JPS6240300Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は冷却器等の圧縮機、凝縮機等屋外機器と
蒸発器等屋内機器との接続に用いられる接続具で
あり、特に小労力で簡単に然も確実に両機器間の
冷媒の流通、遮断が出来ると共に複雑、高価な冷
媒封入具を使用することなく、容易に冷媒の封入
をなし得るようにした接続具に関する。

従来この種接続具は例えば第１図に示すような
ものであつた。即ち屋外機器に接続されたパイプ
１の筒状部２が適宣手段で固定されて居り、この
筒状部２内に同じく筒状の摺動部材３がＯリング
４を介して気密を保持し乍ら摺動自在に挿入され
ている。筒状部２の外周端部には袋ナツト５を螺
合し、この袋ナツト５の回動に依り摺動部材３が
筒状部２内を摺動し得るようになつている。摺動
部材３のパイプ１側には弁部６を設けこの弁部６
をＯリング７を介して筒状部２の内周に設けられ
た環状の突出部８に冷媒遮断時に内接し得るよう
にしてある。然して袋ナツト５の鍔部９は摺動部
材３の外周の環状突起１０と同じく摺動部材３と
一体の六角形状の突出部１１とにより形成された
環状の溝１２に係合しているから、突出部１１を
適宣工具に依り把持した状態で袋ナツト５を一方
向に回動することに依り摺動部材３は図に於て左
方向に摺動し、又他方向に回動することに依り右
方向に摺動するものである。

図示は前記のように冷媒が遮断された状態を示
しているが、この状態に於て中空のフレアーナツ
ト１３及びパツキング１３ａを除去した後一端が
屋内機器に接続された図示しない管の他端フレア
ー部を再度フレアーナツト１３を介して摺動部材
３の傾斜端面に接続し、前記と同様に袋ナツト５
を一方向に回動する摺動部材３は前記のように図
に於て左方に摺動し、第２図に示す如く弁部６は
筒状部２の突出部８より離間し、屋外機器側の冷
媒はパイプ１より開口１４及び摺動部材３の通路
１５を経て屋内機器側に流通する。

この時摺動部材３の端面の環状の尖鋭突起１６
が突出部８の一側面に当接し、Ｏリング４と共に
冷媒の外部えの漏洩を阻止している。

以上から明瞭なように必要流量の冷媒を流通す
る為の弁行程は弁部の厚さをＡ、開口１４の巾を
ＢとすればＡ＋Ｂとなり従て袋ナツト５をＡ＋Ｂ
なる行程と等しい距離迄移動しないと所定の冷媒
流量は得られない。又冷媒を完全に遮断する為に
は同様の距離丈袋ナツト５を戻すことになりかな
り煩らわしい。

又このような接続具を使用した場合、屋外機器
と屋内機器との接続は簡単に行われるかも知れな
いが、冷媒の封入、冷却系統中の真空引き作業に
は猶問題があつた。

即ち従来に於てはこのような場合接続具とは別
の個所に通常虫バルブと称される封入具を連結し
使用していた。

然し乍らこのような虫バルブは本体内部に弁を
有し、この弁を外部よりの操作に依り開放して虫
バルブに連結した冷媒タンクより所定の冷媒封入
を行つて行るが、構造が複雑である許りでなく本
体内に弁及び弁操作部等の部品が内蔵されている
為管抵抗が大きく真空引き、冷媒封入に要する作
業時間が長く操作が面倒であり、接続具の操作と
冷媒封入作業とは全く別個に行われる為余分な労
力を必要とした。

本案は以上の欠点を除去する為に考案されたも
ので袋ナツトの僅かの回転で必要流量の冷媒を流
し得るよう接続すると共に特定個所に冷媒封入口
を設けて簡単なアタツチメントで接続作業中に容
易に冷媒を封入し得るようにした接続具を提供し
ようとするものである。

以下第１図、第２図と同一部分と同一符号で示
した第３図、第４図に就いて説明する。

パイプ１にはその内周に環状のビード２０を突
設してある。２１は凸形状をなす弁部でその一面
２２は突出部８のパイプ側の側面２３に対向して
いる。２４は弁部２１の一面２２に埋設されたパ
ツキングを示す。又冷媒遮断時には弁部２１は前
記ビード２０と弁部との間に介挿されたばね２５
により前記突出部８の側面２３に当接する。然し
て摺動部材３の端面２６は弁部２１の一面２２に
常時当接している。

然して第３図は弁部２１がばね２５により突出
部８の側面２３に当接して冷媒を遮断した状態を
示している。

又筒状部２に、この筒状部の内周と弁部２１の
一面２２と摺動部材３のパイプ側端面とにより形
成された空間Ａに開口する冷媒封入口２７を設け
てある。この封入口２７には封入口に連通する通
路２８を有する中空の継手２９を固定し、不使用
時にはこの継手の外周にフレアーナツト３０を螺
合し、このナツトと継手２９間にパツキング３１
を挾持して通路２８を遮断している。

然して前記のようにフレアーナツト１３により
屋内機器側の管を摺動部材３に接続した後、袋ナ
ツト５を一方向に回動する時は袋ナツト５の鍔部
９と環状突起１０との係合に依り摺動部材３は第
３図に於て左方向に筒状部２内を摺動する。

この摺動部材３の摺動に依り弁部２１はばね２
５の弾力に抗して同じく左方向に移動し、突出部
８の側面２３との間に間隙を生ずる。更に袋ナツ
ト５を同方向に回動すると各部材の同様な作動に
依り弁部２１は第４図に示す如く前記側面から所
定距離（必要流量の冷媒を流し得る距離）Ｃ丈離
間する。然してこの距離Ｃを第２図に示す距離Ｂ
に等しくすれば袋ナツト５は距離Ｃ丈移動する丈
で必要流量の冷媒を流し得ることになる。

又冷媒を遮断する時も袋ナツト５を他方向え回
動して距離Ｃに相当する距離だけ戻せばばね２１
の弾力に依り弁部２１は側面２３に当接して遮断
し得るもので、袋ナツト５は第１図に示すものよ
り遥かに短かい距離の移動で良く、簡単に冷媒の
流通遮断をなし得るものである。

又本案接続具に於て冷媒を封入する場合第４図
に示す状態でフレアーナツト３０、パツキング３
１を除去し、継手２９を図示しない冷媒タンクに
接続する。次で袋ナツト５を操作し、摺動部材３
を弁部２１が閉止しない程度で且冷媒封入口２７
が通路１５に連通する状態迄図に於て右方に移動
する。この時尖鋭突起１６は当然突出部８の側面
より離間するから冷媒タンクは通路２８を介して
パイプ１を摺動部材の通路１５とに連通する。

この状態で冷媒タンクを開放すれば冷媒は容易
に封入され得る。

冷媒封入後は再び袋ナツト５を回転して尖鋭突
起１６が突出部８の側面に当接する迄摺動部材３
を移動することに依り継手２９の通路２８と通路
１５及びパイプ１との流通を遮断する。

然る後冷媒タンクを継手２９より除去し再度フ
レアーナツト３０とパツキング３１とにより外気
と遮断し冷媒封入を終了する。

以上から明らかのように本案に依れば接続具に
よる接続作業中に冷媒の封入或は真空引きが可能
であり然も尖鋭突起１６が虫バルブ内の弁と同様
の作用をする為、冷媒封入口２７には前記のよう
な継手２９を接続するのみで良く、従て封入時或
は真空引きの際管抵抗は極めて小さく、短時間で
作業をなし得る等の効果を奏し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の接続具の遮断状態の断面図第２
図は流通状態の部分断面図、第３図は本案接続具
の遮断状態の断面図で第４図は流通状態の要部断
面図である。 １……パイプ、２……筒状部、３……摺動部
材、５……袋ナツト、８……環状の突出部、１６
……環状の尖鋭突起、２１……弁部、２７……冷
媒封入口、Ａ……空間。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 圧縮機、凝縮器等の屋外機器と接続するパイプ
   と、このパイプに接続されパイプに近い内周に環
   状の突出部を有し、且常時は閉止されている冷媒
   封入口を有する筒状部と、パイプに遠い側で筒状
   部に螺合した袋ナツトと前記突出部の一側面にば
   ね圧に依り当接する弁部と、蒸発器等の屋内機器
   に接続され、前記袋ナツトの回動に依り筒状部内
   を摺動し、端部が前記弁部の一面に当接し且遮断
   時は離間し、流通時に前記突出部の他側面に当接
   する環状の尖鋭突起を有する筒状の摺動部材とよ
   りなり、前記冷媒封入口は弁部、筒状部内周面及
   び摺動部材のパイプ側端面により形成された空間
   に開口してなる冷媒封入口を有する接続具。