JPS6230202B2 - - Google Patents

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JPS6230202B2
JPS6230202B2 JP56180574A JP18057481A JPS6230202B2 JP S6230202 B2 JPS6230202 B2 JP S6230202B2 JP 56180574 A JP56180574 A JP 56180574A JP 18057481 A JP18057481 A JP 18057481A JP S6230202 B2 JPS6230202 B2 JP S6230202B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slurry
starch
temperature
viscosity
swelling
Prior art date
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Expired
Application number
JP56180574A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5881745A (ja
Inventor
Kimito Myamoto
Juji Hirano
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP56180574A priority Critical patent/JPS5881745A/ja
Publication of JPS5881745A publication Critical patent/JPS5881745A/ja
Publication of JPS6230202B2 publication Critical patent/JPS6230202B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Cereal-Derived Products (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は比較的高濃度であつてもゲル化せず、
良好な流動性を保つ澱粉の膨潤粒子スラリーの製
造法に関する。
澱粉を水スラリーとし、加熱して澱粉を膨潤さ
せると、水スラリーは粘性を増し、特にスラリー
濃度が高い場合は容易にゲル化してしまつて、も
はや流動性を示さなくなる事が知られている。そ
の為、例えば特公昭59−47600号公報に開示され
ている様な外殻薄膜構造を維持しつつ非複屈折性
を示す膨潤澱粉粒子を製造し乾燥させようとする
場合、噴霧乾燥を利用する方法は澱粉粒子を破壊
しないと言う目的に対しては有効な手段である。
しかし、先に述べた如く、膨潤澱粉のスラリーは
増粘し易い為、非常に低濃度でしか取扱いができ
なかつた。従つて、乾燥時のエネルギー効率が極
端に悪く、昨今のエネルギー事情からしても高濃
度でしかも低粘性の膨潤澱粉スラリーの出現が待
たれていた。
従来、この様な膨潤澱粉スラリーの増粘現象は
当然であるとの見方が一般的であつて、増粘を押
え、スラリー濃度を上げる試みはなされなかつ
た。特開昭55−114300号公報には、α化澱粉乾燥
品を作る際の作業性を改善する方法が開示されて
いる。この中では、膨潤澱粉スラリーの増粘現象
による流動性悪化の問題をニーダー等の強力な剪
断力のかかる撹拌混練機を用いる事で解決してい
るが、先に述べた様な、外殻薄膜構造を保つたま
まの膨潤澱粉粒子を取扱う場合は、強力な剪断力
を用いると、薄膜が破壊されてしまうのでニーダ
ー等の強力な剪断力のかかる撹拌混練機は使えな
かつた。
本発明者らは、かかる膨潤澱粉スラリーの加熱
時における増粘を押え、スラリーの高濃度化を可
能にする事を目的に、澱粉粒の膨潤と、膨潤澱粉
スラリーの粘度上昇との関係を詳細に検得した結
果、水スラリー中の澱粉粒の膨潤と膨潤澱粉スラ
リーの粘度増加現象との間に時間的なズレがある
事、又、膨潤澱粉スラリーの増粘を押えるには、
比較的短時間の内に澱粉の膨潤開始温度以下にス
ラリー温度を低下させればよい事を見出し、本発
明を完成した。
本発明は、かかる知見に基づくもので、5〜25
重量%の如き高濃度でしかも流動性の良い膨潤澱
粉スラリーを得る事を目的としている。
本発明は、5〜25重量%濃度の澱粉の水スラリ
ーを膨潤温度まで加熱し、澱粉を膨潤させ、該水
スラリーが最大限2000cpsまで増粘しないうち
に、0.3℃/分以上の冷却速度にて冷却し、膨潤
開始温度以下の温度まで低下させることを特徴と
する流動性が良好な膨潤澱粉スラリーの製造法に
関する。
本発明の方法により製造される膨潤澱粉スラリ
ーは、高濃度でしかも流動性が良い為、噴霧乾燥
にかけ易く、乾燥の際のエネルギー消費も少な
い。又、この方法で得られる澱粉は外殻薄膜構造
を維持したままの非複屈折性の澱粉粉末である。
本発明における膨潤温度とは、生澱粉をその外
殻薄膜構造を破壊する事なく膨潤させるに十分な
温度範囲内の点を言い、この温度範囲は、使用澱
粉の種類、産地、製法、等により大きく異なる。
又、澱粉粒子は天然産物であるから同一澱粉であ
つても個々の粒子間の性質にバラツキを持つてい
る。従つて、個々の粒子によつて膨潤開始する温
度及び、膨潤し過ぎて外殻薄膜構造が破裂する温
度は各々異なつて来る。本発明における膨潤開始
温度とは、澱粉粒子中の最初の粒子が膨潤を開始
する点を言う。又、膨潤温度が取り得る範囲は、
膨潤開始温度から最初の粒子の外殻薄膜構造が破
裂するまでの温度範囲内の任意の点であつて、目
的に応じてこの範囲内で選ばれる。これは、澱粉
粒子1個の膨潤開始時期はほぼ温度のみに依存
し、加熱時間の影響は非常に少ないからである。
従つて、膨潤温度は澱粉粒子の何割を膨潤させる
かによつて決められるべきもので、その温度範囲
内において自由に選択してさしつかえない。澱粉
粒子は膨潤すると、生来の複屈折性を失い非複屈
折性となる。従つて、澱粉の膨潤、非膨潤は、複
屈折性の有無で判断すれば明確に解る。膨潤温度
範囲は、澱粉水スラリーの加熱速度によつても若
干ズレるが、コーンスターチの場合、1例を示せ
ば、62℃付近から70℃付近までと言つた具合に比
較的狭い温度範囲である事が多い。
使用澱粉は、穀類澱粉が明確な膨潤開始点を持
つので、本発明の目的に適している。根茎類の澱
粉、例えば、バレイシヨ澱粉等は、膨潤が非常に
速くコントロール困難で、本発明の実施には適さ
ない。コーンスターチは品質が安定し製品毎のバ
ラツキが少なく、本発明の効果が最もよく現われ
る澱粉である。
本発明においては、澱粉を水スラリーにして使
用するが、分散媒としての水は、必ずしも純水で
ある必要はなく、粘度を大幅に上昇させない限り
において若干の無機塩、有機物等を含有していて
もさしつかえなく、又、水温も膨潤開始温度未満
の温度であつて、氷点以上の温度であれば何度で
あつてもかまわない。
膨潤温度付近で加熱を続けると、膨潤澱粉のス
ラリー粘度は上昇を続け、系の粘度が2000cpsを
越えると非常にゲル化し易くなり、冷却により増
粘が押えられるよりむしろ、ゲル化して流動性を
失う事になり易い。しかしながら、粘度の上昇初
期に膨潤開始温度以下に冷却した膨潤澱粉スラリ
ーは、冷却終了後、粘度上昇が押えられる。
第1図は、13%、15%の各々のスラリー濃度の
コーンスターチを66℃の膨潤温度で処理した時の
スラリー粘度上昇の様子と、そのスラリーを加熱
温度が66℃になると同時に冷却を開始し、2分以
内に60℃まで冷却した場合のスラリー粘度上昇率
の変化を示す。この場合の膨潤開始温度は62℃で
あつて、冷却処理をすると極端に粘度上昇が押え
られる事がこの図からも判る。
冷却方法に関しては、できるだけ速やかに行な
う事が望ましく、加熱スラリー中に冷水を注入し
て冷却する方法、又、冷却コイルにより冷却する
方法等、他のいかなる方法による冷却手段を採つ
てもよいが、最低限度0.3℃/分の冷却速度で冷
却する事が必要である。これ以下の冷却速度の場
合、冷却中にもスラリー粘度の増加が起こり好ま
しくない。
冷却の終点は、膨潤開始温度以下で氷点以上の
点ならばいかなる温度を採つても増粘は押えられ
るが、増粘を押える効果を十分期待する場合は、
膨潤開始温度より更に5℃低い温度にするのがよ
い。又、あまり過度の冷却操作は不必要なので、
下限を室温付近までとするのが適当である。氷点
以下では凍結するので、当然の事ながら実施でき
ない。
又、本発明は高濃度スラリー化を目的としてい
る為、あまり低濃度のスラリーでは実際上の意味
を持たない。本発明によるスラリー粘度上昇防止
効果は、最低5%スラリーより現われるが、特に
大きく影響するのは10%以上のスラリー濃度にお
いてである。又、本発明におけるスラリー濃度の
上限は、用いる澱粉の種類等により若干異なり、
最高25%程度であるが、通常使用できる範囲は約
20%が上限である。これは、これ以上の濃度にお
いて粘度増加が著しく、実質上冷却処理をやつて
その効果がないからである。
なお、澱粉水スラリーの粘度の測定は、円筒型
回転粘度計、例えば東京精器(株)製B型粘度計BM
タイプによりなされる。
以下、実施例にて更に詳細に説明する。
実施例 1 内容積150の加熱・冷却コイル付加熱槽中に
水85Kg、コーンスターチ15Kgを入れ、佐武式小型
撹拌機を用いて約200rpmの回転数で撹拌しつつ
正確に68℃まで加熱し澱粉を膨潤させた。約1分
間68℃に保ち、スラリー粘度が720cpsになつた
時点から冷却を開始し、2分後に62℃まで冷却
し、以後その温度を保持したところ、1時間経過
後のスラリー粘度は950cps、2時間経過後の粘
度は1230cpsであつて、適度の流動性を保つてい
た。このスラリー中の澱粉粒の約95%は複屈折性
を失い膨潤していたが、残り約5%は複屈折性を
示していた。ちなみに、この加熱槽でこのコーン
スターチを加熱した場合の膨潤開始点は63℃であ
つた。
実施例 2 内容積2のビーカー中に水880g、コーンス
ターチ120gを入れ、実験室用撹拌機を用いて
300rpmの回転数で撹拌しつつ、温水バスを使つ
て正確に65℃まで加熱後60分その温度に保つたと
ころ、スラリー粘度が1840cpsになつた。このス
ラリーを5分かけて60℃まで冷却し、その温度を
保ち続けたところ、1時間後の粘度は1960cps、
2時間後の粘度は2050cpsであつて、良好な流動
性を示した。この加熱装置を使つた場合、このコ
ーンスターチの膨潤開始温度は62℃であつた。
実施例 3 実施例2と全く同様の加熱装置及びコーンスタ
ーチを用いて、60℃に加温した水900g中に、コ
ーンスターチ100gを入れ、69℃まで加熱後10分
間その温度に保つたところ、スラリー粘度が約
320cpsになつた。このスラリーを10分間かけて
59℃まで冷却した後1時間経過後のスラリー粘度
を測定すると380cpsであつた。
実施例 4 実施例2と全く同じ装置とコーンスターチを用
いて20重量%のスラリー1Kgを作成し、64℃まで
加熱し2分間経過後のスラリー粘度は1250cpsで
あつた。このスラリーを30分間かけて55℃まで冷
却した。この時のスラリー粘度は1320cpsであつ
た。このスラリーを25℃の室温に1時間放置した
ところ、スラリー温度は35℃で、粘度は1510cps
であつて、良好な流動性を示した。
実施例 5 1のビーカー中で加温した水425g中に小麦
澱粉75gを入れ、ラボスターラーで300rpmの回
転数で撹拌しつつ60℃まで加温した。加温直後の
スラリー粘度は1760cpsであつた。このスラリー
を直ちに15分間かけて28℃まで冷却したところ、
スラリー粘度は1810cpsであつた。このスラリー
を28℃で1時間更に放置した後スラリー粘度を測
ると1950cpsであつて、良好な流動性を示した。
比較例 1 実施例1の加熱槽にコーンスターチ15Kg、水85
Kgを入れ、実施例1と全く同様の操作をして正確
に68℃まで加温した。68℃に到達後加熱を中止
し、撹拌のみ続けたところ、約10分後に粘度が急
上昇して撹拌困難となつた。この時のスラリー温
度は67.5℃、粘度は10000cps以上であつた。しか
しながら、スラリー中の澱粉粒を顕微鏡で見る
と、複屈折性粒子が約5%で、非複屈折性粒子が
約95%あり、しかも外殻薄膜構造を破壊された粒
子は見当らなかつた。
応用例 1 取扱い物質のスラリー粘度上限が約1500cpsで
ある噴霧乾燥装置を用いて実施例1で得たスラリ
ーを噴霧乾燥したところ、スラリーの流動性が良
くトラブルもなくて良好な乾燥製品が得られた。
通常この装置で噴霧乾燥できる加熱澱粉スラリー
は11.5%が上限とされていた為、約33%の生産性
上昇が可能となつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は13重量%、15重量%におけるコーンス
ターチスラリーの膨潤温度におけるスラリー粘度
増加の割合と、冷却処理をした場合の粘度増加の
割合の違いを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 5〜25重量%濃度の澱粉の水スラリーを膨潤
    温度まで加熱し、澱粉を膨潤させ、該水スラリー
    が最大限2000cpsまで増粘しないうちに、0.3℃/
    分以上の冷却速度にて冷却し、膨潤開始温度以下
    の温度まで低下させることを特徴とする流動性が
    良好な膨潤澱粉スラリーの製造法。
JP56180574A 1981-11-11 1981-11-11 流動性が良好な膨潤澱粉スラリ−の製造法 Granted JPS5881745A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56180574A JPS5881745A (ja) 1981-11-11 1981-11-11 流動性が良好な膨潤澱粉スラリ−の製造法

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JP56180574A JPS5881745A (ja) 1981-11-11 1981-11-11 流動性が良好な膨潤澱粉スラリ−の製造法

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Publication Number Publication Date
JPS5881745A JPS5881745A (ja) 1983-05-17
JPS6230202B2 true JPS6230202B2 (ja) 1987-07-01

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ID=16085650

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JP56180574A Granted JPS5881745A (ja) 1981-11-11 1981-11-11 流動性が良好な膨潤澱粉スラリ−の製造法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9101155B2 (en) * 2003-07-11 2015-08-11 Asahi Kasei Chemicals Corporation Functional starch powder

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JPS5881745A (ja) 1983-05-17

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