JPS6232024B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業の利用分野） 本発明は、二本の断面コの字状金属部材を対向
溶接し角管状製品を製造する際の本溶接に先立つ
て組立て方法に関するものである。

（従来技術と問題点） 溝型状鋼材をそのフランジ同志を対向させて溶
接して角管をつくることは衆知であり、その際裏
当金を使用して開先に肉盛溶接することも衆知で
ある。

本出願人も既に特願昭47〜38681号（特公昭51
〜12008号公報）、特願昭46〜38295号（特開昭48
〜5225号公報）等により提案している。ところ
が、高層ビルの柱材に使用するような大型管をつ
くる際には、鋼材が大きいので裏当て金を溶接し
てのち一旦仮組してから本溶接して管状体をつく
るのであるが、裏当て金を取りつけるための溶接
材を多く使用し、その溶接熱も大きいので熱歪み
も大きくなる。

第２図と第３図にその一例を示すように、まず
第２図の場合は開先４を有する母材１に裏当て金
２を溶接部３に溶接とりつけした例である。溶接
後、裏当て金２は破線で示すように熱歪みにより
溶接部側に反つてしまう。

第３図の場合は、溶接部３を母材１に設けた開
先４の根本においた場合であるが、やはり裏当て
金２は破線で示すように反つてしまう。

第２図の場合には、溝状鋼材をフランジ部を対
向させて組み合せることができるが開先を上に向
けて本溶接（肉盛）した場合、溶接材が裏当て金
２を伝つて流れ落ちることになるので、溶接に先
立つて矯正する必要があり能率的でない。

第３図の場合には、そのままでは仮組できない
のでやはり矯正が必要である。

（発明の目的） 本発明は、裏当て金を矯正する必要のない能率
的な仮組方法を提供することを目的とするもので
ある。

（発明の構成・作用） 本発明においては、裏当て金として断面でみて
コーナー部に角のない帯状金属板を使用する。そ
してこの裏当て金を第３図と同様な位置に溶接に
よつてとりつける。そうすると、とりつけられた
裏当て金は溶着時の熱歪みにより第３図同様開先
側に反り曲るのであるが、裏当て金の上端は丸み
を帯びているので矯正なしにこの丸みをガイドと
して仮組みができるのである。

第１図ａ，ｂにその態様を示した。図中５が本
発明で使用する裏当て金の１例であり、丸み６を
端部に有している。この例では上下端に丸みをも
つた裏当て金としているが、仮組に役立つ側すな
わち図面に示してないが上端部のみに丸み６又は
斜面等ガイド可能にした裏当て金を使用できるこ
とは自明である。

第１図ａは樋状に置かれた母材１に裏当て金５
を溶接によりとりつけた状態を示し、第１図ｂは
仮組完了状態を示している。

仮組は丸み６をガイドとして裏当て金２の上部
を、組合さる上部母材１が溝形材の内側に押し込
まれ、緊密な嵌合がなされる。

本溶接に際しては仮組角管を90度転回させ開先
４内に肉盛溶接するのである。

（発明の効果） 本発明によれば、裏当て金をとりつけた後矯正
する必要がないので仮組が能率的に行えるので角
管の組立が容易である等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本発明による一方の母材に裏当て金
を取付けた説明図、第１図ｂは本発明による角管
組立て方法の説明図、第２図、第３図は母材（溝
形鋼）に溶着した裏当て金の歪変形の説明図であ
る。 １は溝形鋼、２は裏当て金、３は溶接部、４は
開先、５は本発明の裏当て金、６は丸み。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ２本の断面コの字型金属部材を対向溶接し角
   管を製造するに際し、裏当て金として、断面コー
   ナー部に角がなく、溶接熱により熱歪みの変形を
   おこす金属板材を用い、上記裏当て金を一方のコ
   の字型部材の両フランジ内側に配置し、フランジ
   先端の外側に設けた開先部に溶着し、その溶着時
   の熱歪みによりコの字型部材の外部に位置する裏
   当て金の先端をフランジ外側方向へ変形させ、次
   いでもう一方のコの字状部材を上記変形した裏当
   て金の先端をガイドとして角管に組立てることを
   特徴とする、角管の組立方法。