JPS6234816B2 - - Google Patents
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- JPS6234816B2 JPS6234816B2 JP57183556A JP18355682A JPS6234816B2 JP S6234816 B2 JPS6234816 B2 JP S6234816B2 JP 57183556 A JP57183556 A JP 57183556A JP 18355682 A JP18355682 A JP 18355682A JP S6234816 B2 JPS6234816 B2 JP S6234816B2
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Description
この発明は、防振用亜鉛合金部材をコスト安く
製造する方法に関するものである。 近年、音響機器の性能改善や、計測機器の精度
向上、あるいは自動車や産業機械等の騒音抑制等
のために、防振特性を有する合金材料が注目され
てきており、その需要が次第に増大してきてい
る。 従来、このような防振材料として注目されてい
る制振特性のすぐれた合金は、複合型、強磁性
型、転位型、および双晶型に分類できることが知
られており、その代表的なものにCu―Mn合金、
Fe―Cr―Al合金、Ti―Ni合金、Mg合金等があ
る。 しかしながら、これらの合金はすぐれた防振性
を有してはいるものの、その製造工程が極めて複
雑であり、したがつて高価なものとなるのを免れ
ず、汎用性に欠けるという傾向があつた。 ところで、通常、超塑性合金として使用されて
いるAlを22重量%含有するZn―Al合金(以下、
SPZと称する)も、前記の複合型の防振特性を備
えた材料であることが知られるようになつた。こ
のSPZは、その合金自体の製造コストが比較的低
いものであるが、合金に超塑性を付与するために
はその結晶粒を微細に調整することが重要な条件
の1つとなつており、超塑性合金の前記SPZはす
べて塑性加工後、溶体化処理・時効処理の熱処理
を行つて結晶粒を微細にした状態で使用されるの
で、製造工程が複雑となつて使用部材としてはコ
ストの高いものを使わざるを得ないというもので
あつた。そして、SPZが防振特性を備えるために
も、その結晶粒が微細なものであることが必要で
あることが知られており、そのために、SPZを防
振材として使う場合には、すべてロート材(通常
圧延材)を採用せざるを得なかつたので、コスト
が高くなり、しかもそれらの素材は一般に板状で
あることから用途が制限されるという問題点があ
つた。 本発明者等は、上述のような観点から、製造が
容易であり、低コストであつて、汎用性の高い防
振用部材を得べく、特に、合金自体のコストが比
較的低く、低融点である前記SPZに着目して、
SPZが有する防振特性に基礎的な考察を加えつ
つ、より向上した防振特性を低コストで引出す方
法を模索し、研究を重ねた結果、以下(a)〜(f)に示
すごとき知見を得るに至つたのである。 (a) 複合型の防振合金であるZn―Al合金の防振
特性は、結晶粒を微細化することに加えて、結
晶粒を等軸晶とすることによつて飛躍的に向上
するものであるのに対して、SPZのロート材で
は結晶が方向性を示す傾向があり、このままで
は高い防振特性が得られない上、この結晶の方
向性を長時間の溶体化処理によつて解消しよう
としても、これは生産性を低下させ、コストの
上昇をもたらして工業生産には適さないもので
あるが、SPZの溶湯を特定の速い冷却速度で凝
固冷却することによつて、微細でかつ等軸な結
晶組織を有し、防振特性のすぐれた部材が得ら
れること、 (b) SPZの溶湯を所望形状の鋳型に注入して、特
定の速い冷却速度で凝固冷却するのみですぐれ
た防振部材を得ることができるので、防振部材
の形状に制限が加えられることがなく、適用範
囲の広い防振部材を得ることができること、 (c) SPZの溶湯を急冷するので、徐冷の場合に見
られるような大きい凝固収縮孔の生成を防止で
き、後加工処理を必要としない寸法精度の良い
防振部材を得ることができること、 (d) このときの急冷を必要とする温度域は、SPZ
の融点から100℃までの間で十分あり、この区
域を急冷すれば、例えば常温にまで急冷したの
とほとんど変らない防振特性を実現できるの
で、冷却手段として水冷を適用した場合には、
繰返し作業の間の冷却水温上昇に対する格別な
対策を講ずることなく、常に安定した操業を続
け得ること、 (e) SPZが超塑性合金として使われる場合には、
均質微細粒(粒径1μ以下)であることが不可
欠な要素とされるが、防振部材としては、それ
よりも数倍から約10倍位大きな粒径のものであ
つても、等軸晶形が維持されていれば防振性能
に関しては何ら不都合はなく、それ故、あえて
低温に焼入れして1μ以下の超微細粒にする必
要がない。むしろ、常温以上の温度に焼入れを
行えば、一次固溶相の共析変態と、それに引続
いて起る過飽和固溶体β相からのAl析出を促
進し、製品の使用中における寸法安定性にも好
結果が得られること、 (f) 上記のように、SPZの溶湯を、ダイカストし
た後水冷する等の手段で急冷すると、防振特性
確保の点では好都合であるが、このように急冷
された製品は、使用中に若干の寸法変化(収
縮)を起す恐れがある。すなわち、冷却速度が
大きいと、過冷却のために未分解のα1が生
じ、この未分解α1は常温でも比較的短時間
(10分位)で分解(共析変態)するが、α1の
分解によつて形成される過飽和のβ相からの
Alの析出には完了までにある程度の時間を要
するので、この結果、製品使用中に過飽和β相
からのAlの析出が進行し、製品に寸法変化が
起きる。 このため、寸法安定性を要求される製品の場
合には、さらに寸法安定化のための処置を施す
必要があるが、例えばダイカスト後直ちに温水
に入れて所定時間保持したり、あるいはダイカ
スト後、通常の水冷を行い、その後引続いて所
定の低温域に所定時間保持すれば、未分解α1
の分解や過飽和β相からの析出が促進され、製
品使用時の寸法安定化が達成できること。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であり、主含有成分としてのAlを7〜60重量%
含む亜鉛合金の溶湯を、その融点から100〜40℃
の温度域に至るまでの間の平均冷却速度が1℃/
sec以上となるように急冷し、その温度域に少な
くとも30分間保持することによつて、すぐれた防
振特性を有する亜鉛合金部材を得ることに特徴を
有するものである。 ついで、この発明の防振用亜鉛合金部材の製造
方法において、Zn合金中のAl成分の含有割合、
及び合金溶湯の冷却速度、並びにその後の低温保
持条件を上述のとおりに限定した理由を説明す
る。 Al含有量 Al成分は、Zn―Al系合金のAl側の一次固相α
1の析出に寄与する不可欠な元素であるが、その
含有量が7重量%未満では、偏析によつて共晶組
織を多量に発生して合金を脆化させるようにな
り、一方60重量%を越えて含有せしめると防振性
に必要な一次固相α1の量が十分でなく、溶湯温
度も高温化して金型に焼付きが生ずる等の鋳造面
からの不利をも生ずる。そして、防振特性を生み
出すために必須の条件であるα1の共析分解によ
る結晶の微細化が不足して防振性能が低下するこ
ととなるのである。したがつて、Al合有量を7
〜60重量%と定めた。 冷却速度 7〜60重量%のAlを含むZn―Al系合金溶湯
を、その融点から100〜+0℃の温度域に至るま
での間、平均速度が1℃/secより遅い冷却速度
で冷却すると、その組織が20μ程度以上の粗大等
軸晶となり、これら粗大粒の成長を来たしたり、
また層状の組織を呈するようになつて、防振性能
を著しく劣化するので、微細でかつ等軸の結晶組
織が得られ、防振性のすぐれたものが得られる1
℃/sec以上の範囲に、融点から100〜40℃の温度
域に至るまでの平均冷却速度を限定した。 また、Zn―Al系合金の凝固収縮孔の凝集を防
ぐためには凝固速度を速くし、凝固後の冷却速度
をも速める必要があり、結晶粒の粗大化を防ぐた
めには凝固後の冷却速度を速くする必要がある
が、融点から100〜40℃の温度域に至るまでの平
均冷却速度を1℃/sec以上とすればこれらの条
件が満足され、良好な結果が得られるのである。 そして、急冷終了温度が100℃を上回つた場合
にも防振性能が劣化するようになるので、急冷温
度域を融点から100〜40℃の温度域までと定め
た。 低温保持条件 上記急冷に引続いて、常温に至るまでの間の
100〜40℃の温度域に30分以上、好ましくは30分
〜24時間保持することは、過冷による一次固溶相
(α1)の分解(共析)反応と、その後に生ずる
非平衝濃度差に基づく析出を促進し、その結果、
製品使用時の寸法変化が有効に防止されることと
なる。この低温域での保持時間は処理温度に依存
し、40℃の場合では30分以上の保持で十分な効果
が得られ、100℃の場合では24時間を越えて保持
すると防振特性劣化の傾向が現われて来る。この
ため、温水や他の方法で所定温度に保持する時間
は、該温度に合わせて適当に選択する必要があ
る。 また、保持温度が40℃未満では所望の寸法安定
化の効果を得ることができず、一方100℃を越え
た場合には防振特性の劣化が生ずるので、その温
度を100〜40℃の温度域と定め、保持時間を少な
くとも30分間と定めた。 もちろん、一旦、常温まで冷却した鋳造品を、
再度、40〜100℃に加熱して一定時間保持するこ
とによつても、同様の寸法安定化効果を得ること
ができるが、この場合には多工程を要することと
なり、エネルギー損失とも合わせてコスト高とな
るので好ましい処理とは言えないものである。 実際に、このような冷却速度で防振用亜鉛合金
部材を得るのに適した方法としては、ダイカスト
法を掲げることができる。薄物のダイカストの大
気中放冷の場合は、鋳造物の融点から常温までの
平均冷却速度は1℃/sec位であり、薄物から厚
物までのダイカスト鋳造後、直ちに水冷した場合
は60〜1℃/sec程度の平均冷却速度を得ること
ができる。また、金型重力鋳造して凝固後直ちに
水冷した場合でも、最大5℃/sec程度の平均冷
却速度を得ることができる。しかしながら、砂型
鋳造の場合には、0.3℃/secの平均冷却速度しか
得ることができないので不適当である。 なお、この防振用Zn―Al系合金が、Mg、Cuお
よびSiの1種以上を含有することにより、合金の
強度を高め、耐粒界腐食を改善することができ
る。特に、Mg成分は耐粒界腐食性の向上効果が
著しく、強度も向上させるが、その含有量が
0.005重量%未満では前記効果が十分に発揮され
ず、一方、0.05重量%を越えて含有せしめると湯
流れ性を損ない、合金自体も脆化するので、その
含有量は0.005〜0.05重量%の範囲内とするのが
好ましい。また、Cu成分は、特に耐食性に有効
であり、機械的特性を改善する作用をも有する
が、その含有量が0.05重量%末満ではその効果が
十分でなく、一方3.0重量%を越えて含有させる
と防振性に悪影響を与えるようになることから、
その含有量は0.05〜3.0重量%の範囲内とするの
が好ましい。Si成分は、防振性を損なうことなく
強度を確保する作用を有している元素であり、特
に、合金の100℃付近までの高温強度を増大させ
る効果があるが、Siの含有量が0.5未満では十分
な効果を得ることができず、一方7%を越えて含
有させると溶湯中にSiの初晶が分離浮上し、ドロ
スとともに排出されることとなる。したがつて、
Siを含有させる場合には、含有量を0.5〜7重量
%とすることが必要である。 つぎに、この発明を実施例に基づいて説明す
る。 基本例 1 Zn―22%Al合金に関し、冷却速度と防振性と
の関係を、ダイカスト鋳造直後に水冷した部材
(ダイカスト十水冷)、金型重力鋳造直後に水冷し
た部材(金型重力鋳造+急冷)、および砂型鋳造
した部材についてそれぞれ測定して比較した。型
寸法は、幅:100mm×長さ:150mmの一定のものと
し、厚さを変化させたものを使用して得た冷却速
度と防振性能を第1表に示した。第1表において
は、防振性能を内部摩擦Q-1で表わしたが、Q-1
と外部振動エネルギーEが材料中で1サイクル中
に失う損失エネルギー△Eとの間に、 Q-1=1/2π・△E/E の関係があり、Q-1が大きいものほど防振性能が
すぐれていることになる。 また、従来の展伸材と比較した防振性能の度合
も第1表に併せて示した。 ◎:展伸材の特性を上回る、 〇:展伸材の特性と同等、 ×:防振効果なし。 第1表に示した結果からも、ダイカスト鋳造お
よび金型重力鋳造による速い冷却速度で得られた
各種部材は、すぐれた防振性能を示すことが明ら
かであり、砂型鋳造の場合は、凝固直後の砂型除
去が難しいために空冷したものであつて、この発
製造する方法に関するものである。 近年、音響機器の性能改善や、計測機器の精度
向上、あるいは自動車や産業機械等の騒音抑制等
のために、防振特性を有する合金材料が注目され
てきており、その需要が次第に増大してきてい
る。 従来、このような防振材料として注目されてい
る制振特性のすぐれた合金は、複合型、強磁性
型、転位型、および双晶型に分類できることが知
られており、その代表的なものにCu―Mn合金、
Fe―Cr―Al合金、Ti―Ni合金、Mg合金等があ
る。 しかしながら、これらの合金はすぐれた防振性
を有してはいるものの、その製造工程が極めて複
雑であり、したがつて高価なものとなるのを免れ
ず、汎用性に欠けるという傾向があつた。 ところで、通常、超塑性合金として使用されて
いるAlを22重量%含有するZn―Al合金(以下、
SPZと称する)も、前記の複合型の防振特性を備
えた材料であることが知られるようになつた。こ
のSPZは、その合金自体の製造コストが比較的低
いものであるが、合金に超塑性を付与するために
はその結晶粒を微細に調整することが重要な条件
の1つとなつており、超塑性合金の前記SPZはす
べて塑性加工後、溶体化処理・時効処理の熱処理
を行つて結晶粒を微細にした状態で使用されるの
で、製造工程が複雑となつて使用部材としてはコ
ストの高いものを使わざるを得ないというもので
あつた。そして、SPZが防振特性を備えるために
も、その結晶粒が微細なものであることが必要で
あることが知られており、そのために、SPZを防
振材として使う場合には、すべてロート材(通常
圧延材)を採用せざるを得なかつたので、コスト
が高くなり、しかもそれらの素材は一般に板状で
あることから用途が制限されるという問題点があ
つた。 本発明者等は、上述のような観点から、製造が
容易であり、低コストであつて、汎用性の高い防
振用部材を得べく、特に、合金自体のコストが比
較的低く、低融点である前記SPZに着目して、
SPZが有する防振特性に基礎的な考察を加えつ
つ、より向上した防振特性を低コストで引出す方
法を模索し、研究を重ねた結果、以下(a)〜(f)に示
すごとき知見を得るに至つたのである。 (a) 複合型の防振合金であるZn―Al合金の防振
特性は、結晶粒を微細化することに加えて、結
晶粒を等軸晶とすることによつて飛躍的に向上
するものであるのに対して、SPZのロート材で
は結晶が方向性を示す傾向があり、このままで
は高い防振特性が得られない上、この結晶の方
向性を長時間の溶体化処理によつて解消しよう
としても、これは生産性を低下させ、コストの
上昇をもたらして工業生産には適さないもので
あるが、SPZの溶湯を特定の速い冷却速度で凝
固冷却することによつて、微細でかつ等軸な結
晶組織を有し、防振特性のすぐれた部材が得ら
れること、 (b) SPZの溶湯を所望形状の鋳型に注入して、特
定の速い冷却速度で凝固冷却するのみですぐれ
た防振部材を得ることができるので、防振部材
の形状に制限が加えられることがなく、適用範
囲の広い防振部材を得ることができること、 (c) SPZの溶湯を急冷するので、徐冷の場合に見
られるような大きい凝固収縮孔の生成を防止で
き、後加工処理を必要としない寸法精度の良い
防振部材を得ることができること、 (d) このときの急冷を必要とする温度域は、SPZ
の融点から100℃までの間で十分あり、この区
域を急冷すれば、例えば常温にまで急冷したの
とほとんど変らない防振特性を実現できるの
で、冷却手段として水冷を適用した場合には、
繰返し作業の間の冷却水温上昇に対する格別な
対策を講ずることなく、常に安定した操業を続
け得ること、 (e) SPZが超塑性合金として使われる場合には、
均質微細粒(粒径1μ以下)であることが不可
欠な要素とされるが、防振部材としては、それ
よりも数倍から約10倍位大きな粒径のものであ
つても、等軸晶形が維持されていれば防振性能
に関しては何ら不都合はなく、それ故、あえて
低温に焼入れして1μ以下の超微細粒にする必
要がない。むしろ、常温以上の温度に焼入れを
行えば、一次固溶相の共析変態と、それに引続
いて起る過飽和固溶体β相からのAl析出を促
進し、製品の使用中における寸法安定性にも好
結果が得られること、 (f) 上記のように、SPZの溶湯を、ダイカストし
た後水冷する等の手段で急冷すると、防振特性
確保の点では好都合であるが、このように急冷
された製品は、使用中に若干の寸法変化(収
縮)を起す恐れがある。すなわち、冷却速度が
大きいと、過冷却のために未分解のα1が生
じ、この未分解α1は常温でも比較的短時間
(10分位)で分解(共析変態)するが、α1の
分解によつて形成される過飽和のβ相からの
Alの析出には完了までにある程度の時間を要
するので、この結果、製品使用中に過飽和β相
からのAlの析出が進行し、製品に寸法変化が
起きる。 このため、寸法安定性を要求される製品の場
合には、さらに寸法安定化のための処置を施す
必要があるが、例えばダイカスト後直ちに温水
に入れて所定時間保持したり、あるいはダイカ
スト後、通常の水冷を行い、その後引続いて所
定の低温域に所定時間保持すれば、未分解α1
の分解や過飽和β相からの析出が促進され、製
品使用時の寸法安定化が達成できること。 この発明は、上記知見に基づいてなされたもの
であり、主含有成分としてのAlを7〜60重量%
含む亜鉛合金の溶湯を、その融点から100〜40℃
の温度域に至るまでの間の平均冷却速度が1℃/
sec以上となるように急冷し、その温度域に少な
くとも30分間保持することによつて、すぐれた防
振特性を有する亜鉛合金部材を得ることに特徴を
有するものである。 ついで、この発明の防振用亜鉛合金部材の製造
方法において、Zn合金中のAl成分の含有割合、
及び合金溶湯の冷却速度、並びにその後の低温保
持条件を上述のとおりに限定した理由を説明す
る。 Al含有量 Al成分は、Zn―Al系合金のAl側の一次固相α
1の析出に寄与する不可欠な元素であるが、その
含有量が7重量%未満では、偏析によつて共晶組
織を多量に発生して合金を脆化させるようにな
り、一方60重量%を越えて含有せしめると防振性
に必要な一次固相α1の量が十分でなく、溶湯温
度も高温化して金型に焼付きが生ずる等の鋳造面
からの不利をも生ずる。そして、防振特性を生み
出すために必須の条件であるα1の共析分解によ
る結晶の微細化が不足して防振性能が低下するこ
ととなるのである。したがつて、Al合有量を7
〜60重量%と定めた。 冷却速度 7〜60重量%のAlを含むZn―Al系合金溶湯
を、その融点から100〜+0℃の温度域に至るま
での間、平均速度が1℃/secより遅い冷却速度
で冷却すると、その組織が20μ程度以上の粗大等
軸晶となり、これら粗大粒の成長を来たしたり、
また層状の組織を呈するようになつて、防振性能
を著しく劣化するので、微細でかつ等軸の結晶組
織が得られ、防振性のすぐれたものが得られる1
℃/sec以上の範囲に、融点から100〜40℃の温度
域に至るまでの平均冷却速度を限定した。 また、Zn―Al系合金の凝固収縮孔の凝集を防
ぐためには凝固速度を速くし、凝固後の冷却速度
をも速める必要があり、結晶粒の粗大化を防ぐた
めには凝固後の冷却速度を速くする必要がある
が、融点から100〜40℃の温度域に至るまでの平
均冷却速度を1℃/sec以上とすればこれらの条
件が満足され、良好な結果が得られるのである。 そして、急冷終了温度が100℃を上回つた場合
にも防振性能が劣化するようになるので、急冷温
度域を融点から100〜40℃の温度域までと定め
た。 低温保持条件 上記急冷に引続いて、常温に至るまでの間の
100〜40℃の温度域に30分以上、好ましくは30分
〜24時間保持することは、過冷による一次固溶相
(α1)の分解(共析)反応と、その後に生ずる
非平衝濃度差に基づく析出を促進し、その結果、
製品使用時の寸法変化が有効に防止されることと
なる。この低温域での保持時間は処理温度に依存
し、40℃の場合では30分以上の保持で十分な効果
が得られ、100℃の場合では24時間を越えて保持
すると防振特性劣化の傾向が現われて来る。この
ため、温水や他の方法で所定温度に保持する時間
は、該温度に合わせて適当に選択する必要があ
る。 また、保持温度が40℃未満では所望の寸法安定
化の効果を得ることができず、一方100℃を越え
た場合には防振特性の劣化が生ずるので、その温
度を100〜40℃の温度域と定め、保持時間を少な
くとも30分間と定めた。 もちろん、一旦、常温まで冷却した鋳造品を、
再度、40〜100℃に加熱して一定時間保持するこ
とによつても、同様の寸法安定化効果を得ること
ができるが、この場合には多工程を要することと
なり、エネルギー損失とも合わせてコスト高とな
るので好ましい処理とは言えないものである。 実際に、このような冷却速度で防振用亜鉛合金
部材を得るのに適した方法としては、ダイカスト
法を掲げることができる。薄物のダイカストの大
気中放冷の場合は、鋳造物の融点から常温までの
平均冷却速度は1℃/sec位であり、薄物から厚
物までのダイカスト鋳造後、直ちに水冷した場合
は60〜1℃/sec程度の平均冷却速度を得ること
ができる。また、金型重力鋳造して凝固後直ちに
水冷した場合でも、最大5℃/sec程度の平均冷
却速度を得ることができる。しかしながら、砂型
鋳造の場合には、0.3℃/secの平均冷却速度しか
得ることができないので不適当である。 なお、この防振用Zn―Al系合金が、Mg、Cuお
よびSiの1種以上を含有することにより、合金の
強度を高め、耐粒界腐食を改善することができ
る。特に、Mg成分は耐粒界腐食性の向上効果が
著しく、強度も向上させるが、その含有量が
0.005重量%未満では前記効果が十分に発揮され
ず、一方、0.05重量%を越えて含有せしめると湯
流れ性を損ない、合金自体も脆化するので、その
含有量は0.005〜0.05重量%の範囲内とするのが
好ましい。また、Cu成分は、特に耐食性に有効
であり、機械的特性を改善する作用をも有する
が、その含有量が0.05重量%末満ではその効果が
十分でなく、一方3.0重量%を越えて含有させる
と防振性に悪影響を与えるようになることから、
その含有量は0.05〜3.0重量%の範囲内とするの
が好ましい。Si成分は、防振性を損なうことなく
強度を確保する作用を有している元素であり、特
に、合金の100℃付近までの高温強度を増大させ
る効果があるが、Siの含有量が0.5未満では十分
な効果を得ることができず、一方7%を越えて含
有させると溶湯中にSiの初晶が分離浮上し、ドロ
スとともに排出されることとなる。したがつて、
Siを含有させる場合には、含有量を0.5〜7重量
%とすることが必要である。 つぎに、この発明を実施例に基づいて説明す
る。 基本例 1 Zn―22%Al合金に関し、冷却速度と防振性と
の関係を、ダイカスト鋳造直後に水冷した部材
(ダイカスト十水冷)、金型重力鋳造直後に水冷し
た部材(金型重力鋳造+急冷)、および砂型鋳造
した部材についてそれぞれ測定して比較した。型
寸法は、幅:100mm×長さ:150mmの一定のものと
し、厚さを変化させたものを使用して得た冷却速
度と防振性能を第1表に示した。第1表において
は、防振性能を内部摩擦Q-1で表わしたが、Q-1
と外部振動エネルギーEが材料中で1サイクル中
に失う損失エネルギー△Eとの間に、 Q-1=1/2π・△E/E の関係があり、Q-1が大きいものほど防振性能が
すぐれていることになる。 また、従来の展伸材と比較した防振性能の度合
も第1表に併せて示した。 ◎:展伸材の特性を上回る、 〇:展伸材の特性と同等、 ×:防振効果なし。 第1表に示した結果からも、ダイカスト鋳造お
よび金型重力鋳造による速い冷却速度で得られた
各種部材は、すぐれた防振性能を示すことが明ら
かであり、砂型鋳造の場合は、凝固直後の砂型除
去が難しいために空冷したものであつて、この発
【表】
明の平均冷却速度の範囲よりも相当に遅い冷却速
度となつており、防振性能が極端に劣ることが明
らかである。 なお、急速冷却が得易いダイカスト鋳造の場合
に、防振特性の極めてすぐれたものが得られる理
由の1つとして、鋳造物に本来起るべき収縮孔
が、急速冷却されるためにミクロポアとなつて粒
界に分散し、これが外部振動エネルギーを粒界の
粘性流動で内部熱エネルギーとして吸収する粒界
易動度を助けるということも考えられる。 実施例 2 Zn―22%Al―0.5%Cu―0.02%Mg合金に関
し、厚さ:2mm×幅:50mm×長さ:150mmの平板
試料を80トンコールドチヤンバー型のダイカスト
マシンで鋳造(溶湯温度:600℃、型温度:200
℃)後、直ちに100℃以下の第2表に示される各
温度の水中にて急冷した(第2表中の試料No.1〜
5)。 さらに引続いて30分〜24時間、同温の水中に保
持した(試料No.6〜17)。 このようにして得られた各試料について、その
防振性能と、95℃×10日間の人工時効によつて収
縮する寸法変化量を測定し、その結果も第2表に
併せて示した。 上述のように、試料No.1〜5のものは冷却水温
の影響について示したものであるが、水温の相違
が防振性に及ぼす影響は極くわずかであり、実際
問題としてはほとんど無視し得るであろうことが
明白である。 また、試料No.6〜17は、所定の冷却水温に急
度となつており、防振性能が極端に劣ることが明
らかである。 なお、急速冷却が得易いダイカスト鋳造の場合
に、防振特性の極めてすぐれたものが得られる理
由の1つとして、鋳造物に本来起るべき収縮孔
が、急速冷却されるためにミクロポアとなつて粒
界に分散し、これが外部振動エネルギーを粒界の
粘性流動で内部熱エネルギーとして吸収する粒界
易動度を助けるということも考えられる。 実施例 2 Zn―22%Al―0.5%Cu―0.02%Mg合金に関
し、厚さ:2mm×幅:50mm×長さ:150mmの平板
試料を80トンコールドチヤンバー型のダイカスト
マシンで鋳造(溶湯温度:600℃、型温度:200
℃)後、直ちに100℃以下の第2表に示される各
温度の水中にて急冷した(第2表中の試料No.1〜
5)。 さらに引続いて30分〜24時間、同温の水中に保
持した(試料No.6〜17)。 このようにして得られた各試料について、その
防振性能と、95℃×10日間の人工時効によつて収
縮する寸法変化量を測定し、その結果も第2表に
併せて示した。 上述のように、試料No.1〜5のものは冷却水温
の影響について示したものであるが、水温の相違
が防振性に及ぼす影響は極くわずかであり、実際
問題としてはほとんど無視し得るであろうことが
明白である。 また、試料No.6〜17は、所定の冷却水温に急
【表】
【表】
冷後、そのまま浸漬することによつて、一次固溶
相α1がαとβの2相に分解することを促進し、
これに続く過飽和固溶体の析出による寸法変化量
の違いを示したもので、寸法変化は95℃乾燥空気
中で10日間時効した時の収縮量の大きさで示し
た。 第2表に示される結果からも、急冷後の鋳造物
を、40〜100℃の温度で30分以上保持することに
より、防振性能の低下をそれほど来たすことな
く、使用時の製品寸法変化を防止できることがわ
かる。 なお、20〜100℃水中に2分浸漬(試料No.1〜
5)を基準として、保持時間による寸法安定量と
防振性との兼ね合いから見て、24時間を越える保
持時間ではそれ以上の著しい寸法安定化効果の向
上がみられず、返つて防振性を低下させるのみで
あるから、寸法安定化時間を短縮し、かつ防振性
の低下が少ない24時間という保持時間を限度と
し、安定化の効果を生ずる最低限の保持時間を30
分とするのが良いことをも、この実験によつて確
認した。もちろん、多少の寸法変化を容認できる
部材についてはこの限りでなく、防振性能を最良
とする方法で行えば良いのである。 実施例 3 Zn―22%Al―0.2%Cu―3%Si合金に関して、
実施例2と同一の条件でダイカストし、かつ耐振
性能と、95℃×10日間の人工時効による寸法変化
(収縮)量を同様にして測定した。このときの試
料製造条件と、得られた結果を第3表に示した。 第3表に示される結果からも、本合金の防振特
性はMgを含んでいないために、本質的に実施例
2の場合よりも良好であるが、実施例2の場合と
同様に、焼入れ水温は100℃以下では防振性に対
して影響が無いこと、並びに40℃以上で保持する
ことによつて、使用時の寸法変化が抑制されるこ
とがわかる。 実施例 4 Zn―40%Al―0.2%Cu―4%Si合金(本合金は
Alを増量して軽量化を図つたものである)に関
相α1がαとβの2相に分解することを促進し、
これに続く過飽和固溶体の析出による寸法変化量
の違いを示したもので、寸法変化は95℃乾燥空気
中で10日間時効した時の収縮量の大きさで示し
た。 第2表に示される結果からも、急冷後の鋳造物
を、40〜100℃の温度で30分以上保持することに
より、防振性能の低下をそれほど来たすことな
く、使用時の製品寸法変化を防止できることがわ
かる。 なお、20〜100℃水中に2分浸漬(試料No.1〜
5)を基準として、保持時間による寸法安定量と
防振性との兼ね合いから見て、24時間を越える保
持時間ではそれ以上の著しい寸法安定化効果の向
上がみられず、返つて防振性を低下させるのみで
あるから、寸法安定化時間を短縮し、かつ防振性
の低下が少ない24時間という保持時間を限度と
し、安定化の効果を生ずる最低限の保持時間を30
分とするのが良いことをも、この実験によつて確
認した。もちろん、多少の寸法変化を容認できる
部材についてはこの限りでなく、防振性能を最良
とする方法で行えば良いのである。 実施例 3 Zn―22%Al―0.2%Cu―3%Si合金に関して、
実施例2と同一の条件でダイカストし、かつ耐振
性能と、95℃×10日間の人工時効による寸法変化
(収縮)量を同様にして測定した。このときの試
料製造条件と、得られた結果を第3表に示した。 第3表に示される結果からも、本合金の防振特
性はMgを含んでいないために、本質的に実施例
2の場合よりも良好であるが、実施例2の場合と
同様に、焼入れ水温は100℃以下では防振性に対
して影響が無いこと、並びに40℃以上で保持する
ことによつて、使用時の寸法変化が抑制されるこ
とがわかる。 実施例 4 Zn―40%Al―0.2%Cu―4%Si合金(本合金は
Alを増量して軽量化を図つたものである)に関
【表】
【表】
して、これを80トンコールドチヤンバー型のダイ
カストマシンで、溶湯温度:650℃、型温度:200
℃にて鋳造後、直ちに100℃以下の第4表に示さ
れる各温度の水中に急冷し、さらに引続いて30分
〜24時間、同温度の水中に保持した。このように
して得られた試料の防振性と、95℃×10日間の人
工時効による寸法変化(収縮)量を第4表に示し
た。 この実施例における合金(比重:4.1)は、実
施例2および3における合金(比重:5.2および
5.0)より軽量であり、防振特性は実施例2より
もすぐれ、かつAlが多いため、寸法変化を引起
すZn粒が少なく、寸法変化が本質的に小さいな
どのすぐれた諸性質を有するが、この合金の場合
も、防振性は本質的に焼入れる水温には余り影響
されないこと、並びに40℃以上に保持することに
よつて、その後の寸法変化が小さくなることが、
上記第4表に示された結果からも明らかである。 上述のように、この発明によれば、簡単な製造
方法により、汎用性が高く任意形状の防振特性に
カストマシンで、溶湯温度:650℃、型温度:200
℃にて鋳造後、直ちに100℃以下の第4表に示さ
れる各温度の水中に急冷し、さらに引続いて30分
〜24時間、同温度の水中に保持した。このように
して得られた試料の防振性と、95℃×10日間の人
工時効による寸法変化(収縮)量を第4表に示し
た。 この実施例における合金(比重:4.1)は、実
施例2および3における合金(比重:5.2および
5.0)より軽量であり、防振特性は実施例2より
もすぐれ、かつAlが多いため、寸法変化を引起
すZn粒が少なく、寸法変化が本質的に小さいな
どのすぐれた諸性質を有するが、この合金の場合
も、防振性は本質的に焼入れる水温には余り影響
されないこと、並びに40℃以上に保持することに
よつて、その後の寸法変化が小さくなることが、
上記第4表に示された結果からも明らかである。 上述のように、この発明によれば、簡単な製造
方法により、汎用性が高く任意形状の防振特性に
【表】
すぐれた部材、あるいはさらに製品使用時の寸法
変化も少ない部材をコスト安く得ることができる
など、工業上有用な効果がもたらされるのであ
る。
変化も少ない部材をコスト安く得ることができる
など、工業上有用な効果がもたらされるのであ
る。
Claims (1)
- 1 主含有成分としてのAlを7〜60重量%含む
亜鉛合金の溶湯を、その融点から100〜40℃の温
度域に至るまでの間の平均冷却速度が1℃/sec
以上となるように急冷後、その温度域に少なくと
も30分間保持することを特徴とする防振用亜鉛合
金部材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18355682A JPS5974246A (ja) | 1982-10-19 | 1982-10-19 | 防振用亜鉛合金部材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18355682A JPS5974246A (ja) | 1982-10-19 | 1982-10-19 | 防振用亜鉛合金部材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5974246A JPS5974246A (ja) | 1984-04-26 |
JPS6234816B2 true JPS6234816B2 (ja) | 1987-07-29 |
Family
ID=16137868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18355682A Granted JPS5974246A (ja) | 1982-10-19 | 1982-10-19 | 防振用亜鉛合金部材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5974246A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6191339A (ja) * | 1984-10-11 | 1986-05-09 | Dowa Mining Co Ltd | 亜鉛−アルミニウム系高強度防振性合金及びその製造法 |
JPH03102089U (ja) * | 1990-02-07 | 1991-10-24 | ||
CN101967583A (zh) * | 2006-09-26 | 2011-02-09 | 日本电气株式会社 | 精密合金 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS569051A (en) * | 1979-06-30 | 1981-01-29 | Akio Nakano | Die casting method |
JPS5633450A (en) * | 1979-08-27 | 1981-04-03 | Res Inst Electric Magnetic Alloys | Aluminum-base damping alloy having high damping capacity and its manufacture |
JPS57140863A (en) * | 1981-11-30 | 1982-08-31 | Akio Nakano | Die casting method |
JPS6234816A (ja) * | 1985-08-07 | 1987-02-14 | Mazda Motor Corp | エンジンのマウント構造 |
-
1982
- 1982-10-19 JP JP18355682A patent/JPS5974246A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS569051A (en) * | 1979-06-30 | 1981-01-29 | Akio Nakano | Die casting method |
JPS5633450A (en) * | 1979-08-27 | 1981-04-03 | Res Inst Electric Magnetic Alloys | Aluminum-base damping alloy having high damping capacity and its manufacture |
JPS57140863A (en) * | 1981-11-30 | 1982-08-31 | Akio Nakano | Die casting method |
JPS6234816A (ja) * | 1985-08-07 | 1987-02-14 | Mazda Motor Corp | エンジンのマウント構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5974246A (ja) | 1984-04-26 |
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