JPS6238999B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は循環給湯機等から供給される熱湯を本
体内に設けた熱交換器で熱交換し、得られた温風
を回転ドラム内に送風し、乾燥物を前記温風によ
り乾燥するようにした温水循環型放熱器を備えた
衣類乾燥器に係り、使用勝手の良い衣類乾燥器を
提供せんとするものである。

衣類乾燥器は温風を被乾燥物に当て、被乾燥物
中に含まれる水分を蒸発させ、湿つた空気を機外
に運び去ることにより乾燥を行なうものである。
その主要部である熱源としては従来、電気ヒータ
ー式のものとガス燃焼式のものがあり、これらが
機内に配置され、電源を通電すると同時にドラム
が回転しフアンにより外気を取り入れ発熱部を通
過させることにより熱風を得ていた。乾燥機の熱
源として循環給湯機から供給される熱風を熱交換
する熱交換器を持ついわゆる温水フアンコイル式
乾燥機が開発されているが、乾燥機を運転すると
きに熱交換器に循環する水が十分に加熱されてい
なかつたり、加熱する迄に時間がかかるときがあ
り、このときに乾燥機のドラム内に被乾燥物を投
入し電源スイツチを通電しても、ドラム内にすぐ
に温風が得られないことがあつた。

従来の電気ヒーター式衣類乾燥機やガス燃焼式
の衣類乾燥機は、運転時間を布の量や室温等によ
つて予じめ設定しているが、温水フアンコイル式
の衣類乾燥機では循環水の加熱時間が使用時の条
件〔例えば循環水が予じめ加熱されているとき
と、加熱されていないときがある。〕や循環給湯
機の種類〔一般に循環水が加熱に要する時間は循
環水量、給湯機の発熱量によつて異なる。〕等に
よつて異なり、この温水フアンコイル式の衣類乾
燥機の操作については従来の電気ヒーター式やガ
ス燃焼式の衣類乾燥機より使用勝手が悪くなり、
又被乾燥物を投入して冷風運転していると衣類が
損傷する等の問題が生じていた。そのため熱交換
器を流れる循環温度を検知して作動する方式の乾
燥機も考えられているが、夏期などの周囲温度の
高い条件下では少量の布や、耐熱温度の低い衣類
を乾燥する場合には熱湯を供給せず冷風のみで乾
燥することも要求されていた。

本発明は上記の点に鑑み、使用勝手の良い温水
フアンコイル式衣類乾燥機を提供せんとするもの
である。以下本発明を実施の一例を示す図面に基
づいて説明する。

図において１は外枠を形成する乾燥機本体で、
この本体１の前板１ａの下部内面にはフインプレ
ート形熱交換器２〔熱湯循環型放熱器〕を配備
し、本体前板１ａに通気口３を設け、前記熱交換
器２のフインを本体前板１ａ内面に密着せしめて
取り付け、フインの表面を覆う如くフイルター４
及びフイルターカバー５を設け、外気に含まれる
綿埃等がフインに付着するのを防止するように構
成している。

６は本体１内において被乾燥物を収容するドラ
ムで、このドラム６の前壁部には多数の吸気孔７
を有し、この吸気孔７に対向するように本体１の
前板１ａ内面に設けたドラム前板８の外周とドラ
ム６前壁部との間にフエルト等のシール材９を設
け、ドラム前板８の外周とドラム６前壁部との間
の気密を保持するように構成されている。前記ド
ラム前板８の内周面には軸受材１０を備え、この
軸受材１０によつてドラム６の前壁部の円筒状フ
ランジ部６ａ外周面を受けてドラム６を水平軸芯
の周りで回転自在に軸支している。一方ドラム６
の後壁中央には多数の熱風排出口１１が設けられ
ている。

１２は排気フアン１３を内蔵したフアンケース
で、このケース１２の先端開口部には本体１の外
方に連通する排気風胴１４が接続されている。ド
ラム６の後壁中心に固着したシヤフト１５はフア
ンケース１２に固着した軸受１６に対して回転自
在に支持され、ドラム６の後壁中央を外方に突出
させて形成した内側凹部６ｂにはフイルター１７
及びフイルターカバー１８を着脱自在に取り付け
てある。又ドラム６の後壁中央の凸部外周面には
シール材１９を接当し、このシール材１９を前記
フアンケース１２面に摺動可能に接当させて気密
を保つ如く構成されている。

２０は熱交換器２内で熱交換された温風をドラ
ム前板８の下部に前記給気孔７に対向するように
設けた吸気口２１から前記吸気孔７を介してドラ
ム６内に導く温風風胴であり、この温風風胴２０
の両端は熱交換器２とドラム前板８の吸気口に対
して気密を保持するように取り付けられている。

２２はモーターで、その回転軸２２ａにドラム
プーリ２３とフアンプーリ２４を取り付け、夫々
ドラムベルト２５、フアンベルト２６を介してド
ラム６及びフアン１３を駆動せしめるようになつ
ている。

２７は熱交換器２の下端部〔又は熱交換器２の
近傍〕に取り付けられたサーモスタツトであつ
て、熱交換器２内に送られる湯温を検知するもの
であり、電源回路の１次側に接続せしめる。この
サーモスタツト２７は通常の温風で開いている接
点を内蔵しているが、所定の温度以上になると閉
じる。２８は運転時限を決めるためのモーター式
タイムスイツチであり、本体前板１ａの上端に取
り付けられている。

第３図は電気回路図であり、前記サーモスタツ
ト２７はタイムスイツチ２８に直列に接続され、
タイムスイツチ２８にはカム（図示せず）にて
ON，OFF制御する２個の時限接点ａ及びｂを有
している。時限接点ａ，ｂの１次側とサーモスタ
ツト２７の２次側と接続し時限接点ａの２次側と
サーモスタツト２７の１次側は閉路し、時限接点
ｂの２次側はモーター２２の一方の端子と接続し
ている。

以上の構成において動作を説明すると、温風運
転を行なう場合は先ず熱交換器２のパイプには循
環給湯機からの熱湯が供給される。そこでドラム
６内に被乾燥物を投入し且つタイムスイツチ２８
を温風側にセツトすると時限接点ａは開き、時限
接点ｂはセツト時間のみ閉路する。このとき熱交
換器２が熱湯によつて加熱されており、サーモス
タツト２７の接点が閉じていればモータ２２が回
転し且つドラム６、フアン１３が同時に回転を始
めると共に熱交換器２内に冷風が吸気されるため
熱交換され、温風風胴２０より温風はドラム６に
導かれて被乾燥物に触れて水分を蒸発し、湿風は
排気風胴１４を経て機外に排気される。一方、タ
イムスイツチ２８を冷風側にセツトすると、時限
接点ａ，時限接点ｂは同時にセツト時間のみ閉路
し、サーモスタツト２７とは無関係に電気回路を
開閉するため、循環給湯機からの熱湯を供給しな
くても冷風乾燥が可能である。

本発明の衣類乾燥機は以上述べたように実施し
得るものであり、熱交換器２に取り付けたサーモ
スタツト２７は通常の温度（例えば50℃以下）で
は接点が開いているため、乾燥機のタイムスイツ
チ２８を入れてもスイツチ２８のモーター２８ａ
及びモーター２２は運転されなく、熱交換器２が
熱湯で加熱されて始めて動き出す。従つて予じめ
所定の乾燥時間にタイムスイツチ２８をセツトす
れば、機体が運転されると同時に熱風が供給され
るため、乾燥時間のばらつきが大きくなつたりせ
ず、又循環給湯機から給湯されなかつたときに乾
燥機は運転していても衣類は乾燥されないという
不合理がなくなる。また循環給湯機を停止させ冷
風側にセツトすれば、冷風乾燥も可能となる。こ
のように本発明は極めて簡単な構成により大きな
効果を発揮する優れた温風フアンコイル式の衣類
乾燥機を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施の一例における衣類乾燥
機の縦断面図、第２図は第１図の要部拡大図、第
３図は回路図、第４図は熱交換器の表面温度−循
環給湯機ボイラーの着火時間との関係およびサー
モスタツトの動作点を示す図、第５図はタイムス
イツチの冷風，温風の表示を表わす図である。 １……本体、１ａ……前板、２……熱交換器、
６……ドラム、１３……フアン、２２……モータ
ー、２７……サーモスタツト、２８……タイムス
イツチ、ａ，ｂ……時限接点。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外枠と、この外枠内において水平軸芯の周り
   で回転自在に設けたドラムと、このドラムを回転
   させる駆動装置と、前記ドラム内に外気を導くた
   めの送風装置とを備え、前記ドラム内に外気を導
   く通気経路に熱湯循環型放熱器を設け、この放熱
   器での熱交換によつて得た温風をドラム内の被乾
   燥物に送風させるように構成し、前記駆動装置を
   開閉させるタイムスイツチを設けるとともにこの
   タイムスイツチはカムで作動する２つの時限接点
   を有し、前記タイムスイツチを冷風側にセツトし
   たときには一方の時限接点の２次側端子とサーモ
   スタツトの１次側端子とを閉成させるとともにこ
   の閉成した回路に他方の時限接点を直列に接続
   し、前記サーモスタツトの接点動作とは無関係に
   冷風運転動作すると共に、タイムスイツチを温風
   側にセツトしたときには、一方の時限接点は開路
   し、上記サーモスタツトと他の時限接点を直列に
   接続し、前記サーモスタツトが一定温度以上の湯
   温を感知して乾燥運転動作を始めるように構成し
   たことを特徴とする衣類乾燥機。