JPS6234721Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転かんなに係り、特に、かんな刃を
装着して電動機により回転するかんな胴を具備し
た回転かんなに関するものである。

従来の回転かんなを第１〜６図により説明す
る。第１図は回転かんなの全体図、第２図は第１
図のＡ−Ａ矢視断面図、第３図はかんな胴の構造
図、第４図は回転かんなの部分底面視図、第５図
および第６図はかんな刃の着脱操作の説明図で、
１は電動機部、２は回転伝達用ベルト、３はベル
ト２を介して電動機により回転するかんな胴、４
はかんな刃、５はかんな刃の刃先を押し出すよう
に作用する弾性体６を保持する凹部、７は弾性体
６を凹部５から外れないように保持するための保
持板で、８はその止めねじ、９はかんな刃４の固
定用ボルトで、１０は同じく仮締め並びに固定用
のボルト、１１はかんな刃４に設けられているボ
ルト９用の袋穴で、１２は同じくボルト１０用の
ボルト挿入切欠き、１３はボルト９および１０に
よりかんな刃４を固定する場合に介在させるかん
な刃保持板、１４はかんな本体、１５は前ベース
２０と後ベース１７との間の刃口、１６はボルト
９の着脱用ボツクススパナ、１８はボルト１０を
ドライバー１９により回動操作するための穴であ
る。

すなわち、従来の回転かんなは、かんな刃４を
保持して電動機により回転するかんな胴３を具備
し、かんな本体１４の前ベース２０と後ベース１
７との間の刃口１５に、かんな刃４の刃先を切削
量に適するように調節して露出させ木材面等を切
削するもので、かんな刃４は、ボルト９およびボ
ルト１０によりかんな胴３に調節固定されてい
る。そして、このかんな刃４を、再研磨や交換の
ために取り外す場合には、第５図に示すように、
刃口１５の位置にボルト９，１０があらわれるま
でかんな胴３を回動させ、ボツクススパナ１６を
用いてボルト１０を仮締め状態までゆるめてかん
な刃４を保持し、ボルト９を取り外す。さらに、
かんな胴３を第６図に示すようにボルト穴１８の
位置にボルト１０があらわれるまで回動させ、ド
ライバー１９を用いてボルト１０をゆるめながら
かんな刃４をａ方向に取り外す。また、かんな刃
４の取り付けは、上記取り外しの逆操作によつて
なされる。

このように、従来のかんな刃４の着脱操作にお
いては、かんな胴３を定位置に回動させるための
操作を二度に行なう必要があり複雑かつ不便であ
つた。また、ボルト１０を取外し後、第５図の状
態でボルト９をゆるめて取外す場合、ゆるめすぎ
て、かんな刃４は弾性体６により突出され、前ベ
ース２０に当たり、刃口１５がせまい為、かんな
刃４を取出すのに苦慮する事もあつた。

本考案の目的は、上記不便さを解消し、かんな
胴を一度回動して位置決めすれば、容易にかんな
刃の着脱を行なうことができる回転かんなを提供
することにある。

本考案は、上記従来の欠点を解消し、かんな刃
の挿脱を能率良く行なうことを目的としたもので
おり、以下本考案の一実施例を第７図〜第９図に
よつて説明する。第７図は本考案の回転かんなの
かんな胴の構造図、第８図は第７図の下方向視
図、第９図はかんな刃の着脱操作説明図で、従来
の第１〜６図と同一部分、または、同一に作用す
る部分には同一符号が付してあり、２１はかんな
胴３を回転駆動する側のボールベアリングで、２
２は他の側の軸受用メタル、２３はかんな胴３の
軸心方向に一直線上に並んでかんな胴３に着脱自
在に螺合されたかんな刃固定用ボルトでおる。４
ａはかんな刃で、かんな刃４ａには、刃先４ｂと
平行で一端がかんな刃４ａの一側側端４ｃに開口
しかつその幅がボルト２３の軸径よりも広幅な挿
脱案内切欠き２４が形成され、ボルト挿入切欠き
１２の後端は切欠き２４に開口している。

かんな刃４ａをかんな胴３に取付ける場合に
は、かんな胴３を第８図の位置にセツトすると共
に、かんな刃４ａの切欠き２４をゆるめた状態に
あるボルト２３に沿つて保持板７とかんな刃保持
板１３との間にかんな刃４ａを第９図ｂ方向から
挿入し、その後ｃ方向に横ずらしして前記切欠き
１２をボルト２３に係合させ、切削量に適するよ
うに刃先を調節してボルト２３を締め込み固定す
る。上述のかんな刃４ａの挿入操作においては、
切欠き２４の後壁４ｄをボルト２３の軸部に接触
させながら行なうことで真つ直ぐに挿入でき、ま
たかんな刃４ａを前方に押し出す弾性体６を有す
る場合には弾性体６の押圧力で後壁４ｄがボルト
２３の軸部に自動的に接触する。

また、かんな刃４ａを取り外す場合には、前述
の場合と逆の操作を行なえば良い。

このように、かんな刃４ａの着脱は、ボルト２
３を緩んだ状態にかんな胴３に螺子込んだ状態で
かんな刃４ａをかんな胴３の軸方向に移動させる
操作により容易に実施できる。従つて、かんな刃
４ａの着脱に際してかんな胴３の回動操作は第８
図の位置に位置決めする一度の操作で足りる。

以上説明したように、本考案の回転かんなによ
れば、かんな胴を所定位置に一度だけ位置決めす
ることでかんな刃の着脱が可能であり、かんな刃
の挿入ならびに取外し作業時には、挿脱案内切欠
きの後壁を案内としてかんな胴の軸心方向に真つ
直にかつスムーズに移動させることができ、かん
な胴の着脱を能率良く安全におこなうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１〜６図は従来の回転かんなを説明するため
の図で、第１図は回転かんなの全体図、第２図は
第１図のＡ−Ａ矢視断面図、第３図はかんなの構
造図、第４図は回転かんなの部分底面図、第５図
および第６図はかんな刃の着脱操作の説明図、第
７〜９図は本考案の一実施例を説明するための図
で、第７図は回転かんなのかんな胴の構造図、第
８図は第７図の下面図、第９図はかんな刃の着脱
操作説明図である。 ３はかんな胴、４ａはかんな刃、４ｂは刃先、
４ｃは一側側端、４ｄは後壁、１２はボルト挿入
切欠き、２３は固定ボルト、２４は挿脱案内切欠
きである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. かんな胴の軸心方向に直線上に並んで該かんな
   胴に螺合された複数個の固定ボルトにより、ボル
   ト挿入切欠きをもつたかんな刃をかんな刃保持板
   を介して上記かんな胴に着脱自在に取付けた回転
   かんなにおいて、上記かんな刃に、上記ボルト挿
   入切欠きの後部に位置して上記かんな刃の刃先と
   ほぼ平行でその一端が上記かんな刃の一側側端に
   開口しかつ上記固定ボルトの軸径よりも幅広な挿
   脱案内切欠きを形成し、上記ボルト挿入切欠きの
   後端を上記挿脱案内切欠きに開口させたことを特
   徴とする回転かんな。