JPS6232785Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車等の雪上あるいは凍結道路上
でのスリツプ防止として、タイヤに装着されるチ
エーンの締付用バンドに関する。

〔従来の技術〕

従来、タイヤにチエーンを装着する手段とし
て、スプリング式のものと、弾性バンドの両端に
チエーンに取り付ける金具を設けたものとがあ
る。

前者には例えば実公昭55−30703号公報に記載
されたような、複数のコイルスプリングを引掛片
を介して環状に連結したものがある。

また、後者には、弾性バンド数本を交差させて
チエーン間に取り付けるようにしたものがある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

コイルスプリングを使用したものは、コイルス
プリングが金属製であるため、タイヤ側面のアル
ミホイールに傷が付いたり、何度か使用するうち
に伸びて役に立たなくなつたり、あるいは錆で破
損したりする欠点がある。さらに、コイルスプリ
ングを環状に連結しているため、コイルスプリン
グの引張方向とチエーンの緊締力作用方向とが異
なり、効率が悪いという問題もあつた。

また、弾性バンドを用いる方法では、複数本の
弾性バンドを交差させて使用するため、その交差
部分が擦れて摩耗し、やがて切れるという欠点が
あつた。

本考案は、このような欠点を解消し、耐久性を
向上させるとともに製造容易なチエーン締付用バ
ンドを提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するため、本考案は、複数本の
分岐バンドを本体中心部より放射状に連設した一
体の伸縮自在な弾性材よりなり、且つ各分岐バン
ドの先端にはチエーンに取り付けるための係止フ
ツクを取り付けたことを特徴とする。

〔実施例〕

以下、本考案を図面に示す実施例に基づいて具
体的に説明する。第１図は本考案に係るチエーン
締付用バンドの例を示す平面図、第２図はバンド
先端部分を拡大した斜視図、第３図はタイヤにチ
エーンを装着した状態を示す側面図である。

これらの図において、ゴム等の伸縮自在な弾性
材よりなる締付用バンド本体１の中心部より分岐
バンド２が放射状に連設されている。バンド本体
１と分岐バンド２とは一体的に成形されている。
分岐バンド２の先端にはタイヤ４にチエーン５を
装着するための係止フツク３が取り付けられてい
る。

このように構成された締付用バンドは、それぞ
れの分岐バンド２相互が、その弾性力によつてチ
エーン５を引つ張り合うので、チエーン５をタイ
ヤ４に装着でき、また締付用バンド本体１より分
岐バンド２が放射状に連設されているので、従来
のように擦れて摩耗することがない。

〔考案の効果〕

上述したように本考案によれば、分岐バンドを
締付用バンド本体に対して放射状に連設させてい
るため、引張力に基づく締付力が最も合理的にチ
エーンに作用し、走行時における遠心力にも十分
対抗できる。またバンド本体と分岐バンドとは一
体成形によつて製造できるため、従来の複数のコ
イルスプリングを環状に連結したものに比較し
て、格段にコストを低減できる。さらに、従来の
弾性バンドを交差状に使用するもののように、擦
れて摩耗することがなくなるので、耐久性が向上
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るバンドの一実施例を示す
平面図、第２図はバンド先端の係止フツク部分を
示す斜視図、第３図は本考案のバンドを使用して
タイヤにチエーンを装着した状態を示す側面図で
ある。 １……締付用バンド本体、２……分岐バンド、
３……係止フツク、４……タイヤ、５……チエー
ン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数本の分岐バンドを本体中心部より放射状に
   連設した一体の伸縮自在な弾性材よりなり、且つ
   各分岐バンドの先端にはチエーンに取り付けるた
   めの係止フツクを取り付けたことを特徴とするタ
   イヤチエーン締付用バンド。