JPS6236791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜技術分野＞ この考案は自動車のセレクトレバー等、本体か
らレバーなどの部品が突出した形状をなす物品の
収納用緩衝包装材に関する。

＜背景および従来技術＞ 自動車のセレクトレバーは、レバー受本体から
操作用のセレクトレバー軸が突出して取付けられ
ており、このレバー軸が邪魔になつて包装しにく
いもので、またレバー軸は特に衝撃や振動に敏感
で、無理な力が加わらないように安定性良く且つ
嵩低く包装するのが非常に難かしいものであつ
た。そして、従来、セレクトレバーを包装するに
は、このレバー軸を予め包装して無理な力が加わ
らないようにしたのち、全体を緩衝シート等で略
球状に包被し、ダンボール箱等に収納してて輸
送、保管に供することが行なわれていたが包装作
業が面倒で収納効率の悪いものであつた。また複
数のセレクトレバーを互いのレバー軸が当らない
ように単に並列して収納することも行なわれてい
たが、これとて包装スペースの点で非常に無駄が
多く、輸送効率が悪いもので、複数のセレクトレ
バーを安定性良く且つ嵩低く収納でき、収納効率
の良い包装材が要望されていた。

＜目的＞ この考案は、上記のような包装しにくいセレク
トレバー等を緩衝性良好に且つ嵩低く、しかも効
率良く収納できる包装材を提供することを目的と
している。

＜構成＞ そして、上記目的を達成するためのこの考案の
構成は、自動車のセレクトレバー等の収納用包装
材であつて、全体が合成樹脂の発泡体にて一体に
成形された台板状をなし、上面には２個のセレク
トレバー等の本体部を互いに対向させて収納する
一対の収納凹部を形成し、両収納凹部の中間には
上方への突出段部を設け、段部上部には左右のセ
レクトレバー等の傾斜した突出軸部を載置する一
対のレバー支承凹溝が形成されてあり、さらに包
装材上面に適数本の柱状をなす支承体が立設され
てあり、この支承体の高さは収納されたセレクト
レバー等の突出レバー部上端より高く形成されて
いることを特徴としている。

＜実施例＞ 次いで、この考案の実施例について図を参照し
ながら以下に例示する。

Ａは包装材の全体を示しており、発泡ポリスチ
レン等の合成樹脂の発泡体にて台板状に一体に成
形されたものである。

１はセレクトレバーＬのレバー受本体等の本体
部ｌを収納する収納凹部であり、包装材Ａの上面
に２個一対に対して、互いに対向して対称的に形
成されている。従つて一対の収納凹部１内では２
個のレバー受本体ｌが互いに対向して収納され、
各レバー受本体から突出したレバー軸等の突出軸
部l′が斜め上方へ向けて互いに交差する状態で収
納される。

２は突出段部であり、一対の収納凹部１の中間
に包装材Ａ上面から上方へ突出形成されており、
突出段部２の上部左右には、左右の収納凹部１に
収納したレバー受本体ｌから突出している、各レ
バー軸l′を嵌入載置できる一対の傾斜状の支承凹
部溝２０が形成されている。

３は支承体であり、包装材材Ａを積重ねて使用
するときに、上方の包装材Ａ下面に当接して支承
するためのものであり、包装材Ａの上面適宜個所
に柱状の支承体３を適数本立設している。なお実
施例においては、支承体３を各突出段部２の側方
に隣接して設けてあつて、製造および強度上好適
であると共に、使用時には支承体３がレバー軸
l′の近くで上方に積重ねた包装材Ａを支えるの
で、レバー軸、l′の保護上一層、好ましい。

また支承体３の高さは、少なくともレバー軸
l′の上端より高く形成する必要があるが、レバー
受本体ｌの上端がレバー軸l′の上端より高い場合
には、支承体３の高さをレバー受本体ｌの上端と
同一高さに形成しておいてもよく、この場合には
積重ねた上方の包装体Ａの荷重を、支承体３およ
びレバー受本体ｌの両者で分担して受けることに
なり、剛性が大きく強度に優れたレバー受本体ｌ
を利用できるので、支承体３の荷重負担が少なく
なつて好適である（第４図参照）。なお勿論、支
承体３をレバー受本体ｌより高く形成して、支承
体３のみで上方の包装材Ａを支承するものでも実
施できる。

以上に説明した一対の収納凹部１および突出段
部２の一対の支承凹溝２０を一組にして、包装材
Ａ上面には複数組の収納凹部１等が設けてあり、
実施上梱包用パレツトやコンテナー等の寸法に応
じて、包装材Ａの大きさ、および収納するセレク
トレバーの個数は適宜変更して実施される。

上記した包装材Ａを形成する発泡体としては、
発泡ポリステレンのほか、無水マレイン酸が２〜
25重量％、スチレン98〜75重量％にて構成された
スチレン−無水マレイン酸共重合体、または上記
同様に無水マレイン酸が２〜25重量％を含んだス
チレン−無水マレイン酸共重合体とその他の熱可
塑性樹脂（例えばポリブタジエンなど）とブレン
ド品による発泡体を用いれば、発泡ポリスチレン
等より耐熱性を向上でき、直射日光を受ける保管
状態、あるいは船舶輸送時の熱帯通過の際等には
好適である。

なお、この考案の包装材Ａは自動車等の乗り物
用のセレクトレバーＬのほか、各種機械の操作レ
バー部品、その他包装上セレクトレバー等と同様
の問題を有する物品の包装に適用できるものであ
る。

＜効果＞ 以上のごとく構成された、この考案の包装材Ａ
によれば、全体が合成樹脂の発泡体にて一体に成
形されたものゆえ、安価に製造でき、しかもセレ
クトレバーＬ等を緩衝性良好に収納でき、またセ
レクトレバーＬ等を２個一対にして、本体部ｌを
たがいに対向して収納凹部１内に収納し、その際
本体部ｌから斜め上方に突出したレバー等の突出
軸部l′を突出段部２の支承凹部２０にて直接支承
するものゆえ、特に保護を必要とす突出軸部l′お
よび本体部ｌを緩衝性良好に安定良く支承できる
ことになる。

しかも左右一対の突出軸部l′を互いに対向させ
て傾斜状態で交差して収納するので、収納高さが
低くなると共に収納スペースが少なくて済み、包
装効率が非常に良くなる。

さらに包装材Ａを積重ねて使用する際には、支
承体３上端で上方の包装材Ａを支え、安定良く積
重ねることができると共に、包装材Ａに収納した
セレクトレバー等の突出部に上方からの荷重が加
わらないように保護することが可能となる。

従つて、前記した如く緩衝シートで全体を略球
形状に包装していたセレクトレバー等の物品を嵩
低く、且つ緩衝性良好に収納でき、輸送および保
管に至便な包装材を提供でき、実用的価値の非常
に優れたものである。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を例示するものであり、
第１図は平面図、第２図は正面図、第３図は右側
面図、第４図は第１図−線における積重ね便
用状態の拡大断面図である。 Ａ……包装材、１……収納凹部、２……突出段
部、２０……支承凹溝、３……支承体、Ｌ……セ
レクトレバー、ｌ……本体部、l′……突出軸部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 自動車のセレクトレバー等の収納用包装材で
   あつて、全体が合成樹脂の発泡体にて一体に成
   形された台板状をなし、上面には２個のセレク
   トレバー等の本体部を互いに対向させて収納す
   る一対の収納凹部を形成してなり、両収納凹部
   の中間には上方への突出段部を設け、段部上部
   には左右のセレクトレバー等の傾斜した突出軸
   部を載置する一対のレバー支承凹溝が形成され
   てあり、さらに包装材上面には適数本の柱状を
   なす支承体が立設されてあり、この支承体の高
   さは収納されたセレクトレバー等の突出レバー
   部上端より高く形成されていることを特徴とす
   る自動車のセレクトレバー等の収納用緩衝包装
   材。 ２ 包材上面に２個一対の収納凹部を複数組設け
   てある上記実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の自動車のセレクトレバー等の収納用緩衝包装
   材。 ３ 支承体の高さが収納凹部内に収納したセレク
   トレバー等の本体部上端と同一高さに形成され
   ている上記実用新案登録請求の範囲第１項記載
   の自動車のセレクトレバー等の収納用緩衝包装
   材。