JPS6238777Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は自動二輪、乗用車、トラツク等各種車
輌の登録ナンバープレート及び原動機付自転車
（バイク）のナンバープレートに種目別に所要色
の塗料を自動的に重ね塗りできるようにしたナン
バープレートの文字面塗装々置に関する。

〈従来技術〉 従来この種ナンバープレートに塗装するには第
６図、第７図に示すように所定大きさのナンバー
プレート３４の塗装面上に、該プレート３４の外
周縁３６を除いた内縁寸法ａ×ｂから該プレート
３４の文字面３５の外郭寸法に至るまでの大きさ
ｃ×ｄの透孔を形成したマスキング板３７を載
せ、該プレート３４の外周縁３６を覆つた後、該
プレート３４の透孔から露出する部分に、はけ又
は塗布ロールを用いて手動により塗装するもので
あつた。

その結果、マスキング板を重ねて塗布する為に
ずれを生じ易く熟練を要すること及び塗り重ねを
２回乃至３回行うので人為的には余りにも手数が
かかり過ぎ能率が極めて悪かつた。

それに手作業である為に手指が汚れ嫌遠される
などの欠点もあつた。

〈考案が解決しようとする問題点〉 本考案は塗装面の位置ずれがなく連続的に大量
の塗装が可能な自動塗装々置の提供を図ることを
目的とする。

〈問題点を解決する為の手段〉 切欠することにより所定塗装面積をもたせた塗
布ロールと、該塗布ロールの外周に対しナンバー
プレートの厚みと略同等の間隙を保つて対設した
案内板と、該案内板の両側にあつて案内板上に載
置したナンバープレートの両側縁を抑止する抑圧
ロールとからなる複数個の塗布装置間に亘つて送
り爪を有する循環鎖帯を前記両案内板の隣接部に
横設し、該鎖帯を前記ロールの周辺速度と同期速
度で循環するようにしてなる。

〈作 用〉 塗布ロール８と案内板１６，１７との対向隙に
ナンバープレート３４を介在し、該プレート３４
の移動方向の両側縁部を抑圧ロール２４，２５に
よつて該プレート３４が浮動することなく円滑に
移送できる程度に保持し、該塗布ロール８に塗料
を付着させた状態で該ロール８を一定方向に回動
させる。

これと同時に両案内板１６，１７間にあつて各
塗布装置A₁，A₂……に亘つて張設した循環鎖帯
４上の送り爪の１個をナンバープレートの進行方
向後側面に掛合させて該循環鎖帯４と前記塗布ロ
ール８とを一定方向に同期速度で移動させること
により、該ナンバープレート３４の所望塗装面に
塗布しながら移動させ、先行の塗布装置A₁によ
つて最初に塗装された該プレートを次工程の塗布
装置A₂へ順次に送り込むことにより所定回数の
塗り重ねを行なうものである。

〈実施例〉 以下本考案を図面に示す実施例について詳細に
説明すると、機台１の上部に複数個の塗布装置
A₁，A₂……を同上位置に等間隔おきに定置して
なり、該各塗布装置A₁，A₂…は前記機台１上に
横架枢設した水平な軸１４とこれに平行をなす軸
１０上に、一部に切欠部を設けたゴム製の塗布ロ
ール８を該軸１０と共に回動するように横架し、
床板１８，１９の両側（第３図）に対設した枠体
６，７に昇降部材１１，１２により枢設し、該昇
降部材１１，１２の上面に前記枠体６，７を貫通
して挿着した調節螺杆のハンドル２６，２７によ
り上下動可能に支持し、更に該塗布ロール８の円
周下面に該ロール８との間にナンバープレート３
４の厚みと略等しい厚みの間隙を保つて該プレー
ト３４を誘導する一対の案内板１６，１７を機台
１上の床板１８，１９上に定置し、該案内板１
６，１７の両側縁２０，２１に該ナンバープレー
ト３４の進行方向両側縁を軽く抑止する為の抑圧
ロール２４，２４……、２５，２５……を支持具
２２，２３によつて定設し、該プレート３４を円
滑に移動するように保持する。

又、該案内板１６，１７の対向間に、ナンバー
プレート３４の後縁に当接する送り爪５，５……
を前記塗布ロール８の２周間隔おきに突設した循
環鎖帯４を配置し、各塗布装置A₁，A₂……を経
て該循環鎖帯４を機台１上の延長両端に枢設した
スプロケツト２，３間に亘つて張設し、該鎖帯４
と前記塗布ロール８の周辺速度とを同期速度で回
動するように一方のスプロケツト２を何れかの塗
布装置Ａの軸１４と鎖帯３３により連結すると共
に該軸１０と、前記横軸１４とを夫々の軸端に嵌
着した歯車１３，１３′によつて互に連動せし
め、更に該軸１４の他端に嵌着したスプロケツト
１５，１５を経て電動機Ｍの駆動スプロケツト３
１に夫々鎖帯３３，３３…を介して連結してな
る。

又、前記塗布ロール８には塗料パン３０に浸る
取り出しロール３２と接する中介ロール３２′を
外接させており、塗料パン内に溜めてある所定色
の塗料を軸１４の回動によつて該軸１４の外端と
塗布ロール８の軸端にある夫々の歯車１３，１
３′を経て前記塗料取り出しロール３２及び中介
ロール３２′の軸端に設けた伝動歯車（図示せ
ず）を介して該塗料取り出しロール３２を定速回
転せしめて塗料を取り出すように構成されてい
る。

尚、符号２８，２９は前記昇降部材１１，１２
の上下動の大小即ち塗布ロール８とナンバープレ
ート３４との接触圧を表示するためのダイヤルゲ
ージである。

上記の如く構成することにより第５図に示すよ
うに塗布ロール８の切欠部９の範囲内にナンバー
プレート３４の外縁部３６が対応するようにする
ことにより塗布ロール８の塗布面は該ナンバープ
レート３４の外端部３６を除いて文字面（数字
部）にのみ外接し、該ロール８とプレート３４と
が同期速度で移動している為に該ロール８が一回
転し終えた時プレート３４の内縁巾ａが繰り出さ
れ、対辺側の外縁部３６がロール８の切欠部９内
に一致する。

従つて、ナンバープレートの外縁部３６は塗布
ロール８とは全く接触しない為に内縁巾ａ内にあ
る文字面３５のみが塗装され色違いの文字面塗布
であつても何ら支障なく、又通常ナンバープレー
トは数回の塗り重ねが必要であるため同一構造の
塗布装置を２基或はそれ以上連ねた２連式、３連
式とすることにより所要塗布面のみを確実に塗布
することができる。

又、ナンバープレート３５の寸法が異なり内縁
巾ａが変わる場合には、塗布ロール８の外径を変
更することなく切欠角ｅの異なるロールを幾通り
か用意しておきこれを交換することにより該プレ
ートの大小に対応させるものである。

〈考案の効果〉 本考案装置は上記のようになり、塗布ロールの
回転とナンバープレート送り爪の移動速度が同期
速度であり、しかも該プレートは送り爪によつて
のみ塗布ロールの正規塗布面下に案内されるから
両者の対応は正確であつて位置ずれを全く生じな
い。

又、本装置の始端供給部にナンバープレートを
挿入するだけで自動的に所定回数の塗布動作が行
なわれるので指手を汚したりすることなく能率的
に作業が推進される。

マスキング板が全く不用となり、同じ外径で切
欠角の異なる幾通りかのロールを用意しておくだ
けでナンバープレートの大小の何れにも容易に対
応することができる。

それに構造も簡単で特に高度の塗装技術をも要
することなく何人もが使用でき人件費の節減にも
なるなど優れた多くの効果を有する実用価値の高
い考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の全体を示す正面図、第２
図は同上平面図、第３図は第１図Ｘ−Ｘ拡大断面
図、第４図は第３図Ｙ−Ｙ拡大断面図、第５図は
塗布ロールとナンバープレートとの関係を示す説
明図、第６図は従来の塗布状態を示す斜視図、第
７図は同上の縦断側面図である。 ４……循環鎖帯、５……送り爪、８……塗布ロ
ール、１６，１７……案内板、２４，２５……抑
圧ロール、３４……ナンバープレート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動機によつて駆動する軸上に、切欠部の形成
   により所要塗装面積をもたせた塗布ロールを枢支
   し、該塗布ロールの下面に該ロールとの間にナン
   バープレートを介在し得る間隙を保つて該ナンバ
   ープレートの案内板を定設すると共に該案内板の
   両側にナンバープレートの周縁を軽く抑止する抑
   圧ロールを対設して、両案内板の対向辺間に該ナ
   ンバープレートを押送する為の送り爪を設けた循
   環鎖帯を前記塗布ロールの転動方向に亘つて横架
   張設し、該鎖帯を塗布ロールの周辺と同期速度で
   循環させることを特徴とするナンバープレートの
   文字面塗装々置。