JPS6240355Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は一連のピン導体が植立されている第１
の回路部材を第２の回路部材（電線または印刷回
路板等）と電気的且つ機械的に連結するための電
気コネクタに関するものである。

卵形であつて弾力的に圧縮自在な端子を受けい
れるための開口が一方の面に設けられており且つ
該開口内にエツジコネクタを有する印刷回路板の
上に設置された導線が挿入されると端子が圧縮さ
れそしてこの圧縮に基づいて生起されたばね圧が
該エツジコネクタを押さえつけるようになりこれ
により電気的且つ機械的な連結を提供するように
なつているコネクタは公知である。しかしなが
ら、ある場合には、２つの印刷回路板の間に電気
的連結を提供することが所望される。このことは
種々様々な方法で成し遂げられ得、例えば付加的
なコネクタおよび第１の端子に結びつけられてお
り且つ第２のコネクタに座着している付加的な端
子を使用することにより成し遂げられる。別の方
法では、印刷回路板は該回路板上において特別な
端子および／または特別なコネクタを使用するこ
とにより積み重ね関係に組み合わさつた状態をな
すように連結され得る。しかしながら、この方法
は費用が高くつきがちである。

本考案の目的は、第１の印刷回路板と機械的且
つ電気的に接触するためのコネクタに受けいれる
のみならず更に第２の印刷回路板ないしは他の回
路包含部材とも電気的に連結し得るようになつて
いる環形の弾力性端子を含んだ電気コネクタを提
供することであつて単一のコネクタと単一の一連
の端子とを使用するだけで２つの回路板（ないし
は他の回路包含部材）を電気的且つ機械的に連結
することを意図している。

本考案のいま一つの目的は、回路板と連結する
ようコネクタを貫通して突出する舌部を有してい
る端子を含んだ電気コネクタを提供することであ
る。

本考案の更にいま１つの目的は、第１の回路板
が第２の回路板を貫通している導線を有しており
且つ該第１の回路板上の導線は該第２の回路板に
設置されたコネクタ内の端子と係合しながら該端
子のばね圧によつてコネクタ内に保持されている
というようになつている電気コネクタを提供する
ことである。

コネクタ内の環形ないしは二重の片持端子と係
合するエツジコネクタを有している印刷回路板に
おいては、端子との適当な電気的接触を妨げる酸
化物生成を減少するために接触点をメツキするこ
とがしばしば必要である。更に、回路板の接触点
に形成された酸化物皮膜を突き通すために高い接
触圧力を付加することがしばしば所望される。あ
る場合には、接触圧力の付加は結果的にエツジコ
ネクタをストリツピングする場合がある。

従つて、本考案の更にいま１つの目的は回路
板、スイツチ等の回路包含部材がコネクタの各溝
路内に差し込まつていて各溝路内の環形端子と接
触している多数の個々別々な導電ピンを有してい
るというようになつている配置様式を提供するこ
とである。上記導電ピンは酸化物被膜を切り通す
のに必要な接触圧力を付加するのに十分な強さで
ある。

従つて本考案は細長いピン導体を第２の回路部
材と連結するための電気コネクタにおいて、絶縁
されたハウジングが内部に端子受容溝路を有し、
該溝路は、頂壁部と、底壁部と、該ピン導体が該
溝路へ貫通受容される開口を有する第１の端部
と、該第１の端部の反対側にあつて端子が貫通挿
入される第２の端部とを有しており、該溝路には
電気端子が受容されており、該電気端子は、該第
２の回路部材と連結可能な連結手段および端子受
容溝路に挿入されたときのピン導体の底部と係合
するための弾力的な輪形部を含んでおり、該輪形
部は、ベース、該ベースから延びている第１の接
合部、該ベースから遠隔して該第１の接合部へ接
続されかつ該ベースに対し鋭角をなしている第１
の脚部、該第１の接合部から遠隔して該第１の脚
部へ接続された第２の接合部、および該第１の脚
部から遠隔して該第２の接合部へ接続されかつ該
第２の接合部から該ベースへ向け突出している第
２の脚部を含んでおり、該輪形部は該頂壁部と該
底壁部との間の内側の距離よりも寸法の大きな横
断寸法を有していて該輪形部が該溝部へ挿入され
たとき該頂壁部により部分的に平坦化されそして
次に該ピン導体が該溝路へ挿入されたときにはさ
らに平坦化されるようになつており、そして該ハ
ウジングと端子との協働手段が、該端子を該端子
受容溝路内に保持するようにしてなる電気コネク
タを提供するにある。

本考案の上記ならびに他の目的および利点は、
以下の記載により自ずから明らかとなるであろ
う。

以下に、図面を参照しながら本考案を更に詳細
に説明する。全図面を通して、同様の部材は同様
の参照数字で示されている。

更に詳細に図面を参照すると、成形したナイロ
ンないしは他の適当なプラスチツク材の様な絶縁
材料からなつていて細長い１片のボデー２を有し
ているコネクタは参照数字１によつて総括的に示
されている。上記コネクタは一連の端子６（１つ
だけが詳細に図示されている）を受けいれるよう
ボデー２の前面４まで開通している水平方向に離
隔した一連の溝路３を有している。該ボデー（ハ
ウジング）２中の離隔して並行な複数個の側壁部
は該ボデー（ハウジング）２を複数個の溝路３に
分割する。

端子６はばね調整された弾性体であつて図示せ
るような形状に形づくられた１片の黄銅シートで
構成されている。端子６は外方向に打ち出された
ランス（lance）８が一体的に形成されたベース
７を有しており、該ベースはワイヤ１２をクリン
プするためのクリンプアーム１１，１１を有する
尾部９を包含している。更に、端子６の前端部は
上方向かつ後方に曲がつている第１の弓形接合部
１３からなつている。弓形接合部１３はベース７
に対して鋭角をなしている第１の接触脚部１４と
合体しており、該脚部は逆に曲がつた第２の接合
部１６と合体している。第２の接合部１６はベー
ス７上で滑動自在なリツプ部１８でもつて終端し
ている第２の脚部１７と合体している。従つて、
脚部１４，１７と部分１３，１６，１８とベース
７の１部分とは通常卵形であつて僅かだけ平板化
可能な環を形成するよう互いに協働している。

ベース７から前方向に伸び出ていて該ベースと
実質的に同平面になつているリツプ部ないしは舌
部１８は接合部１３および脚部１４から打ち出さ
れている。舌部１８は好ましくは接合部１３と脚
部１４から打ち出されて該接合部から前方向に実
質的な長さ分を伸び出ている。

コネクタ１の各溝路３には横方向に突出してい
るリブ１９，１９が形成されており、該リブはベ
ース７の横方向のエツジを受けいれて端子６を各
溝路内の所定の位置に位置づけるためのスペース
を提供するよう各溝路の底壁部２５と協働してい
る。更に、各リブ１９は溝路３内への端子６の挿
入を制限するのに役立つている停止肩部２１を有
している。更に、コネクタ１にはランス８を受け
いれるための下方に開いたスロツト２２が形成さ
れており、これにより端子６が溝路３内から偶発
的に引き抜かれることが妨げられている。端子１
の背後側２３には各溝路３内へ通ずる開孔２４が
設けられている。上記せる開孔は実質上背後側２
３の上方部分に配設されている。

端子６の通常の高さは溝路３の高さよりも高
い。従つて、端子６が溝路３内へ挿入されると、
−第３図に破線で示されているように−接合部１
６ないしは脚部１７の上方部は該溝路の頂壁部２
６と係合するようになる。端子６は溝路３内へ完
全に押し込められると−第３図に実線で示されて
いるように−幾分平らになり且つ舌部１８はスロ
ツトないしは開口２２を貫通してコネクタ１の背
後側２３から外方向へ突出するようになる。

舌部１８は、配線２９を有する印刷回路板２８
に設けられた開口２７も貫通して突出するように
なる。舌部１８は配線２９にはんだ付け（参照数
字31）されており、これにより回路板２８はコネ
クタ１に関して固定されている。舌部１８と回路
板２８とのはんだ付けは各溝路３内の各端子のた
めになされている。回路板２８は別の印刷回路板
３４、スイツチ、ウエーフア（wafer）、ないし
は他の回路包含部材に設置されているソリツド導
線３３を受けいれるための開孔３２を有してい
る。導線３３、開孔３２および２４は同じ断面積
を有している。はんだ付け連結３７（第７図〜第
９図参照）により導線３３は印刷回路板３４に固
定されている。

開孔３２を貫通している導線３３がコネクタ１
に設けられた対応する開孔２４内へ挿入されるこ
とにより回路板３４が該コネクタ内へ差し込まれ
ると、該導線は各端子６をある程度平らにするよ
うになる（第４図参照）。各導線３３は端子６に
よつて生起されるばね圧１の作用を受けることに
より該端子と頂壁部２６との間に閉じ込められ、
これにより個々の導線３３と各端子６との間に機
械的且つ電気的な連結が形成される。同時に、回
路板３４の回路材は各端子６の舌部１８を通じて
回路板２８の回路材に連結される。

一連の離隔した開孔２４および一連のコンパニ
オン形導線３３が図示されているが、該開孔は少
なくとも原理的には各端子６と係合する回路板の
エツジコネクタを−該エツジコネクタが損傷をう
けるか否かに拘らず−受けいれる単一の細長い形
態の開孔であり得る。

第７図に示されているコネクタ１ａは実質的に
コネクタ１と同じであつて溝路３内に端子６ａを
受けいれるようになつている。端子６ａはベース
７ａがクリンプアームを包含していないというこ
とを除いては端子６と同様のものである。

第８図に示されたコネクタ１ｂは溝路３内に端
子６ｂを受けいれるようになつている。しかしな
がら、この実施例においては、ベース７ｂは図示
せる如くオフセツト形であつて回路板２８を貫通
して突出しており且つ参照数字31で該回路板には
んだ付けされている舌部１８ｂを提供するようコ
ネクタ１ｂの前面４に向かつて伸びている。従つ
て、２つの回路板２８および３４はコネクタ１ｂ
の相対する側に位置した状態で共に連結され得
る。

第９図に示された端子６ｃは２つの回路板２８
および３４が相互に直角をなすようコネクタ１ｂ
の下側で回路板に連結されている。この目的のた
め、ベース７ｂには直角屈曲部３９が提供されて
おりこれにより舌部１８ｂは回路板２８に連結す
るよう開孔２７を貫通して下方向に突出してい
る。

第７図〜第９図においては、各開孔２４内への
離隔した導線３３の挿入の準備状態にある回路板
３４および端子が実線で示されている。破線はそ
れらが組み合つた状態にあることを示す。

以上、本考案を好ましい実施例に関して説明し
たが本考案は前記した記載に限定されるものでは
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に従つて構成された端子および
コネクタの部分的に切断した破砕的斜視図；第２
図は本考案の１部をなす印刷回路板の１つとコネ
クタを示す斜視図；第３図はコネクタと第２の回
路板に組み合つている端子および該コネクタと組
み合う以前の状態にある第１の回路板を示す破砕
断面図；第４図は第３図に類似した断面図である
が、コネクタと組み合つている第１の回路板を示
す；第５図は第４図の５−５線に沿つてとつた破
砕断面図；第６図は本考案の端子の平面図；第７
図は本考案の改良した実施例を示す断面図；第８
図は本考案の更に改良した実施例を示す断面図；
そして第９図は本考案の更に別の実施例を示す断
面図である。 １，１ａ，１ｂ……コネクタ、２……ボデー、
３……溝路、４……ボデーの前面、６……端子、
７，７ａ，７ｂ……ベース、８……ランス、１１
……クリンプアーム、１２……ワイヤ、１３……
第１の弓形接合部、１４……第１の接触脚部、１
６……第２の接合部、１７……第２の脚部、１
８，１８ｂ……リツプ部ないしは舌部、１９……
リブ、２２……スロツトないしは開口、２６……
頂部壁、２７……開口、２８……印刷回路板、２
９……配線、３３……ソリツド導線、３４……印
刷回路板、３９……直角屈曲部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一連の細長いピン導体が回路板に植立されてい
   る第１の回路部材を、第２の回路部材に連結する
   ための電気コネクタにおいて： 絶縁ハウジングは端子受容のため該ハウジング
   を一連の溝路に分割する複数個の離隔して並行な
   側壁部をその中に有し、該各溝路は、頂壁部と、
   底壁部と、該細長いピン導体の１つが該溝路へ貫
   通受容される開口を有する第１の端部と、該第１
   の端部の反対側にあつて端子が貫通挿入される第
   ２の端部とを有しており； 該溝路には電気端子が受容されており、該電気
   端子は、該端子受容溝路に挿入されたとき、該第
   ２の回路部材と連結可能な連結手段および該細長
   いピン導体の底部と係合するための弾力的な輪形
   部を含んでおり、該輪形部は、ベース、該ベース
   から延びている第１の接合部、該ベースから遠隔
   して該第１の接合部へ接続されかつ該ベースに対
   し鋭角をなしている第１の脚部、該第１の接合部
   から遠隔して該第１の脚部へ接続された第２の接
   合部、および該第１の脚部から遠隔して該第２の
   接合部へ接続されかつ該第２の接合部から該ベー
   スへ向け突出している第２の脚部を含んでおり、
   該輪形部は該頂壁部と該底壁部との間の内側の距
   離よりも寸法の大きな横断寸法を有していて該輪
   形部が該溝路へ挿入されたとき該頂壁部により部
   分的に平坦化されそして次に該細長いピン導体が
   該溝路へ挿入されたときにはさらに平坦化される
   ようになつており、第２の回路部材と連結可能な
   前記連結手段は前記第１の端部以外の側を介して
   突出しており； そして該ハウジングと該端子との協働手段が、
   該端子を該端子受容溝路内に保持するようにして
   なる； ことを特徴とする電気コネクタ。