JPS6233875Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は受座の調節装置に関するもので、扉錠
のラツチと受座との当接部の位置を自由に調節で
きるようにしたものである。

従来、扉錠の受座にあつては、取付位置の狂い
や、扉の変形などによつてラツチと受孔との当接
部の隙間が大きくなつて戸ががた付いたり、逆に
隙間が小さくなつてラツチが嵌合しなくなるとい
う不都合があつた。

その為、ラツチの当接部の位置を調節可能にし
た受座は従来種々提案されているが、構造が複雑
であつたり、又調節後においても使用中ズレが生
じる等の難点があつた。

本考案は上記従来の難点に着目し、簡単な構成
で、ラツチとの当接部の調節が可能で、しかも調
節後はズレが絶対に起きることのない、優れたも
のを提供することを目的とするものである。

以下図示する本案の一実施例に基づいて説明す
る。１は受座で、２は受孔、３は取付ネジ用の穴
である。４は箱受で、左右の側壁５，６の厚みが
異なるように、形成してある。中間部材４は例え
ば樹脂などにより一体成形してある。

取付方法は、第１図および第２図の如く箱受４
の側壁５，６は受座１の受孔２内に望出し、また
取付基部４_１が受座１に当接して箱受４が受孔２
から離脱することを防いでいる。

第３図は取付いた状態の正面図であり、この状
態で扉Ｄを閉めると扉錠７のラツチ８が突出嵌合
し、ラツチ８の背面８ａが箱受４の側壁６に当接
する（第４図示）。次に第４図の状態で、ラツチ
８の背面８ａと側壁６との隙間が大きくて扉Ｄに
ガタ付きが生じる場合、ネジ９を弛めて受座１を
取り外し、箱受４を左右逆にして嵌装し、受座１
を取り付ける。この時、ラツチ８の背面８ａは肉
厚の大きい側壁５に当接するので、扉Ｄのガタ付
きを吸収し好適な閉扉状態が得られる（第５図
示）。

尚、中間部材４を用いることなく、好適な閉扉
状態が得られる場合は、中間部材４を取り除けば
良いことは勿論である。

その他箱受４は、厚みの異なる左右の側壁５，
６の上下に各々厚みの異なる側壁を形成すること
によつて、ラツチ１２との当接部を四段階に調節
することができる。

尚、各々の側壁の厚みの差は0.5〜1.0mm程度に
すれば適当である。

以上の如く本案によれば、少なくとも二つ以上
の厚みの異なる側壁を有する箱受を形成し、該箱
受の側壁部を受座の受孔の開口部側縁に望ませ、
扉錠のラツチの背面部を、該側壁に当接させると
共に、ラツチとの当接部には厚みの異なる側壁を
任意に望ませることができるようにしてあるの
で、受座とラツチ背面との当接部の隙間を任意に
調節でき、隙間が大き過ぎて扉にガタ付きが生じ
たり、逆に隙間が小さい為に、ラツチを作動する
時非常に重いとか、又はラツチが受孔に突出嵌合
しないなどという問題を解消できる。

更に本案によれば、上記調節は中間部材の位置
を変えて組み込めば良く極めて簡単にできるとと
もに中間部材の側壁にラツチを当接させるので、
強い外力が作用しても、側壁の厚みは変化せず、
使用中ラツチとの当接部にズレが生じる恐れもな
いなど、実用上著しい効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案に係る受座の取付方法を示す斜視
図、第２図は取付状態に於ける縦断側面図、第３
図は同正面図である。第４図および第５図は使用
状態を示す、要部横断平面図である。 １……受座、４……箱受、５，６……側壁、８
……ラツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ラツチ嵌合用の開口部と少なくとも二つの厚み
   の異なる側壁を有する箱受を形成し、該箱受の
   各々異なる厚みの側壁を任意に受座の受孔の側縁
   部に望ませて、扉錠のラツチ背面部を該側壁に当
   接させるようにして成ることを特徴とする、受座
   の調節装置。