JPS623697B2

JPS623697B2 -

Info

Publication number: JPS623697B2
Application number: JP13712982A
Authority: JP
Inventors: Susumu Naito
Original assignee: Nitto Seiko Co Ltd
Current assignee: Nitto Seiko Co Ltd
Priority date: 1982-08-05
Filing date: 1982-08-05
Publication date: 1987-01-26
Also published as: JPS5927743A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、所望偏心軸部を有するリベツトを迅
速、かつ、的確に得る偏心リベツトの圧造加工方
法及び金型に関する。

偏心リベツトは、例えば、第１図に示すよう
に、頭部２と軸部３とから構成されている。しか
も、前記頭部２と前記軸部３とは偏心して位置し
ている。従来、この種の偏心リベツトは切削加工
又は型鍛造加工によつて成形されていたので、加
工上、避けられない問題が多くあつた。前記偏心
リベツトを切削加工により成形する場合、高価な
専用工具及び専用治具等が必要であり、しかも、
偏心軸部の成形には高度に熟練した技術が要求さ
れた。その結果、加工工数が多くかかり、偏心リ
ベツトの製造原価が極めて高く、かつ、量産する
ことが不可能であつた。

更に、上記のような致命的な欠点を避けるた
め、偏心リベツトを型鍛造加工によつて成形する
場合でも、上記切削加工の場合に比べて数量的に
は生産量の確保が可能となつたが、しかし、型鍛
造加工後の面粗度が悪く、ばり等の発生が避けら
れなかつた。そのため、型鍛造加工後の偏心リベ
ツトは仕上加工としての切削加工を必要とし、大
量生産には不都合であつた。また、前記切削加工
により頭部の軸心が変わる場合があるため、頭部
と軸部との所定偏心量が達成できず、特に、形状
的に複雑で、かつ、寸法的に小さな偏心リベツト
においては前記切削加工による頭部の軸心変化が
相対的に大きく所定偏心量を保持することが困難
であるため、頭部と軸部との所定偏心量が達成で
きなかつた。

本発明は、上記欠点を除去することを目的とす
るもので、以下実施例を図面に基づいて説明す
る。

第２図及び第３図において、偏心リベツトを冷
間で圧造加工する装置は切断機構８と絞り装置１
５と成形装置と２６とからなつている。

前記切断機構８は切断ダイス９と移送装置１０
と線材ストツパ１２とからなつている。前記切断
ダイス９には線材１３の通孔が貫通している。ま
た、前記移送装置１０はカツタ１１を切断ダイス
９の端面に沿つて移動させ、切断素材１４を次工
程に移送するものである。更に、前記線材ストツ
パ１２は切断ダイス９に対応して配置され、所定
位置を保持するように構成されている。

また、前記絞り装置１５は絞りダイス４と絞り
ダイスホルダ１６と絞りピン１７とノツクアウト
ピン１８とからなつている。前記絞りダイス４に
は、型穴２１が穿設されている。前記型穴２１は
膨穴部５と絞り穴部６と小穴部７とによつて成形
されている。前記膨穴部５は切断素材１４の外径
よりやや大きな径φＤを有する第１円柱穴部２５
と、前記第１円柱穴部２５から絞り穴部６に連な
る曲面部２４とからなつている。前記曲面部２４
は大曲面Ｒ_A，Ｒ_B及び前記大曲面Ｒ_A，Ｒ_Bと絞り
穴部６とを接続する小曲面ｒからなつている。し
かも、前記膨穴部５と前記絞り穴部６とは膨穴部
５の軸心と絞り穴部６の軸心との間に偏心量Ｌを
有するように配置されている。更に、前記小穴部
７はテーパ穴部２２と第２円柱穴部２３とからな
つている。

前記絞りダイスホルダ１６には、絞りダイス嵌
め穴２０が穿設されている。そして、前記絞りダ
イス嵌め穴２０には絞りダイス４が圧入により嵌
着され、前記絞りダイス４は絞りダイスホルダ１
６により保持されている。前記絞りピン１７は絞
りダイス４における型穴２１の膨穴部５の所定位
置まで前進又は後退するように配置されている。
前記ノツクアウトピン１８は絞りダイスホルダ１
６の後方から絞りダイス４における型穴２１方向
へ前進又は後退可能に挿入されている。

前記成形装置２６は成形ダイス２７と成形ダイ
スホルダ２８と予備成形パンチ２９と仕上成形パ
ンチ３１とノツクアウトピン１８とからなつてい
る。前記成形ダイスホルダ２８には成形ダイス嵌
め穴３２が穿設されている。そして、前記絞りダ
イス嵌め穴３２には成形ダイス２７が圧入により
嵌着され、前記成形ダイス２７は成形ダイスホル
ダ２８により保持されている。前記成形ダイス２
７には、所望偏心リベツト１の周面に対応した型
穴２１が穿設されている。前記型穴２１は所望偏
心リベツト１の頭部２を成形する大径穴部３３と
軸部３を保持する小径穴部３４とからなり、しか
も、前記小径穴部３４は絞りダイス４における型
穴２１の絞り穴部６の偏心量Ｌをもつて配置され
ている。前記予備成形パンチ２９は予備成形に対
応する穴を有し、かつ、成形ダイス２７に対向し
て前進後退可能に配置されている。また、前記仕
上成形パンチ３１は所望偏心リベツト１の頭部２
を成形するに適した形状を有し、かつ、成形ダイ
ス２７に対向して前進後退可能に配置されてい
る。前記ノツクアウトピン１８は成形ダイスホル
ダ２８の後方から型穴２１前方方向に前進後退可
能に挿入されている。

上記のように構成した装置を用いて、本発明に
よる偏心リベツトの圧造加工方法を第２図及び第
３図について説明する。

「第１工程」（切断工程）第３図ａは線材１３の切断工程を示す。

上記切断機構８において、前記線材１３が切断
ダイス９の線材１３の通孔に挿入される。前記線
材１３の先端が線材ストツパ１２まで達すると、
前記線材１３はカツタ１１によつて切断される。
しかも、前記線材１３は、線材ストツパ１２が所
定位置を保持しているため、一定寸法に切断され
ている。このように切断された切断素材１４は次
工程の装置の前方へ移送装置１０により移送され
る。

「第２工程」（絞り工程）第３図ｂは絞りダイス４を用いた場合の切断素
材１４の絞り工程を示す。

上記絞り装置１５において、前工程から移送さ
れてきた前記切断素材１４は絞りピン１７により
膨穴部５の第１円柱穴部２５に挿入される。ま
た、前記絞りピン１７が膨穴部５の所定位置まで
前進するに従つて、前記切断素材１４は膨穴部５
の曲面部２４の案内により切断面のばり等による
抵抗を下げ、ながら、絞り穴部６へ押出されてく
る。更に、前記絞り穴部６へ押出されてきた切断
素材１４は小穴部７のテーパ穴部２２を通り、第
２円柱穴部に達し、ノツクアウトピン１８に当接
する。その結果、前記切断素材１４は絞りピン１
７とノツクアウトピン１８とにより規制され、膨
径部３５と軸部３とを有する偏心ブランク１９が
圧造される。その後、前記絞りピン１７が後退す
ると、前記偏心ブランク１９は型穴２１からノツ
クアウトピン１８により排出されるとともに、軸
部の所定偏心位置を保持しながら次工程へ移送さ
れる。

「第３工程」（成形工程）第３図ｃは偏心ブランク１９の予備成形工程を
示し、第３図ｄは偏心ブランク１９の仕上成形工
程を示す。上記成形装置２６において、前工程か
ら移送されてきた前記偏心ブランク１９は予備成
形パンチ２９により型穴２１に軸部３から挿入さ
れ、更に、予備成形パンチ２９が前進することに
より、前記軸部３は小径穴部３４に挿入される。
それと同時に、前記偏心ブランク１９は予備成形
パンチ２９とノツクアウトピン１８とに規制さ
れ、膨径部３５が予備成形され、予備偏心リベツ
ト３０が成形される。次に、仕上成形パンチ３１
が成形ダイス２７前方に前進すると、予備偏心リ
ベツト３０は仕上成形パンチ３１とノツクアウト
ピン１８とに規制され、頭部２が仕上成形され
る。その後、所望偏心リベツト１が型穴２１から
ノツクアウトピン１８により排出される。

以上説明したように、本発明は、切断素材を絞
りダイスにより、一旦、偏心ブランクを成形し、
その後、偏心ブランクを成形ダイスに移送し、成
形加工により所望形状の偏心リベツトを成形して
いるため、偏心ブランクの成形時において軸部の
偏心位置が設定され、成形加工における軸部の偏
心位置が正確となり、偏心リベツトの頭部と軸部
との所定偏心量が達成される。特に、形状的に複
雑で、しかも、寸法的に小さな偏心リベツトを成
形加工する場合でも、頭部と軸部との所定偏心量
が達成されるという効果がある。また、圧造成形
後、ばり等の発生がなく、圧造成形のみで面粗度
のよい品質が得られるので、それに要する仕上加
工としての切削加工の必要がなくなり、それだけ
加工工数が少なくなり、偏心リベツトの製造原価
が低下し、量産化が可能となるなどの効果があ
る。

また、本発明は、絞りダイスの型穴を、絞り穴
部を中心に膨穴部と小穴部とから成形し、かつ、
膨穴部と絞り穴部とを曲面部により接続し、ま
た、絞り穴部と小径穴部とをテーパ穴部により接
続するように構成されているため、膨穴部への切
断素材の挿入時に、切断素材の切断面のばり等に
より阻止されることなく、偏心ブランクが成形さ
れる効果がある。また、絞りピンの膨穴部の所定
位置への前進により、膨穴部内の切断素材が型穴
の曲面部及びテーパ穴部に案内されるため、前記
曲面部及びテーパ穴部は絞りダイスにかかる過度
の圧縮力を緩和吸収して絞りダイスの耐久度を向
上させ、偏心ブランクにばり及びかけその他の傷
をつけることなく、所望偏心リベツトを成形する
などの効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明により得られる偏心リベツトの
正面図、第２図は本発明の絞りダイスの正面図、
第３図ａ，ｂ，ｃ，ｄは本発明の各工程を示す要
部断面図である。１…偏心リベツト、２…頭部、３…軸部、４…
絞りダイス、５…膨穴部、６…絞り穴部、７…小
穴部、８…切断機構、９…切断ダイス、１０…移
送装置、１１…カツタ、１２…線材ストツパ、１
３…線材、１４…切断素材、１５…絞り装置、１
６…絞りダイスホルダ、１７…絞りピン、１８…
ノツクアウトピン、１９…偏心ブランク、２０…
絞りダイス嵌め穴、２１…型穴、２２…テーパ穴
部、２３…第２円柱穴部、２４…曲面部、２５…
第１円柱穴部、２６…成形装置、２７…成形ダイ
ス、２８…成形ダイスホルダ、２９…予備成形パ
ンチ、３０…予備偏心リベツト、３１…仕上成形
パンチ、３２…成形ダイス嵌め穴、３３…大径穴
部、３４…小径穴部、３５…膨径部。

Claims

【特許請求の範囲】１線材１３を切断機構８により所定寸法に切断
し、その切断素材１４を絞り装置１５の前方に移
送し、前記切断素材１４を絞りピン１７により絞
りダイス４の型穴２１の膨穴部５に挿入し、更
に、前記絞りピン１７を膨穴部５の所定位置まで
前進させ、前記切断素材１４を前方に押出してノ
ツクアウトピン１８に当接させ、膨径部３５と軸
部３とを有する偏心ブランク１９を成形し、その後、前記偏心ブランク１９を絞りダイス４
の型穴２１からノツクアウトピン１８により排出
するとともに、成形装置２６の前方に移送し、前
記偏心ブランク１９を予備成形パンチ２９により
成形ダイス２７の型穴２１に偏心ブランク１９の
軸部３から挿入し、更に、予備成形パンチ２９を
前進させることにより、前記軸部３を前記型穴２
１の小径穴部３４に挿入すると同時に、前記型穴
２１の頭部成形穴部内の膨径部３５を予備成形
し、次に、仕上成形パンチにより前記頭部２を頭
部成形穴部に対応する所望形状に仕上成形し、そ
の後、所望偏心リベツト１を成形ダイス２７の型
穴２１からノツクアウトピン１８により排出する
ことを特徴とする偏心リベツトの圧造加工方法。２絞りダイス４に型穴２１を穿設し、その型穴
２１を膨穴部５と絞り穴部６と小穴部７とから構
成し、前記膨穴部５を切断素材１４の外径よりや
や大きな径φＤを有する第１円柱穴部２５と前記
第１円柱穴部２５から絞り穴部６に連なる曲面部
２４とによりなし、かつ、前記曲面部２４を大曲
面Ｒ_A，Ｒ_B及び前記大曲面Ｒ_A，Ｒ_Bと絞り穴部６
とを接続する小曲面ｒから構成し、しかも、前記
膨穴部５の軸心と絞り穴部６の軸心との間に偏心
量Ｌを有するように膨穴部５と絞り穴部６とを配
置し、更に、前記小穴部７をテーパ穴部２２と第
２円柱穴部２３とにより構成していることを特徴
とする金型。