JPS6233325Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は電気部品等を収納した箱体（以下モジ
ユールと呼ぶ）を盤内に収納した半導体変換装置
に係り、特に保守点検時に箱体の変換を容易に行
う為に改良した半導体変換装置に関するものであ
る。

〔考案の技術的背景及び問題点〕

一般に半導体変換器は半導体とその面に冷却体
を積層した物（以下スタツクと呼ぶ）を容量に応
じ多数個使用し回路を構成している。

近年における半導体変換器は用途の大形化に伴
ない大容量化され、それにより半導体素子の使用
数は増化の一途をたどつている。

半導体素子は半導体変換器を構成する重要な部
品であり、又半導体素子に故障が生じた場合短時
間で交換できることを要求される部分である。

この為数個のスタツクとそのスタツク個々に接
続される抵抗コンデンサ等の回路用品、及び接続
導体等を一つのモジユールとよばれるユニツトと
して、前記のモジユールを容量に応じて複数個組
合わせて変換器を構成している。

モジユールは用途により内部収納用品も多く重
量物となる為保守点検時にいかに簡単にモジユー
ルの交換を行うかが重要となつてきている。

以下従来の実施例を図面を引用して説明する。

第１図はモジユール単体の図であり、スタツ
ク、接続導体、保護回路用品で構成されており、
モジユール２の両側面にはガイドを兼ねた挿入用
のローラー１が取り付いている。

第２図はモジユール２を複数個縦に積み重ねた
装置正面図である。下部ベース３の両側に絶縁支
柱４を立て、上部にコ字形のレール５を取り付け
モジユール２のローラー１をレール５の内部を転
がすことによりモジユール２を取り付けて変換器
本体５Ａを構成している。レール５の内部にはガ
イド６が設けてあり、モジユール２の左右方向の
位置決めを行つている。

第３図は第２図の右側面図である。モジユール
２の後面からは接続導体７が出ており、支え８で
固定された導体９に接続されることにより回路を
構成している。前記変換器本体５Ａをフレーム１
０内に収納している。

第４図は、第２図、第３図の変換装置の構造に
おいて、モジユール２を出し入れする図である。

このように重量物であるモジユール２をフレー
ム１０内に収納するには、移動形リフター（以下
リフターと呼ぶ）１１にモジユール２を乗せ変換
器装置の前面に位置決めし、モジユール２を収納
位置まで持ち上げレール５内のガイド６に合わせ
て挿入している。

モジユール２は重量物であると共に外形も大き
い為リフター１１自体も大きく重量も重く、リフ
ター１１の移動、モジユール２挿入時の位置決め
の移動調整等作業者も多数必要であり、又広いリ
フター１１使用スペース、使用しない時のリフタ
ー１１の置き場所の確保等建屋が大きくなる欠点
があつた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は前述の点に鑑みなされたもので
あつて、モジユールの交換において、作業者の削
減、作業時間の短縮が得られ、且つ設置建屋が小
さくなる半導体変換装置を提供することにある。

〔考案の概要〕

本考案はこの目的を達成するために、モジユー
ルの変換を行なうための機構を装置盤内に取り付
けたことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下本考案について第５図乃至第７図により説
明する。第５図は台車１１Ａ、第６図は本考案の
変換装置正面図、第７図は第６図の平面図であ
る。

第５図の台車１１Ａはモジユール２の保管場所
と変換装置間の運搬として使用する他、モジユー
ル２の吊り上げ台として使用する。

収納するモジユール２を架台１２のガイド１３
内に設置し前面側にある固定穴１４にモジユール
２をピン等で固定し４隅に取り付けた吊り輪１５
にて手押し移動する。床面の移動は架台１２の下
面に取付けた車１６で行う。車１６は、180゜旋
回自在で固定も可能であり進行方向により調整で
きる。

台車１１Ａで運搬されてきたモジユール２は、
固定穴１４を前面側として盤の正面に持つてく
る。

盤の正面下部は段差がある為、傾斜台１７を設
け台車１１Ａの車１６を利用し盤内に押し込む。

盤内両側にはフレーム補強をかねたコ字形の支
柱ガイド１８が設けてあり、下部には台車１１Ａ
の位置決めであるガイド１６Ａに入る切り欠き１
９が加工してある。この支柱ガイド１８にガイド
１６Ａを入れることにより、吊り上げ時の前後、
左右の位置決めができる。

ワイヤー２０が盤上部の滑車２１、盤側面の滑
車２１をへて盤側面下部に取付の巻き上器２２に
つながつている。

巻き上器２２は電動あるいは、手動によりワイ
ヤー２０の巻き上げ下げを行う。ワイヤー２０の
先端にはフツク２３が取り付いており、台車１１
A4隅の吊り輪１５に引掛けモジユール２の乗つ
た台車１１Ａ言上下させモジユール挿入位置に止
め、支柱ガイド１８の前面に明けたストツパー穴
２４にピンを通し台車の落下防止を行う。台車と
モジユール２の固定ピンをはずしモジユール２を
盤内のレール５、ガイド６内に挿入する。

このように小形台車で運搬してきた重量物であ
る箱体を台車のまま盤内の押し込み台車のまま容
易に吊り上げ下げができる半導体変換器が得られ
る。

第８図のように盤内に支柱ガイド１８、ワイヤ
ー２０、滑車２１、巻き上器２２、フツク２３を
設けることは同じであるが、支柱ガイド１８を盤
前面に取り付け台車１１Ａスペースを盤内に全て
取らず、台車１１Ａを使用しない時は盤内に収納
せず他の設置場所に保管可能な変換装置とするこ
ともできる。

〔考案の効果〕

このように本考案は重量物で外形寸法の大きい
モジユールの交換等を行う機構を盤内に取り付け
ることにより、運搬台車面積を設けるだけで重量
物で外形寸法の大きい移動形リフターが不要とな
り、調整、運搬の扱い作業者等交換工数の削減が
でき、且つ建屋面積も小さい半導体変換器が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はモジユール単体図、第２図はモジユー
ルを縦に積み重ねた盤正面図、第３図は第２図の
右側面図、第４図は第２図、第３図の装置におい
てモジユールをリフターで出し入れする図、第５
図は台車図、第６図は本考案の一実施例を示す盤
正面図、第７図は第６図の平面図、第８図は本考
案の台車スペースを変えた他の実施例を示す図で
ある。 １……ローラー、２……モジユール、３……下
部ベース、４……絶縁支柱、５……レール、５Ａ
……変換器本体、６……ガイド、７……接続導
体、８……支え、９……導体、１０……フレー
ム、１１……リフター、１１Ａ……台車、１２…
…架台、１３……ガイド、１４……固定穴、１５
……吊り輪、１６……車、１６Ａ……ガイド、１
７……傾斜台、１８……支柱ガイド、１９……切
り欠き、２０……ワイヤー、２１……滑車、２２
……巻き上器、２３……フツク、２４……ストツ
パー穴。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 正面からみて盤内の左右に設けられる絶縁支柱
   に所定の間隔で上下方向に設けられる複数段の各
   レールに正面より挿入される複数個のモジユール
   を備えた半導体変換装置において、前記絶縁支柱
   の手前に設けられる断面コ字状の１対の支柱ガイ
   ドと、この支柱ガイドに係合され４隅に吊り輪を
   有し、かつ下部に車輪を備えモジユール運搬用の
   台車と、この台車の前記吊り輪にワイヤーを掛け
   当該ワイヤーを盤内の上面及び側面を沿つて巻き
   上げ、巻き下げを行う巻き上げ器を備えたことを
   よ特徴とする半導体変換装置。