JPS623032Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、舟縁に固定される基台に対して釣
竿を着脱可能に支持する舟釣り用の釣竿保持具に
関し、特に上記釣竿に附帯する中間部材の取付
け、取外しが極めて簡単に行え、しかも、その釣
竿がワンタツチで基台に装脱出来るようにしたこ
とを特徴とするものである。

従来から、一般に利用されているこの種の釣竿
保持具は、その釣竿を舟縁に固定された基台に支
持せしめるに当り、予め釣竿の基部に取付けられ
た補助板等の中間部材を介して上記基台の一端に
係合する方式であつた。

しかし、これら従来構造のものは、上記釣竿と
中間部材とが別途押え金具等を介してボルト止め
されるか、或いは接着テープを蔓巻して結合され
るものであつたから、いづれも現地における釣り
の開始、又は終了時に行われる釣竿と上記中間部
材の装脱に多くの手間を要するばかりでなく、特
にボルト止めによるものは、薄肉管からなる釣竿
の基部を変形乃至破損させ易いという不都合が見
られたものである。

このような実情に鑑み本考案は、上記中間部材
をプロテクターとサポーターとから構成し、その
プロテクターにバンドを介して釣竿を緊締可能と
したことによつて、該中間部材に対する釣竿の着
脱を著しく簡単、容易にするとともに、そのサポ
ーターが基台側のホルダーにワンタツチで装脱し
得るようにしたものである。

以下、本案の構成を一つの実施例に基づいて更
に詳述すると、１は基台のフレームであつて、下
面に舟縁Ａを挾定可能な脚１ａ、１ｂを対設して
なり、該フレーム１上の前面には竿受１ｃを、又
その後端には前縁に長溝２ａを開設してなる断面
〓型のホルダー２の前部を枢支してなるものであ
る。

更に３は下端が上記ホルダー２に係合自在なサ
ポーター４と、該サポーター上に固定され、釣竿
Ｂを把持するプロテクター５とからなる中間部材
である。

而して上記サポーター４は、その前後を突片４
ａとした上盤４ｂと、その下方に連成されて上記
ホルダーの長溝２ａの巾に見合う首部４ｃとから
構成され、該首部４ｃの前半に下垂板４ｄを延設
する一方、その後半を両側外方に屈成して上記ホ
ルダー２に嵌入可能な巾長の鍔部４ｅとし、更に
上記首部４ｃの後縁には切欠４ｆを設けてなるも
のである。

他方、上記プロテクター５は、少なくとも前後
２ケ所にバンド５ａを備え、適宜な柔軟性を有す
る半円状の合成樹脂板からなり、上記サポーター
の突片４ａにピン５ｂで固定するとともに、該ピ
ン端を突片下面に少しく突出させて、上記バンド
５ａ，５ａの末端側に穿設された多数の小孔５ｃ
に係合可能としたものである。

尚、図中６は上記基台の脚に挿通された締付ボ
ルトを示す。

叙上の構成に係る本案釣竿保持具は、先づ、上
記基台を舟縁Ａの任意な箇所に固定するものであ
るが、このときフレーム１後端のホルダー２は自
重で後方に回動して、その挿入口２ｂが上向き状
態に保たれるものである。

次に、釣竿Ｂの基端下面を上記中間部材３のプ
ロテクター５に添合してバンド５ａで固定したう
え、釣竿Ｂを直立した状態で上記ホルダーの挿入
口２ｂに、その上方からサポーターの首部４ｃ及
び鍔部４ｅを挿入して、首部後端の切欠４ｆを長
溝２ａの奥端に係入させ、そのまゝ釣竿Ｂを前方
に倒伏させて竿受１ｃに支持せしめるものであ
る。

この状態においてサポーターの前端下垂板４ｄ
が、後脚の取付ボルト７に当接して前方へ抜け外
れることはないし、又その鍔部４ｅはホルダー側
壁にそれぞれ当接係合する上、そのプロテクター
５はバンド５ａを介して釣竿Ｂを強固に把持する
ため、特に不安定とされる上側にリールを装備し
た釣竿の支持を著しく安定させ得るものである。

他方、釣竿Ｂを基台から取外す場合には、上述
した状態から軸受ボルト２ｃを起点として釣竿Ｂ
を少しく起立させて、サポーターの下垂板４ｄが
後脚の取付ボルト７を越えた時点で釣竿Ｂを前方
に引抜くことによつて、釣竿Ｂに附帯する中間部
材３は基台のホルダー２より簡単に抜外れるもの
であり、又その際、ホルダー２は自重で後方に回
動して、その挿入口２ｂが上向きとなつて再度釣
竿を装着出来る態勢が得られるものである。

以上述べたように本案の釣竿保持具は、在来の
ものに比較して釣竿の中間部材に対する着脱がプ
ロテクターとそのバンドを介して極めて容易に行
え、しかも該プロテクターによつて脆弱な釣竿基
端を補強する作用が得られる他、既述した通り、
基台に対する釣竿の装脱がワンタツチで行えると
いう極めて顕著な利点が得られるものである。

【図面の簡単な説明】

本案釣竿保持具を一部切欠して示す側面図、第
２図は中間部材及びホルダーの一例を示す斜視図
である。 尚、図中１……フレーム、２……ホルダー、３
……中間部材、４……サポーター、５……プロテ
クター、６……締付ボルト、７……取付ボルト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 舟縁に跨入可能な脚を備えたフレームの前面に
   竿受を、又その後端には中間部材を介して釣竿の
   基端を装脱可能に支持するようにした舟釣り用の
   釣竿保持具において、上記フレームの後端に、前
   縁中央に開口して長手方向に切設された長溝を有
   する断面〓型のホルダーを枢着する一方、上記中
   間部材は首部と鍔部を有し、該首部の後端に切欠
   部を設けてなるサポーター上に、半円形のプロテ
   クターと、その前後に少なくとも２本のバンドを
   備えてなり、上記サポーターの鍔部をホルダーの
   下面に嵌入可能とすると同時に、上記首部をホル
   ダーの長溝に挿入して、その切欠部を長溝の奥端
   に係入自在としたことを特徴とする舟釣り用の釣
   竿保持具。