JPS6234334Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は変速機の操作伝達系の結合構造の改良
に関するものである。

従来、変速操作機構に於けるリンケージとシフ
トレバーまたは変速機のアウタレバーとの結合部
には、防振および操作時に於ける衝撃吸収の目的
で、ゴムブツシユが使用されている。今、この結
合構造を第１図を用いて説明するに、同図に於い
て符号１はシフトレバー、２は該シフトレバー１
と変速機のアウタレバー（図示せず）との間に介
在するコントロールリンケージで、前記シフトレ
バー１とコントロールリンケージ２とはボールジ
ヨイント３を介して結合されている。即ち、この
ボールジヨイント３は、その球状部３ａが前記コ
ントロールリンケージ２の内部に配置されたソケ
ツト２ａ内に回動自在に挿入されると共に、その
ロツド部３ａにはゴムブツシユ５を介してシフト
レバー１が結合されている。尚、このゴムブツシ
ユ５は、その両側部にワツシヤ６，７が配設され
ると共に、ボールジヨイント３のロツド部３ｂと
の間にカラー８が介装され、スプリングワツシヤ
９およびナツト１０を介して前記ロツド部３ｂに
取り付けられている。

以上のような構造に於いて、シフトレバー１の
操作荷重は、該シフトレバー１からボールジヨイ
ント３を介して、コントロールリンケージ２、変
速機のアウタレバーへと伝達されるが、従来の構
造では、シフトレバー操作時における大荷重に対
して、ゴムブツシユ５が大きく撓み、これによつ
て、荷重伝達効率の低下および剛性低下が顕著と
なり、シフトレバー１のオーバーストロークも大
きくなるという欠点があつた。

本考案の目的は上述した欠点に鑑みなされたも
ので、荷重伝達効率の向上および剛性の向上を図
ると共に、シフトレバーのオーバーストロークを
抑止するようにした変速機の操作伝達系の結合構
造を提供するにある。

このような目的を達成するために、本考案は、
ゴムブツシユの外周面に、該ゴムブツシユが所定
量撓んだ時に、ゴムブツシユの両側部に配設され
たワツシヤに当接するストツパ部材を設けた構成
としたものである。

以下、図に示す実施例を用いて本考案の詳細を
説明する。

第２図は本考案に係わる変速機の操作伝達系の
結合構造の一実施例を示す断面図である。同図に
於いて、符号１はシフトレバー、２は該シフトレ
バー１と変速機のアウタレバー（図示せず）との
間に配設されたコントロールリンケージ、３は前
記シフトレバー１とコントロールリンケージ２と
を結合するボールジヨイント、５は該ボールジヨ
イント３のロツド部３ｂの周囲にカラー８を介し
て配設されたゴムブツシユ、６，７は該ゴムブツ
シユ５の両側部に配設されたワツシヤ、９はスプ
リングワツシヤ、１０は前記ロツド部３ｂに螺合
されたナツトで、これらは従来と同様な構成をな
している。

本実施例の特徴とするところは、以上のような
結合構造に於いて、ゴムブツシユ５の外周面にス
トツパ部材１１を配設したところにある。即ち、
このストツパ部材１１は、その中央部に前記ゴム
ブツシユ５が嵌合する凹部が設けられていると共
に、その両端部は前記ワツシヤ６，７に一定間隔
をおいて対向しており、ゴムブツシユ５が所定量
撓んだ時に該ワツシヤ７，８に当接するよう構成
されている。第３図はシフトレバー１の操作によ
り、ゴムブツシユ５が同図に於いて右側に所定量
撓んだ状態を示しており、この時、ストツパ部材
１１の一方の端部１１ａがワツシヤ７に当接し、
その結果、ゴムブツシユ５はそれ以上の撓みを防
止されている。

以上のように、シフトレバー操作時の大荷重に
対してゴムブツシユ５は一定以上の撓みを持たな
いので、操作荷重伝達効率の向上を図ることがで
きると共に剛性の向上をも図れ、シフトレバーの
オーバーストロークも抑止できるという効果を奏
する。また、ゴムブツシユ５の耐久性に対して
は、ストツパ部材１１と、両端部にフランジ部８
ａ、８ｂを形成したカラー８とでゴムブツシユ５
の周囲をほぼ全体にわたつて包囲した構造とする
ことにより、十分な効果を持つ。

尚、上述した実施例に於いては、シフトレバー
１と、コントロールリンケージ２との結合構造に
ついて述べているが、本考案結合構造は、変速機
のアウタレバーとコントロールリンケージとを結
合する場合にも適用できることは勿論である。

以上説明したように本考案によれば、変速操作
機構のリンケージに回動可能に連結されたボール
ジヨイントのロツド部に、ゴムブツシユを介して
シフトレバーまたは変速機のアウタレバーを結合
するようにした変速機の操作伝達系の結合構造に
於いて、前記ゴムブツシユの外周面にストツパ部
材を設けると共に、該ストツパ部材はゴムブツシ
ユが所定量撓んだ時に、ゴムブツシユの両側部に
配設されたワツシヤに当接するよう構成したの
で、シフトレバー操作時の大荷重に対して、荷重
伝達効率が低下したりあるいは剛性が低下したり
するようなことは確実に防止され、かつシフトレ
バーのオーバーストロークも抑止できるという効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の変速機の操作伝達系の結合構造
の一例を示す断面図、第２図は本考案に係わる変
速機の操作伝達系の結合構造の一実施例を示す断
面図、第３図は第２図の動作説明図である。 １……シフトレバー、２……コントロールリン
ケージ、３……ボールジヨイント、３ｂ……ロツ
ド部、６，７……ワツシヤ、１１……ストツパ部
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 変速操作機構のリンケージに回動可能に連結
   されたボールジヨイントのロツド部に、ゴムブ
   ツシユを介してレバーを結合するようにした変
   速機の操作伝達系の結合構造に於いて、前記ゴ
   ムブツシユの外周面にストツパ部材を設けると
   共に、該ストツパ部材はゴムブツシユが所定量
   撓んだときに、ゴムブツシユの両側部に配設さ
   れたワツシヤに当接するよう構成されたことを
   特徴とする変速機の操作伝達系の結合構造。 (2) 前記レバーはシフトレバーである実用新案登
   録請求の範囲第(1)項記載の変速機の操作伝達系
   の結合構造。 (3) 前記レバーは変速機のアウタレバーである実
   用新案登録請求の範囲第(1)項記載の変速機の操
   作伝達系の結合構造。