JPS623762B2 - - Google Patents

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JPS623762B2
JPS623762B2 JP15400382A JP15400382A JPS623762B2 JP S623762 B2 JPS623762 B2 JP S623762B2 JP 15400382 A JP15400382 A JP 15400382A JP 15400382 A JP15400382 A JP 15400382A JP S623762 B2 JPS623762 B2 JP S623762B2
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JP
Japan
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phosphine
activated carbon
arsenic
crude
pressure
Prior art date
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Expired
Application number
JP15400382A
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English (en)
Other versions
JPS5945913A (ja
Inventor
Shukichi Nabekawa
Koichi Takahashi
Shuji Oota
Masayuki Maruyama
Yutaka Demura
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Chemical Industrial Co Ltd filed Critical Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Priority to JP15400382A priority Critical patent/JPS5945913A/ja
Publication of JPS5945913A publication Critical patent/JPS5945913A/ja
Publication of JPS623762B2 publication Critical patent/JPS623762B2/ja
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  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はホスフインの精製方法に関するもので
あり、更に詳しく謂えばアルシン(AsH3)を代表
とする水素化砒素化合物等の不純物を含有するホ
スフイン(以下、「粗製ホスフイン」と称す)か
ら水素化砒素化合物を選択的に除去し、実質的に
純ホスフインおよび水素のみを含有する精製ホス
フインを得る方法を提供しようとするものであ
る。 一般にホスフインの製造方法としては、黄りん
にアルカリを作用させる方法、黄りんを高温で加
水分解する方法、金属りん化合物、例えばりん化
アルミニウム、りん化亜鉛などに水または酸を反
応させて得る方法、黄りんの電解還元による方法
などが提案されている。 しかし、これ等の方法はいずれも黄りんを出発
原料としているが、該黄りん中にはりん鉱石の産
地により異るが、通常、砒素が40〜60ppm含有
されているために製造された組製ホスフイン中に
はアルシン代表とする水素化砒素化合物がアルシ
ンとして10〜400ppm程度含有されている。 ホスフインは各種りん化合物誘導体の出発物
質、還元剤、また半導体原料として重要なもので
あり、その使用に当つて、特に半導体原料として
用いる際、ホスフイン中に砒素が含有されている
と半導体の品質の低下をきたす原因になり好まし
くない。 従つて、粗製ホスフインに含有している水素化
砒素化合物を除去することは、業界において重要
な課題である。しかし、りん及び砒素はいずれも
周期律第V族に属している元素であるために、そ
れらの誘導体であるホスフインとアルシンは化学
的性質が非常に良く類似し、又物理的性質におい
てもアルシン(沸点―62.4℃、融点―116.3℃、
20℃における水に対する溶解度23ml/100ml)と
ホスフイン(沸点―87.7℃、融点―133℃、20℃
における水に対する溶解度20ml/100ml)は酷似
しているために化学的手段及び物理的手段のいず
れを用いても粗製ホスフイン中のアルシンの除去
は極めて困難である。加えて、粗製ホスフイン中
に数100ppm以下しか含有されていないアルシン
を除去することは、尚更困難であるために、除去
法を記載した技術文献は見当らず、現状において
はアルシン以外の不純物を吸着除去する精製の際
に副次的に除去されているに過ぎず、使用目的た
とえば前記の半導体によつてはアルシン含量の極
めて少ない高純度のホスフインを容易に入手出来
ない問題点があつた。 そこで本発明者等は上記の現状に鑑みアルシン
等の水素化砒素化合物を含有する粗製ホスフイン
の精製法について鋭意研究した結果、粗製ホスフ
インを活性炭と特定の重量割合で接触させるだけ
という容易かつ工業的な方法で極めて効率的に水
素化砒素化合物を選択的に吸着除去し得ることを
知見し本発明の完成に至つたものである。 即ち本発明は実質的に無酸素状態において、不
純物として水素化砒素化合物を含有する粗製ホス
フインを活性炭と、活性炭単位重量当り等重量以
下の割合で接触させ、該水素化砒素化合物を吸着
させ除去することを特徴とするホスフインの精製
方法である。 ここで実質的に無酸素状態というのは、空気ま
たは酸素の不存在の状態、例えば窒素、ネオン、
アルゴン等の不活性ガスで反応器内を置換した状
態又は真空にした状態をいう。本発明の実施にあ
たつてはかかる無酸状態において粗製ホスフイン
を特定の重量割合で活性炭と接触処理すればよ
い。しかして不純物の水素化砒素化合物は選択的
に活性炭に吸着され、一方ホスフインは活性炭を
詰めた容器の出口から水素化砒素化合物をほとん
ど含有せずに回収される。この接触操作は回分式
あるいは連続式のいずれの方法においても実施す
ることができる。 ここに回分式とは圧力容器例えばオートクレー
ブ中に活性炭を充填し、その中に粗製ホスフイン
を仕込み、一定時間粗製ホスフインと接触させる
方法である。 ホスフインはガス状又は液状で仕込んでもよ
い。ガス状で仕込む場合はホスフインの自圧でそ
の蒸気圧まで仕込むことができる。液状で仕込む
場合は適当な冷媒例えば液体窒素またはドライア
イス/アセトン等を使用し、圧力容器中に凝縮さ
せることによつて容易に仕込むことができる。処
理温度は室温下で十分である。処理時間は長けれ
ば長い程精製効果は大きいが、ガス状又は液状で
仕込んでも10時間以上、好ましくは20時間必要で
ある。処理圧力は仕込み量によつて規制され処理
圧力が低くても一定時間活性炭と接触させれば水
素化砒素化合物を除去できるが、処理能力は低下
する。従つて処理能力に応じたホスフインの処理
条件を選定すれば良い。この様にして処理した精
製ホスフインを徐々に圧力容器から回収するだけ
で水素化砒素化合物をきわめて効率良く除去する
ことができる。 次に連続法とは活性炭を詰めたカラム中へ粗製
ホスフインを常圧又は加圧下で通す方法である。
操作は室温下で行なえる事は云うまでもない。ホ
スフインガスの処理速度はとくに規制されるもの
でなく、それが遅ければ遅い程処理効果は大きい
が、逆に処理速度は低下する事は云うまでもな
い。処理速度は強いて云えば活性炭単位重量当り
5〜350重量部/Hrの範囲が適当である。この範
囲以外でも操作は可能であり精製効果も十分ある
が、精製ホスフインガスの回収操作上からみると
実際的でない。 この様に回分式、連続式のいずれの方法を用い
ても水素化砒素化合物を除去することができる
が、本発明において粗製ホスフイン中の水素化砒
素化合物を選択的に活性炭に吸着せしめるために
は使用する活性炭の単位重量に対してそれと等重
量以下の粗製ホスフインを処理する事が必須要件
である。これ以上のホスフインを処理すると回分
法の場合は処理時間が極度に長くなり、また連続
法の場合には破過状態に達するため処理能力が消
失してしまう。活性炭に対するホスフインの処理
圧力はとくに規制されず、常圧からその温度にお
けるホスフインの蒸気圧に至るまで任意に選択す
る事が出来る。 活性炭は吸着速度及び容量が大きい吸着剤であ
るが、特に加圧下で被吸着物としてホスフインを
接触させると吸着容量が著しく増大する。例えば
ホスフインの比吸着量をホスフインの吸着容量
(N・)/活性炭の見掛けの体積()で表わ
すと、ホスフイン圧5Kg/cm2では82、10Kg/cm2
は107、さらに20Kg/cm2では140にも達する。した
がつてホスフインを加圧下で活性炭と接触させる
と活性炭との接触面におけるホスフインの濃度が
高くなり、又接触時間が長くなるため精製効果が
高くなるが、その反面吸着ホスフイン量も増大す
る為、再生の際に未処理のホスフイン量が増える
事になる。しかし再生の際の未処理ホスフインは
予め別に用意した活性炭塔又は容器中に導く事に
よつて再利用する事ができる。従つて、連続法の
場合は複数の例えば2本の精製塔を使用すれば、
精製と再生とを交互に行なう事により連続的にホ
スフインの精製が可能である。この様にして本発
明の使用圧力範囲は0〜60Kg/cm2、好ましくは0
〜30Kg/cm2が適当である。 本発明で使用する活性炭の形状は粒状、破砕状
または粉末状を問わずいずれも採用でき、それぞ
れ精製操作に適した形状の活性炭を使用すれば良
いが、特に粒状又は破砕状のものが好ましい。ま
た活性炭は湿つた状態でも乾燥した状態でも十分
使用できるが、湿つた状態で使用すると精製ホス
フイン中に水分が混入する可能性があり、乾燥状
態で使用すれば精製効果はさらに増大する。 又、活性炭を使用するにあたり、活性炭に硫化
水素、一酸化炭素、二酸化炭素、ハロゲン化物、
窒素酸化物等の無機ガス、メタン、エタン等の有
機ガスを吸着した状態で使用すると精製ホスフイ
ン中に混入される可能性があるため予め加熱、不
活性ガスによる加圧、および真空脱気等の前処理
を行なう必要がある。 本発明における使用済み活性炭は100〜130℃の
温度下で真空脱気する事により容易に再生され、
この再生活性炭は使用開始前の活性炭の処理能力
と同程度まで十分に復帰するため繰り返し使用す
ることができる。 この様にして得られた精製ホスフインおよび精
製前の粗製ホスフイン中の砒素含量は検体ガスの
一定量を過マンガン酸カリウム水溶液に完全に吸
収させた後、その吸収液を砒素について原子吸光
法により分析することにより精度よく測定するこ
とができる。 以下、本発明の効果を列挙する。 (1) 本発明の活性炭による吸着法は蒸留、および
化学薬品による精製法に比較して繁雑な操作、
複雑な装置を必要としないため操作、装置共に
簡単である。 (2) 活性炭は吸着速度、容量共に大きい吸着剤で
ある。これら活性炭は比較的安価で入手し易
く、また再生して繰り返し使用することができ
るのみならず、連続法を用いれば複数、例えば
2本のカラムを使用する事により連続的に操作
可能なため経済的で実用性が高い。 (3) 本発明の方法によつて粗製ホスフインから砒
素化合物を選択的に吸着できるのみならず、も
しかりに他の無機ガスおよび有機ガス等の不純
物が混入した場合でもこれらを同時に除去する
ことができる。 (4) 本発明の方法によつて砒素化合物(AsH3)を
50ないし300ppm含有している粗製ホスフイン
から砒素化合物を選択的に吸着することにより
0ないし数ppmの実質的に無視できる程度ま
で除去することができる。 次に実施例を掲げて本発明を説明するがこれに
限定されるものではない。 実施例 1 内容積1のステンレス製オートクレーブ中に
粒状活性炭350g(商品名ツルミコール4GM)を
充填し、ヘリウムガスによる加圧と真空脱気とを
十分繰り返した後系内を真空にし、このオートク
レーブを液体窒素で冷却することによつて粗製ホ
スフイン300gを仕込んだ。これを室温に戻した
結果圧力は35Kg/cm2まで上昇し、この圧力の下で
75時間放置した。処理したホスフインガスを取り
出し、その内の100mlをサンプリングし、1規定
の過マンガン酸カリウム水溶液50mlに吸収させた
結果、完全に吸収した。この吸収液を原子吸光法
により分析した結果、砒素化合物の含量はアルシ
ン(AsH3)としてホスフイン(PH3)に対して
0.63ppmであつた。一方精製前のホスフインガス
を同様にして過マンガン酸カリウム水溶液に吸収
させた結果、完全に吸収されたが、砒素化合物の
含量は93ppmであつた。 実施例 2 実施例1と同様に内容1のステンレス製オー
トクレーブ中に活性炭350gを充填し、室温下砒
素含量103ppmの粗製ホスフインガスを25Kg/cm2
の圧力に達するまで圧入した結果、粗製ホスフイ
ンを70g仕込むことができた。これを48時間放置
した後精製ホスフインガスを取り出し分析した結
果、砒素含量はAsH3として2.0ppmであつた。 実施例 3 ガス入口部に二次圧調節器、ガス出口部に流量
調節器をそなえた内径5cm、長さ2mのステンレ
ス製耐圧カラムに成形した活性炭(ツルミコー
ル)1744gを充填し、ヘリウムガスによる加圧と
真空脱気とを十分繰り返した後系内を真空にし
1500gの粗製ホスフインを導入した。このとき、
ガス入口部に設置した二次圧調節器により系内の
ホスフインガスの圧力を20Kg/cm2に、また出口部
の流量調節器によりホスフインガスの流量を150
g/Hrに調節した。このようにして活性炭充填カ
ラムから流出してきた精製ホスフインガスを一定
時間毎に採取し、実施例1と同様にして精製ホス
フインガス中の砒素含量を分析した。この結果
AsH3として0.3〜0.7ppmであつた。 この様にして処理した使用済活性炭を100〜130
℃に加熱して吸着したホスフインおよび水素化砒
素化合物を排気したのち、その温度下で更に3時
間真空脱気して実施例4に供した。 実施例 4〜6 実施例3で再生した活性炭カラムを用いて、処
理量および流速を変えてホスフインの精製―再生
を繰り返しそれらの結果を第1表に示した。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 実質的に無酸素状態において、不純物として
    水素化砒素化合物を含有する粗製ホスフインを活
    性炭と、活性炭単位重量当り等重量以下の割合で
    接触させ、該水素化砒素化合物を吸着させ除去す
    ることを特徴とするホスフインの精製方法。 2 活性炭として、使用済み活性炭を加熱下真空
    脱気して再生し、繰返し使用する特許請求の範囲
    第1項記載のホスフインの精製方法。
JP15400382A 1982-09-06 1982-09-06 ホスフインの精製方法 Granted JPS5945913A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15400382A JPS5945913A (ja) 1982-09-06 1982-09-06 ホスフインの精製方法

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JP15400382A JPS5945913A (ja) 1982-09-06 1982-09-06 ホスフインの精製方法

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JPS5945913A JPS5945913A (ja) 1984-03-15
JPS623762B2 true JPS623762B2 (ja) 1987-01-27

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ID=15574784

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JP15400382A Granted JPS5945913A (ja) 1982-09-06 1982-09-06 ホスフインの精製方法

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KR20200136376A (ko) 2018-03-27 2020-12-07 니폰 가가쿠 고교 가부시키가이샤 실릴포스핀 화합물, 실릴포스핀 화합물의 제조 방법 및 InP 양자 도트의 제조 방법

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JPS5945913A (ja) 1984-03-15

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