JPS6238564Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、毛髪にパーマネントウエーヴ又はセ
ツテイングの時に使用するワインデングロツトに
関する。

従来のワインデングロツトは、第１図に示すよ
うに筒状体１の両端にそれぞれ複数個の切欠部２
…を形成している。そしてこの筒状体１の外周に
毛髪を巻き込み、切欠部２間に輪ゴム（図示せ
ず）をかけ渡して毛髪を固定し、この状態で薬液
をかけるなどの処置を施こして毛髪にウエイブを
かけている。

しかしこのワインデングロツトは、筒状体１の
外径が一定であるため、毛髪全体にウエイブをか
けた場合、先端から根元まで同じようなウエイブ
がかかつてしまう。即ち、このワインデングロツ
トでは毛髪の先端をピツチの小さいウエイブと
し、根元をピツチの大きなウエイブとして髪形に
自然な感じを持たせることは不可能である。

同様にロングヘアーで毛髪の先端のみにウエイ
ブをかける場合、ウエイブをかけた個所とかけな
い個所とがあるため、髪形に不自然な感じをあた
える。

この考案は、この問題を解消すべくなされたも
ので、外径の異なる筒体の２個又は３個を組合せ
た巻き方により１つの毛髪（ストランド）に、従
来不可能であつたいわゆるダブルアクシヨン又は
トリプルアクシヨンの状態、即ち根本の部分に巾
の狭い強いウエーブを作り、中間部よりも先の部
分に巾の広い緩やかなウエーブを求めたり、ある
いは根本の部分に巾の広いゆるやかな立ち上りと
中間部より毛先の部分に巾の狭い強いウエーブと
いうような状態を熟練を要することなく簡単に求
めることができる。ワインデングロツトを提供す
ることを目的とする。

以下本考案を図示する実施例にもとづいて説明
する。第２図はワインデングロツトの斜視図であ
る。このワインデングロツトは、外筒１１内に固
定手段１２を介して内筒１３を取外し可能に固定
している。外筒１１は、軸方向に２分割され、各
分割体１４，１５相互をその端部にて枢支し、分
割体１４，１５を開閉できるようにしている。各
分割体１４，１５は、それぞれ両端部に輪ゴムを
かけ渡す複数個の切欠部１６…を形成している。
また分割面の一方に細長状の窓部１７…を形成し
ている。この窓部１７の両側面は、第３図に示す
ように外側に向けて傾斜面（分割体１４，１５を
閉じた状態で外側に広がるような傾斜面）を形成
し、ここにスポンジ等の弾性体２２を被覆するよ
うに取付けている。この弾性体２２により窓部１
７から通す毛髪をいためることがない。この窓部
１７は、分割体１４，１５を閉じた状態で、ここ
から毛髪を外に通すためのものである。この窓部
１７の幅（閉じた状態）は、通常５〜７mm程度あ
ればよい。

一方内筒１３は、外筒１１よりも小径で、外筒
１１と略同じ長さである。この内筒１３を外筒１
１に固定する固定手段１２は、内筒１３外周面に
それぞれマジツクテープ（登録商標）１８ａ，１
８ａを取付けている。一方各分割体１４，１５
は、内周面の両端にそれぞれスポンジ体１９，１
９を介してマジツクテープ（登録商標）１８ｂ，
１８ｂを取付けている。そしてマジツクテープ
（登録商標）１８ａと１８ｂとを合せることによ
り、内筒１３を外筒１１に取外し可能に固定でき
るようになつている。なおスポンジ体１９，１９
は、幅を１cm程度として、外筒１１端部との間に
隙間を設け、ここから薬液を注入できるようにす
るのが好ましい。また切欠部１６を設ける関係
で、スポンジ体１９，１９を外筒１１端部から若
干（２〜３mm程度）内側に取付ける。

このワインデングロツトは、次のようにして使
用される。

まず小径の内筒１３に毛髪の先端を巻き付け、
所望回巻き付けた後、内筒１３の両端のマジツク
テープ（登録商標）１８ａを外筒１１の分割体１
４のマジツクテープ（登録商標）１８ｂに合せ
て、内筒１３を分割体１４に固定する。次いで窓
部１７，１７から毛髪を分割体１４の外に出し、
この状態で分割体１５を閉じ、外筒１１の外周に
更に毛髪を巻き付ける。毛髪を巻き終えた後、切
欠部１６間に輪ゴムをかけ渡して毛髪を固定し、
内筒１３に巻かれた毛髪及び外筒１１に巻かれた
毛髪にそれぞれ所定の薬液をかけ、常法に従つた
処置を施こして毛髪にウエイブをかける。

そして輪ゴムを外し、外筒１１の毛髪を巻戻
し、分割体１４，１５を開き、内筒１３を外筒１
１から外して内筒１３の毛髪を巻戻すことによ
り、完了する。

しかしてこのワインデングロツトによれば、毛
髪の先端部を小径の内筒１３で巻き付けるので先
端部のウエイブが小さなピツチ（小刻みなウエイ
ブ）となり、根本部近傍を大径の外筒１１で巻き
付けるので根本部近傍のウエイブが大きなピツチ
（ゆるやかなウエイブ）となる。このようなワン
ストランドダブルアクシヨンに限らず、本考案で
は、ワインデイングロツトの外筒として直径の異
なる２種類のものを使用してワンストランドトリ
プルアクシヨンウエーブとすることができる。即
ちまず小径の内筒のロツトに毛先の先端を巻き付
けて所望の位置まで巻き、次にこの中間径の外筒
のロツトをかぶせて所望の位置まで巻き、その上
から最大径の外筒をかぶせて根本まで巻きこむこ
とによりトリプルアクシヨンのウエーブとするこ
とができる。このため全体として自然なウエイブ
となる。また小径の内筒は、毛髪の根本の部分か
ら根本巻きする場合、その巻き方によつて根本の
部分の動きを右巻き、左巻きと自由に調節できる
ので根本の方向性を簡単に作ることができる。従
つて小径の内筒に毛髪を所望の位置まで巻き、こ
れを分割した外筒内に入れた後外筒を閉じる。こ
の際内筒に巻かれた中間部以外の部分、即ちスト
ランドの頭皮に近い部分と、中間部から毛先まで
の部分とを外筒の外に出す。次いで外に出た毛先
部分を毛先が最後に巻かれるように中間部から毛
先にかけて巻き（根本巻きの場合と同様）、そし
て毛先をカバーで留める。この場合も、径の異な
る２種類の外筒を用いて、三重筒構造となるよう
にすれば、ウエーブにより変化をつけることがで
きるいわゆるワンストランドトリプルアクシヨン
を行うことができる。

またマジツクテープ（登録商標）１８ａ，１８
ｂで固定するので、内筒１３の着脱をワンタツチ
でおこなえ、作業性がよい。更にスポンジ体１９
を設けているので、各種外径の内筒１３を使用し
ても、このスポンジ体１９が弾性変形して、内筒
１３を外筒１１に的確に固定できる。このため内
筒１３の外径（あるいは外筒１１の外径）を変え
ることにより、毛髪のウエイブあるいはカールを
好みに合せて所望のものとすることができる。

なお本考案の固定手段は、上記実施例に限ら
ず、例えば第４図に示すように内筒１３外周面の
両端に２mm程度の複数個のＶ字状突起２０…を設
け、又分割体１４，１５内周面の両端にＶ字状切
欠き２１ａを有するブロツク２１を外筒１５と１
体に設け、切欠き２１ａに突起２０を嵌挿して固
定するようにしてもよい。更に分割体１４，１５
に内筒１３を固定する受け台を設けてもよい。要
は内筒１３を外筒１１に取外し可能に固定できる
ものであればよい。

以上の如く本考案によれば外径の異なる内外筒
にそれぞれ毛髪を巻き付けてウエイブの状態を変
化させることができるので、ワンストランドの根
本、中間、毛先の部分とにウエーブとボリユーム
の立ち上りの変化を与えることで、従来のワイン
デイングロツトでは求められない立体感と自然な
表情を求めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のワインデングロツトの斜視図、
第２図は本考案の一実施例を示すワインデングロ
ツトの斜視図、第３図は第２図の−線に沿う
断面図、第４図は本考案の他の実施例を示すワイ
ンデングロツトの斜視図である。 １……筒状体、２……切欠部、１１……外筒、
１２……固定手段、１３……内筒、１４，１５…
…分割体、１６……切欠部、１７……窓部、１８
ａ，１８ｂ……マジツクテープ（登録商標）、１
９……スポンジ体、２０……突起、２１……ブロ
ツク、２２……弾性体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸方向に分割され各分割体を開閉自在に取付け
   た毛髪巻回用外筒と、この外筒より小径の毛髪巻
   回用内筒と、外筒内周面の両端部と内筒外周面の
   両端部とに設けられ内筒を外筒内に取外し可能に
   固定する固定手段とを具備し、内外筒にそれぞれ
   毛髪を巻回するようにしたことを特徴とするワイ
   ンデングロツト。