JPS6237981B2 - - Google Patents

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JPS6237981B2
JPS6237981B2 JP55184249A JP18424980A JPS6237981B2 JP S6237981 B2 JPS6237981 B2 JP S6237981B2 JP 55184249 A JP55184249 A JP 55184249A JP 18424980 A JP18424980 A JP 18424980A JP S6237981 B2 JPS6237981 B2 JP S6237981B2
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ultrasonic
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JP55184249A
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JPS57107150A (en
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Taketoshi Iida
Yasuhiko Takemura
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Toshiba Corp
Original Assignee
Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tokyo Shibaura Electric Co Ltd filed Critical Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
Priority to JP18424980A priority Critical patent/JPS57107150A/ja
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Publication of JPS6237981B2 publication Critical patent/JPS6237981B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は複数個の超音波振動素子を有する電子
スキヤン方式の超音波プローブを使用し、所望の
深さに焦点を絞つて血流情報を得ることができる
ようにした超音波診断装置に関するものである。
パルス反射法により組織に応じたエコー情報を
得て、これを画像として表示するようにした超音
波診断装置はすでに実用化され、広く診断に供さ
れている。
ところで近年、診断の重要な情報の一つとして
血流情報が注目されている。
血流情報を得るためには、従来より血流による
超音波のドツプラ効果を利用した超音波ドツプラ
血流計がある。
しかし、これは一応、血流情報を得ることがで
きると云つた程度のもので、実際に使い易く診断
に使用できるドツプラ装置はまだ普及していな
い。
ところで、血流情報を得るに当つて、超音波の
ドツプラ効果を利用する場合に、体表近傍の計測
ではあまり問題にならないが、心臓部など深部計
測の場合では超音波ビームが所望の位置で細く絞
られるようにしないと不要な雑音成分が多くなつ
て測定情報の精度が低下することとなり、S/N
比(信号・雑音比)の改善が特に重要である。
しかしながら、従来において異なる深度におけ
る血流のドツプラ情報を得るためには焦点の異な
る単一振動子の超音波プローブを用意しておき、
深さに応じて所望の焦点距離の超音波プローブを
選択して使用することにより、できるだけ診断対
象部分の深さ位置に焦点が来るようにしてS/N
比の改善を図るようにしている。
ところが、単一振動子の超音波プローブでは良
いS/N比で情報を収集できる範囲は限られてお
り、また、このようなプローブで全般的な深さを
対象とできるようにするには超音波ビームの太さ
がほぼどの位置でも同じような太さとする必要が
あり、この場合、十分な細さに絞ることができな
いから、結果的にS/N比は低下する。
本発明は上記事情に鑑みて成されたもので、超
音波振動素子を複数個並設して成る電子スキヤン
式の超音波プローブを用い励振させる超音波振動
素子群とその個々の素子の励振タイミングにより
焦点を任意深さに設定できるようにして所望の深
さにおけるS/N比を向上させ、高精度の超音波
ドツプラによる血流情報の収集を図ることができ
るようにした超音波診断装置を提供することを目
的とする。
以下、本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。
本装置は所望の深さにおいて焦点を絞ることが
できるようにするため、電子的に超音波ビームを
絞るようにした電子スキヤン方式の超音波装置を
用いる。
即ち、電子スキヤン方式は複数個の超音波振動
素子を並設した超音波プローブを用い、これら複
数の超音波振動素子を隣接する所定数を一組とし
て各々所定のタイミングで励振することにより各
振動素子から放射される音波の位相によつて互い
にある部分では打ち消し合い、ある部分では重畳
して強め合うことにより、超音波ビーム化するも
ので、電子スキヤンでは例えばリニアスキヤンの
場合、前記一組の励振する超音波振動素子群を素
子1ピツチ分ずつ順次選択切り換えしてシフトさ
せてゆく。
このようなものであり、前記1組の励振すべき
超音波振動素子群の各々の励振タイミングを調整
することによつて超音波ビームの集束点を任意に
設定でき、且つ集束点、即ち焦点の大きさをも設
定できる。
血流情報は血管内の血流に対する情報であるか
ら、所望の血管位置に焦点を結ぶようにし、その
焦点位置からの情報のみ得られれば良いわけであ
る。しかも、S/N比を向上させるには焦点をで
きるだけ絞るようにすれば良いわけであるから、
まさに電子スキヤン方式の超音波プローブは血流
情報を収集するドツプラ装置に最適なプローブで
ある。
次にこのような超音波プローブを用いた本装置
の構成について説明する。
第1図は本装置の概略的な構成を示すブロツク
図であり、図中1は複数の超音波振動素子を並設
して構成された電子スキヤン方式の超音波プロー
ブである。2はクロツク・パルスを発生する主発
振器、3はこのクロツク・パルスを受けて動作
し、パルサ駆動用のパルスを発生するパルサ駆動
パルス発生器、4は励振すべき一組の超音波振動
素子の各々の励振タイミングを設定するために用
いる送信遅延素子であり、前記パルサ駆動パルス
発生器3の発生するパルスを遅延して出力する。
5はこの遅延されて得たパルスにて動作して超音
波励振用のパルスを発生するパルサであり、この
パルサ5の出力パルスは前記超音波プローブ1の
超音波振動素子に与えられて超音波励振させる。
6はこのようにして励振された超音波の反射波で
あるエコーを超音波振動素子が捕えて電気信号に
変換し出力したものを受けてこれを増幅するプリ
アンプ、7はこのプリアンプ6の出力を前記超音
波プローブ1に設定した焦点に対応してその焦点
からの情報を抽出すべく遅延処理する受信遅延素
子、8はこの受信遅延素子7の出力を加算する加
算器である。
ここで、送信遅延素子4から受信遅延素子7に
至る送受信系の詳細について第2図を参照して述
べておく。
即ち、超音波プローブ1の超音波振動素子群の
うち、隣接するn個の超音波振動素子T1,T2
〜Toを一組として励振させる場合、その一組の
各々の超音波振動素子T1〜Toに対しそれぞれ一
組ずつ送信遅延素子4〜4o、パルサ5〜5
o、プリアンプ6〜6o、受信遅延素子7〜7
oを対応させて設ける。
従つて、超音波振動素子群の素子T1には送信
遅延素子4を通してパルサ駆動パルスを遅延さ
せて後、これをパルサ5に与えて発生させた超
音波励振用のパルスを与え、これによつて超音波
振動素子T1を励振させ、また、超音波振動素子
T1の捕えたエコーは対応するプリアンプ6
与えて増幅した後、受信遅延素子7にて遅延
し、加算器8に与えると云う具合に、各超音波振
動素子T1〜Toはそれぞれ対応する独立した上記
送受信系を通して送受信制御される。
即ち、パルサ駆動用パルスを電子フオーカス等
の電子コントロール用の送信遅延素子4〜4o
をそれぞれ通して各々予め設定された遅延時間を
得、これを各々対応するパルサ5〜5oに与え
て超音波励振用のパルスをそれぞれ発生させ、こ
れらパルサ5〜5oに対応する超音波振動素子
T1〜Toに与えて超音波をそれぞれ励振させる。
この励振のタイミングは前記送信遅延素子4
oにより定まる遅延量分のずれがあるから、例
えば中央に位置する超音波振動素子の遅延量ほど
遅くしておくことにより一組の超音波振動素子群
(T1〜To)の中央より直進する超音波ビームの
形で超音波を送信することができる。
前述したように、各超音波振動素子T1〜To
ら送出された音波の位相の関係で超音波ビームの
太さや方向、集束点などが決定されるから、所望
の状態になるように各送信遅延素子4〜4o
遅延量を各々設定する。
このようにして送信された超音波ビームのエコ
ーは超音波振動素子T1〜To各々に入射され検出
されてそれぞれ電気信号に変換される。
そして各々対応するプリアンプ6〜6oにて
増幅された後、対応する受信遅延素子S1〜7o
より送信時に与えた遅延量やその他に合わせて遅
延を与えて取り出し、加算器8によりこれら各遅
延素子7〜7oを加算して同一深さの情報がま
とまるようにして抽出する。
前記各送信遅延素子4〜4o及び各受信遅延
素子7〜7oの各々は例えばタツプ選択により
遅延量を選択するデイレー・ライン等を用い、こ
れらの各々の遅延量は系の各種制御を司る第1図
のコントローラ9によつて設定されるものとす
る。コントローラ9はその他、前記主発振器2の
制御及び後述するレンジ・ゲート発生器の制御等
を行なう。
再び第1図に戻つて説明を続ける。10は操作
パネルであり、コントローラ9に対して各種の設
定指令やモード切換、焦点位置の設定等の指示を
行なう。
11はコントローラ9によつて制御され、前記
主発振器2の発生するクロツクパルスを基準に操
作パネル10にて設定された焦点位置即ち、深さ
対応のタイミングでサンプリング信号を発生する
レンジ・ゲート発生器、12は前記主発振器2の
出力するクロツク・パルスを基準に前記加算器8
の出力を位相検波する位相検波器、13は前記サ
ンプリング信号を受けて動作し、この位相検波器
12の出力をサンプル・ホールドしてそのホール
ド値を出力するサンプル・ホールド回路、14は
このサンプル・ホールド回路13の出力を平滑化
して滑らかな波形とするフイルタ、15は前記操
作パネル10の焦点位置(深さ位置)設定に応動
し、設定位置に対応するマーカを発生するマーカ
発生器、16は前記フイルタ14の出力及びマー
カ発生器15の出力及び加算器8の出力を受けて
これを像として表示するモニタ装置、17はフイ
ルタ14出力または加算器8及びマーカ発生器1
5の出力の選択切換を行なつて前記モニタ装置1
6に与えるための切換回路である。
尚、この切換回路17は前記操作パネル10に
よる各種設定に応じて自動切り換えされる他、本
超音波診断装置はドツプラを利用する場合の血管
位置決めを行なうためにBモード像の表示を行な
うことができるようにしてある。
次に上記構成の本装置の動作について説明す
る。
本装置は血流情報を得たい血管の位置に超音波
ビームの焦点を合わせるべく、まず、第1にその
位置決めを行なう。
これは操作パネル10によりBモード表示にモ
ード設定を行なうことにより行なう。Bモード表
示にモード設定を行なうとコントローラ9はBモ
ード表示を行ない得るように送信遅延素子4
o及び受信遅延素子7〜7oの各々の遅延量を
設定する。ついで、切換回路17に対し加算器8
出力及びマーカ発生器15出力を選択すべく切換
指令を与えて切り換える。
次にコントローラ9は主発振器2に指令を与え
てこれを駆動させる。これによつて、主発振器2
は発振し、クロツク・パルスを発生する。このク
ロツク・パルスは各送信遅延素子4〜4oに与
えられ、それぞれの遅延量だけ遅延されて対応す
るパルサ5〜5oに与えられる。するとパルサ
〜5oはパルスを受けた時点でそれぞれ超音
波励振用のパルスを発生し、対応する超音波振動
素子T1′〜Toに与える。これにより各超音振動
素子T1′〜Toは励振され、超音波を発生する。
この各超音波振動素子T1′〜ToはBモードを得
るに必要なタイミングをもつて励振されるわけで
あるから、集束されて超音波ビームとなつて送信
される。
このエコーは各超音波振動素子T1′〜Toに入
つてそれぞれ検出され、その検出出力は対応する
プリアンプ6〜6oを通つて受信遅延素子7
〜7oに入り、それぞれ遅延されて同一位置から
の情報がそれぞれ同一タイミングで出されること
になる。各受信遅延素子7〜7oの出力は更に
加算器8によつて加算された後、切換回路17を
介してモニタ装置16に与えられ、モニタ装置1
6上に表示される。
超音波プローブ1がリニア電子スキヤン用のも
のであるとするならばコントローラ9は次に各パ
ルサ5〜5o、プリアンプ6〜6oの各々対応
させるべき超音波振動素子を変えるべく図示しな
い切換回路により前記n個で形成される一組の超
音波振動素子群を超音波振動素子一ピツト分隣り
にずらして接続切り換えし、T2〜To+1のn個を
新たな一組とする。そして、上述の如き動作を行
なつて、超音波エコーを得、これをモニタ装置1
6に表示する。以後、これを繰り返えす。
超音波プローブ1が定位置にあるものとすれば
この結果、超音波ビームの位置は順にシフトされ
ることになり、モニタ装置16にはBモードによ
る超音波断層像が表示されることになる。
血流情報を得るには所望とする血管位置に超音
波ビームを位置させ、且つその血管位置に超音波
ビームの焦点が来るように設定する必要がある。
従つて、本装置ではBモード像をモニタ装置1
6にて観察しながら操作パネル10を操作してこ
れを容易に行なうことができるようにしている。
即ち、操作パネル10により焦点位置を設定す
るための焦点位置設定モードに設定する。
操作パネル10には設定位置を決めるための例
えば可変抵抗器等による設定器が設けてあり、焦
点位置設定モードではこの設定器出力に対応させ
て前記コントローラ9は前記送信遅延素子4及び
受信遅延素子7の各遅延量を記憶し、また、レン
ジ・ゲート発生器11のサンプリング・パルス発
生時点を変えると共にマーカ発生器15を前記設
定器出力に応じた位置でマーカが発生するように
設定する。
マーカ発生器15の出力は切換回路17を介し
てモニタ装置16に与えられるので、モニタ装置
16には前記設定器の出力に応じた位置に焦点位
置を示すマーカが表示されることになる。
従つてBモード像を見ながら設定器を操作し、
マーカが所望とする位置に来るように調整する。
調整中はマーカのみが移動され、送受信系は通常
のリニア・スキヤンのモードで制御される。
マーカによる位置決めは当然、超音波ビームの
位置設定も含むものとする。
このようにして位置決めが終了したならば操作
パネル10によつて血流情報装定指令を与える。
するとコントローラ9は送信遅延素子4〜4
o及び受信遅延素子7〜7oを前記記憶した遅延
量に設定すると共に前記の位置決めにより設定し
た超音波ビーム位置になる超音波振動素子群をパ
ルサ5o、プリアンプ6〜6oに接続す
る。そして、切換回路17をフイルタ14の出力
側に切り換える。
次に主発振器2で発生されたパルスを受けてパ
ルサ駆動パルス発生器3は動作し、このパルサ駆
動パルス発生器3はパルスを発生する。
このパルスは各送信遅延素子4〜4oに与え
られ、これらによつて各々所定遅延量遅延されて
各々対応するパルサ5〜5oに与えられる。
すると各パルサ5〜5oは各々パルスを入力
された時点で超音波プローブ1を駆動する励振パ
ルスを発生する。超音波プローブ1は前述の位置
決め設定した位置より超音波ビームが送信できる
超音波振動素子群の対応する超音波振動素子に励
振パルスを与えることができるよう選択接続され
ているから、パルサ5〜5oから励振パルスを
受けた超音波プローブ1はその超音波振動素子群
が励振されて前述の位置決め設定された位置より
第3図aの如く超音波ビームが送出されることに
なる。この超音波ビームは操作パネル10によつ
て設定した深さに焦点が結ばれるよう集束され
る。
その反射エコーEc(第3図b)は前述の超音
波振動素子群の各々にて検出され、それぞれ該超
音波振動素子に対応するプリアンプ6〜6o
より増幅された後、対応する受信遅延素子7
oに入力されそれぞれの遅延量分遅延されて加
算器8により加えられる。これによつて各超音波
振動素子より検出された同一深さの情報が重畳さ
れ同一時点で出力されることになる。
この加算器8出力は第3図cの如く位相検波器
12によつて位相検波されサンプル・ホールド回
路13に入力される。尚、第3図cにおけるIpは
体表面で反射されて検出されるイニシヤル・パル
スを示す。
また、所望とする生体深度のドツプラ信号を得
るべく前記位置決め時にコントローラ9を介して
深さ設定されたレンジ・ゲート発生器11は主発
振器2の出力パルスを基準にその設定された深さ
対応のタイミングで第3図dの如くサンプリン
グ・パルスを発生してサンプル・ホールド回路1
3に与える。するとサンプル・ホールド回路13
はそのサンプリング・パルスを受けた時点の位相
検波器12の出力をホールドし、第3図eの如く
フイルタ14に出力する。
このような動作は主発振器2よりパルスが発生
する毎に繰り返えされる。
第3図f,g,h,iは時間を圧縮して示した
位相検波器出力、サンプリング・パルス、サンプ
ル・ホールド回路出力、フイルタ出力を示すもの
で、Tは主発振器2の出力パルスの繰り返し周期
に相当する。
かくして主発振器2の出力パルス繰り返えし周
期毎に超音波ビームが送信され、その反射エコー
の位相検波出力をサンプリングして得られた所望
深さの位相検波出力はフイルタ14によつて第3
図iの如く平滑化された後、モニタ装置16に与
えられて血流情報を示す信号として表示される。
この血流情報を示す信号は位相検波後の反射エ
コーを所望とする深さ対応のサンプリング・パル
スでサンプリングして抽出して得たものであるた
め、その深さにおける血流の速度変化に対応した
ものとなる。
ところで、かかる血流情報を検出測定する場
合、所望血管位置の血管内腔部分において焦点が
絞られ、その焦点の大きさができるだけ小さけれ
ば小さい程、真の情報が得られ、S/N比が高く
なつて分解能が向上する。
即ち、血流からの反射エコーであるパルス・ド
ツプラ信号のパワーPは P∝PiCτW ……(1) ただし、Piは照射超音波のパワー、Cは音速、
τはパルス幅、Wはビーム幅である。
で与えられ、この第1式から明らかなようにP
はWが細い程、大となるから(即ちS/N比が向
上する)から、従つて、良質な血流情報信号を得
るには超音波を所望血管内腔位置でビーム幅がで
きるだけ細くなるようにする必要がある。
ところが、超音波ビームは一般に第4図及び第
2式に示すように近似的に与えられる。ここで、
Dはn個で構成される超音波振動素子群の口径
(幅、アパーチヤー)、Fは焦点、λは超音波ビー
ムの波長、l1〜l2は超音波ビームの細い深度範囲
とすれば F<D/4λの条件下において このように一般的にはl1〜l2の範囲が細く絞ら
れるので、この範囲ができるだけ長くなるように
する。従つて、この場合、ビームの太さは平均的
に細くする。
一方、パルス・ドツプラによる血流情報検出で
は生体の所望の深度の一点の情報で良く、その他
の部分の情報は不要である。従つて、その一点の
位置でのみできるだけ細く絞られていれば良い。
ところで、超音波ビームは第5図に示すよう
に、焦点Fを固定した場合、超音波ビームが送信
される口径(アパーチヤー)DをD2(D2>D1)の
如く大きくする程、焦点F付近での超音波ビーム
径はUB2の如く細くなる。
第5図において実線で示す小なる送信口径D1
の場合の超音波ビームUB1及び大なる送信口径
D2の場合の超音波ビームUB2はともに近似パタ
ーンであり、また、ここではD2はD1の4倍とし
て示してある。
この図からわかるように焦点を固定して、超音
波送信口径Dを大と成せば焦点F付近での超音波
ビームは非常に細くなる。但し、超音波ビームの
細く絞られている範囲は狭くなり、その細く絞ら
れている範囲の前後では超音波ビームは急激に広
がる。
前述したように血流情報の検出では所望の一点
の位置の情報さえ得られれば良いわけであるか
ら、UB2のケースの場合は極めて好都合とな
る。特に焦点付近の超音波ビーム幅は超音波送信
口径Dの大きさにほぼ逆比例するので、良好な
S/N比で所望位置の血流情報が得られる。
第5図の超音波ビームUB2のパターンのよう
にある一点でビームを細く絞るには D≫√4 ……(3) とすれば良いから前記操作パネル10によつて血
流情報を検出する位置決めを行なう際に、その設
定を行なう設定器に連動して深さに応じた焦点F
と超音波送信口径Dが選ばれるようにすれば、所
望の診断位置では常に細く絞られた超音波ビーム
を得ることができることになる。
例えば第6図に示すように血流情報を検出した
い診断部位Aの位置で焦点F1を結ぶように超音
波送信口径D1を選び超音波ビームUBAを送信し
ていた後、その診断部位Aより4倍深い診断部位
Bを検査したいとするとその場合、焦点F2およ
び超音波送信口径D2は各々 F2=4F1 D2=4D1 とすれば良い。もちろんD1はD2としておいても
良い。この場合は第7図に示すように診断部位A
ではBの場合より一層、ビームは細く絞られる。
次に診断部位の位置決めに応動させて焦点Fお
よび超音波送信口径Dを変化させる具体例を第8
図に示す。
この図は送信系の場合であるが受信系も同様な
回路構成で実現できる。
即ち、一組の超音波振動素子群を構成する超音
波振動素子数がn個の場合、それらに対応したn
個のデイレー・ラインDL1〜DLoがある。
超音波ビームの集束はこれらのデイレー・ライ
ンDL1〜DLoによつて与えられる遅延量により実
現される。
デイレー・ラインDL1〜DLoは複数の遅延量選
択のためのタツプがあり、各々タツプ選択用の電
子スイツチS1〜Soが接続されていて対応するこ
の電子スイツチS1〜Soによりデイレー・ライン
DL1〜DLoはタツプを選択されて遅延量が選ば
れ、この選ばれたタツプよりパルサ駆動パルス発
生器3の出力パルスを取り出して対応するパルス
〜5oに与える構成となつている。
前記各電子スイツチS1〜Soの切り換えは予め
各種条件、例えば診断部位の深さなどに対応した
各々のデイレー・ラインDL1〜DLoに設定される
べき遅延量選択のためのタツプ選択データが記憶
されているROM(読み出し専用のメモリ)の読
み出しデータによつて行なわれるようになつてお
り、このROMの読み出しアドレスの指定は前記
コントローラ9により前記操作パネル10の設定
器出力に応じて行なわれる。
即ち、設定器により診断部位が設定されるとコ
ントローラ9はこれに対応したROMのアドレス
信号を出力し、そのアドレスの内容をROMより
読み出す。
このアドレスには前記深さに対応してその深さ
で超音波ビームを集束させることのできる遅延量
となる各電子スイツチS1〜Soの端子切り換えデ
ータが記憶されているから、ROMの読み出しデ
ータに対応して各電子スイツチS1〜Soは切り換
え制御され、デイレー・ラインDL1〜DLoのタツ
プを選ぶ。
従つて、深さ設定に応動して自動的にその深さ
位置で超音波ビームが集束するような遅延量が得
られ、これらデイレー・ラインDL1〜DLoを通し
てそれぞれ遅延されたパルスは対応するパルサ5
〜5oに与えられる。そして、ここで励振パル
スとして出力され対応する超音波振動素子T1
oに与えられて前記深さにて集束する超音波ビ
ームとなつて送出される。
設定する深さを変えれば同様のことが行なわれ
て新たな最適値に自動的に設定される。
尚、以上は超音波振動素子群の構成素子数をn
個一定として説明したが、前記各電子スイツチS1
〜Soはその入力データによりいずれのタツプを
も選択しない、即ち、スイツチ開放の状態をとり
得るものを使用すれば励振すべき一組の超音波振
動素子群の超音波振動素子数を変えることができ
る。
従つて、電子スイツチS1〜Soを適宜に開放状
態とすることにより、超音波を送出する口径Dを
変えることができ、深さに応じてより一層最適な
超音波ビームの集束を行なうことができる。
尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限
定することなく、その要旨を変更しない範囲内で
適宜変形して実施し得るものであり、例えば超音
波プローブとしてはリニア電子スキヤン用のもの
の他、セクタ電子スキヤン用のものも利用でき
る。また、超音波断層像と血流情報の表示は並行
して行なうようにしても良い等、その他適宜に変
形して応用できる。
以上、詳述したように本発明によればBモード
像でマーカをドツプラ観測点に表示するだけで、
超音波ビームの集束位置をこのマーカの深さに設
定することができるので、S/N比の秀れた血流
情報を自動的に得ることができる。しかも、メモ
リの内容を変更するだけで容易に集束位置を変更
することができ、集束位置ごとに特別な回路を必
要としない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すブロツク図、
第2図はその送受信系部分の構成を示すブロツク
図、第3図a〜iは本装置の動作を説明するため
のタイムチヤート、第4図は電子スキヤンによる
超音波ビームの集束と広がりの様子を説明するた
めの図、第5図は一般的な超音波送出の口径
(幅)と超音波ビームの関係を説明するための
図、第6図は焦点近傍で極めて細く絞るようにし
た場合において異なる焦点距離としたときの必要
な超音波送出の口径の関係を説明するための図、
第7図は同一超音波出口径とした場合の焦点距離
と集束径の関係を説明するための図、第8図は遅
延素子とその遅延量を設定するための回路例を説
明するための図である。 1……超音波プローブ、2……主発振器、3…
…パルサ駆動パルス発生器、4,4〜4o……
送信遅延素子、5,5〜5o……パルサ、6,
〜6o……プリアンプ、7,7〜7o……受
信遅延素子、8……加算器、9……コントロー
ラ、10……操作パネル、11……レンジゲート
発生器、12……位相検波器、13……サンプ
ル・ホールド回路、14……フイルタ、15……
マーカ発生器、16……モニタ装置、17……切
換回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 複数の超音波振動素子を並設になる超音波プ
    ローブと、これら超音波振動子に遅延量を与える
    遅延素子と、これら遅延素子を介して供給される
    パルスにより前記超音波プローブの隣接する複数
    個の超音波振動素子を1組として励振して集束さ
    れた超音波ビームを被検体に送波し、その反射波
    を受波する送受信部と、この送受信部から供給さ
    れる受波信号を処理し、Bモード像として表示す
    る第1表示部と、この第1表示部に表示されたB
    モード像上で血流観測点を指示するマーカを表示
    するマーカ発生部と、前記送受信部から供給され
    る受波信号から前記マーカに対応する信号を取出
    すレンジ・ゲート部と、このレンジ・ゲート部に
    よつて取出された信号からドツプラ偏移信号を抽
    出して表示する第2表示部と、超音波ビームの集
    束位置の異なる深さに対応して、各振動素子に与
    える遅延量を蓄積したメモリ部と、前記マーカ発
    生部によつて指示されたマーカの深さに対応する
    遅延量を前記メモリから読み出して、これら遅延
    量に前記遅延素子を設定する制御部とを備えたこ
    とを特徴とする超音波診断装置。
JP18424980A 1980-12-25 1980-12-25 Ultrasonic diagnostic apparatus Granted JPS57107150A (en)

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