JPS6231146B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は鉄筋コンクリート壁の剛性を低下さ
せるための壁スリツトの現場施工法にに関するも
のである。

一般に現場打ち鉄筋コンクリート壁は剛性が著
しく大きくそのため構造物への地震入力が過大と
なる。ところで建物の構造設計に際しては偏心率
を低下させ、かつ上下階層の剛性率を１に近づけ
る必要があるため鉄筋コンクリート壁の剛性を低
下調整する必要がある。そのため壁にスリツトを
設けることが実施されているが主としてプレハブ
壁板においてである。

この発明は現場施工で、特に横または縦スリツ
トを設けうる工法について開発したもので以下そ
の詳細について説明する。

サンドイツチ目地板１はポリスチレン発泡体等
比較的軟質の合成樹脂発泡体を芯板２とし、その
上下にフレキシブルボード、合板等の硬質板３，
３を重ねたものである。このサンドイツチ目地板
１には鉄筋挿通孔４およびコンクリート打設用造
孔５が上下および左右に貫通して形成してあり、
サンドイツチ目地板１の芯板２の一側縁に芯板よ
り硬質板３，３を延長させ凹溝条が形成してあ
る。

外側型枠６にはスリツト用目地棒７が釘または
ビス８によつて取付けてありまた内側型枠９には
サンドイツチ目地板１の厚さに相当する間隔をお
いて上下または左右にセツト用目地棒１０を釘１
１によつて取付けてある。

型枠６，９の組立に際してはサンドイツチ目地
板１の凹溝条をスリツト用目地棒７に嵌め他側を
セツト用目地棒１０，１０間に挾着させて上下ま
たは左右を仕切るために水平または垂直に配置す
る。鉄筋１２は鉄筋挿通孔４を通つて配筋され
る。

次いで型枠６，９間にコンクリートを打設しコ
ンクリートの硬化後型枠および各目地棒７，１０
を脱型し、芯板２をほじり出す等して目地溝Ａを
形成し、壁体Ｂに横方向または縦方向のスリツト
を形成する。

雨仕舞としては目地溝Ａの外面側にシール材１
３を充填する。さらに必要により内側に内壁１４
を設けて２重壁とし、壁体Ｂと内壁１４との間を
排出溝とし各階を縦樋１５でつなぎ最下階で壁体
Ｂから水を排出するようにする。

第４図乃至第６図は目地溝Ａの配置状態を示し
た概要図である。

この発明は以上の構成からなり、合成樹脂発泡
体の芯板を有するサンドイツチ目地板をコンクリ
ートに埋設しておき、その芯板をほじる等により
外して目地溝を形成するのでその施工が容易であ
り、また目地板はスリツト用目地棒とセツト用目
地棒とにより型枠内に容易に介在させることがで
き、かつサンドイツチ板であるのでコンクリート
打込圧に耐えることができる。目地溝の形成され
た鉄筋コンクリート壁はその剛性が低下すること
になるが柱梁等と一体にコンクリート打ちができ
て、施工上格別支障がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は目地板の平面図、第２図は施工過程の
要部縦断面図、第３図は壁体の縦断面図、第４図
は立面図、第５図は横断面図、第６図は縦断面図
である。 １……サンドイツチ目地板、２……芯板、３…
…硬質板、４……鉄筋挿通孔、５……コンクリー
ト打設用造孔、６……外側型枠、７……スリツト
用目地棒、８……ビス、９……内側型枠、１０…
…セツト用目地棒、１１……釘、１２……鉄筋、
１３……シール材、１４……内壁、１５……樋、
Ａ……目地溝、Ｂ……壁体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 合成樹脂発砲体を芯板とし、芯板の上下に硬
   質板を重ねてなるサンドイツチ目地板の芯板の一
   側縁に芯板より硬質板を延長させて凹溝条を形成
   し、外側型枠と内側型枠間に一方の型枠に取付け
   たスリツト用目地棒に前記サンドイツチ目地板の
   凹溝条を嵌め込み、他方の型枠に取付けたセツト
   用目地棒間にサンドイツチ目地板を挾着させ該目
   地板を型枠間に介在させ次いで型枠間にコンクリ
   ートを打設し、コンクリートの硬化後脱型すると
   ともに前記芯板を外して壁体にスリツトを形成す
   ることを特徴とする壁スリツトの現場施工法。