JPS6239583Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、プリント基板間を電気的に接続する
電気接続器に関し、プリント基板が任意の位置に
あつても容易に屈曲して確実に接続することがで
き、しかもプリント基板に取付けた状態でプリン
ト基板を回転及び移動させることができるばかり
でなく、この時発生する応力をほぼ均等に分布さ
せて、この力で切断することがないものを提供せ
んとして案出されたものであり、その要旨は屈曲
自在な連結板の端部側面に該連結板を挾みこの長
手方向に沿つて夫々他端方向に延出したプリント
基板への挿入端子の後端を一体に連接し、該挿入
端子を夫々外方に押し拡げて連結板を屈曲させ、
この状態で挿入端子を夫々プリント基板に挿入固
定するよう構成したことを特徴とする電気接続器
にある。

以下、図示の実施例に基づいて本考案を詳細に
説明すると、図において１は板状で厚さ方向に屈
曲自在な導体製の連結板で、その両端は方形の補
強片２，２を折返して補強され、このほぼ中央に
は内方に向けコ字形の切込みを入れると共にここ
を第１図下方に折り曲げて係止片３，３が形成さ
れている。

この係止片３，３は下記のようにコネクタハウ
ジングＨ内に装着した際、この弾性力により抜出
を防止するためのものであり、第６図及び第７図
に示すようにコネクタハウジングを使用せず直接
プリント基板Ｐに挿入固定する時は設ける必要は
ない。

４，４はその後端において上記連結板１の端部
側面に夫々一体に連接した挿入端子で、連結板１
を挾んでこの長手方向に沿つて夫々他端方向に延
出しており、プリント基板Ｐの挿入孔Pa内に挿
入してこれと電気的に接続するためのものであ
る。

このように挿入端子４，４を連結板１を介して
一体に成型することにより、両端子４，４間の電
気的接続を常に良好となし、これが損われてしま
うことを防止すると共に、連結板１を屈曲自在と
することにより任意の位置に移動自在となすので
ある。

そして、使用の際は第３図に示すように挿入端
子４，４を夫々外方に押し拡げ、連結板１を円弧
状に湾曲させるのであるが、この時連結板１に発
生する応力はほぼ均等に分布して特にその湾曲端
で切断されてしまうことはない。

また、上記挿入端子４は横断面Ｕ字状に屈曲し
て形成することにより補強され、この屈曲縁には
夫々切欠き４ａを設けて挿入端子４を長手方向に
圧縮したとき、ここが外方に膨出するようなされ
ているが、これはこのように膨出させることによ
り挿入端子４をプリント基板Ｐの挿入孔Paに挿
入した際、この膨出部と挿入孔Paの内壁面と弾
接させて係止させ、或は挿入後復帰させて抜出を
防止するためのものである。

更に、挿入端子４をその巾方向が上記連結板１
の巾方向と直交するよう立上らせているが、この
ようにして連結板１がその厚さ方向に屈曲した
際、挿入端子４も同様に屈曲してしまうことを防
止している。

第６図及び第７図において、５は挿入端子４の
中間部に一体に付着させたボツクス型のモールド
部材で、挿入端子４を直接プリント基板Ｐの挿入
孔Paに挿入するとき、このモールド部材５の下
面とプリント基板Ｐの表面とを面接触させること
によりここでのずれの発生を防止し、位置決めを
容易にするためのものであり、このように直接プ
リント基板Ｐに挿入する場合は取付けることが望
ましい。

なお、コネクタハウジングＨに装着する場合に
は取付ける必要はないことは勿論である。

次に本考案の使用例について説明する。

第４図及び第５図は本考案をいわゆるフレキシ
ブルコネクタのコネクタ端子として使用した例を
示すもので、第３図に示すように挿入端子４，４
を平行になるよう押し拡げ、この状態でコネクタ
ハウジングＨ内に収容する。

この時、係止片３を設け、この係止片３の弾性
力により挿入端子４を内方に押し付けてこの抜出
を防止することができるのは前述の通りである。

そして、プリント基板Ｐの挿入孔Pa，Pa……
内に挿入端子４，４……の先端を夫々挿入し、ハ
ンダ付けにより電気的に接続して固定し、しかる
後、コネクタハウジングＨをヒンジＡ，Ａ……を
介して折り曲げ、突出片Ｂ，Ｂ……を嵌合部Ｃ，
Ｃ……内に嵌合させて２枚のプリント基板Ｐ，Ｐ
が直角になるよう固定するのである。

なお、この時連結板１は容易に屈曲し、ここに
発生する応力はほぼ均一となるので、特に屈曲端
において切断される虞れはなく、しかも挿入端子
４，４を一体に連結しているので、電気的接続が
不良となつてしまうことはない。

第６図及び第７図は本考案の他の使用例を示
し、本考案をプリント基板Ｐに直接挿入し、固定
するものである。

すなわち、第６図に示すものは挿入端子４，４
が平行になるよう、第７図に示すものは3/4回転
させて直交するようにして夫々挿入端子４をプリ
ント基板Ｐの挿入孔Pa内に挿入し、ハンダ付け
により電気的に接続して固定したものである。

なお、第６図に示す状態のものの一方のプリン
ト基板Ｐを回転させて、第７図に示すようになす
こともでき、更に第６図及び第７図に示すものの
一方のプリント基板Ｐを水平方向及び垂直方向に
移動可能で、この場合連結板１が容易に切断され
てしまう虞れはない。

また、挿入端子４の中間にボツクス型のモール
ド部材５を付着させれば、ずれの発生が防止さ
れ、位置決めが容易に行われ得ることは前述の通
りである。

本考案は上記のような構成であるので、挿入端
子４，４間は連結板１を介して一体に連結され、
従つて電気的接続が良好で、これが損われてしま
うことがないばかりでなく、挿入端子４，４は任
意の位置に移動可能で、任意の位置にあるプリン
ト基板Ｐ，Ｐ間を接続することができる。

しかも、プリント基板Ｐ，Ｐに接続した状態で
一方のプリント基板Ｐを回転させ或は移動させる
ことができ、この時発生する応力はほぼ均等に分
布するので、特に連結板１の屈曲端においてこれ
が容易に切断してしまう虞れはないといつた諸効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の一実施例を示し、
第１図は平面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面
図、第３図は挿入端子を平行に拡げた状態を示す
斜視図、第４図はコネクタに収容した状態を示す
斜視図、第５図はコネクタの使用状態を示す一部
切欠の正面図、第６図及び第７図は他の実施例を
示す夫々一部切欠の正面図である。 １……連結板、３……係止片、４……挿入端
子、４ａ……切欠き、５……モールド部材、Ｐ…
…プリント基板、Ｈ……コネクターハウジング。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 屈曲自在な連結板の端部側面に該連結板を挾
   みこの長手方向に沿つて夫々他端方向に延出し
   たプリント基板への挿入端子の後端を一体に連
   接し、該挿入端子を夫々外方に押し拡げて連結
   板を屈曲させ、この状態で挿入端子を夫々プリ
   ント基板に挿入固定するよう構成したことを特
   徴とする電気接続器。 (2) 挿入端子を横断面Ｕ字状に屈曲させて形成す
   ると共に、この屈曲縁に切欠きを設けて挿入端
   子をその長手方向に圧縮したとき、ここが外方
   へ膨出するよう構成したことを特徴とする登録
   請求の範囲第１項記載の電気接続器。 (3) 挿入端子の巾方向と連結板の巾方向とが直交
   するよう構成したことを特徴とする登録請求の
   範囲第１項又は第２項記載の電気接続器。 (4) 挿入端子の中間部にボツクス型のモールド部
   材を付着させたことを特徴とする登録請求の範
   囲第１項又は第２項記載の電気接続器。