JPS6237103Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は掻き上げ搬送スクリユーコンベヤの一
方回転作動のみにより、穀物を乾燥機本体の上部
カバー位置まで充填収容できるようになし、もつ
て背丈が低い穀物乾燥機であつても大容量の穀物
を収容し、能率的に穀物を乾燥することができる
穀物乾燥機における配穀装置に関する。

従来、内部に回転自在の搬入スクリユーを収蔵
軸架した搬入樋を備えた配穀装置を、乾燥機本体
の上部を覆う上部カバーの略中央位置に横長に配
設して、該搬入スクリユーの回転作動で所定量の
穀物を乾燥機本体内へ張込ませたり、或は張込ん
だ穀物を乾燥機本体内を循環流動せしめて乾燥を
終了せしめた穀物乾燥機は本出願前例えば特公昭
48−36753号公報に記載されて公知である。

ところで、上述公知の配穀装置における搬入樋
は、一般に底板の中央長手方向に落下口を開口し
た以外は、その周囲は総て囲壁により完全に囲ま
れた構成となつているので、穀物の張込みに際し
て、該穀物を目一杯乾燥機本体内へ張込ませよう
としても、落下口が張込穀物により閉塞された
ら、それ以上穀物を供給することができず、どう
しても上部カバーの内側に未堆積空間が形成さ
れ、上部カバー内側まで穀物が張込ませることが
できない許りか、供給ケ所が底板に開口された落
下口だけであるため、張込作業を能率的に行うこ
とができず張込時間に相当の時間を要するは勿論
のこと、乾燥機本体および昇降機の背丈も必要以
上に高くなる不都合が生じた。

そこで本考案は、上記公知の配穀装置の欠点を
解決するために、上部カバーの略中央直下位置に
或る間隔をおいて配設した搬入樋を穀物がその搬
送過程において搬入樋の上面開放側より左右斜め
上方に向け放擲されるように形成せしめて、穀物
が乾燥機本体の上部カバー位置まで正確に充填さ
れるようにし、もつて背丈の低い籾乾燥機といえ
ども大容量の穀物を収容して能率的な穀物乾燥作
業ができる穀物乾燥機における配穀装置を得るこ
とを目的としたものである。

本考案は前記に鑑み、上記目的を達成させるた
め、特にその構成を、乾燥機本体の上部を覆う上
部カバーの略中央直下に、放擲空間をおいて上面
を開放し、かつ内部に掻き上げ搬送スクリユーコ
ンベヤを回転自在に収蔵軸架した搬入樋を水平に
配設すると共に、前記搬入樋の開放側一側縁には
放擲切欠部と放擲案内舌片とを交互に多数設けた
左右放擲案内体を搬入樋の開放側一部を覆うよう
傾斜して配設した穀物乾燥機における配穀装置と
したものであつて、かかる穀物乾燥機における配
穀装置によれば、搬入樋内に搬入された穀物を、
その搬送過程において掻き上げ搬送スクリユーコ
ンベヤの回転作動で生ずる掻き上げ放擲作用と、
放擲切欠部および放擲案内舌片を交互に設けた左
右放擲案内体の放擲案内作用とにより搬入樋に対
し左右斜め上方位置へ振り分けながら正確に放擲
せしめ、搬入樋の左右両側上方位置に穀物を充填
させることができ、その結果穀物が乾燥機本体の
上方カバー位置まで正確に収容されるので、背丈
を低くしても大容量の穀物を収容して能率的な穀
物乾燥作業を容易に達成できると共に搬入樋の設
置位置を低くできるので、昇降機の背丈も低位に
できる効果を奏する。

以下に本考案に係る穀物乾燥機における配穀装
置を添附図面に示された好適な一実施例について
説明する。

図面において、１は全体を横長角筒状に形成し
た乾燥機本体であつて、該乾燥機本体１の上部は
上部カバー２によつて覆われている。上記の上部
カバー２の略中央直下位置には、放擲空間３をお
いて、上面を開放５した搬入樋４が横長方向のに
沿い水平に配設され、該搬入樋４内には掻き上げ
搬送スクリユーコンベヤ６が回転自在に収蔵軸架
されている。前記の掻き上げ搬送スクリユーコン
ベヤ６は穀物を一方に向け搬送する搬送作用と、
穀物を開放部より上方へ向け掻き上げ放擲させる
作用とを行わせるために第３図に示された如くス
クリユー翼片７，７間に横長の掻き上げ板８を架
設したもの或は第４図に示された如くスクリユー
翼片７′の周縁一部を切り起して掻き上げ片８′と
した場合のものが考えられる。

前記搬入樋４の開放側５一側縁には、放擲切欠
部１０と放擲案内舌片１１とを交互に多数設けた
左右放擲案内体９を搬入樋４の開放側５一部を覆
うよう傾斜して配設せしめてある。１２は乾燥機
本体１の一側に付設した張込みおよび循環ならび
に搬出用の昇降機であつて、該昇降機１２の上部
は搬入樋４の供給始端側に接続されている。なお
前述した掻き上げ板８ならびに掻き上げ片８′の
設置は任意である。

次にその作用について説明する。

今、本考案に係る配穀装置を用いて乾燥機本体
１内へ穀物を上部カバー２位置まで充填収容させ
たい時には、昇降機１２および掻き上げ搬送スク
リユーコンベヤ６を同時に運転して、穀物を昇降
機１２より搬入樋４内に搬入せしめる。さすれ
ば、該穀物は搬送過程において回転する掻き上げ
搬送スクリユーコンベヤ６に付設された掻き上げ
板８或は掻き上げ片８′の掻き上げ作用で搬入樋
４の開放側６一側縁より放擲空間３に向け放擲さ
れようとする。

ところで、穀物が放擲されようとする開放側５
一側端縁には、放擲切欠部１０と放擲案内舌片１
１とを交互に多数設けた左右放擲案内体９が搬入
樋４の開放側５一部を覆うよう傾斜して配設され
ているので、放擲切欠部１０より放擲された穀物
は第１図において搬入樋４に対し、左側斜め上方
に向け放擲され、又放擲案内舌片１１に案内され
た穀物は搬入樋４の右側斜め上方に向け放擲さ
れ、夫々が略均等量宛左右方向に振り分けられ
る。したがつて上述のような放擲作用を継続すれ
ば穀物は搬入樋４の左右両側に上部カバー２位置
まで高く充填され、大容量の穀物を正確に充填収
容させることができる。

以上の様にして所定量の穀物が乾燥機本体１内
に充填収容されたら昇降機１２への穀物供給を停
止して搬入作業を終了せしめた後、充填穀物を乾
燥機本体１内を循環流動せしめると同時に循環流
動中の穀物に乾燥熱風を浴びせ、所定含水率に乾
燥せしめ、乾燥穀物を適宜乾燥機本体１外に搬出
させればよい。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る籾乾燥機における配穀装置
の実施例を示すものであつて、第１図は一部を切
欠した縦断正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線矢視
方向の側断面図、第３図は掻き上げ搬送スクリユ
ーコンベヤに掻き上げ板を装着した場合の一部切
欠した斜視図、第４図はスクリユー翼片に切起し
状の掻き上げ片を設けた場合の掻き上げ搬送スク
リユーコンベヤの一部切欠した斜視図である。 １……乾燥機本体、２……上部カバー、３……
放擲空間、４……搬入樋、５……搬入樋の上面開
放部、６……掻き上げ搬送スクリユーコンベヤ、
９……放擲案内体、１０……放擲切欠部、１１…
…放擲案内舌片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 乾燥機本体の上部を覆う上部カバーの略中央直
   下に、放擲空間をおいて上面を開放し、かつ内部
   に掻き上げ搬送スクリユーコンベヤを回転自在に
   収蔵軸架した搬入樋を水平に配設すると共に、前
   記搬入樋の開放側一側縁には放擲切欠部と放擲案
   内舌片とを交互に多数設けた左右放擲案内体を搬
   入樋の開放側一部を覆うよう傾斜して配設したこ
   とを特徴とする穀物乾燥機における配穀装置。