JPS6230952Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は魚体処理装置に関し、更に詳述すると
魚体の二枚おろし装置、三枚おろし装置、内臓除
去装置等のように、魚体の進路上に配設された魚
体を処理するための処理部材の左右両側から魚体
を挟持して搬送する挟持搬送用ベルトコンベアを
備えた魚体処理装置に関する。

従来のこの種のベルトコンベアは、走行面を鉛
直に保ち互に平行に対向させ、その間に魚体を挟
持して搬送していたから、開腹用ナイフ、フイー
レナイフ、ガツテイングプーリ（内臓除去用プー
リ）、ガイドレール等のように下から力が作用す
る個所において魚体が上方へ逃げるのを防ぐため
コンベア上方に抑え具を設ける必要があつた。

また従来は、この種のベルトコンベアに処理す
べき魚体を導入する始端部において、左右一対の
コンベアの対向距離を漸次拡げるとともに、傾斜
面をもつシユートを臨ませ、処理すべき魚体をシ
ユートに沿つて辷らせたのちベルトコンベアに挟
持させる長行程の魚体導入部を要し、この部分が
可なりのスペースを占めていたから、魚体処理機
の全長が大きくなる欠点があつた。

本考案の目的は、魚体導入部においてコンベア
対向距離が漸次拡がつてゆく部分が省かれ、魚体
をコンベア始端部に上から投下することができ、
しかも、開腹用ナイフ、フイーレナイフ、ガツテ
イングプーリ、ガイドレール等のように下から力
が作用する魚体処理部においても、コンベア自体
により魚体を下方へ抑え込むことができるので特
に魚体抑え具を必要としない魚体処理装置を提供
することにある。

本考案の魚体処理装置は、要約すれば、左右一
対をなす魚体挟持搬送用ベルトコンベアの挟持面
のなす角が、魚体導入部では上拡がりのＶ字形に
傾斜し、魚体を処理するための処理部材が配設さ
れた魚体処理部においては下拡がりの逆Ｖ字形に
傾斜していることを特徴としている。

以下、本考案の上記を図面に基づいて説明す
る。

第１図は本考案実施例を手前側の搬送コンベア
を省いて示した側面図、第２図ないし第４図は上
記実施例の，，における横断面図である。

左右一対のベルトコンベア１Ａ，１Ｂは駆動プ
ーリ１８により駆動されて矢印Ａの向きに走行す
る。このベルトコンベアにより挟持された魚体の
進路上には、例えばガイドレール２、開腹用回転
ナイフ３、レール４、第１のガツテイングプーリ
５、レール６、第２のガツテイングプーリ７及び
排出用シユート８が始端から終端へ順次配設され
ている。開腹用回転ナイフ３と第１のガツテイン
グプーリ５と第２のガツテイングプーリ７とは魚
体を処理するための処理部材を構成する。始端を
なすテールプーリ９Ａ，９Ｂは第２図に示すよう
にＶ字形の傾斜軸１０Ａ，１０Ｂに嵌合し、従つ
て始端部では一対のベルトコンベアの挟持面もＶ
字形に傾斜し、下縁間距離が処理すべき魚体の幅
よりも狭く、上縁間距離は処理すべき魚体の幅よ
りも広くなつている。開腹用回転ナイフ３を挟ん
で両側に設けられている、ベルトガイド用ローラ
１１Ａ，１１Ｂは、第３図に示すように上端径が
下端径よりも大きい逆円錐台形であつて、鉛直な
軸１２Ａ，１２Ｂに嵌合し、従つて、一対のベル
トコンベアの挟持面は逆Ｖ字形に傾斜し、上縁間
距離が処理すべき魚体の幅よりも小さく、魚体に
上向きの力が作用しても上方へ逃がさないように
なつている。なお、軸１２Ａ，１２Ｂ間には引張
スプリング１３が設けてあつて魚体の大小に対応
しうるようになつている。ガツテイングプーリ５
を挟んで両側に設けられているベルトガイド用ロ
ーラ１４Ａ，１４Ｂも第４図に示すように、逆円
錐台形であつて一対のベルトコンベアの挟持面は
逆Ｖ字形に傾斜している。第２のガツテイングプ
ーリ７を挟むベルトコンベアも第４図に示すもの
と同様である。

このような構成によれば、挟持搬送用ベルトコ
ンベア１Ａ，１Ｂの始終部近傍の魚体導入部では
挟持面がＶ字形であつて上縁間距離が魚体の幅よ
りも大きいので魚体を上から投下するだけでコン
ベアに挟持させることができ、その結果、従来の
ような長大な導入部を必要とせず、全体のコンベ
ア長さが短くなる。また、魚体処理部においては
挟持面が逆Ｖ字形であつて上縁間距離が魚体の幅
よりも小さいので、魚体の抑え具を必要としな
い。

本考案の変形実施例として、ベルトコンベア１
Ａ，１Ｂの往路の始端をなすテールプーリ９Ａ，
９Ｂを第５図に示すように鉛直軸１５Ａ，１５Ｂ
に嵌合させるとともに、ベルト上縁間距離を魚体
の幅よりも大きく形成し、その下流に第６図に示
すように上端径よりも下端径の大きい円錐台形ロ
ーラ１６Ａ，１６Ｂを設けて魚体導入部を構成し
てもよい。この場合、必要により、魚体導入部の
下部に魚体受け具１７を設けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例から手前側のベルトコン
ベア１Ｂを省いた側面図である。第２図は第１図
の−横断面図、第３図は第１図の−横断
面図、第４図は第１図の−横断面図である。
第５図及び第６図は本考案の他の実施例の魚体導
入部を示す横断面図である。 １Ａ，１Ｂ……挟持搬送用ベルトコンベア、３
……開腹用回転ナイフ、５……第１のガツテイン
グプーリ、７……第２のガツテイングプーリ、９
Ａ，９Ｂ……往路始端のテールプーリ、１１Ａ，
１１Ｂ，１４Ａ，１４Ｂ……逆円錐台形ローラ、
１６Ａ，１６Ｂ……円錐台形ローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 処理すべき魚体をその進路上に配設された魚体
   を処理するための処理部材の左右両側から挟持し
   て搬送する挟持搬送用ベルトコンベアを備えた装
   置において、 上記処理部材はベルトコンベアの下部に配置さ
   れ、 上記ベルトコンベアはベルトコンベアの往路始
   端部における上縁間距離が処理すべき魚体の幅よ
   りも大きく形成され、上記処理部材の左右両側部
   分における上縁間距離が処理すべき魚体の幅より
   も小さく且つベルト挟持面が逆Ｖ字形に張設され
   ていることを特徴とする魚体処理装置。