JPS6239266B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は、自動車において燃料タンクから気化
器フロート室に燃料を供給する燃料ポンプの動作
制御回路に関し、特に燃料ポンプを動作するリレ
ーのコイル断線に対処するものに関する。

【従来の技術】

この種の燃料ポンプ動作制御回路では、エンジ
ン始動後燃料ポンプを動作して燃料を供給する
が、車両の衝突、故障等の事故でイグニツシヨン
スイツチがオンのままでエンジン停止した場合に
は、燃料ポンプの動作を停止して燃料の過供給に
よる車両火災の危険を防ぐようにした燃料カツト
システムがとられている。 このようなシステムを用いた従来の回路を第１
図により説明すると、オルタネータ６の出力側に
レギユレータ７が接続されるチリル式レギユレー
タ方式の場合に、バツテリー１からのイグニツシ
ヨンスイツチ２がレギユレータ７のIG端子に接
続されると共に、チヤージウオーニングランプ４
を介してレギユレータ７のＬ端子、逆流防止用ダ
イオード９を介して燃料ポンプ５に接続され、イ
グニツシヨンスイツチ２に並列接続されるスター
タスイツチ３が逆流防止用ダイオード８を介して
同様に燃料ポンプ５に接続される。 そして、イグニツシヨンスイツチ２をオンした
ままエンジン停止する場合は、オルタネータ６が
発電しないでＮ端子に電圧が出力せず、レギユレ
ータ７のチヤージリレーコイルL₂が消磁してＬ
端子を常閉接点a₂の方に接してオンすることで、
そのＬ端子がアースレベルになつてチヤージウオ
ーニングランプ４を通電により点灯するが、燃料
ポンプ５は非通電して動作しないようにする。こ
うして、エンジン始動前の無駄な燃料の供給を止
め、同時に車両の事故等でエンジンが停止した場
合の燃料の過供給を防止するようになつている。
次いで、スタータスイツチ３をオンすると、逆流
防止用ダイオード９によりＬ端子がアースレベル
になつていてそこに電流が流れ、スイツチ接点、
ハーネスの溶断を防止しながら、バツテリー１の
電源により燃料ポンプ５に通電して動作する。そ
の後エンジン始動して、オルタネータ６のＮ端子
に発電による所定の電圧が生じてチヤージリレー
コイルL₂が励磁し、Ｌ端子を常開接点b₂に切換え
ることで、チヤージウオーニングランプ４の両端
の電位差がなくなつてそれは消灯する。一方この
とき、逆流防止用ダイオード８によりスタータマ
グネツトスイツチへの電源がかかるのを防止し
て、上記Ｌ端子の電圧が燃料ポンプ５に印加し、
その燃料ポンプ５は引続いて動作するようになつ
ている。 なお先行技術として実開昭51−82004号公報が
ある。

【発明が解決しようとする問題点】

ところでこのような構成では、レギユレータ７
のチヤージリレーコイルL₂がエンジン始動後急
に断線して消磁すると、Ｌ端子が常閉接点a₂の方
へ切換わつてアースレベルになり、燃料ポンプ５
の機能が停止する。そのため、自動車は燃料切れ
と同様に走行が停止してしまい、特に高速走行時
には危険である。 本発明は、このような不具合を解消すべくなさ
れたもので、イグニツシヨンスイツチからICレ
ギユレータ内蔵形オルタネータのＬ端子に至る回
路中に切換接点式リレーを設け、このリレーでリ
レーコイル断線の場合にも燃料ポンプに通電して
動作することで走行を可能にし、且つこのような
異常時はチヤージウオーニングランプをイグニツ
シヨンスイツチをオンするがエンジン停止する際
に消灯して故障診断し易くするようにした自動車
用燃料ポンプ動作制御回路を提供することを目的
とするものである。

【問題点を解決するための手段】

上記目的を達成するため、本発明は、イグニツ
シヨンスイツチからICレギユレータ内蔵形オル
タネータのＬ端子に至る回路中に切換接点式リレ
ーのコイルを接続し、該リレーの可動接点を上記
Ｌ端子側に、常閉接点を燃料ポンプに、常開接点
をチヤージウオーニングランプを介して上記イグ
ニツシヨンスイツチ側にそれぞれ接続し、更に上
記イグニツシヨンスイツチに並列接続されるスタ
ータスイツチを逆流防止用ダイオードを介して上
記燃料ポンプに接続するように構成されている。

【実施例】

以下、図面を参照して本発明の一実施例を具体
的に説明すると、第２図において、符号６′はIC
レギユレータ内蔵形オルタネータで、７′はその
ICレギユレータ部であり、イグニツシヨンスイ
ツチ２が切換接点式リレー１０のコイル１０ａを
介してオルタネータＬ端子に接続する。切換接点
式リレー１０はコイル１０ａの他に、可動接点１
０ｂ、コイル１０ａの消磁により可動接点１０ｂ
に接してオンする常閉接点１０ｄ、コイル１０ａ
の励磁により可動接点１０ｂに接してオンする常
開接点１０ｃを有し、可動接点10bがＬ端子側
に、常閉接点１０ｄが燃料ポンプ５に、常開接点
１０ｃがチヤージウオーニングランプ４を介して
イグニツシヨンスイツチ２の側にそれぞれ接続さ
れる。また更に、イグニツシヨンスイツチ２と並
列接続されるスタータスイツチ３が逆流防止用ダ
イオード８を介して燃料ポンプ５に接続され、初
期励磁用抵抗１１が切換接点式リレー１０のコイ
ル１０ａに並列接続して設けられる。 このように構成されることでイグニツシヨンス
イツチ２はオンするが、エンジン停止の場合は、
オルタネータ６′のＬ端子がフイールドコイル
ｆ、トランジスタTr₁を介してアースされること
で、切換接点式リレー１０のコイル１０ａが通電
により励磁される、そこで、可動接点１０ｂが常
開接点１０ｃに接してオンし、チヤージウオーニ
ングランプ４は上記コイル１０ａと並列に回路構
成されて通電により点灯し、これに対して常閉接
点１０ｄがオフすることで燃料ポンプ５へは通電
されなくなる。こうして第１図の場合と同様に燃
料ポンプ５による燃料供給が行われなくなつて、
車両事故等の際のエンジン停止後の燃料過供給に
よる危険が防止される。次いで、スタータスイツ
チ３をオンすると、バツテリー１の電源により燃
料ポンプ５に通電されてそれが動作し始め、エン
ジン始動後はオルタネータ６′の発電が開始され
てＬ端子に所定の電圧が誘起されることで、切換
接点式リレー１０のコイル１０ａの両端が同電位
になつて電気的に消磁する。そのため、切換接点
式リレー１０の可動接点１０ｂは常閉接点１０ｄ
に切換わり、常閉接点１０ｄがオフしてチヤージ
ウオーニングランプ４は消灯し、Ｌ端子の電圧で
燃料ポンプ５に通電して動作し続ける。 ところで、切換接点式リレー１０のコイル１０
ａが断線すると、そのコイル１０ａは直ちに消磁
するが、これは上述の正常な場合でのエンジン始
動後と機能的に全く同じであり、可動接点１０ｂ
と常閉接点１０ｄを経て燃料ポンプ５に通電して
変わりなく動作する。また、このときは切換接点
式リレー１０の常開接点１０ｃが開きつぱなしに
なることで、イグニツシヨンスイツチ２をオンし
た場合及びエンジン停止のいずれもチヤージウオ
ーニングランプ４は非通電により消灯し、これに
より異常を知ることが可能になる。

【発明の効果】

このように本発明によると、燃料ポンプ５を動
作する切換接点式リレー１０のコイル１０ａが断
線しても、正常の場合同様に燃料ポンプ５を通電
により動作し走行可能にするので、高速道路等で
燃料切れでないのに車両が止まるということがな
くなる。このとき、チヤージウオーニングランプ
４が正常点灯動作モード時に消灯して警報を発す
るので、この異常を速やかに知ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の回路を示す回路図、第２図は本
発明による回路の一実施例を示す回路図である。 ２……イグニツシヨンスイツチ、３……スター
タスイツチ、４……チヤージウオーニングラン
プ、５……燃料ポンプ、６′……ICレギユレータ
内蔵形オルタネータ、１０……切換接点式リレ
ー、１０ａ……コイル、１０ｂ……可動接点、１
０ｃ……常開接点、１０ｄ……常閉接点。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ イグニツシヨンスイツチからICレギユレー
   タ内蔵形オルタネータのＬ端子に至る回路中に切
   換接点式リレーのコイルを接続し、該リレーの可
   動接点を上記Ｌ端子側に、常閉接点を燃料ポンプ
   に、常開接点をチヤージウオーニングランプを介
   して上記イグニツシヨンスイツチ側にそれぞれ接
   続し、更に上記イグニツシヨンスイツチに並列接
   続されるスタータスイツチを逆流防止用ダイオー
   ドを介して上記燃料ポンプに接続することを特徴
   とする自動車用燃料ポンプ動作制御回路。