JPS6230041Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカード及び小球を用いることで具体的
な物の数と数字との関係を把握できるようにした
数遊び教習具に関する。

従来からカードを用いることで幼児に数字を覚
えさせるようにした玩具を兼ねた教習具は種種提
案されている。例えば、カードの表面に複数の動
物等を描き、裏面にその数を表わす数字を記した
もの、或は、動物等の絵を描いたカードと数字を
記したカードを多数用意し、このうち同じ数を表
わすカード同士のみが互いに噛み合つて一体化す
るようにしたものなど多数提案されている。

しかしながら、これらはいずれも具体物の数か
ら直接数字を連想させて数字を覚え込ませるよう
にしたものであり、未だ数字についての知識を全
く有していない幼児にとつては、上記の如き数字
の習得過程には無理があり、容易に数字を覚える
ことはできず、場合によつては数字ぎらいになる
虞れもある。

本考案者は具体物と数字との間に、図案、図形
等の半具体物を介在せしめることで幼児に無理な
く数字を覚え込ませることができる点に着目し、
上述の従来の問題点を有効に解決すべく本考案を
成したものであり、その目的とする処は、遊びな
がら自然に数字についての知識を身につけること
ができる数遊び教習具を提供するにある。

斯る目的を達成すべく本考案は、表面に１又は
複数の具体物の絵を抽き、裏面にこの具体物と同
数の図案化した絵を描いた複数の絵カードと、表
面に１又は複数の図形を描き裏面にその図形の数
を表わす数字を記した複数の図形カードと、複数
の小球とを用意する一方、これら絵カード、図形
カード及び小球を嵌め込む凹部を形成したケース
を用意し、上記凹部に上記カード等を並べる作業
を通して幼児に数字を覚え込ませるようにしたこ
とをその要旨としている。

以下に本考案の好適一実施例を添付図面に従つ
て詳述する。

第１図は本考案に係る数遊び教習具の平面図で
あり、第２図はカードを裏返しにした状態の平面
図である。

１はプラスチツク材料等からなる平面略々矩形
状をなすケースであり、このケース１の上面には
ケース１の長さ方向（図中横方向）に伸び、幅方
向（図中縦方向）に離間した２つの凹部２，３を
形成し、一方の凹部２を巾広とし、他方の凹部３
を巾狭としている。。そしてこれら凹部２，３を
ケース１の周縁部と面一とした突部４によつて連
続し、この突部４上面に等間隔で10個の円形凹部
５…を形成している。またケース１の側端部には
ヒンジ等を介してケース１と同一形状の蓋体６を
取り付けている。

また上記巾広凹部２には、絵カード７を巾狭凹
部３には図形カード８を夫々嵌め込み、円形凹部
５には偏平形状をした小球９…を載置している。
上記絵カード７の表面には５匹のネコの絵７ａ…
を描き、且つ絵カード７の裏面には第２図に示す
如く５匹のネコを図案化した絵７ｂ…を描いてい
る。そして上記図形カード８の表面には５個の円
形図形８ａ…を表わし、裏面には第２図に示す如
く数字「５」を記している。尚、図示例にあつて
は「５」の数に相当するカードのみを示している
が、カードは多数用意しておくものとし、且つカ
ードに描く絵又は図形の数に応じてその長さを異
ならせ、例えば10匹のネコの絵を描いたカードの
長さは上記凹部２の長さと略々等しいものとして
おく。

そしてケース１にカード７，８を収納する場合
には、凹部２又は３に「１」と「９」の数を表わ
す絵カードを並べて置き、その上に「２」と
「８」の数を表わす絵カードを並べて置くように
して順次隙間なくカード７，８を嵌め込み、更に
円形凹部５…にも小球９…を入れ、この上から蓋
体６を被せれば、内部でカード或は小球がガタつ
くことなく収納することができる。

以上の如き構成からなる数遊び教習具の遊び方
の一例を以下に述べる。

先ず１から10までの数のうち適当な数を表わす
絵カード７をネコなどの具体物を描いた面を表に
して凹部２に嵌め込む。そして幼児に上記凹部２
に嵌め込んだ絵カード７に描かれた具体物の数と
同数の小球９…を円形凹部５…に置かせる。そし
て更に上記具体物の数と同数の図形８ａを表わし
ている図形カード８を選ばせ、それを凹部３に嵌
め込むようにする。

このような遊びを１から10までの各数について
繰り返し行なうことで、具体物と抽象物との関係
を幼児に十分理解させる。

上記の段階が終了したならば、今度は絵カード
７及び図形カード８を裏返して嵌め込むように
し、抽象化された図案の数と数字との関係を理解
させる。このように具体物と数字との間に図案及
び図形等の半具体物或は抽象物を介在せしめるこ
とで、実際の物の数と数字との関係を容易に理解
することができる。

以上の説明で明らかな如く本考案によれば、表
面に１又は複数の具体物の絵を描き、裏面にこの
具体物と同数の図案化した絵を描いた複数の絵カ
ードと、表面に１又は複数の図形を描き裏面にそ
の図形の数を表わす数字を記した複数の図形カー
ドと、複数の小球と、これらを嵌め込む凹部を形
成したケースとを用意し、このケースの凹部に上
記カード及び小球を同じ数を表わすように嵌め込
み或は並べる如くしたので、遊びながら無理なく
自然に、且つ興味をもつて数字を覚えることがで
き、更に物の集まりなどの集合の概念についても
容易に理解することができる等学習効率の向上に
極めて効果的であり、また斯る効果を簡単且つ製
作容易な部材により安価に達成できる等多大の利
点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の好適一実施例を示すものであ
り、第１図は本考案に係る数遊び教習具の平面
図、第２図はカードを裏返しにした状態を示す平
面図である。 尚、図面中１はケース、２，３，５は凹部、７
は絵カード、７ａは具体物の絵、７ｂは具体物を
図案化した絵、８は図形カード、８ａは抽象図
形、９は小球である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １から所定数までの数を、その数と同数の具体
   物の絵を表面に一列に描くことで表すとともに裏
   面には上記具体物と同数の図案化した絵を一列に
   描いた複数の絵カードと、１から所定数までの数
   を、その数と同数の抽象図形を表面に一列に描く
   ことで表わすとともに裏面には上記抽象図形と同
   数の数字を記した複数の図形カードと、上記所定
   数と同数用意され、一列に並べられる小球と、こ
   れら絵カード、図形カード及び複数の小球を同一
   方向に平行に嵌め込む凹部を上面に形成したケー
   スとからなる数遊び教習具。