中で６８０℃Ｘ ３
０ ｓｅｃの熱処理を行いニッケルを全て鋼中に拡散さ
せた。調質圧延あるいは冷間圧延を行った後、脱脂、酸
洗を行った後Ｓｎめっきを行い、Ｓｎの融点以上で熱処
理を行った。アルカリ溶液中で予備処理した後、無水ク
ロム酸と硫酸の浴中で電解クロメート処理を行った。
ケルめっきを施し、非酸化性雰囲気中で６８０℃Ｘ ３
０ ｓｅｃの熱処理を行いニッケルを全て鋼中に拡散さ
せた。調質圧延あるいは冷間圧延を行った後、脱脂、酸
洗を行った後Ｓｎめっきを行い、Ｓｎの融点以上で熱処
理を行った。アルカリ溶液中で予備処理した後、無水ク
ロム酸と硫酸の浴中で電解クロメート処理を行った。
（実施例２）
通常のブリキ原板を脱脂、酸洗した後Ｆｅ−Ｎｉ合金め
っきを行い、引き続いてＳｎめっきを行い、Ｓｎの融点
以上で熱処理を行った。さらにアルカリ溶液中で予備処
理した後１重クロム酸塩浴中で電解クロメート処理を行
った。
っきを行い、引き続いてＳｎめっきを行い、Ｓｎの融点
以上で熱処理を行った。さらにアルカリ溶液中で予備処
理した後１重クロム酸塩浴中で電解クロメート処理を行
った。
上記方法で作製した各鋼板の性能を以下の方法で評価し
た。その結果を表１に示す。
た。その結果を表１に示す。
（１）溶接性評価
溶接速度４０ｍ／分、接旧加圧力４０Ｋｇｆ、オーバー
ラツプ幅０．４ｍｍでシーム溶接を行い、「散り」を発
生せずかつ十分な強度を有する接合が形成される溶接電
流範囲（適正溶接電流範囲）を求めた。尚、溶接前に塗
装焼付処理を想定して各鋼板を２１０℃×２０分処理し
た。
ラツプ幅０．４ｍｍでシーム溶接を行い、「散り」を発
生せずかつ十分な強度を有する接合が形成される溶接電
流範囲（適正溶接電流範囲）を求めた。尚、溶接前に塗
装焼付処理を想定して各鋼板を２１０℃×２０分処理し
た。
（２）＃硫化黒変性評価
エポキシフェノール系塗料を５０ ｍｇ／ｄａ ”塗装
し、焼付けた後、エリクセン加工機で５ｍｍのエリクセ
ン加工を行った。１％Ｎａ２Ｓ溶液（ｐＨ＝７乳酸で調
整）中で１３０℃×６０分処理を行い黒変状況を評価し
た。
し、焼付けた後、エリクセン加工機で５ｍｍのエリクセ
ン加工を行った。１％Ｎａ２Ｓ溶液（ｐＨ＝７乳酸で調
整）中で１３０℃×６０分処理を行い黒変状況を評価し
た。
（３）耐糸状錆性評価
エポキシエステル系塗料を７５ ＋ｗｇ／ｄａ ２塗装
し、焼付けた後中央にクロスカットを入れる。このサン
プルを４時間塩水スプレーを行った後２５°Ｃ１相対湿
度８５％の恒温恒湿槽に入れ６週間放置糸状錆の発生程
度を評価した（ＡＴ Ｓ ＭＤ２８０３）。
し、焼付けた後中央にクロスカットを入れる。このサン
プルを４時間塩水スプレーを行った後２５°Ｃ１相対湿
度８５％の恒温恒湿槽に入れ６週間放置糸状錆の発生程
度を評価した（ＡＴ Ｓ ＭＤ２８０３）。
各鋼板についての諸評価を示した表１から明らかなよう
に、本発明による鋼板は優れた耐硫化黒変性、耐糸状錆
性を示す。
に、本発明による鋼板は優れた耐硫化黒変性、耐糸状錆
性を示す。
〈発明の効果〉
本発明においては、分散した金属Ｓｎ層と鋼板との間に
Ｆ ｅ−Ｎ ｉ −５ｎ合金層を形成したことにより、
ｆＦ＋硫化黒変性、耐糸状錆性にすぐれた溶接缶用表面
処理鋼板が得られる。
Ｆ ｅ−Ｎ ｉ −５ｎ合金層を形成したことにより、
ｆＦ＋硫化黒変性、耐糸状錆性にすぐれた溶接缶用表面
処理鋼板が得られる。
さらに、Ｆｅ−Ｎｉ−５ｎ合金層と鋼板との間にＦｅ−
Ｎｉ合金層を設けておけば耐食性が一層良好となる。
Ｎｉ合金層を設けておけば耐食性が一層良好となる。
：覗
Claims (2)
- （１）鋼板表面に厚さが０．０１〜０．１５μでかつＮ
ｉ含有率が０．５〜１０重量％であるＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ
合金層を有し、該合金層上に金属Ｓｎが分散して存在し
、金属Ｓｎの表面被覆面積率が２０〜８０％でかつ分散
してなる個々の金属Ｓｎの面積が１μｍ＾２〜１０００
０μｍ＾２でかつ全金属Ｓｎ量が０．１〜１．０ｇ／ｍ
＾２であって、さらに表面全体をクロム水和酸化物ある
いは金属クロムとクロム水和酸化物から構成されるクロ
メート被膜層で覆われていることを特徴とする耐硫化黒
変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板。 - （２）鋼板表面にＦｅ−Ｎｉ合金層を有し、この上に厚
さが０．０１〜０．１５μでかつＮｉ含有率が０．５〜
１０重量％であるＦｅ−Ｎｉ−Ｓｎ合金層を有し、該合
金層上に金属Ｓｎが分散して存在し、金属Ｓｎの表面被
覆面積率が２０〜８０％でかつ分散してなる個々の金属
Ｓｎの面積が１μｍ＾２〜１００００μｍ＾２でかつ全
金属Ｓｎ量が０．１〜１．０ｇ／ｍ＾２であって、さら
に表面全体をクロム水和酸化物あるいは金属クロムとク
ロム水和酸化物から構成されるクロメート被膜層で覆わ
れていることを特徴とする耐硫化黒変性、耐糸状錆性に
優れた缶用表面処理鋼板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17996185A JPS6240397A (ja) | 1985-08-15 | 1985-08-15 | 耐硫化黒変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17996185A JPS6240397A (ja) | 1985-08-15 | 1985-08-15 | 耐硫化黒変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6240397A true JPS6240397A (ja) | 1987-02-21 |
Family
ID=16074996
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17996185A Pending JPS6240397A (ja) | 1985-08-15 | 1985-08-15 | 耐硫化黒変性、耐糸状錆性に優れた缶用表面処理鋼板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6240397A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03239538A (ja) * | 1990-02-16 | 1991-10-25 | Toyo Kohan Co Ltd | 加工耐食性に優れたポリエステル樹脂フィルム積層表面処理鋼板およびその製造方法 |
-
1985
- 1985-08-15 JP JP17996185A patent/JPS6240397A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03239538A (ja) * | 1990-02-16 | 1991-10-25 | Toyo Kohan Co Ltd | 加工耐食性に優れたポリエステル樹脂フィルム積層表面処理鋼板およびその製造方法 |
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