JPS6238410Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、オートバイ等のクラツチのクラツ
チハウジングの軸架装置の改良に関する。

オートバイ等のクラツチでは、スリーブハブを
固定する被動軸に、クラツチハウジングをスペー
サー及びスラストワツシヤを介して回転自在に軸
架する。その場合、スペーサーの内周及びスラス
トワツシヤの内周は、被動軸に挿入するだけであ
るので、クラツチハウジングの回転につられて、
スペーサーが回転することがあり、スペーサーの
内周、特に両端内周部分が回転による摺動で摩耗
してガタが発生することがあつて具合が悪い。

この考案は、かかることがないように改善した
もので、以下図面に示す本考案の実施例について
説明する。

被動軸１の端部には、スプライン２を設けて、
スリーブハブ３の軸孔スプライン４を挿入して、
ナツト５で回転一体に締着する。本考案では、被
動軸１のスプライン２を軸方向に若干長くする。
又、スペーサー６には、内周一端にスプライン７
を設け、スラストワツシヤ８の内周にもスプライ
ン９を設ける。スペーサー６及びスラストワツシ
ヤ８は被動軸１に挿入し、スプライン７及びスプ
ライン９を被動軸１のスプライン２に嵌合する。
クラツチハウジング１０は、ローラーベアリング
１１を挿入して、スペーサー６に回転自在に軸架
する。尚、クラツチハウジング１０と、スリーブ
ハブ３間には、駆動摩擦板１２及び被動摩擦板１
３が交互に配置され、プレツシヤープレート１４
によつて圧着されている。

作用について説明する。

クラツチハウジング１０は、ローラーベアリン
グ１１によつて、回転自在にされ、スペーサー６
及びスラストワツシヤ８を介して、被動軸１に軸
架される。スペーサー６は、内周一端にスプライ
ン７を設け、スラストワツシヤ８は、内周にスプ
ライン９を設けて、被動軸１のスプライン２に嵌
め合わせるので、回転方向に固定され、クラツチ
ハウジング１０の回転に、スペーサー６がつれ回
ることがない。このため、スペーサー６に摺動に
よる摩耗が発生しない。

以上説明したように、この考案は、クラツチハ
ウジングの軸孔を、スペーサーとスラストワツシ
ヤを介して被動軸に回転自在に軸架するものに於
て、スペーサーの内周一端とスラストワツシヤの
内周にスプラインを設け、被動軸のスプラインに
嵌合し、スペーサー及びスラストワツシヤを被動
軸に回転一体に固定するようにしたので、スペー
サーが、クラツチハウジングの回転につられて、
つれ回ることがなくなる。こうして、スペーサー
と被動軸間の摺動がなくなるので、スペーサーの
摩耗を防ぐことができ、ガタが発生することがな
いので、クラツチの性能、耐久性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は全体の
縦断略図、第２図は第１図Ａ矢示部分の拡大縦断
面図、第３図はスペーサーの縦断面図、第４図は
同正面図である。 １……被動軸、２……スプライン、６……スペ
ーサー、７……スプライン、８……スラストワツ
シヤ、９……スプライン、１０……クラツチハウ
ジング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クラツチハウジングの軸孔を、スペーサーとス
   ラストワツシヤを介して被動軸に回転自在に軸架
   するものに於て、スペーサーの内周一端とスラス
   トワツシヤの内周にスプラインを設け、被動軸の
   スプラインに嵌合し、スペーサー及びスラストワ
   ツシヤを被動軸に回転一体に固定するようにした
   ことを特徴とするクラツチハウジングの軸架装
   置。