JPS6230339Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は放送受信機において使用される押鉛式
選局装置に関するものである。

斯種押鉛式選局装置は複数の揃列したスライド
部材の１つを押込んで、その押込み位置に保持す
ることにより選局を行うと共に前記スライド部材
の一端に設けられたツマミを回転することにより
回転伝達部材を介して微調整を行ないうるように
なつているが、この微調整の機構はスライド部材
の押込みに応じて自動的にツマミが微調整機構と
連結するか、或はスライド部材の押込みとは関係
なく常時前記ツマミが微調整機構と結合している
構造のものであつたから、微調整機構がツマミの
不用な回転により作動して所望の同調状態が崩れ
るという虞れがあつた。

本考案はこのような欠点を除去するように工夫
した押鉛式選局装置を提案するものである。

以下図面に示した実施例に従つて本考案を説明
する。

第１図は本考案の押鉛式選局装置を実施したラ
ジオ受信機の外観を示しており、このラジオ受信
機はカセツトテープレコーダ（図示せず）と一体
化されていると共に、同調ツマミ１の操作により
ラジオ放送を選局できるようになつているだけで
なく、上面に突出した押鉛２を押込むことにより
テレビジヨン放送が選局されテレビジヨン放送信
号の音声を放声できるようになつている。尚、３
は微調整ツマミであり、４はテレビチヤンネル表
示窓である。

第２図は第１図の押鉛式選局装置部分のみを取
り出すと共にその一部を切欠いて示す平面図であ
つて、５はチヤンネル文字を有するチヤンネル表
示板であるが、このチヤンネル表示板は後述する
ように回転伝達部材と一体に形成されている。揃
列した各スライド部材６の上端には第４図に分り
易く示すように押鉛２が取り付けられており、ス
イツチケース７内に位置する下端部６ａには凹欠
８が形成せられると共に上方に付勢する第１バネ
９が施されている。１０はロツクスライドであ
り、複数のスライド部材のうちの押込まれた１つ
を押込み位置にロツクし、他のスライド部材を復
帰位置に戻すように働く。１１はフレーム、１２
はスイツチの外部接続端子、１３は取り付け基板
である。１４はスライド部材６に回転自在に遊嵌
された回転伝達部材であつて、その上部はチヤン
ネル表示板を形成しており、下部は可変抵抗器の
ロータ１５と連結固定されている。１６は可変抵
抗器の摺動子１７が当接した抵抗体であつて、該
抵抗体１６は基板１８上に形成されている。１９
は可変抵抗器の接続用端子であり、２０は可変抵
抗器のカバーである。前記回転伝達部材１４には
ローレツト２１が設けられていて、微調ツマミ３
の下部に形成したローレツト２２と噛合するよう
になつているが、微調ツマミ３と回転伝達部材１
４との間に施された第２のバネ２３によつて前記
噛合は解除されている。微調ツマミ３はスライド
部材６の上部をスライド自在となつているが、ス
ライド部材６の段部２４によつて一定以上の下方
へのスライドは阻止される。従つて、スライド部
材６を押込んで選局位置に設定しない状態では、
第２バネ２３の付勢力に抗して微調ツマミ３を押
込んでも、この微調ツマミ３と回転伝達部材１４
は結合（噛合）しない。微調整及びプリセツトは
スライド部材６を第５図のように選局位置まで押
込んでから、更に微調ツマミ３を第６図の如く押
込んで回転することにより行なわれる。

第５図のように選局位置においてはスライド部
材６と共に微調ツマミ３も下方に下がつた状態と
なるので、この位置で微調ツマミ３を第２バネ２
３の付勢力に抗して押込むと常時固定位置の回転
伝達部材１４のローレツト２１に微調ツマミ３の
ローレツト２２が噛合するからである。

叙上の通り本考案によれば微調整（プリセツ
ト）はスライド部材を押込んだ選局位置において
更に微調ツマミを押込んだ場合にのみ行ないうる
ので不用意な微調ツマミ操作によつて同調状態が
変つてしまうという虞れは払拭でき、極めて有効
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の押鉛式選局装置を実施した放
送受信機の一部外観を示す斜視図であり、第２図
は本考案の押鉛式選局装置の上面を一部切欠いて
示す平面図、第３図は本考案の押鉛式選局装置の
正面図、第４図はその側断面図、第５図及び第６
図は同じく動作状態における側断面図である。 ２……押鉛、３……微調ツマミ、４……チヤン
ネル表示窓、５……チヤンネル表示板、６……ス
ライド部材、７……スイツチケース、８……凹
欠、９……第１バネ、１０……ロツクスライド、
１１……フレーム、１２……接続端子、１３……
取り付け基板、１４……回転伝達部材、１５……
ロータ、１６……抵抗体、１７……摺動子、１８
……基板、１９……接続端子、２０……カバー、
２１，２２……ローレツト、２３……第２バネ、
２４……段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の揃列したスライド部材の１つを押込むこ
   とにより当該押込まれたスライド部材を押込み位
   置に保持すると共に他のスライド部材を復帰位置
   に保持し当該押込まれたスライド部材により選局
   スイツチをオンせしめ、前記スライド部材の端部
   に設けたツマミの回動によつて微調整操作ができ
   るようにした押釦式選局装置において、前記スラ
   イド部材に同軸遊嵌された回転伝達部材と前記ツ
   マミとの結合をバネ手段により離反せしめると共
   に前記ツマミをスライド部材に対し一定範囲内で
   スライド可能とする規制手段を設け、前記スライ
   ド部材を押込んだ状態で且つ前記バネ手段の付勢
   力に抗してツマミを押込んだ状態でのみ前記ツマ
   ミと回転伝達部材とが結合するようにしたことを
   特徴とする押釦式選局装置。