JPS6234065Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は回転圧縮機の吐出弁装置、とくに吐
出弁のストロークを規制する弁ストツパの改良に
関するものである。

従来のこの種装置を第１図、第２図に示す。１
は電動要素２と圧縮要素３とからなる回転圧縮機
を内部に収容する密閉容器、４〜１７は圧縮要素
３の構成部分を示し、４は電動要素２により駆動
されるクランク軸、５はクランク軸４と同心の圧
縮室６を内周部に形成するシリンダ、７は圧縮室
６の駆動側開口部を閉鎖するフレーム８は圧縮室
６の反駆動側開口部を閉鎖するシリンダヘツド、
９は圧縮室６内においてクランク軸４の偏心部４
ａに装着され偏心運動するローリングピストン、
１０はシリンダ５に軸心方向に形成された案内
溝、１１は案内溝１０に案内され、ローリングピ
ストン９の外周部に接触して圧縮室６を高圧側６
ａと低圧側６ｂに区分するベーン、１２はベーン
１１をローリングピストン９の外周部に押圧する
圧縮ばね１３は圧縮室６の外周部に開口する吐出
ポート、１４は吐出ポート１３に連通し、シリン
ダ５に軸方向に形成される弁室、１５はシリンダ
５の外周部と弁室１４間を貫通する支持ボルト、
１６は一端を支持ボルト１５で支持され、他端で
吐出ポート１３の開閉を行う弾性薄板で形成され
た吐出弁、１７は一端を支持ボルト１５で支持さ
れ、他端で吐出弁１６のストロークを規制するス
トツパで、吐出弁１６および弁ストツパ１７は断
面がほぼ半円形の筒状に形成される。１８は吸入
管、１９は吐出管である。

以上のように構成され、電動要素２により駆動
されるクランク軸４が１回転するごとに、圧縮室
６内で圧縮された高圧ガスにより吐出弁１６の自
由端１６ａはそれ自身のばね圧に抗して押圧さ
れ、弁ストツパ１７に突き当るまで移動する。そ
の間に高圧ガスは弁室１４を通り吐出管１９に送
り込まれる。ところで、従来の弁ストツパ１７は
図示のように自由端１７ａを有する片持ち構造で
あるため、クランク軸４の１回転ごとに吐出弁１
６との衝突により自由端１６ａに衝撃を受ける
と、その衝撃の繰返しにより疲労破壊する恐れが
あつた。

この考案は上記の欠点を改善することを目的と
するもので、弁ストツパの機械的強度を高めるこ
とにより信頼性の高い吐出弁装置を提供するもの
である。

以下、この考案の一実施例を第３図により説明
する。以下、この考案の一実施例を第３図により
説明する。図において、第１図，第２図と同一符
号は同一または相当部分を示し、２０は切れ目の
ない円筒状に形成された中空の弁ストツパ、その
他の部分については従来のものと同様である。

以上のように構成され、従来のものと同様にク
ランク軸１４の１回転ごとに吐出弁１６は高圧ガ
スに押されてストツパ２０に衝突し衝撃をあたえ
るが、弁ストツパ２０を切れ目のない円筒状のも
のとしたので外力に対する機械的強度が大幅に増
加し、繰返される衝撃に対しても十分に耐えるこ
とができる。

なお、上記実施例においては弁ストツパを中空
として中空部を吐出ガスの排出路としたものを示
したが、これに限るものではなく、吐出ガスの排
出路を他の手段で確保できれば中空のものではな
くてもよい。

以上のように、この考案によるときは弁ストツ
パとして切れ目のない円筒状に形成したものを用
いたので吐出弁から受ける繰返し荷重に対して十
分に耐えることができ、信頼性の高い吐出弁装置
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図は従来例を示し、第１図は縦断
面図，第２図は第１図の−断面図，第３図は
この考案の一実施例を示す要部の断面図である。 図において、同一符号は同一または相当部分を
示し、６は圧縮室、１３は吐出ポート、１４は弁
室、１６は吐出弁、２０は弁ストツパである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吐出ポートを経由して圧縮室に連通する弁室
   と、この弁室内において上記吐出ポートを開閉す
   る吐出弁と、圧縮室内の高圧ガスにより駆動され
   る上記吐出弁のストロークを規制する弁ストツパ
   とを備えた吐出弁装置において、上記弁ストツパ
   を切れ目のない円筒状に形成したことを特徴とす
   る回転圧縮機の吐出弁装置。