JPS6231864Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、油圧機器等の油圧の検知に於いて
歪みが加わると磁気特性が著しく変化することを
利用して圧力を測定するよう構成した感圧素子に
関するものである。

従来、この種の圧力検知装置には、バネを利用
してバネの変位置より圧力を検知するものがある
が、近年、歪みがかつた場合磁気特性が変化する
ことを利用して圧力を検知する感圧素子が実用化
されている。

上記感圧素子は、第１図に示すようにポツト
型、或いは断面Ｅ形のフエライトコア１にコイル
２を組みこみ、高磁歪定数の非晶質磁性合金から
なる板状体３を載せて構成されたものである。

しかしながら、上記感圧素子では、剛体どうし
が接触しているため、荷重が加わると非晶質磁性
合金の板状体３が歪んで接触し、欠損したり、又
は歪自体の為に検知感度を著しく害する為に信頼
性の低いものであつた。また、荷重は大きくなる
と100気圧位まで上昇することがあり、透磁率や
インダクタンス特性が変化して安定せず、精度の
高い測定ができないという難点がある。

この考案は、上述した感圧素子の欠点を補うた
めになされたもので、フエライトからなるポツト
型、或いは断面Ｅ形のコアと、高磁歪定数の非晶
質磁性合金の板状体とを組み合わせる際に、断面
Ｅ形コアと板状体との間にゴム又は樹脂等で成形
された非磁性のダンパーを挟持させ、剛体に対す
る歪負荷を分散することによつて単位面積当りの
負荷を軽減するとともに、歪の量を均等に分布さ
せるよう構成し、透磁率やインダクタンス特性を
安定化させたことを特徴とする感圧素子を提供す
るものである。

以下、この考案による実施例を第２図にもとづ
いて詳細に説明する。図において１はフエライト
からなる断面Ｅ形コアであり、内部にコイル２が
装着されている。また、３は高磁歪定数の非晶質
磁性合金からなる板状体であり、超薄形の板を接
着等により積層して、所定の厚さに成形されてい
る。

上記断面Ｅ形コア１と板状体３との間には、ゴ
ム又は樹脂等により成形された非磁性のダンパー
４が配設されており、板状体３の上方から加わる
荷重Ｐをコア１に均等に分布させるようになつて
いる。

従つて、上記板状体３の上方から点又は線状に
圧力がかかることもあるが、上記ダンパー４を設
けて、これを補うようなコイル磁界をかければ良
いものである。

以上詳細に説明したように、この考案による感
圧素子はフエライトからなるポツト型、或いは断
面Ｅ形のコアと、高磁歪定数の非晶質磁性合金の
板状体を組み合わせてなる圧力検知装置におい
て、上記コアと板状体との間にゴム又は樹脂等で
成形された非磁性のダンパーを挟持させた構造で
あり、剛体に対する歪負荷を軽減することができ
る。

また、歪負荷の分布圧力を均等にすることがで
きるものであり、透磁率やインダクタンス特性を
安定化できる等、信頼性の高い感圧素子を得るこ
とができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、一般の感圧素子を示す断面図、第２
図は、この考案による実施例を示す感圧素子の断
面図である。 １……コア、２……コイル、３……板状体、４
……ダンパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. フエライトからなるポツト型或いは断面Ｅ形コ
   アと高磁歪定数の非晶質磁性合金からなる板状体
   とを組み合わせてなる圧力検知装置において、上
   記コアと板状体との間にゴム、樹脂等の弾性体で
   成形された非磁性のダンパーを挟持させて構成さ
   れたことを特徴とする感圧素子。